2005年09月13日

二度目の送りバント

できて当たり前だということが、どうしてもできない。
できていたはずのことが、
普段なら何も問題なくできるはずのことが、
どうしてもできない。

期待されているのは、
分かっている。
何とかしようと、
必死でやっている。

井川の内面でうるさい自己批評。
必死に戦った、悩めるエースの姿だったと思う。


一度失敗して、
二度目の送りバント。

打席に入るか入らないか、
もうそのタイミングで送りバントの構えをしていた井川。

「早過ぎる構え」

決めなければならない。
なんとしても、決めなければならない。
気持ちが溢れていた。

決めて当たり前だろ?
この試合、ラクに勝って当たり前だろ?
もう、逆転されたくない。

あんな思い二度としたくないだろ!!
なぁオレ、ちゃんと決めろよ!!
なぁオレ、ここで決めたら、もう逆転されないだろ!!

その思いが、また筋肉を硬直させる。

一球目、見逃し、ストライク。
二球目、ファール、ツーストライク。

何やってんだ、オレ。何やってんだ、オレ。
うるさい自己批評と戦う姿、
早過ぎる構えの井川。

三球目。
バントした打球は・・・
阿部の前に。


送りバント成功。

送りバント成功!!




簡単なことほど難しい。
うるさい自己批評の呪縛から、ほんの少し解放された井川。

そして、ワンアウト、2塁3塁。

赤星。

悩めるエースの気持ちを、無駄にはしない。

センター前、タイムリーヒット。
11点目。

「井川、勝とうな」

逆転されることは、なくなった。


調子が上がらない井川。
ノックアウトされた中日戦よりも、
今日のほうが遥かに悪かった井川。

球児や杉山と違って、狙われれば打たれる程度のまっすぐしかいかない。
でも、とにかくマウンドは守った悩めるエース。

ダブルプレーに助けられた形に見えるかも知れないが、
当然のことだが、誰も併殺打を打とうとするわけない。

併殺を狙ったコースに、その球を投げれていたから。

調子が上がらない中、よく粘って投げた。
大差なんだから、完投しろよ、なんて思わない。
7回1失点。
ドラゴンズを3たてしてきた、ジャイアンツ相手。
十分な結果だろう。

生みの苦しみ。

スランプだった打者が、
一つのポテンヒット、
一つの内野安打から甦るケースはよくあること。

今日のピッチングは、そのポテンヒット。

体内から溢れたアドレナリンが、
大きな体を突き動かし、
彼が、雄叫びを上げる姿を、
ぼくたちは、忘れられないでいる。

今日が、あの姿へのきっかけのなってくれれば、
ラッキーな内野安打になってくれれば。

井川がまた、エースという名にふさわしい躍動を、
甲子園のマウンドで見せてくれそうな気がする。

次回、最終天王山。
井川よ、吠えてくれないか!!

ぼくたちが忘れられないでいる、あなたのあの姿を。
愛ゆえに苦言を呈した、
その5万人が見守る、
甲子園のマウンドで。
その姿を見せてほしい。

「早過ぎる構え」

大差の中で、
悩めるエースは。
必死だったんだ。



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posted by コーチ at 21:32| Comment(2) | TrackBack(5) | □ 井川 慶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

杉山の日だから、自分に受けさせてくれないか

コーチです。

更新、一日、飛ばしちゃいました。

私事ですが、親知らずをぬきまして、ちょっとぼんやりしてて、
そんでもって、のどが痛くて、ずっと寝てました。

おはようございます。

そろそろ大丈夫です。

で、ちょっと古い話になりましたが、
甲子園の話を。

10−0で勝ちまして、4連勝。

目に付いたのは、矢野の素晴らしいリード。
と、杉山が一試合の中で成長していく姿。

試合を見てて感じたのは、サインを出す矢野のメッセージ。
「球児の球は確かに凄い、ストレートと分かってても空振りがとれる、でも直久よ!
おまえの球もストレートと分かっててもヒットできる球じゃないんだぞ!!
ホラ!! ホラ!!」

序盤、カウント1−1や、1−2など、バッターがストレートを待っているだろう場面で
ことごとくストレートのサインを出す矢野。
そこに、全力で投げ込む杉山。

外野フライになる。

「ホラ!な!!」
「ほんまス。打たれないス」

そして中盤、
分かってても凡打してしまうストレートに意識がいったカープ打線。

スライダーが面白いように決まりだす。

「ホラ!おまえのストレート凄いんやで!」
「ほんまス。なんか、分かったス」

3回。
チャンスで前田が、スライダーを空振り三振。
大きな空振りだった。

明らかにストレートを狙っていた空振り。
裏返せば、
変化球を待っててストレートをファールできるレベルのストレートではない。
そういうこと。
あの、前田が。
時代が時代ならば、「イチロー」は「マエダ」だったかも知れない、あの前田が。


杉山は、ピッチングをしているときと、自分の部屋でボーっとしてる時の差があまりない選手ではないか。
以前そんなことを書いた。

仕事用の自分を作らないというか、自分はいつだって自分。
だから、とても感じやすい状態で、マウンドにあがっていた印象がある。
その結果、ピンチを招いて感じてしまう。大きな不安。失っていく自信。

感じやすいのは今も変わらないと思う。
投げている表情、基本的に変わらない。

それがいい方に出てきた。
引き出したのは、矢野。

「ボクの球を前田さんがあんなにも打ちにくそうにしている」

自信。
感じやすい状態であるがゆえ、
雪だるま式に膨れ上がっていく自信。

そして、繰り返される。
待たれている球種を敢えて投じさせる、矢野リード。

打たれない。

結果、完封。

大きな大きな完封だ。

自分が投げる球がどのくらい打ちづらい球か、
過小評価することなく理解した杉山。

頭部へのデッドボール、
その後遺症を強行出場した矢野。
矢野の真意は、自分のバッティングへの恐怖感ということでなく、
杉山のピッチングに対する予感ではなかったか。

この日。杉山の日だけは、自分に任せてほしい。

矢野の気持ちが10点取りながらの完封を呼んだ。

見事な、
あまりに見事なバッテリーの笑顔ではなかったか。


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posted by コーチ at 05:19| Comment(5) | TrackBack(4) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月11日

影の2番スペンサー

先生  「トウェンティワン!!トウィンティワン!!」
コーチ 「21点ですねぇ・・・」
先生  「21世紀やから、21点やな」
コーチ 「いや、21世紀になってからもうだいぶ経つんで、全然うまくもなんともないですよ」
先生  「ミレニアム打線」
コーチ 「やめてください」

先生  「せやけどコーチな」
コーチ 「なんです?」
先生  「忘れたらあかんのは」
コーチ 「はい」
先生  「逆転勝ちってことや」
コーチ 「確かにそうですね。終わってみれば記録的な大勝ですけど、2回に先制されてますもんね」
先生  「序盤の安藤、決して調子よくなかったしな」
コーチ 「2回なんて1点取られて、倉にデッドボール出して、大島に送りバント決められて」
先生  「2アウト2、3塁で緒方」
コーチ 「もう、気絶しそうなピンチでしたもんね」
先生  「また緒方って、甲子園でよく打つイメージあるねん」
コーチ 「タイガースが弱かった頃ほんまによくやられましたもんね」
先生  「あとは、引退したけど巨人の村田真一」
コーチ 「ハハハ。いやな記憶いっぱいありますね」
先生  「だから、オレはもう緒方が打席立つだけで、左中間にボカーンいかれるんやないかってすごい心配になってしまう」
コーチ 「わかります」
先生  「で、その緒方に、あの2、3塁の場面でセンター前にでもいかれてたら」
コーチ 「少なくとも大勝ではなかったですね」
先生  「3点差になって、この間手こずってる大島やからな」
コーチ 「勝てたかどうかもあやしい」
先生  「ほんま昨日の福原見てても思ったけども、タイガースの投手は、“ここ”っていう時に、ほんまに粘れるようになったなぁ」
コーチ 「“ここぞ”という場面で、最高の球を投げれるんですよね」
先生  「緒方を三振に打ち取ったスライダーも、見事なもんやったな」
コーチ 「で、ピンチを脱したその裏、逆転します」
先生  「なんか昨日は、野球の格言がいっぱい詰まったゲームやったでな」
コーチ 「ピンチの後にチャンスが来ましたし」
先生  「先頭バッターにフォアボール出したら、点取られる」
コーチ 「エラーしても点取られる」
先生  「ほんで、安仁屋に怒られる(笑)」
コーチ 「もう、広池なんか、投げるたびにベンチのほう見てましたもんね」
先生  「怖いんやろなぁ、安仁屋」
コーチ 「でまぁ、安仁屋が怖いことはおいといて」
先生  「安仁屋が変なサングラスしてるってことやろ」
コーチ 「違います」
先生  「ほな、スペンサーが活躍したこと?」
コーチ 「そうです。どういう二者択一なんですか?」
先生  「まぁ、スペンサーええ働きしてたよな」
コーチ 「そうなんですよ。7回に取った8点は、もうカープがむちゃくちゃになってたんで度外視して、それ以外の13点」
先生  「スペンサーが随分絡んでるんよな」
コーチ 「2回ウラの攻撃からなんですけど、まず今岡が四球で出て」
先生  「得点とった直後のイニングの先頭打者、しかもストレートの四球」
コーチ 「完全に点が入りやすいイニングになったわけなんですが、ここでスペンサー」
先生  「三振するんやけども」
コーチ 「きっちりボールを見ていってるんですよね」
先生  「ナウの四球を見た感じで、“大島は見られたほうがイヤ”っていう判断やったんやろな」
コーチ 「結果的に2−3までいって、三振」
先生  「で、それに続いた矢野も」
コーチ 「2−2まで4球見逃して三振なんですよね」
先生  「で、大島と倉のバッテリーが“見られるなぁ”と単純に思ったかどうかは分からないけども」
コーチ 「1−1から簡単にストライク取りにいった変化球を、関本が2塁打」
先生  「スペンサー、矢野、関本の時の並びの狙いそのものやでな」
コーチ 「現状の下位打線で“決める”という役割で最も期待できるのが関本ですから、スペと矢野で打ちやすくして」
先生  「関本が決める」
コーチ 「同点においついた1点。実に完璧でした」
先生  「で、この完璧さが流れを呼ぶんやろな」
コーチ 「安藤まで打つし、赤星も打つし」
先生  「一気に3点」
コーチ 「それを呼んだ、スペンサー、矢野の“見ていく”と思わせたイメージ付け」
先生  「下位打線でできる完璧な得点やったな」
コーチ 「これで安藤が息を吹き返しました」

3回表

2番 山崎  カウント1−2からのストレート、センターフライ
3番 嶋   カウント1−3からのストレート、セカンドゴロ
4番ラロッカ 初球のストレートをショートゴロ

先生  「全部ストレートを打たれるけども」
コーチ 「球の勢いが増したんですよね」
先生  「狙って打ちにいったストレートで全て凡打」
コーチ 「これで完全にタイガースペースになりました」
先生  「守りからリズム」
コーチ 「よう言われることですけど、ほんまのことですよね」
先生  「で、3回ウラ」
コーチ 「事実上、決着のついた3回のウラでした」
先生  「大島がまた、先頭のシーツに四球やったよな」
コーチ 「はい。ほんで、アニキにも連続でフォアボールだしてしまいます」
先生  「シーツの四球は、最初にデッドボール当ててるから、当てたくなかたんかな?」
コーチ 「ほとんど外に投げてましたね」
先生  「ほんでアニキは警戒しすぎの四球」
コーチ 「当然、弱気になったら負けなんですよね」
先生  「でも、ナウはセンターフライで、ワンアウト1、2塁でスペンサーにまわったんよな」
コーチ 「“見てくる”イメージだったスペンサー」
先生  「ストレートで簡単にストライクを取りに来た2球目をセンター前に」
コーチ 「スペンサーが、主導権握ってた感じですね」
先生  「ただたんにアウトにならへんタイプやからな。スペ太郎は」
コーチ 「最初の打席の三振を、その回の関本にも活かし」
先生  「次の回の自分の打席にも活かした」
コーチ 「この4点目で、ほとんど勝負ありでしたからね。事実上の決勝点でした」
先生  「せやな、3点差になった時点で」
コーチ 「7回、8回、9回に出てくるピッチャーを考えると、攻撃は残り3イニング」
先生  「さらに安藤が調子が上がってきたところで、3イニングであと4点」
コーチ 「厳しい状況になりました」
先生  「でまぁ、また見てくるイメージだった矢野が」
コーチ 「これまた2球目のスライダーをホームラン」
先生  「7点入って、ジ・エンドやったわな」
コーチ 「序盤の印象付けが見事に成功したゲームだったってことですよね」
先生  「せやな。で、大差がついた以降大事なこともスペ太郎、しっかりしとった」
コーチ 「ほんまに雑にならないんですよね、あの人」
先生  「あんだけ、どんどん点が入る中な」
コーチ 「スペンサーは、次の打席も、その次の打席も四球で出塁するんですよね」
先生  「5打席で、3打数1安打1打点」
コーチ 「二四球、一エラー出塁」
先生  「さらに三振した打席も活かしたバッティング」
コーチ 「4打席出塁してますからね」
先生  「なんか、記録見てると井端みたいやな(笑)」
コーチ 「影の2番打者ってことですよ、冗談ぬきで」
先生  「中日も井端があかんようになったここ二試合、めっきり得点できひんからな」
コーチ 「二番が活躍したら点が入るんです」
先生  「でも、今日の鳥谷まったくあかんかった、けども」
コーチ 「影の2番が大活躍」
先生  「結果21点」
コーチ 「ナイススペンサーのゲームでした」
先生  「ほんで、ディフェンス面では、大差の空気に惑わされず、フォアボールを出さない。エラーしない」
コーチ 「言うのは簡単なんですけど、相手があんだけ崩れると実際難しいもんだと思います」
先生  「ところが」

