先生 「ほなもう一回巻き戻すで」
コーチ「なんぼなんでも、もういいです。もう、15回も見ました」
先生 「ここの岡田監督と矢野の顔・・・お・・・お・・・(泣)」
コーチ「15回とも泣いてますやん」
先生 「そう言うコーチかて10回目まで泣いてたやないか」
コーチ「まぁ、そうですけどね・・・」
先生 「あと、5回はいける」
コーチ「いける、って何なんですか!そんな無理していくもんと違います」
先生 「人がせっかく感動マラソンしてんねや。そういうときは一緒に感動マラソンするもんやないか?」
コーチ「また新しい言葉作って。“感動マラソン”って“感動”と“マラソン”に矛盾がありますよ」
先生 「細かいことは、ええやないか。いくで、再生、ポチッ!」
コーチ「コントやないんですからポチッて言わなくてもいいです」
先生 「まず、ここや」
コーチ「先制の場面」
先生 「ブラウンの代打にアツ片岡(“呼び名に関しては
コチラを参照)や」
コーチ「いきなりアツで来ましたよね」
先生 「岡田監督のゲームプランが決定されたシーンやな」
コーチ「アツを出してきてるってことは、ここで勝負ってことですもんね」
先生 「せや。門倉の調子、それと性質。それを判断しての勝負やったと思う」
コーチ「門倉の性質っていうのは」
先生 「調子に乗ったら手がつけられへんけど、調子に乗せきることさえしなければ、ふつうのローテーションピッチャーってことや」
コーチ「まだ、自分の実力に対する確証が、そこまで持てないんでしょうね」
先生 「今年、ワンランクええピッチャーになってることは事実やと思う。きっと牛島監督の作ったチームがいい影響をもたらしてるねん。ただ、あれだけ1軍半の時期が長かったピッチャー。トレードにも出された。オレは門倉に聞いたわけやないけど、投げてるとこ見てて不意に出てくる“本当に自分を信じてええのか?”っていう迷いを、感じたなぁ」
コーチ「ただ門倉が、試合中にその迷いを振り払った時」
先生 「門倉はハマの大魔王になる」
コーチ「ハハハ。大魔神じゃなくて、大魔王ですか?」
先生 「せや。大魔王って感じやろ」
コーチ「そうですね。ほんま、むちゃくちゃ打ちにくそうな球投げてましたもんね」
先生 「だから、阪神サイドから見ると、門倉攻略の一番の手立てはその“迷い”を表出させることや」
コーチ「それを促す絶好の場面」
先生 「5回裏、藤本のラッキーなツーベースの後」
コーチ「代打、アツ片岡」
先生 「あの場面で、打席に向かったアツの雰囲気。アツの代打を告げた岡田監督、信頼の表情。アツが告げられたときの甲子園の歓声」
コーチ「それが、大魔王に迷いを起こさせた」
先生 「ほんまに、オレ、片岡さん抑えれるか?って」
コーチ「大魔王がふつうに投げたらそないに打てへんのに」
先生 「ワイルドピッチ二つで1点」
コーチ「形だけ見たら、ラッキーな先制点ですけどね」
先生 「ラッキーなんかやあらへん。アツ片岡を中心とする“甲子園”っていう重圧が、この一点をもぎとったんや」
コーチ「そのくらい、門倉良かったですもんね」
先生 「ほんまに、ちょっと打てそうもなかった」
コーチ「次回の登板はいつか分からないですけど、巨人戦でノーヒットーノーランやってほしいですね」
先生 「できそうな感じがする」
コーチ「門倉が脚光を浴びるとこ見てみたいです」
先生 「チーム初芝(チーム初芝については
こちらを参照)がスポットライトを浴びるのは気持ちがええ」
コーチ「うちのエースです」
先生 「せやったな。ほんでまぁ、そんだけ難攻不落のハマの大魔王って感じやったんや」
コーチ「でも、迷わせて一点取った」
先生 「で、さらに追い討ちをかけるような岡田采配や」
コーチ「6回から藤川」
先生 「これは一見、早めの継投って言葉でかたずけられそうやけど、それだけの意味やなかっと思う」
コーチ「そうですね。藤川が投げることで起こる甲子園の空気ってことですよね」
先生 「せや。甲子園で藤川が投げる試合は9回が2度来る」
コーチ「そうですねぇ。藤川が投げた回が最終回の感じするんですよね」
先生 「いったん“これで勝った”って空気になるねん」
コーチ「そしてその藤川が奪三振ショー」
先生 「昨日も凄い球投げとった」
コーチ「2回で奪三振5。甲子園が沸き上がるんですよね」
先生 「で、その後はその甲子園対大魔王の戦いや」
コーチ「沸点に達した甲子園と、迷いを振り払うことに必死の大魔王」
先生 「この重圧が後で効いてくるんやな」
コーチ「ただ、さすがの大魔王、持ち直しました」
先生 「そして好投の大魔王を勝ち投手にすべく、8回横浜、絶好のチャンス」
コーチ「1アウト一塁三塁で佐伯、種田」
先生 「ところが、ひとまずウイリアムスが佐伯を三振」
コーチ「そして、岡田監督がまた大魔王にさらなる追い討ちをかける」
先生 「8回から久保田」
コーチ「かわいい」
先生 「そして久保田、見事に抑える」
コーチ「このときの矢野の笑顔と」
先生 「岡田監督の笑顔」
コーチ「ほんまもう、久保田エライ!久保田よくやった!って顔でしたもんね」
先生 「で、8回裏、必死で投げてきた大魔王のスタミナがとうとうきれてしまうんやな」
コーチ「心身ともにって感じでしたね」
先生 「シーツがタイムリー打った球は、昨日の試合で唯一“なんとなく”投げてしまった球に見えた」
コーチ「一番、気持ち入れなあかん場面で。なんかボンヤリなってもうたんですよね」
先生 「それを呼び起こした、甲子園を完全に味方につける岡田采配」
コーチ「見事というよりほかないですよね」
先生 「その次のアニキのタイムリーは、ほんまにさすがって感じ」
コーチ「貫禄勝ちですね」
先生 「せやけど、ほんまによう勝ったなぁ。今の横浜、決して弱くないで」
コーチ「そうですよね。東京ドームでは、完全に格上の雰囲気で試合してましたもんね」
先生 「小池がファールフライ追っていってフェンスにぶつかったシーンとかでも分かるけど、向こうもほんまに必死や」
コーチ「そうですよね。フェンスを気にして追わなあかん、っていうより、あそこまでスピードを落とさず追えることが凄い」
先生 「でもそのチームに勝った」
コーチ「しかも、完璧な内容で」
先生 「文句なしの試合値100や!」
コーチ「ほんま、気持ちよかったなぁ・・・」
先生 「アツ片岡、藤川、久保田・・・」
コーチ「矢野と岡田監督が喜んでる表情・・・」
先生 「・・・(泣)」
コーチ「ほな、そろそろ」
先生 「おう」
コーチ「難敵に対して、見事に戦ったタイガースの選手たちと」
先生 「“甲子園”と今、一番仲の良い岡田監督に」
コーチ「乾杯!!」
先生 「ほな、巻き戻してもう一回」
コーチ「もういいです!」
先生 「だって感動マラソンやで」
コーチ「乾杯!!!!」
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