7回 橋本 無四球 3者凡退
8回 江草 無四球 3者凡退
9回 桟原 無四球 3者凡退

コーチ 「ほれぼれする内容なんですよね」
先生  「ほんまに立派なリリーフばっかりやなぁ」
コーチ 「もう、頭が下がります」
先生  「で、その結果や!!」
コーチ 「はい!!」
先生  「いよいよ出たな、マジック!!」
コーチ 「まだ勝率だけですけど、出ましたマジック!!」
先生  「コーチがこの間言ってたけども」
コーチ 「何でしょう?」
先生  「プレーオフでもかまへんねやでな」
コーチ 「そうなんですよ。自分たちのやることをきっちりやって、ドラゴンズも勝ったらそれはそれで仕方ないって感じで」
先生  「ほんまそんな感じやもんな」
コーチ 「焦って、シーズン中に決めに行く必要は全然ないと思います」
先生  「首尾一貫して、この姿勢」
コーチ 「その先に生まれたものが、21点っていう記録的な試合でもありますし」
先生  「東京ドームで工藤先輩と死闘を演じたその結果が活きた、東京ドーム中日巨人戦」
コーチ 「6番7番8番での得点の仕方」
先生  「JFKはもちろんのこと、それ以外のリリーファーの意識の高さ」
コーチ 「ほんま全てが結実した状態での、マジック点灯」
先生  「ほんま、まっすぐにのびた道が見えるなぁ」
コーチ 「その道を着実に歩を進めるタイガースに」
先生  「改めて」
コーチ 「久しぶりですね(笑)」
先生  「乾杯!!!!」


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posted by コーチ at 03:30| Comment(4) | TrackBack(7) | □ スペンサー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月10日

金本知憲、その大合唱が終わらない

360度、パノラマ。
金本、金本の大合唱。


「かーねもと!!かーねーもと!!」
360度ぶんの1のぼく。

「かーねもと!!か−ねもと!!」

大合唱が収まらない!!



セントラルリーグのエース黒田。絶好調。
いまいち調子が上がらない福原。

ノーヒットノーランの危機も感じ、
甲子園を包む曇天の夜空にノーゲームさえ期待した。

しかし、粘る福原。
粘りに粘る福原。

打席に迎えた投手の黒田さえあっさり打ち取れなかった福原が、
7回を1失点に抑えた。

そして完全に負けゲームだった序盤を、

アニキの全力疾走が突き破る。
ファールを打つ今岡の姿に、あの日2本塁打6打点の面影を見た。

絶不調矢野の同点タイムリー。

そして、

弾丸ライナーのバックスクリーンへのホームラン。勝ち越し。
突き刺さったバックスクリーンの真上。
表示されたスピードガンは151kmだった。

エースと4番。
物凄い対決。
制したのは、4番。


ジェフが出てくる。

豊が出てくる。

ライトの守備位置へ走る、控えキャプテンの姿に甲子園は大声援を送った。
ツーアウトランナーなしで打席に向かう、控えキャプテンに送られた声援に、
ぼくは泣いた。


そして球児。

プロ野球史上、もっとも意外な「プロ入り初セーブ」へむけての投球。

序盤あんなにも苦しく、ノーゲームさえ期待した試合。
終盤に入り、完全に勝ちムード。

そうだった。このチームは優勝するチームなんだ。

札幌のトラウマを払拭した、
8回、鳥谷の送りバント。

そして、アニキのダメ押し三塁打。

9回にはまたまたアニキがファインプレーで、球児を盛り立て、

「岡田監督を宙に舞わせる」

そう断言した。


360度の大合唱。
360度ぶんの1のぼく。

「かーねーもと!!かーねーもと!!」

大合唱が収まらない!!


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posted by コーチ at 13:50| Comment(6) | TrackBack(7) | ○ 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月09日

そのどちらでも、至福の瞬間であることにかわりはない

細かい計算は苦手なコーチです。

細かい計算が苦手なコーチは、思っています。

これからタイガースが大勝ちするか、
ドラゴンズが大崩れするかしないと、プレーオフになる。
(非常に大雑把な計算によるもの)

両チームがこのままのペースで勝ったり負けたりを続けていると、
劇的な勝利をしたとはいえ、
プレーオフの可能性、濃厚です。

で、ぼくら、何か誤解をしてたと思うのですが、
「プレーオフになる」ということと、
「優勝できない」ということは、
当然、イコールではありません。

でも、なんかプレーオフは「避けなければならない」
なんとなくそう思ってたような気がします。

でも、ちょっと待って!!

プレーオフ、いいじゃないですか!!

あんなにも気持ちのこもったゲーム、
おそらくもっともっと気持ちのこもった凄い凄いゲーム。
そんな試合を、1試合でも多く見られるならば、
ぼくたちにとって、それは幸せなことなんじゃないでしょうか。

それは彼が本当のエースと呼ばれるきっかけになる試合かも知れないし、
それは彼が「5番打者」とキスをする試合かも知れない。
もしくは、彼が控えのキャプテンのチカラをまたまた見せる試合かも知れないし、
また彼が、かわいい笑顔で、最高の笑顔のキャッチャーとハイタッチをする試合かも知れない。

もうとにかく、なったらなったで、それは本当に喜ばしい瞬間の可能性に満ちている。

だから、大事なことは、
「プレーオフでもいいんだ」っていうこと。

今までどおり、先発ピッチャーは6回を2点に抑えることを目標に。
今までどおり、7回からは3人が1回づつ気持ちを繋ぐ。
でも、点数を取られてしまったときは、
今までどおり、左の彼や、ルーキーに見えない彼、阪神ファン以外は名前を読みにくい彼や、
歴史的な人物と同じ名前の彼がいる。
そこで踏ん張って、みんなで勝ちにいこう。

一生懸命勝ちにいったって、勝負事。
負けることだってある。

でも、それも今までどおり。
どうしようもなく打てなくて負けた試合の次の日。
みんなで生み出した、数々の勝利のように。
落ち着いて、自分たちを信じて、一試合。一試合。
大切に、大切に歩みを進めよう。

その結果、ライバルが思うように勝てなかった場合。
完全優勝。
やはりライバルも、意地を見せて勝ち星を積み重ねた場合。
プレーオフ。

なんて素晴らしい。
どちらでも至福。

「焦ることはない」なんて、釈迦に説法。
だってそのことは、彼から学んだんだ。
本当に焦らないということは、どういうことか。
本当に焦らないことで、いったいどんなことが生まれるのか。

だから彼を信じて、
チームを信じて、
ぼくたちは応援するのみ。

愛すべき彼らと、
ともに至福のときを迎えるための、
まっすぐ伸びた、確かな道のりが、
今、目の前に見える。

さぁ、歩こう。
今まで通り、「本当の気持ち」を確かに携えて。

彼が宙を舞う姿を、
強くイメージしながら。


コーチ


追伸:甲子園、行ってきます。こんな気持ちになってる時にいってきます。大変です(笑)


さぁ優勝だ!!という気持ちをクリックに!! blogランキングへ

posted by コーチ at 08:04| Comment(6) | TrackBack(3) | ☆ ペナントレース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月08日

世は時として策士を讃える。しかし、彼は策士ではない。

世は時として、策士を讃える。

しかし、彼は策士ではない。
「無策の勇気を持つ者」だ。

世は時として、策士を讃える。

そして、策士のとった老獪なポーズ。パフォーマンス。
それを「さすが策士」だと言う。

しかし、彼は策士ではない。

監督が取った行動、笑顔、言葉。

その全てが、

「策」ではなく「本当のこと」だった。
ありのままの「本当の姿」だった。

作られた感情、見せかけの感情、結果のために必要な感情なのではない。

本当の感情。
本当の愛。
本当に「優勝したいんや」というその気持ち。


本当に勝ちたかった彼は、
本塁上でせめぎあった、中村豊、矢野輝弘の気持ちをそのままに、
その気持ちを解放した。

理不尽な判定に、
悔しさを爆発させた、
大好きで、
大切な、
かけがえのない、
彼のチームメイトのために、
没収試合になってもかまわない、と、
覚悟を決めた。

全て自分が責任を取る。
だからおまえらは我慢せんでええ。
さぁ、怒ろう!!
理不尽に対して思いのままに怒ろう!!

彼はチームメイトを抱きしめた。
本当の気持ちで抱きしめた。

おまえらは悪くないよ。
おまえら本当によく頑張ってるよ。
それやのに、あんなひどいことはないよなぁ。
こんなにも、ずっと一生懸命頑張ってきたのにな。
あんなにもひどいことばっかり起こっていいはずがない。
そんなことあってええはずないやないか!!
オレが、オレがなんとかしたる!!

だってオレは、監督やで!!

18分間の抗議。それは18分間の肯定。
すべての気持ちに対する肯定。

全部を肯定した彼は、
同点に追いつかれ、
マウンドへ登った。
監督になってはじめてのことだった。

そして・・・


笑った。


本当のことをわかちあうもの同士のみが見せる、
「本当」が溢れ出した

そんな笑顔だった。


いつも「本当」のかわいい抑えのエース。
強くなった抑えのエース。
大好きな人に、大好きだと言ってもらえた抑えのエース。

「本当の気持ち」で勝負する抑えのエースは。
「本当の気持ち」のまま「本当の抑えのエース」になった。

11回。

チームを支えてきた、
控えのキャプテン。

甲子園予選準決勝。
これまで出場機会がなかった控えのキャプテンに打席が回ってくる。
後輩のレギュラーを支え、
大声を出し、

チームを盛り上げ続けた控えのキャプテン。
背番号二桁の控えのキャプテン。


神様は頑張る人を見放さない。


夢の甲子園に向けて、

大きな大きな、

大きな大きな、

大きな大きな、

ホームラン。

高校生活、最初で最後のホームラン。

キャプテンのガッツポーズ。
3年間の思いをぎっしり詰めたガッツポーズ。

チームが手にしたもの、
それは勇気。

中村豊。

最高の「本当」を溢れさせ、ダイヤモンドをまわる。


ナゴヤ決戦、第二戦。

本当に「抑えたい」と思う気持ちは、世界一の2番を封じ込めた。
本当に「頼られた」4番バッターは、「ワシに任せろ」とホームランを打った。
本当に「我慢して」使い続けた2番バッターは、2塁ベース上で「本当の」笑顔を見せた。
本当に「速いストレート」は、速さと気持ちが融合したストレートだった。


そして、


指揮官の思う、本当の「大好き」は、
選手たちが理不尽に抱えた、本当の「憤り」を浄化した。


メイクドラマ

昔こんな言葉が流行ったっけ。

その頃そのドラマの脇役Tでしかなかった、タイガース。

今は堂々たる主役。

さらに、主役は教えてくれた。

本当のドラマは作られたものではない。

本当のドラマは生み出されるもの。
本当の気持ちから、生み出されるもの。


策士ではない彼の気持ちが生み出した、
本当のドラマを、
ぼくたちは見ているんだ。


世は時として、策士を讃える。
しかし、彼は策士ではない。

岡田彰布。

「策」を「愛」で制する男。


野球の神は、友を愛する者を、導かれし。


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posted by コーチ at 07:39| Comment(11) | TrackBack(8) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月07日

9回の対決を18回にすりかえる

コーチです。

昨日仕事前に大急ぎで書いたものを詳しくの続き。

岡田采配。
考えることが本当にかっこいい。

5回3失点、井川降板。

もう精魂尽き果てた感じだったので、しかたあるまい。

で、昨日の中田の出来を見るにつけ、逆転するのは正直難しいゲーム。
そんな試合だってある。

ここで、
「少ないながら勝つ可能性」と、
「最も悪い負け方を避けること」を求めた場合。
出てくる答えは同じ。

ドラゴンズの集中力を切らせること。

最も悪い負け方とは、
それでも勝ちにいくポーズを見せて、福原、球児あたりを投入し、
ビンビンの集中力だったドラゴンズ打線に打ち込まれること。

それを避ける意味で、桟原、ダーウィン、妥当。

で、桟原とダーウィンが投げることにより、生まれてくる、非緊張感。
「諦めました」というポーズ。
正確にいうとそのフリ。

ドラゴンズの集中力をいったん切って、チャンスを窺いたかった。
同点に追いつけたもんならば、間違いなく勝てる。
あそこで、福原や球児を投入するよりも、
桟原のほうが勝てる可能性が高い。
以前も同じことを言ったが、大負けする覚悟で勝ちに行く。
非常に大胆な岡田采配。
いい試合をしても負けは負け。
そして、いい試合をしにいった先にある「最悪な負け方」というリスク。
これは危機管理上、事前に回避。

井端がホームランを打ってしまったことが、どうしようもない点だったが、
おおむね目論見は当たっていたと思う。

7回以降のドラゴンズ。序盤とは全く別のチームになってしまう。
なんでもないゴロをエラーする荒木。
ハーフスイングであっさり三振する井端。
微妙なキャッチャーゴロの判定をニヤッと笑って引き下がるウッズ。

ビンビンの集中力を取り除いた結果。

対してタイガース。
打てないけど(おそらく中田対策に失敗したものと思われる。鳥谷の打席はストレートを打ちにいってスライダーを見極められなくて内野ゴロってアウトばかり。対策したものが裏目に出てしまった感じだった)
打てないけども、集中力は切らさなかったタイガース。
9回に、2点返すシーンが訪れる。

いったん切れた集中力。
もう一度、その状態に持っていくことは案外容易ではない。
それでもドラゴンズならばある程度は持ち直してくるだろうが、
微妙に歯車が噛み合わない感じで序盤を過ごしたならば、勝機は十分にあるだろうと思う。

2連戦を18回の攻防と捉え、後半のイニングを勝ちに行ったかのような采配。

はまるといいな。

とにかく初回。前のナゴヤ決戦はアニキが3ラン打ったんだっけ。
そして、微妙に歯車を狂わせることができれば・・・
そろそろアニキ。
そろそろアニキ。

ぼくはアニキのキーホルダー握り締めて応援してますから!!


前の甲子園と同じく大勝を!という気持ちをクリックに!! blogランキングへ
posted by コーチ at 12:02| Comment(2) | TrackBack(0) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

世界一の2番井端弘和と対峙する

コーチです。

昨日、仕事前に大急ぎで書いた内容を、少し、丁寧に。

タイガースとドラゴンズの選手を並べて、一人だけずば抜けて格上の選手がいます。

無論、ドラゴンズの井端。

くどいほど、彼の凄さを語ってきましたが、
それでも足りないほどに彼は凄いです。
「世界一の2番」って冗談じゃないですよ、ほんまに思ってます。

対するは、国内の、一チームの、エースと言われ続けて、それが怪しくなってきた投手。
でも、必死。だから、好き。

井端vs井川。

完全に井端が格上です。残念ながら。悔しいけど素晴らしい。
現状の井川では100点満点の完璧なピッチングをしたことを前提にして、
打たれるか打たれないかというラインでしょう。
完璧に投げても打たれるかも知れない。

たとえば、
チャンピオンにまで上り詰めたボクサーの彼。
何も考える必要なく、ただただ次々と向かってくる敵を倒し続けた。
しかし、そんな彼、ある時恋に落ち、家族ができる。子どもができ、彼はとても家族を愛するようになった。
彼の職業、殴り合い。
家族を守るために、敵を倒さなければならない。

でも

彼に一瞬の逡巡。

「もし自分が大怪我をしてしまったら・・・」

愛する家族ができたゆえ、うまれた臆病。
一瞬の臆病によって、彼は殴られ、殴られ、殴られ、そして大怪我を負った。

そんな彼を、責められまい。
彼は、愛を手にして、瞬間的に弱くなってしまう。
でも、愛を手にしたことによって、以前とは違った強さを身につけようと必死にもがいている。

その先に見えてくる強さこそ、本物だと信じて。

井川は、

井川はまさに、この途上だと思います。
井川が手にした愛は「チーム」。
彼は本当にチームが好きになったんだろうと思います。
マウンドでの表情を見ていて、とてもそれを感じる。

自分に自信が持ちきれない今、
対するは、世界一の2番井端以下ドラゴンズ打線。

初回。荒木には全てストレートで、なんとか凌ぐ。
井端用にチェンジアップを残しておきたかったのだろう。

打席に完成された世界一の2番を迎える、新しい自分を見つける途中の井川。
初球、裏をかいたストレートで、ストライク。
2球目、おそらく待たれてないスライダーが外れる。
3球目、待ってても打ちにくいと信じてチェンジアップ。ボール。
4球目、またチェンジアップ。ボール。ワンスリー。
5球目、この球しかないから、チェンジアップ。ストライクでツースリー。
6球目、こうなったらとにかくチェンジアップだろうと思われた場面、裏をかいてストレート。

ライト前ヒット。

どうしても抑えたかった初回の井端。
矢野のリード、井川の投球。
凄く気持ちが現れていると思う。

でも、井端が格上だった。

世界一の2番を必死に抑えにいったあとの立浪。
スライダーをレフト前に。

そしてランナー井端、立浪。
ダブルスチール。

ウッズには必死にインコースを攻めるも四球。

守りたいものができた人。
ピンチに立たされる。
臆病になる。筋肉が緊張する。硬直する。

福留に押し出し。

でも、井川。
なんとか持ち直して、アレックスのインコース攻めきる。
この打席以降が抑えやすくなる、矢野のナイスリード。
そして森野はふつうに打ち取る。
現状でも森野は井川が格上。

2回。
ようやくチェンジアップが決まる。
谷繁、中田、
そして荒木もストレートとチェンジアップのコンビネーションで抑えきる。
明るい兆し。

3回。
明るい兆しも、井端から。
いきなりピンチ。

初球、インコースに外れるストレート。変化球待ちの雰囲気。0−1
2球目、真ん中ストレート、見逃し。1−1
3球目、外にストレート、見逃し。2−1。やはりチェンジアップ狙いか。
4球目、真ん中にチェンジアップ。ファール。2−1
5球目、膝元にスライダー。ボール。2−2
6球目、もう一球膝元にスライダー。いいコース。裏をかくも。ファール。2−2
7球目、低めにストレート。決めに行くも、ファール。2−2
8球目、井端の目が低めにいきやすくなったところで、外の高めにストレート。でも、ファール。2−2
9球目、外にチェンジアップ。

サードライナー!!
世界一の2番をアウトにする!!

本当によくアウトにした。

直後。

立浪のホームラン。
2球目、甘く入ったチェンジアップ。

得点は、打った人だけでしたものではない。
おおむね、打ちやすくした人がいる。
象徴的なシーンだった。
もちろん打った立浪は凄いが、
この場面に限っては、それだけ消耗させた井端が物凄い。

2点取られる。

守りたいものができた人。
動揺している場面。
優勝したくなっている、ウッズ。
初球をレフト前に。1アウトランナー1塁。

福留。
投げたいボールは対角線のストレート。
しかし、それがうまく決まったり決まらなかったり。
結果、四球。1アウト1、2塁。

アレックス。
デッドボールになるのを怖がってしまったか。
ストレートが甘く入る、レフト前。満塁。

もうここで、どうしようもなく大変なことになると思った。
全ては回の先頭井端がなかなかアウトになってくれなかったこと。
追加点も取られ、体が思うように動かない。

しかしここから、
森野、谷繁をしっかり打ち取る。
よくぞ、踏ん張った。まだ2点。ここから抑えればなんとかなる点差。

4回。
9番、中田をしっかり打ち取る。
なんとしても、荒木をアウトにしてツーアウトランナーなしで井端を迎えたかった場面。
しかし、荒木を出塁させてしまう。

批判すべきポイントがあるとすればここ一点。
荒木は決して格上ではない。
100点の投球をすれば抑えられる相手。甘く入ってしまったストレート。
もう一粘り、もう一粘りできる精神力を。新しい強さを。
身につけてくれたとき、ぼくは泣く。

1アウトランナー1塁で井端。

1球目から7球目まで、全てストレート。
小細工しても打たれる。
もう、何もない。とにかく思いっきり投げろ。
矢野のメッセージだったか。
しかし井端。
7球目のストレートをものの見事にレフト線2塁打。
1塁から荒木、一気に生還。

ずばぬけて格上の打者。
井端一人にやられてしまった。

ワンアウト2塁で立浪。ライトフライで、井端進塁。

ツーアウト3塁でウッズ。ストレートをセンターに運ばれるも、少し詰まらせ、アウト。
なんとか1点で凌ぐ。

5回。
福留。二打席連続で四球を与えていた福留。
前回完璧なホームランを打たれていることもあり、投げにくかったことだろう。
しかし、真っ向勝負。ストレートで3球3振。

アレックス。チェンジアップが甘く入り、2塁打。
思っていたところに投げていれば抑えれていた配球。
ここは悔いの残る場面。

森野をセカンドゴロ。でアレックス3塁進塁。

2アウト3塁で、谷繁。敬遠。定石どおり。

で、中田を抑えて、無失点。

これが井川の全投球。

井川が悪いのではなくて、井端が凄い。
井川を責めるポイントはあまりない。
どうしたって抑えれない2番がいるチームと対戦しているんだ。
どうにもならないこともある。

井川の次の登板に光明を見た登板。
よくぞ3点に抑えた、と言いたい。

井川のドラゴンズ戦の課題。
無論、井端。
右打ちしようとしてくるタイミングで、インコースにストレート。
キレイにライト前と思ったあたりがシーツのところに飛べば、
井川は完封できる。
井端がヒットにできない球はウッズには打てない。

自信を持って、最高のストレートを投げることができる準備を。
井川のストレートが井端の描いたそれを上回れば、必然的に勝てる。
もう、背信なんて言われない。

世界一の2番。

ご存知のように、
昨日は結局、桟原の代わったイニングに、
ダメ押し点となるホームランまで打っている。

当然、今日の鍵も、2番をどう抑えるかが握っている。
対策はない。
以前も書いたけど、
「う!」って思わせられるかどうかだ。
井端の想定の範囲外の投球ができるかいなか。
下柳先輩。
もっとも適任なんだ。
なんとか、球児につないでほしい。

なぜなら球児、世界一のセットアッパー。

井端vs球児。
この対決は5分。

もしくは、むちゃくちゃ打ったら勝てるけど(笑)


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posted by コーチ at 11:27| Comment(3) | TrackBack(0) | □ 井川 慶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月06日

18回の攻防にすりかえた岡田監督の見事

コーチです。

ナゴヤ決戦。
初戦、敗戦。

ただ、それほど心配のない敗戦。
心配になる敗戦になる危険も大きく孕んだ試合内容。
よくぞ、5−2でゲームを終えたと、讃えたい。

あの展開で5点しか取られなかったこと。
非常に大きい。
あと一歩で、大崩れしかけた井川の踏ん張り。
よく頑張って投げていました。

とにもかくにも、
くどいようですが、
井川が悪いのじゃなくて、井端が凄い序盤、中盤。

世界一の二番。ゆるぎなき存在感。
あれだけ井端に活躍されたら打つ手なし。
本当に2の満塁の場面を最小失点でよく凌いだ。
強くなった井川に拍手。

で、岡田采配。

今日も、見事。

5回3失点で、井川の後。
桟原→ダーウィン。

中田の投球内容を考えてほぼ難しかった試合。
3点差も球児で勝ちに行くという姿勢は、逆に自分を苦しめる。

それよりは
「天王山ぽい雰囲気を取り除いて、ふつうの中日戦にする」

これがはまった。

後半になるにつれて、ポンポンアウトになっていくドラゴンズ打線。

岡田監督のプラン

「明日の試合も入れて18回で勝てるような野球にする」

そして9回目に2点返した。
しかも、野球のルール上。明日の試合は0対0から始まる。
18回あれば逆転できた試合にした岡田采配。

さらにリセットされる明日。

勝てる可能性、高い。

コーチは仕事に言ってきます◎


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posted by コーチ at 21:54| Comment(6) | TrackBack(9) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

星野ジャイアンツ

夜勤明けのコーチです。

朝のスポーツ新聞は、
彼はやるのかやらないのか!!
そんな、彼の転職話で持ちきりでした。
今日からナゴヤ決戦だというのに。。。

星野さんが巨人の監督になるのか、ならないのかは、
案外日常会話の話題として面白くなりにくいという側面があり、困っています。

「自分は、なってほしくない(感情派)」
「球界のことを考えたら、やってほしい(理性派)」

この二元論で話をしても、何も発展もないし、
「やっぱ、巨人が正式に申請してらしいで、スポーツ紙が騒いでるだけではなかったらしい」
という今日の話。
それをスポーツ紙が書くことを、スポーツ紙はどう思っているんだろうというような内容の記事。
裏も取らず、とりあえず騒いでいただけっていう、スポーツ紙の申請でもあるわけ。
でも、ほんまにそうやって安心しました、と。

なんだかなぁ。。。

ボンヤリなってしまう、コーチ。

そんな中、さすが先生。

先生  「クイズ!!」
コーチ 「先生、いきなりですね」
先生  「コーチ、クイズやで」
コーチ 「何です?」
先生  「星野さんがジャイアンツの監督になった場合、どんなオーダーを組むかをオレがどう予想したかを当てるクイズ!!」
コーチ 「結局、先生の考えを当てるクイズなんですね(笑)」
先生  「せやで。クイズ!!」
コーチ 「分かりましたよ。答えますよ」
先生  「あ、お答えが出ない」
コーチ 「ハハハ、児玉清のマネですか?似てます似てます」
先生  「あ、お答えが出ない」
コーチ 「似てますけど、答えは出ます。アレでしょ?」
先生  「はい」
コーチ 「星野ジャイアンツのオーダーは」
先生  「はい」
コーチ 「2003年度版タイガースを踏襲したオーダー」
先生  「正解です!!」
コーチ 「やったー」
先生  「じゃあ一番から順番にこのフリップにお書きください」
コーチ 「先生、フリップなんかどこで手に入れたんですか?」
先生  「どうぞ!!」

    2003年阪神       2006年巨人(予想)   
    
1番  セカンド   今岡     ファースト  阿部    
2番  センター   赤星     センター   鈴木  
3番  レフト    金本     サード    小久保
4番  ライト    桧山     ライト    高橋
5番  ファースト  アリアス   ショート   二岡
6番  サード    片岡     レフト    清水
7番  キャッチャー 矢野     セカンド   仁志
8番  セカンド   藤本     キャッチャー 村田

たまに4番 八木、広沢       江藤

コーチの考え(星野さんがこう考えるだろうと先生が予想したものを予想したもの)

1番の今岡。ホームランも打てる、首位打者も取れる可能性のある1番。
新チームの目玉という意味合いも。スピードはあまり重要ではない。
てことで、阿部。

2番の赤星。もちろん盗塁できる2番。
内野安打も取れる、スピード重視。
てことで鈴木。

3番の金本。事実上の核。
繋げる、決めれる。チームの柱。一番しんどい打順。
ちなみに中日時代は主に立浪が3番を努める。
小久保しかいない。

4番の桧山。当初、濱中。たまに、八木、広沢。
要するに、選手の格。4番っぽさが重要。
新ジャイアンツの核。高橋しかいない。
たまに江藤が4番。

5番のアリアス。試合を決める一打。ダメ押し打を打ってほしい。
二岡、かなり適任。

6番の片岡。広角に打てる、アベレージヒッター。
そりゃ、清水だろう。

7番の矢野。とにかく勝負強い。気持ちが前に出る選手。
てことで仁志。

8番の藤本。守備力重視。あとは思い切りのいい打撃。
村田。阿部をファーストにすると捕手は村田だろうから。


コーチ 「どうすか?」
先生  「うううう・・・」
コーチ 「ど、どうしたんすか先生?
先生  「全問正解です!!」
コーチ 「やったー!!」
先生  「ほな、コーチ肩たたき券15枚綴りあげるわ」
コーチ 「景品ですか?笑」
先生  「全問正解やし、しゃあないやろ」
コーチ 「ハハハ、やったー!!!」


コーチです。

こういうの考えるのは楽しかったです。
でも日々の報道は、正直、ちょっとと思います。

月並みですが、

今日からドラゴンズ戦なんです!!
天王山なんです!!
こんなにも面白いペナントレース珍しいんです!!
しかも、タイガースが主役なんです!!
嗚呼!!嗚呼!!嗚呼!!

今日からまた、天王山。
台風が来てるからシーツが打つかなぁ(笑)


だって天王山じゃないか!!という気持ちをクリックに!! blogランキングへ
posted by コーチ at 10:14| Comment(4) | TrackBack(1) | ■ 読売ジャイアンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月05日

さぁ岡田彰布を讃えよう

札幌、延長10回。

岡田監督のことが大好きな野球町ですが、さすがにさすがにあの場面・・・

先頭の今岡、フォアボールで出塁。
際どいコースに必死に手を出さなかった、魂の四球。

ノーアウト1塁でスペンサー。
ホームランを含む、唯一のヒットを打っていたスペンサーだった。
いや、でも。

先生  「あそこは代打やと思ったなぁ・・・」
コーチ 「なんぼ岡田さんでも、あそこまでリスクを背負う采配をするとは思わなかったです」
先生  「赤星に“打て”言うて、自分でバントした場面とは違うからな」
コーチ 「赤星とスペンサー。一塁に到達するスピードが違います」
先生  「ランナー今岡、打席にスペンサー」
コーチ 「ピッチャー川村」
先生  「ダブルプレーが目に浮かぶ」
コーチ 「もしくは、スペンサーがダブルプレーを怖がったとこを逆手に取られて、高めの速い球を内野フライとか」
先生  「リアルすぎる」
コーチ 「そして、なおもランナーは今岡」
先生  「動くに動かれへん」
コーチ 「でも、岡田さんは、スペンサーを打席に送ったほうが得点が入りやすいと思ったからそうしたんですよね」
先生  「それって、凄い勇気やで。勇気と愛やで」


岡田監督があの場面で採用できた作戦。
@スペンサーに代打久慈で送りバント
Aスペンサーに代打桧山でライト方向に引っ張る打球を期待する
Bスペンサーそのままで、スペンサーのバッティングに期待する


コーチ 「ぼくらスペンサー大好きですけどね」
先生  「岡田監督はもっと大好きなんやろな(笑)」
コーチ 「まぁ他にも作戦の立てかたはなんぼでもありますけど、現実的に岡田監督でもやりそうな作戦といえばこんな感じですよね」
先生  「せやな。間違っても、今岡に代走だして、代打久慈でバントエンドランなんかはありえへん」
コーチ 「でもそういう作戦の方が“思い切った作戦”言われますけど、監督からしたらラクですもんね」
先生  「あとあといろいろ言われにくいしな。ベタで分かりやすいから」
コーチ 「ただ、スペンサーをそのまま打席に送るって」
先生  「シュールやでなぁ(笑)」
コーチ 「ようそんなシュールなこと、あの場面でできるなぁってほんま思います」
先生  「勇気あるで、ほんま」
コーチ 「あれでスペンサー、ダブルプレーやったら、スポーツ新聞に何書かれるか分からないですよ」
先生  「ほんまになぁ、夕刊とかやったら、“ある球団関係者”がいっぱい出てきて、いっぱい批判するしな(笑)」
コーチ 「“どんな場面でも『お前にまかせた』って何もしない監督に、もう選手たちもあきれ返ってるんですよ”とか(笑)」
先生  「“球団内部では、岡田監督の間は優勝は無理というのがもう当たり前になってますね”みたいなタッチでな(笑)」
コーチ 「ああいうの、ええ加減やめたらいい思うんですけどね」
先生  「週刊誌も夕刊も、ああいうタッチでものを書くマニュアルでもあるんかな?」
コーチ 「そんな気もしますね」
先生  「まぁそんな結果論メディアのことなんかどこ吹く風、岡田監督は自分の感覚を貫いた」
コーチ 「ほんま素晴らしい監督ですよ。ぼく、テレビ見ててスペンサーが打席に向かうとき嬉しすぎて、笑いが止まらなかったですもん」
先生  「コーチ、シュールなん好きやもんな(笑)」
コーチ 「シュールさに興奮した笑いです。マジで」


1塁ランナー、魂のフォアボール今岡。
打席にスペンサー。

結果。
「打て」のサインも、スペンサー自らバントの構え。
監督、ベンチで笑み。
「打ってこい」
その結果。
ご存知のように、止めたバットにボールが当たり、
最高の送りバント。
転々とするボール。
全力疾走のスペンサー。
間一髪ファーストはアウト。1アウト2塁。

今岡に代走を出さない理由は簡単。
矢野、藤本。
二人とも「なんとか打たなきゃ」
それを強く思いすぎてしまう人たち。
今岡に代走は、当然、「10回で決めなければ」という意識が強くなってしまう。

その意識が強くなりすぎたときの矢野、藤本。
いい結果は生まれにくい。
ただでさえ、そういう気持ちが強くなってしまう場面。
なるべくいつもどおりの普通のイニングと同じように。

ヒットで際どいタイミングになって、「代走を出しておけば一点だったのにということが起きる可能性」と、「代走を出したことによってヒットがでにくくなる可能性」
二つを天秤にかけて、
今岡はそのまま。分かりやすい。

2塁に、走るのは遅いが一生懸命走るシーンが目立つ今岡。
打席に矢野。

THE矢野というようなライト前ヒット。

今岡は当然、3塁ストップ。

1アウト 1、3塁。
打席に藤本。

まだ桧山も濱中もベンチにいる場面。
そのまま藤本。


先生  「なんか痛烈に岡田采配の見事を感じた場面やったな」
コーチ 「そうですね、改めて藤本が打席に立ってみて分かることがありましたもんね」
先生  「代打を出す理由がない」
コーチ 「ああいう場面で、藤本がラクなバッターじゃないんですよね」
先生  「せやねん。濱中、桧山と比べても、遜色ないイヤさを藤本は持ってる」
コーチ 「2年前優勝したときは、打率は今よりはるかに良かったですけど、ああいう場面での格として濱中、桧山の方が上でしたもんね」
先生  「ところが、昨日の藤本にはまったくその格負けを感じなかった」
コーチ 「濱中、桧山にも」
先生  「ピッチャーの川村にも」
コーチ 「決して調子のよくない藤本が」
先生  「格負けしない」


これまで、一貫して、細かい一点にこだわらず野球をしてきた。
1アウト1、3塁。打席に藤本。
スクイズでも全然おかしくない場面で、スクイズという頭はまったくよぎらない。
8番、藤本が打って得点する。
そういう野球。

続けてきた結果。
藤本はあんなにもたくましい選手になっていた。
そして、決勝打。

藤本はこれでまた一回りたくましい選手になるのだろう。

スクイズが悪いわけではない。岡田さんだってやることもあるだろう。
スクイズをやるのは、本当に本当に最後の最後なのかもしれない。

対、ソフトバンク第7戦。
藤本のスクイズがあるのかも。
そして、その試合まではやる必要ないのだ。
試合は続いていく。トーナメントではない、リーグ戦。
二つの決定的な違いは、
勝っても勝たなくても、次の試合があるということ。
次の試合があるということは、その選手がまた出るということ。
連続していく試合の中で、
その選手が少しずつでもたくましくなっていける采配。
岡田監督が一貫してやってきたこと。
その一つの結果が昨日だと思う。

スペンサーが唯一のヒットを放ち、完封、あるいはノーヒットノーランを避け、
藤本が決勝タイムリー。

先生がこの間言ってた。

「スペンサーは日本語を覚えて、通訳になってほしい」

どんな形でもずっとベンチにいてほしい選手だ。
今年、大事な試合でお立ち台に上がってほしい。
そして数年後、外国人投手交代の場面で、久保コーチとともにマウンドにいく姿。
見てみたいなぁ。

それにしても、岡田采配の見事。
近年の野球を根底から覆す、新しい野球。
「無策であるメリットを信じ、無策を講ずる勇気」

こんな監督、ぼくは見たことがない。
見たことのない、かっこよさだ。

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posted by コーチ at 16:13| Comment(9) | TrackBack(3) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月04日

岡田マジック!!

岡田マジック。

延長10回、ノーアウト一塁で、スペンサー。
代打を出さず。
バントもささず。

「おまえらに任せた」

信頼。

スペンサーに対する信頼を含め、
チーム全体に対する信頼。

そして、スペンサーの必死さは、止めたバントで進塁打を放つ。

タイミングの合ってなかった矢野がライト前。

そして、打って点を取りたい場面で
藤本が決勝タイムリー。

今まで送りバントをしなかったことが、送りバントをしない選択の中、
こういう形で出た。

岡田マジック。

難解だが、面白い!!

仕事してきまーす◎


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posted by コーチ at 17:51| Comment(4) | TrackBack(14) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

さぁ横浜第二戦

コーチです。

札幌初戦。近畿地方全体がかいた冷や汗の量で、無駄に作られるダムが3割減らせます。
いやまぁ、ほんとに、負けると思いました。

久保田、本当に強くなりましたよね。

9回裏、あんな状態にまでなった原因は、誰がどう見たって鳥谷にあるわけですが、
それは本人が一番承知してることでしょうから、何もいうことはないと思います。

これからの試合の大一番、大事な場面で送りバントを決める、一回り大きくなったバード鳥谷の姿を見て、また涙できる。
その伏線です。

一点負けてる9回裏。
先頭、途中からライトに入った桧山がヒット、
赤星の送りバントがヒットに。

ここでまた鳥谷、何がなんでも送りバントの場面。
大事に大事に決める鳥谷。
ベンチに戻った鳥谷を、笑顔で祝福する途中交代で下がったスペンサーと、6回まで投げた下柳先輩。二三度うなずいて、握手の和田コーチ。

送りバントのドラマ。

そんなドラマが見れたら最高です。
頼んだよ、鳥谷。


そして久保田。松坂世代の中で、一番かわいい久保田。
しかもお父さんになった久保田。
強くなった。

もちろん、シーツのファインプレーもあったのですが、
鈴木に対してスライダーでデッドボールを与え失点。
そして、金城にあれだけ完璧にとらえられたあと、

佐伯に対して、膝元に完璧なスライダー。

自分を信じる強い心がないと投げれない、あの局面でのあのスライダー。
素晴らしいボールでした。

そして多村に対しても、アウトローにスライダー。
多村に対して、絶対にあの球を投げたかった、そのコースに、見事なスライダー。

シーツのタッチも素晴らしかったが、
その前に多村を抑えた、久保田の心が本当に見事だと、そう思いました。
久保田ナイスピッチング!!


シーツ。

シーツが原因で負ける可能性も高かった試合で、シーツの活躍で勝った試合。

初回のフォアボール。これが全てでした。
アウトローの際どいスライダー。
シーツが最も苦手なボール。
これを全て見極めてフォアボール。

横浜バッテリーは「あれ?」と思ったことでしょう。

3回。

赤星が粘って四球。
また、盗塁。
鳥谷も四球で1、2塁。

ノーアウト1、2塁でシーツ対門倉。

本来ならば、門倉に分がある場面。
アウトローにスライダーを投げとけば、ほぼ大丈夫。
ひっかけてダブルプレー、若しくは、それを怖がって三振。

しかし、初回の打席が効きました。
「またスライダーを見極められてフォアボールは困る。ノーアウト満塁で金本、今岡」

とにかくストライクを先行させたい。

その気持ちがやや真ん中に球を行かせたか。

打てるところに投げてしまった門倉。
それを逃さずシーツ。
先制タイムリー。

赤星、鳥谷が選んだ四球。
もう少し言えば、3回を赤星からスタートできる要因を作った、
2回の桧山の四球。
これらが、シーツのタイムリーを呼び、
最終的にシーツのファインプレーを呼んだ。

ここ2試合、タイガースは初回に先制され、
逆に初回、2回と得点できないものの、
3回を赤星からスタートさせて逆転している。

シーズン終盤の大事な局面で定着しつつある、理想的な形。

3回に逆転されれば相手チームは当然焦る。

6回までに逆転し返さなければ、ほぼ勝ち目はない。
いきなり時間がなくなるからだ。
福原がベンチに入ってる昨日みたいなケースはそれが5回になる。


その焦りをうまく利用した、安藤、矢野のバッテリー。

「早く逆転しなければ」と思う打者に対して有効な球。
遅い球。
横浜打線の前のめりになった気持ちを、逆手にとったカーブ。
非常に有効だった。


さぁ今日は土肥。

番長は投げてこないらしい。土肥は当然、悪い投手ではないけれど、
番長でないのは助かる。
番長の日は引き分けてしまうから(笑)

土肥攻略は、当然、この間の山本昌と同じ感じで。
スペ、矢野、関本。
この3人がどれだけあっさりアウトにならないか。

そして、精神的に疲れたところで、赤星の出塁、盗塁。

今日は最初から期待できるシーツの前にいい形でランナーを。
当然、鳥谷の活躍いかんで、得点の入る可能性が大幅に変わってくる。

彼のことだから、
今日は昨日のことなんて関係ないことになっている、
躍動するプレーを見せてくれるだろう。

アニキは、やはりドラゴンズ戦で、頭部付近を攻められた後遺症か。
微妙に間が取れてない感じがする。
それはそれで仕方がない。アニキだって人間だもの。

ならば、アニキがきっかけをつかめるまで、
他のメンバーで補おう。
アニキ一人の力で今までどれだけ勝ってきたか。

その恩返しを、やっとできる機会がきたわけで、
みんなで「アニキありがとう」の気もちをこめて、
しっかり野球をしようじゃないか。

そして、

北の大地で、杉山に笑ってほしい。

負け試合を勝った昨日。
昨日よりは勝ちやすいはずの今日。

昨日より今日より勝ちにくくなる火曜日に向けて、
今日は落とせない試合。

札幌に向かって西からの気持ちを。

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posted by コーチ at 10:12| Comment(0) | TrackBack(6) | □ 安藤優也 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

頼んだラミレス!!スワローズ!!

先生  「ゲッツ!!」
コーチ 「先生、どうしたんですか?パクるギャグとしては最悪の古さですよ。流行ってもないし、懐かしくもない」
先生  「ゲッツ!!アンド、ターン!!」
コーチ 「先生!!甲子園行けなくて頭おかしなったんですか?」
先生  「アホか。確かにおかしくはなったけど、もう治ったわ」
コーチ 「ほな、なんでダンディ坂野のギャグなんかやるんですか」
先生  「だって、ちょっと前までみんなやっとったやないか」
コーチ 「まぁそうですけど」
先生  「使い捨てが当たり前になりすぎることへの、アンチテーゼや」
コーチ 「まぁねぇ・・・」
先生  「同士もおる」
コーチ 「誰ですか?」
先生  「ヤクルトのラミレスや」
コーチ 「ほんまや」
先生  「ゲッツ!!をまだ公然とやってるのは、ダンディ本人とヤクルトのラミレスくらいやで」
コーチ 「確かに」
先生  「ラミレスは、流行り廃りの激しいこの現代社会に毅然と切り込んでいっている素晴らしい人や」
コーチ 「たぶんラミレス、そんなこと考えてないですよ」
先生  「コーチ、フォー!!」
コーチ 「先生も流行り、のってるじゃないですか(笑)」

先生  「せやけど昨日の中日はよう立て直したな」
コーチ 「そうですね」
先生  「なんかウッズが優勝したくてしかたがない感じがして怖い」
コーチ 「分かります。昨日も、二回の集中打、先頭はウッズですからね」
先生  「ウッズがレフト前で出て」
コーチ 「福留が続いて」
先生  「アレックスも繋いで・・・」
コーチ 「まぁ、ヤクルト先発の館山がマメがつぶれたらしいですけどね」
先生  「まぁそれにしても、井端が絡んでない得点で、きっかけを作ったのは大きいな」
コーチ 「その通りです。井端は全神経を集中させなければ打ち取れないですからね」
先生  「ところが4番のウッズからのイニングに、ウッズに粘って出塁されるのはちょっとしんどい」
コーチ 「井端への意識が少し散漫になってしまいますから」
先生  「ウッズ優勝したいんやろなぁ」
コーチ 「なんか打席から気持ちが出てるんですよね」
先生  「マジ、怖い」
コーチ 「今日もほんまウッズがキーポイントになりますね」
先生  「せやな」
コーチ 「ヤクルト先発が藤井でしょ」
先生  「おそらくそうやろな」
コーチ 「井端が最近アウトになったのってね、福原、球児、館山、五十嵐。この4人なんですけど」
先生  「全部球の力とキレで抑えるタイプやな。しかも全部右利き」
コーチ 「左の井川、下柳、石川はことごとく打ってるんですよ」
先生  「そしたらたぶん」
コーチ 「藤井は井端を抑えるの、難しいです」
先生  「ほな今日も、ウッズの前にランナーがおるってパターンで攻撃していきやすいねんな」
コーチ 「ヤクルトバッテリーがよっぽどうまく攻めないとそうなるでしょうね」
先生  「ほな傷口を広げんためには・・・」
コーチ 「初回の荒木をなんとかして抑える。もう、ここに全てをぶつけるくらいの気持ちでいかなダメでしょうね」
先生  「コーチが見に行った試合の下柳はこれに成功したわけやな」
コーチ 「そうです。荒木は初回に打つと、その後、むっちゃ打つ傾向ありますから」
先生  「で、荒木を抑えて、ワンアウトランナーなしで井端」
コーチ 「ここはもう、フォアボールでいいくらいです。二塁打だけは絶対避けたい」
先生  「じゃあ、歩かせたとして、ワンアウト一塁で立浪やな」
コーチ 「藤井と立浪照らし合わせたら、やはり藤井に分があると思います」
先生  「せやな、立浪いまいち乗り切られへんもんな」
コーチ 「で、昨日、ウッズが打ってるので、たぶんコツンとあわせて繋ごうとしてくるでしょうから」
先生  「とにかく強気で攻めて」
コーチ 「フォアボールを出さない」
先生  「で、ツーアウト1塁でウッズを迎えたいわけやな」
コーチ 「その通りです」
先生  「で、優勝したい気マンマンのウッズには」
コーチ 「低い球は遅く。高い球は速く。もう基本通りで」
先生  「ショートゴロ、サードゴロを打たせたいと」
コーチ 「ウッズって、ほんまにえげつない打球も飛ばすんですけど、アウトになり方がかなり悪い場合もありますから」
先生  「そうなると、立浪、福留の責任過多状態ができて」
コーチ 「全体として機能づらくなる、と」
先生  「ヤクルトサイドから見た場合それが理想やろな」
コーチ 「ただ、今日のゲームはふつうに考えれば中日に分がありますよね」
先生  「井端が打つ可能性むっちゃ高いもんな」
コーチ 「荒木が初回にラッキーなヒットで出塁なんかしちゃったら、その時点でほぼ決まっちゃいます」
先生  「でまぁヤクルトに勝機があるとすれば」
コーチ 「青木ですよね」
先生  「せやな。おとといのデッドボールの影響で、2戦目出られへんかったからな」
コーチ 「今日は強行出場するらしい青木」
先生  「赤星のわき腹の時もせやったけど、ケガしてるときかえって打てるって珍しいことやないからな」
コーチ 「さらに、手負いの青木が出塁することは、ヤクルトにとってみても発奮材料になりますし」
先生  「そういうことはドラゴンズも重々感じるやろから」
コーチ 「なんとなくずっと青木のことを気にしながらやってたら・・・」
先生  「ゲッツ!!」
コーチ 「ってこともありますよね」
先生  「とにもかくにも、ゲッツアンドターン!!」
コーチ 「頑張れヤクルト!!!!」
先生  「ラミレスよ、一緒にゲッツ!!を守ろうじゃないか!!」
コーチ 「それはどっちでもいいです(笑)」

頼んだスワローズ!!の思いをクリックへぶつけて下さい!!blogランキングへ


posted by コーチ at 08:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ ペナントレース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月03日

ドラゴンズにとってペナントレースの鍵を握る日

コーチです。

ナゴヤでドラゴンズが負けました。
しかもかなり苦しい負け方。
チーム状態が悪くなっている、まだ途上にある負け方のように思いました。
まだまだ悪くなる要素があります。
タイガースにとっては好材料。

とりあえず、ドラゴンズは2番井端頼み。
もう全部井端で、またまた凄い活躍。4打数3安打。
このまま打ち続けたら、井端が200本ヒット打つんじゃないかという、量産ぶり。
しかも唯一アウトになった初回の打席も、
ノーアウト二塁でセカンドに進塁打。
4打席とも、実に鮮やかに仕事をこなしている。

ただ、ウッズの状態が急降下。
2打席連続の三振。
まぁ、これはこんなことあるようなことなのだが、
4番の三振を3番立浪が過剰に意識しすぎたように見える。

2番井端が出塁すれば得点が入るドラゴンズ。
ただ裏を返せば、井端が塁にいる時に得点しなければ点が入らない状態。
次のウッズに期待できない。

「自分がなんとかしなければ」

人はそう強く思いすぎることによって、バランスを崩す。

この象徴だったのが、今年の小久保。
5番ローズ、6番清原というすでに懐かしささえ漂うオーダーだった頃、
好き勝手にホームランを打ちに行く、5番6番を前に、
「自分がしっかり打たなければ」
その思いが強すぎたため、それまで右中間に軽打できていたコースを
強く振りすぎてショートゴロ。
こんなシーンを幾たびも見た。

立浪の打席。
一試合の中で顕著に内容が変化する。

初回、荒木二塁打、井端進塁打で、アンアウト3塁。
立浪、レフトに先制の犠牲フライ。
昨日のイヤな空気を振り払う、価値ある先制点。
しかしウッズ、あっさり三振。

4回、井端内野安打でノーアウト一塁。
立浪、きっちり見極めてフォアボール。チャンスを拡大する。
ノーアウト1、2塁の場面でウッズ。
5点ビハインド。この回、2点、3点返したい。
しかし、ウッズ。
あっさり三振。


6回、荒木ヒット、井端がまたヒットで荒木、一気に3塁へ。
中日の形。ノーアウト1塁を簡単に1、3塁にする
世界一の2番、井端。
その井端が広げたチャンスに立浪。
ひとまず一点取って、4点差にしてランナーを二人残し、
ウッズのホームランが出れば一気に1点差という場面を作りたい、
はずだった。
本来ならば。

しかしウッズ、本日連続のあっさり三振。
それが立浪に微妙な変化をもたらせたと思う。
立浪、しっかり振ってファーストライナー。
井端戻れず、ダブルプレー。
強く振りにいった立浪の変化。
5点負けてはいるが、一人で5点は取れない。
ウッズが打つことが逆転への絶対条件。
ただ立浪は振ってしまった。
確かに不運なプレーだが、「外野フライでよい」という気持ちがあれば、
産まれないプレーでもある。

そして、ツーアウト3塁になってウッズ。
なんとか1点でも返したかった場面。
ウッズ、簡単に追い込まれ、ストレートの見せ球を使われた後、
注文どおり変化球をひっかけてサードゴロ。
非常にもどかしい結果。

最終打席の8回。
井端が出塁。本当に凄い。昨日、神がかりを取ったはずだったのだが・・・
ノーアウト一塁で立浪、
ストレートをファーストゴロダブルプレー。
明らかに決めにいっているからこそ産まれる打球方向。
「自分がなんとかしなければ」

4番のウッズ不振による、3番立浪の責任過多。

さらに7番大西・森野 8番谷繁の状態が今ひとつのため、
大西は良く頑張ってたけど、森野のときはちょっと期待できない感じか。
井端の前にランナーをためられない。

ゆえにこの状態は、

2番井端、超責任過多状態。

いくら凄い2番だからといって、
2番バッターにすべてを委ねるという、ちょっと稀な状況になってきている。

この責任過多に井端までもがバランスを崩せば・・・
ドラゴンズは非常に苦しい状況に追い込まれたと思う。

ヤクルトバッテリーはウッズの攻め方を心得ている様子。
井端一人で、この状況をどう打破するか。
世界一の2番打者の手腕に注目。
ただ「これ以上は望めない」という大活躍の試合での負け。
井端だってしんどいだろう。

ドラゴンズとスワローズ、比べてみればやはりドラゴンズの方が一枚上ではある。
ただ、焦ったら負けだ。
立浪の焦りが、どう伝染するか。
それとも立て直してくるか、
ドラゴンズ対スワローズ。
二夜続けてイヤな負け方をして、休む間もなくデーゲームのドラゴンズ。
今日は大きな大きなゲームである。


札幌のタイガース。

今日の相手は、門倉。
苦手な部類の投手。

特に苦手なのが、当然シーツ。
左投手から打った4安打は、力のあるストレートとスライダーのある投手相手には参考外。
ドラゴンズ最終打席、山井のスライダーにいつもの三振の姿は、ちょっとイヤな予感もする。

シーツがどれだけつなげるか。ヒットは打てなくとも、進塁させることができるか。
逆から言えば、門倉はとりわけシーツに失投が許されない。
打てない場所は、すでにはっきりしている。
しかし、一球でもシーツが打てるコースに投げてしまい、
それをシーツがとらえたとしたら、
その試合はタイガース圧勝である。
先日の桑田がまさしくそうだった。
この状況にベイスターズが硬くなってくれれば・・・
シーツが打てる球が来るように、北をむいてお祈り。

膠着状態の時間が多い横浜戦。今日もそんな試合かも知れない。
そんな状況を打破するアニキの一発。
デッドボールの影響なんて感じさせない桧山の一発。

中日戦で見せた、とにかく「打ちにくい球はファールにする」という野球の基本。
その基本に忠実に。みんなで少しでも打ちやすい状態を作って、
アニキと桧山に打ってもらおう。

横浜戦はあまり得意ではない安藤。
苦い思い出もいくつかある。
しかし安藤のリベンジマッチ。
これは、来週の火曜日。ナゴヤでのリベンジマッチに繋がる。

甲子園で下柳先輩が自分自身へのリベンジを成し遂げた。
さぁ安藤。
石井、金城、佐伯。
苦手なタイプが並ぶ横浜打線。
信じた球を思いっきり投げよう。

その結果がどう出ようと、それは結果なだけ。
先週見せた、あなたの活躍を誰も忘れません。
だからまた6回を必死に2失点に抑える姿を見せてほしい。

そしたら札幌のファンも、球児を見ることができるから。

今日も楽しくて仕方がない野球を!!
西の空から、物凄い気持ちが、届け北の大地へ!!

また長くなってしまいました:笑 札幌に向けてワンクリックお願いします!!blogランキングへ
posted by コーチ at 10:22| Comment(2) | TrackBack(4) | ☆ ペナントレース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月02日

天王山第二戦・観戦記

コーチです。

甲子園、行って来ました。レフトスタンドで奥さんと見てました。
今岡のホームラン、

ゆっくりでした。

ゆっくりゆっくり、ふわ〜と、たんぽぽの綿毛みたいな感じ。
大観衆に吸い込まれました。

幸せな綿毛が舞い降りて、
直後、地鳴り。歓声、絶叫、どよめき。
球場全体で打ち鳴らされる、黄色のメガホンが、
まるで一面のたんぽぽのよう。

幸せを運ぶ綿毛。
一面にたんぽぽ。


え?先生?
あ、先生は、あれです。
野球のことばっかり考えてて、昨日から新学期だということを忘れてしまってたみたいで(笑)新学期はいろいろやることがあるらしく、いわゆる「仕事の都合」で断念なのでした。とてもかわいそう。
甲子園決戦第一幕は「8月末」って頭がずっとあったみたいです。
第三戦は「9月1日」。
あんなにかわいそうな顔になる大人もいるんだ、っていうほどの
「かわいそうな顔」で、
「オレ、親戚が亡くなったことにしようかなぁ・・・」とか言ってました。
「それ、バイト休みたくて使う言い訳じゃないですか!」
「オレ、バイト感覚で教師やりたい」
「ダメです」
まぁ、こんな感じだったと。


そんなわけで、興奮したことしか覚えてないような気もするんですが、
序盤からの記憶を辿りながら、観戦記。

初回。

前回、あんなにも悔しい降板をしていた下柳先輩。

shimoyanagi91.jpg
あんなにも悔しかった下柳先輩

矢野の細やかな、細やかなリードとともに、
1番の荒木から、9回裏みたいなピッチング。
「なんとしても、試合を作る」
そう強く思うことで、何かが達観された人。
そんな雰囲気をマウンドから。

そして、荒木を打ち取り、コーチ大興奮。
奥さんに向かって、
「初回の荒木井端を抑えれるかどうかで、この試合の半分くらい決まるねん」
コーチのプチ解説。
それに対し奥さん、
「そんなにー!!」
一番、嬉しい反応(笑)
打席に井端。レフトスタンドに夫婦仲。

下柳先輩、本当に繊細なピッチング。
しかし、井端、見事右中間に二塁打。
「あぁ・・・」

なんてこった、また井端。
井端にまわる回は全部ピンチ。初回から、まさしくその状況。
井端が出ると点数が入る。

最も警戒していた井端に打たれ、
下柳先輩が少し動揺。
3番、立浪につながれる。

1アウト、1,3塁。
打席に2番目に注意しなければならないタイロン・ウッズ。

ただ、第一戦で満塁ホームランを打たれたものの、
「この場所は打てない」ということが、
よりはっきりした感のあったタイロン・ウッズ。
「この場所」とは定石どうり、
アウトローの逃げる球、落ちる球。
シーツはそのコースバットに当たらないが、
タイロンの場合、バットに当たることを逆手に取りたい場面。
調子が悪いときであれば、タイロン、
ミスターショートゴロ。ミスター併殺打な男。

「あの場所」に「あの球」を投げろ!!

まるで、魔球を投げろと言ってるかのような、ぼくの声援。
しかも一回表。
コーチ、すでにのどがかれている。

下柳先輩。渾身のアウトロー変化球。
打球は、
鳥谷の前へ・・・

「よっしゃー!!!!」

コーチ、打球がワンバウンドしたところで、席を立ち上がりガッツポーズ。
たぶん5万人の中で一番早く喜んでいた自負あり(笑)

結局、打球が弱かったため、一点失ってしまうが、
井端の2塁打。立浪の繋ぎ。
そしてウッズ。
という場面で、併殺崩れの一失点は見事な内容。

コーチ、いい予感と浜風を一身に感じる。

熱気の間隙をぬって時折注ぐ秋を伴った浜風。
この時期の観戦、素晴らしい。

1回裏、タイガース。
赤星出塁も鳥谷が進塁させることができない、いやな展開。
だけど、いつもの展開。
それでチャンスが広がることもあるし、
そうでない場合もあるだけのこと。
焦ることはない。

ただ、1アウト取られてから、赤星盗塁。

赤星の盗塁は、本当に予告盗塁だ。
赤星がランナーにいると、5万人が赤星を見ている。
赤星がスタート切る瞬間を見ている。
スタートを切るレッドスター。
観客のいないふつうの野球では、
「走った!!」「逃げた!!」
守備陣がそんな声をだして、キャッチャーに知らせる。

ただ、甲子園。
もちろんその必要なし。
赤星がスタートを切った瞬間、甲子園の音が変化する。

そしてセーフになる赤星。
昨日の試合を見た子どもたちの中では、今岡に憧れる子と、赤星に憧れる子が、
半分半分じゃないかと思わせる大活躍だった。
2本塁打、6打点に匹敵する、3盗塁。

打席はシーツ。
調子がいいのか悪いのかはっきりしないシーツ。
結局はっきりしないまま、最後まで打ち続けた(笑)
初回の打席も、見事にチャンスを広げるライト前ヒット。
2塁ランナー赤星。
判断の難しい場面だったが、三塁コーチの吉竹。
止める。

リスクを背負って一点を取りにいくよりも、
1,3塁で金本という場面を作った吉竹。
中日先発、山本にプレッシャーをかける判断。
結果的にこの回は金本、今岡が倒れ無得点、
しかし、この吉竹の判断がのちのち生きた試合でもあった。

1回終わって 1対0ビハインド。

てか、この観戦記はどれほどの長さになるのか心配だ(笑)
しかし、2回。事実上、この試合はこの2回で決まった。
だから、ビックリするほどには長くならないだろう。

1点とられて、2回。6番のアレックスから。
6番からという打順は、ラクなようでていて、一つ間違えばツーアウト満塁で、2番に回る計算になる打順でもある。もはや何も言うことはない。中日の2番は井端。
ただ、しっかり3人で打ち取れば、次の回が9番の山本から始まり、ツーアウトランナーなしという場面で、井端を迎えることができる。
大事な大事な2回表。
先頭のアレックス、ファーストを襲うライナー。
守備は安定しているシーツ(笑)見事にキャッチ。
7番は第一戦で、2点差まで追いつかれる要因を作った森野。
あっさりショートゴロ。
8番、2アウトランナーなしでホームランが怖いバッターの谷繁。
あっさりセンターフライ。

完璧!!
2回表の過ごし方、本当に完璧だった。
中日の打順のめぐりの悪さ。2回で決定される。3回はツーアウトランナーなしで井端を迎えられるという可能性。これは大きなアドバンテージ。

2回裏。
タイガースも同じく6番から始まる打順。
6番スペンサー。昨日大活躍の桧山を外して、スペンサーを使ってきた意図。
左の山本昌だからというだけではない。

この回、スペンサーがその期待に応え、大きな大きな流れを呼び込む。
中日の長くてなかなか終わらない守備が、スペンサーから始まる。

この回の目的は、点が入らなくてもいいから、あっさり終わらないこと。
そして、なんとか下柳まで回して、
3回を1番から始めたい、そんなイニング。

6番スペンサー、粘って7球投げさせる。
グッジョブ。スペンサーだったから7球かかった、山本の投球。
7番矢野、8球。
グッジョブ。

ツーアウトとったものの、なかなかアウトにならない阪神の下位打線。
そしてまた8番も関本という同じタイプのバッター。
「どれだけ投げればいいんだ」
山本に序盤から、いきなり疲労感があったろうと思う。
それがスペンサー、矢野、関本、という並びの意味。
攻略するとは、打った人だけで攻略したのではない。
打ちやすくする人が必ずいるのだ。
スペンサー、打ちやすくする人としては球界屈指。
そして、見事な働き。
さらに、矢野も流れにのった。

関本。

同じタイプに同じことをされるのは気持ちが滅入るのは当然。
ストライクを取りにいった甘い球。
見事左中間に運ぶ。

レフトスタンドから見てたコーチ。
アレックスがどんどん近づいてくる。
「え?え?」
入るか、入るのか!!
と、立ち上がり打球を追うも、フェンスダイレクトのツーベース。
あまりにも惜しい一打だった。

ただ、意味のある一打。
次が下柳先輩なので、この回はおそらく無得点。
しかし、3人のうち1人が出塁して、3回を赤星からスタートする。
当初の目的はしっかり達成。
さらに、3人のうち1人が単体で出塁したのではなく、
スペンサー、矢野、関本。
3人が束になって、作ったツーアウト2塁の形。

「3回に逆転するよ」
奥さんにプチ予言。
「ほんとにー!!」
一番嬉しい反応(笑)
マウンドに下柳。レフトスタンドに夫婦仲。


3回表

なんとしても9番山本、1番荒木を抑えて、ツーアウトランナーなしで井端にまわしたかった回。

見事!!

荒木の三塁線の当たり。
今岡ナウ、渾身のファインプレー。
ツーアウトランナーなしで井端を迎える。
あれが二塁打になっていたら、あんなスコアにはなっていたかっただろう。

ツーアウトランナーなし。
打席に世界一の二番、井端。

レフトスタンドからでは球種が分かりにくいため、スピードガンの表示で確認する。
全部変化球。
ギリギリの投球を井端フォアボールで歩く。
もう、これはしかたない。

ツーアウトランナー一塁の立浪。
落ち着いて勝負すれば、それほど怖くない。
ピッチャーゴロ。

下柳先輩、6回まであと3回!!


3回裏

赤星から。
逆転できる匂いがぷんぷん漂った、3回。

1回、2回で相当神経を使った山本。
もう大丈夫。
ゴーサインの出た3回。

赤星、初球をレフト前。
もう、遠慮せずに打っていこうという意思表示のように見えた。
「大丈夫、打てる」

そしてまた、盗塁。

ノーアウト2塁で、鳥谷、シーツ、金本。
3人のうち、一人打てればよい。

鳥谷、凡退。仕方ない。
一生懸命やっているので、仕方ない。
何が何でも進塁打って場面ではない。
しっかり振られるほうがイヤな場面。
しっかり振ればよい。

そしてシーツ。

見事にレフト前ヒット。
まったく同じ局面で、初回はストップをかけたランナーコーチ吉竹。
迷わずゴー!!

同点。

ワンアウト1塁で、アニキ。
打ってほしい場面ではあったが、ちょっとどうかと思うくらいの厳しい攻めにセンターフライ。

レフトスタンドの夫婦。
コーチ 「あんだけ攻められたら、仕方ないなぁ。でもな、むしろツーアウト一塁で今岡ってほうが、期待できるねん」
奥さん 「なんで?」
コーチ 「今岡ってああいう人やろ?」
奥さん 「気持ちがからまわりしちゃうって感じ?」
コーチ 「せやねん。初回にチャンスで凡退してるから、アニキが繋いでワンアウト1、2塁ってケースは、今岡が絶不調に陥るきっかけになってしまうかも知れへん」
奥さん 「ダブルプレー」
コーチ 「その危険はいつでもあるしね」
奥さん 「ツーアウト1塁はダブルプレーもないし」
コーチ 「もし、凡退でもそんなに責任を感じる場面でもない」
奥さん 「じゃあ打てる可能性は」
コーチ 「高まった」

直後。


スタンドに綿毛が舞いおり、
大歓声。

大逆転!!
全てが繋がった、山本昌の攻略。
下位が粘って、上位が打つ。

そして、その後のスペンサー。
今岡のホームランの余韻が残る甲子園で、

また6球。

山本をしっかりヘトヘトにしてから、
次のイニングを憂鬱にさせてから3回終了。
グッジョブ、スペンサー。


4回表

先頭はウッズ。

レフトスタンドの夫婦

奥さん 「ウッズが先頭の時はどうしたらいいの?」
コーチ 「絶対ホームラン打たれたらあかんって気持ちで投げるのが一番いいと思う」
奥さん 「ヒット打たれてもいいの?」
コーチ 「ヒットはいいねん」
奥さん 「なんで?」
コーチ 「だって、赤星とか荒木とか井端が一塁にいるんと、ウッズが一塁におるんは全然意味が違うからね」

で、ウッズにレフト前に打たれる。

奥さん 「ほんまにヒット打たれた」
コーチ 「でも、大丈夫やねん」
奥さん 「ほんまや。ウッズ、じっとしてる」
コーチ 「せやろ。あんなもんおらんのと一緒やから、おらんもんと思ってバッターに集中したらええ」

福留をレフトフライ。
そしてアレックスを、ショートゴロ。併殺。

コーチ、またワンバウンド目で絶叫。
周囲の子どもを驚かせてしまう。大人として反省。

先頭のウッズはヒットで出せばいい。
中日は井端が絡まなければ得点できない。
象徴的なイニングだったと思う。


4回裏

もうマウンドに上がるのがしんどくなってきた山本昌。
甘く入った勝負球を矢野がセンターオーバーのツーベース。
2回裏の粘りの打席がしっかり生きてきた打席。
次の関本がイヤなぶん、絶対打ち取りたかったはずの矢野。
しんどい思いをして投げて、結果的に打たれる。

そして期待の関本。当然、送りバントはなし。
打って返せ!!
しかし、きわどい判定でまた三振・・・
ちょっと昨日から、多いなぁ…

そして1アウト2塁で下柳になったとこで、
また岡田采配の真骨頂。
送りバントささず。

奥さん 「なんで送りバントしないの?」
コーチ 「ランナー二塁の送りバントはな、バットにボールが当たるか当たらんか、ってとこでスタート切らなセーフにならへんねん」
奥さん 「うんうん」
コーチ 「打席は下柳やろ。けっこう難しい」
奥さん 「空振りもあるし、うまくいかないこおとが多いのね」
コーチ 「せやねん。一番怖いのは、空振りして、ランナーが飛び出して2塁でタッチアウトってケース」
奥さん 「うまくいかなかったら流れがかわちゃうもんね」
コーチ 「せやねん。だから、思いっきり振って三振なら三振で、次の赤星で勝負」
奥さん 「それやったらアウトになっても、流れが変わらないもんね」
コーチ 「その通り」

結局、点数は取れなかったが流れが変わることもなし。
3対1、リードしたまま阪神の流れで5回を迎える。

5回表

7番の森野から。
三者凡退で攻撃へのリズムとか、そういう単純なことだけでなく、
7番8番をアウトに絶対にアウトにしたかったイニング。
ツーアウトランナーなしで9番山本ならば、続投。
チャンスで山本ならば、代打。
タイガースとしては、もう手中に収めている山本をもう一イニング投げさせたい。
さらにツーアウトランナーなしで9番という場面は、
「この回は諦めました」
というニュアンスがどうしても出てしまうので、
流れもよりいっそうタイガースへ。

熱投、下柳先輩。
森野、谷繁をしっかり打ち取る。

アナウンス
9番、ピッチャー山本。

続投。
レフトスタンドでコーチ、ガッツポーズ。

ドラゴンズはこのイニングを捨て、次の荒木からの攻撃にかけた。
しかし、マウンドに上がるのは山本。
ドラゴンズが勝負をかけた荒木からの攻撃の前に一点でも追加すれば、
この試合、間違いなく勝てる。


5回裏

2回裏のボディブローがしっかりきいて、スタミナの残っていない山本。

鳥谷が高めに入ったところを痛打、2塁打。
シーツが井端の横をぬくレフト前、1、3塁。

第一戦から神がかり的な活躍をしていた、中日井端。
シーツのヒットなど、届きそうで届かないヒットだった。
井端の神通力がまだ効力があったなら、
あれは超ファインプレーのダブルプレーになっていたかもしれない。
そのくらい際どいところを、タイガースがこじあけていく。
そして井端、もう恐れることはない!!
全員でチームが圧力をかけていた結果。
この時点は3−1とたった2点のリード。
しかし、井端の神通力を外すことに成功した。

さぁ、ノーアウト1,3塁でアニキの打席。
また、ちょっとどうかという攻めでアニキ凡退。
しかたなし。

ここで山本昌、降板。
4回ワンアウトまでで、実に94球を投げさせる。
「なかなかアウトにならない」
一人一人がそれやることによって、こういう結果がえられる。
きっかけはスペンサー。
2回裏のあの打席から、全ては始まった。
地に足をつけて、しっかりボールを見ていこう。
打ちにくい球はファールしよう。

そして、今岡ナウ。

まさに昨日のタイガースを象徴する打席。

マウンドは鈴木。球は速い。キレもある。打ちづらい投手。
1アウト1,3塁。今岡で追加点が取りたい。
三振が取れる投手。
詰まってセカンドゴロゲッツーもある投手。
山本昌と対戦していたこともあり、より速く見えたであろう150kmの速球。

粘って粘って。
実に9球。全てストレート。

「打ちにくい球はファールにしよう」

そして10球目のストレート。

レフトスタンドに、二つ目の綿毛が舞い降りた。
歓喜、絶叫。地鳴りのスタンド。
物凄い、物凄いものを見てしまった。
あの大不振にあえいでいた今岡の、完全復活。
今年はあんなつらそうな顔をもう見なくてすむかもしれない。
完璧な、あまりにも完璧なホームラン。
ドラゴンズが6回の荒木からの攻撃に賭けて、5回を捨て山本を続投させた。
1点でも入ったら勝ち。
そのイニングに。
あまりに完璧な3点が入る。
地鳴りは収まらない。

そして、地鳴りの中、スペンサー三球三振(笑)
テレビ中継を見ていた野球好きのアルバイト君に、交代後ベンチで相当悔しがってたときいた。たぶんこの三振のことだろう。
自分の仕事をとても分かっている、本当にいい選手だ。

6回。
さぁ、下柳先輩、ラストイニング。
そう思っていたが選手交代が告げられる。

ピッチャー福原。

昨日、ビックリするほどの好投を見せた福原。
リリーフやりたかったんじゃないだろうか?と思わせられる躍動感。
荒木を抑え、神がかり的好打者の「神がかり」がなくなった井端をようやく封じる。
力でねじふせた。

荒木、井端を抑える仕事。

完璧にこなした福原。立浪に打たれる(笑)
そしてウッズにフォアボール。
ウッズにはホームランを打たれなければよい。

流れに乗ったときの福留は怖いが、
流れを掴み取ることに関しては、2番頼みだったチーム。

5番の福留。
磐石を期して登板したウイリアムスのストレート、
焦って打ちに行きサードゴロ。

あとは、試合が終わるのを待つだけだ。
そして、彼の登場を・・・

6回裏

もうおなかいっぱいで、満足しっぱなしの天王山。

関本のところで、代打藤本。
ここで、この回も投げる予定だった鈴木を、落合が降ろす。
確かに左が続くが、
「諦めないというポーズ」はそんなに大事なことだろうか?
という継投。
使わなくていいピッチャーをどんどんつぎ込んでいってしまう。

石井もいい球を投げる。

「打ちにくい球はファールにしよう」
今日、一貫していた見事な攻撃スタンス。

8番 藤本、6球。
9番 桧山、7球。

ツーアウトになるも、これだけ攻撃に時間をかけれていれば大丈夫。
打てるにこしたことはないが、打ちにくいなら時間をかける。
ドラゴンズは次のイニング、下位打線。
調子のいいウイリアムス。
時間がかかった守備のあと、あっさり攻撃が終わってしまう。
逆転の力をどんどんと奪う。
藤本、桧山の粘りだった。

そして1番赤星。
ピッチャーゴロをヒットにしてしまう。
さらにこれも6球目。
石井に対してこれだけ投げさせたことが、
今後、石井が他のチームと対戦するときに微妙に影響するものと思われる。

そして、一塁の赤星。
五万人が監視する中、また予告盗塁。
信じられない。

鳥谷が凡退するも、8番からの攻撃で、
これだけ時間をかけることができれば100点満点である。

7回表

三者連続ショーロゴロで終了。

もう、一行である。そのくらいのあっさりぶり。
ドラゴンズは抵抗できないイニングを重ねていくしかない、非常に消耗するゲームとなった。
「完膚なきまでに」まさにこのことだろう。


7回裏

相変わらず、五万人の風船飛ばしは絶景である。

ピッチャー小林。
知らない名前だった。後できいたら、プロ初登板だったらしい。
もう、何か幸運に賭けるしかないといった、一か八かの采配、俺竜。
岡田監督ならば、使わないだろうな。もう少しラクな場面で投げさせてあげると思う。

ちょっとかわいそうなマウンドになった初登板小林。
いい球を投げる。
ふつうの試合だったら抑えれていたであろうシーツ。
この試合、なぜか打ち続けるシーツにレフト線へ打たれる。

ノーアウト2塁でアニキ。
またまた際どい判定で見逃し三振。
こんな日もある。不運すぎる。
アニキはまったく悪くない。調子もいい。
次の試合以降、特にドラゴンズ戦で期待が大いに持てる雰囲気でアニキはベンチに帰っていった。

ノーアウト二塁で今岡。

またまた粘って8球目。

レフトスタンドに向かって、
また幸せな綿毛が、ゆっくり飛んできた、と思ったら、
フェンスに当たった。
2塁から3塁に全力疾走する、今岡ナウ。
その姿もまたゆっくりだった(笑)

一点とってなおもランナー三塁で代打濱中。
久しぶりの快音。
ライト深くに、関本、今岡の3本目に続く、
「甲子園じゃなかったら」
という大飛球。

ラクラクタッチアップの場面で、
今岡ナウ、ホームまで全力疾走。
打たれた瞬間諦めていた、ライト福留とは対照的。
捕ってしばらくしてから、ゆっくり荒木に返球する福留に対して、
大激走でホームを駆け抜けた今岡。
「最後まで気を抜かない」
非常に気持ちが溢れた、最後の8点目だった。

8回

7点差になって、どうかと思ったが、
今岡の走る姿と同じく、岡田監督も姿勢もまた同じ。

ピッチャー返ってきた藤川。

「おかえり球児」
レフトスタンドで涙ぐむ、コーチと奥さん。

初球、152km

ちょっと緊張しているか?というコースに球がいく。

2球目、147km

低目を射抜く、球児にしか投げれないストレート。
大丈夫だ、もう、大丈夫だ。

当てにきてファールの井上。
先頭の井上、イヤなバッターだったが、
井上の方が弱気になっていた。
今岡が繰り返したファールとは意味あいが違う。
打ちにってファールにするのと、
最初からファールにしかならないという違い。

全てストレートで三振。

荒木もストレートとフォークで三振。
あの荒木に対して、格の違いを見せてしまう。

そして、井端。
全てストレートでセカンドフライ。
力でねじ伏せた。
井端をふつうの好打者にして、ヤクルト戦に向かわせることに成功する。
しばらく、信じられないような活躍はしないのではないか。
福原、藤川が、井端を押さえつけたように見える。

球児、完全復活のマウンド。
ぼくは泣いた。


9回

かわいそうなプロ初登板の小林に、

先頭藤本がセンター前で出塁。もうどうしようもなくなったドラゴンズ、試合が終わらない。

そして桧山の打席、危険球で退場。
わざとではないと思いたい。

ただ、桧山にそれほど影響がないとして、
痛かったのはドラゴンズのほうではないか。
左の軸になってくれる可能性すらあった小林という投手。
ボールは良かった。
その初マウンドに、こんなしこりを残させてしまった。
今シーズン、小林が実力どおりの働きをすることはできまい。
ドラゴンズは貴重な左投手を一人失った。
自ら若い芽を摘んだといってもいいような、
ちょっとどうかと思うシーンだった。

そして、中日は急遽、山井を登板。
投げるはずじゃなかったマウンド。
疲労も倍増だろう。

しかしシーツ、山井のスライダーに、いつもの三振。
速い球とスライダーが得意なピッチャーのとき、
アツを使うのも一考というそんな打席でもあった。

9回裏

久保田がハートマークをいっぱい飛ばしながらのマウンド。

レフトスタンドから、そのハートをたくさんキャッチする。

ウッズにホームランを打たせない。
最後まで一貫した矢野のリード。
慎重さゆえのフォアボールで出塁さすも、
一塁のウッズはいないのも同じ。
福留を三振。

最後はアレックスのあたりを、鳥谷のファインプレー。
バッティングで今ひとつも、それを守備にひきずらない、
彼らしいファインプレー。

数万個の風船が夜空に舞い、六甲颪。

ドラゴンズの投手5人に対して、
タイガース打線が投げさせた球数。

実に、173球(勝ったので8イニングでの数字)

打ちにくい球はファールにする。
あっさりアウトにならない。
で、打ちやすい球がきたら、思いっきり振る。

いたってシンプルな野球の基本。
タイガースはその基本にとても忠実だった。

その結果生まれた、様々なシーン。

幸せな、本当に幸せな夜だった。

岡田監督と落合監督、
落合のあんなに調子が悪いところは初めてみた。
岡田はいつもどおり。

あの時期、今岡を使い続けてたからこそ、
みんなで今岡を守ってきたからこその昨日のゲーム。
赤星が打てないとき、
鳥谷がなんとかしてたからこその昨日のゲーム。
2試合連続KOの下柳を、
当然のように中日戦に投げさせたからこその昨日のゲーム。

きっと今、スペンサーを使っているからこそ、
っていう日本シリーズのゲームがあるはずなんだ。
岡田監督はそこを見越してドラゴンズと戦っている。

だって、日本シリーズは杉内と和田を打たなければならない。
6番スペ、7番矢野、8番関本が粘って疲れさせて、
今岡が決める。

同じ展開の試合が、あるはずなんだ。

さぁ。
全てが好転し始めた。
9月にこの状態を作るために、様々な伏線を張って、
多大な我慢をしてきたんだ。

来週の火曜も、
「エースは井川やから、当たり前やろ。そういうローテーションで来たんや。知ってるやろ」
といって監督は、
ふつうに何気なく井川を送り出すんだろう。

ぼくは岡田監督が好きだ。
岡田タイガースが、大好きだ。

では改めて、優勝に向かって。

奥さん 「なぁなぁ、言いたい」
コーチ 「ええよ」
奥さん 「えっと、あんなに悔しかったのにこんなに嬉しいピッチングをした下柳先輩と」
コーチ 「8点目のタッチアップで全力疾走した今岡!!」
奥さん 「3つも盗塁してくれたレッドスターさん!!」
コーチ 「ゲームの方針を決定づけたスペンサーの粘り!!」
奥さん 「お帰りなさい、球児君!!」
コーチ 「で、全部ひっくるめて岡田タイガースに!!」
奥さん 「かんぱーい!!!!」



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posted by コーチ at 13:56| Comment(16) | TrackBack(10) | ○ 観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月01日

岡田監督、勝つためにリスクを背負う勇気

コーチです。
盛りだくさんだった、昨日のまとめを。

はっきり言ってタイガース、チーム状態は後半戦に入ってから一番いいんじゃないでしょうか?こんなにも1番から8番まで打てる空気のゲームって始めてでしたよね。
今岡の不振が長く、矢野も赤星も鳥谷もシーツも・・・必ず誰かが絶不調という状態で勝ったり負けたりしていました。

とにかく、昨日は、

井端・・・

昨日のゲームだけ取ったら、彼は世界一の2番打者です。文句なし。
もう仕方ないですよ。あんだけ凄いパフォーマンスされてしまったら。
もともと凄いバッターなのに、
これまた絶好調とぶつかってしまった感じ。
前半戦の終わり頃、広島のレイボーンから、横浜の三浦、門倉、斉藤隆って、
立て続けに「シーズン一番の出来」みたいなピッチングされて、
まったく打てなくなったことありましたよね。
一流選手のマックスが出てくると、けっこうどうしようもなかったりします。

今の井端。
そういう状態なんだと思います。
もう手がつけられない。

じゃあ、そういう時どうしたらいいのか?

解決策は一つ。いたってシンプル。

「信じた場所に思い切り投げて、あとは正面に飛ぶか打ち損じてくれるのを待つ」

もうそれしかないと思います。
どこに投げたって打たれるから、何も考えなくていい。
ただただおもいっきり。

その気迫でちょっとでも「う!」ってたじろがせることがあれば勝機はあると思うのですが。
下柳先輩、そういうの最も適任でしょう。
「う!」ってたじろがせて!!


あと、昨日の岡田采配。

井川交代で、橋本、4点差となって桟原。このリレー。

まず橋本に関しては、
橋本の「ハート」を勝ったんだと思います。
まさしく「火がついた」ドラゴンズ打線。
自信満々でフルスイングしてくるあの空気。
ああなってしまったら、
たとえばどこのチームのエースでもしんどいです。
あのイニングで試合が決まってしまう可能性のほうが高かった。

橋本ならば何とか。。。

何とか2失点。十分でしょう。

そして5回。本当に「なんとか」投げていた橋本のチェンジアップを、
中日、森野が雑な空振り。
あれで一気に橋本が落ち着きました。
中日が見せた一瞬の隙、油断。
その後、落合監督が見せた、ギリギリの継投。9回の徹底的な守備固めは、
森野が見せてしまった隙を、必死に隠すように見えました。
まるで、子どもが付いた嘘を、慌てて取り繕う親みたいな感じ。
今は、小さな綻び。
でも、まだ直接対決もかなり残っている状況。
さぁどう出るか。
希望的観測も含みですが、
ああいう試合を続けて、勝ち続けることは至難の業だと思います。
親が必死に取り繕う。
嘘にはまた新しい嘘が必要ですから。
落合監督は敢えて困難な道を選択しているように思えます。

対して橋本のあと、桟原の岡田監督。

正直、勇気あるなぁと思いました。
タイガース投手陣の中で、非常にリスクが高い部類の投手ですもんね。
ホームラン打たれる危険が凄くありますから。
桟原をだして、打たれて負けたら、これ言い訳できませんもん。
なぜ、あの場面で福原じゃなかったんだ。
そういう論調になることは目に見えてる。

でも、あの点差のゲームで桟原が抑えなければ絶対勝てない。
仮に、先に福原を出して、抑えて早い段階でおいつけたとしても、
結局桟原が打たれて負けたら、負けは負け。
どちらにせよ、桟原が抑えることが、勝利のための絶対条件でした。

ならば、後半にいいピッチャーを残しておいたほうが勝てる確率が上がる。
でも同時に、序盤で試合が崩れる可能性もたぶんにはらんだ継投。
大負けてもいいから、勝ちにいく。
勇気のある采配だったと思います。
結果的に継投はうまくいきましたし、
ナイス采配だったと思います。

はい。
そんなわけで、今日は甲子園。

ききたいなぁ、下柳先輩のヒーローインタビュー。


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posted by コーチ at 09:49| Comment(5) | TrackBack(5) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

井川慶の心

先生  「ちょっと待って!!ちょっと待って!!」
コーチ 「先生!!どうしたんですか!?」
先生  「いやいや、ちょっと待って!!」
コーチ 「何を待つんですか!誰を待つんですか!」
先生  「ほら、スポーツ新聞・・・」
コーチ 「はい」
先生  「ポカーンやわ」
コーチ 「確かに」
先生  「昨日の試合、井川悪ないで!!絶対悪ないで!!なのになんやこれ?」
コーチ 「“背信”って言葉、好きですねぇ」
先生  「ちょっと抗議する!!」
コーチ 「え?」
先生  「まずは104で電話番号聞いて・・・」
コーチ 「ほんまにするんですか?」

先生、ほんまに抗議する

先生  「ちょっとなぁ、井川、背信ってどういうことやねん!!あんなもん、打たれよ思って打たれてるわけないやろが!!お?分かるか?井川はなぁ、心が成熟してる最中なんや!!確かに昔はちょっとぼんやりしてて、よう分からん部分もあったし、自分のことばっかり考えるように見えた時もあったわ。でもな!!今はちゃうやろ?ずっと見てる人やったらわかるやろ!!鈍かった井川がな、いろんなことに気づき始めてるんや!!だからそんな自分に戸惑ってるんや!!“打たれるんが怖い”って思ったことのなかった人が、不意にそんなことを感じるんや。どや?あんたやったら対処できるか?突如、現れてきた仕事に対する新しい種類の情熱。それは今まで自分が知らんかった感覚や。急に守りたいと思うもんができた“守りたい””守らなければならない”そう強く思うことができてしまったあなたは、その時どうそれと向き合う?わからんやろ!!え?何や?当たり前やろ“チーム”や!!井川にとって“チーム”こそ“守りたい”と思うもんや!!だからこそ、あんなに臆病になってしまうんや。どっちでもいいことじゃなくなったんや。人の気持ちが凄く分かるようになってしまったんや。自分が打たれたら・・・もし自分が打たれたら・・・だからこそ、突然、体が動かへんくなってしまうんや!!分かるやろがそんなもん。そんなもん簡単に克服できひんで。簡単に克服してるやつは、大きな代償を背負ってる。オレはそんな奴に魅力を感じひん!!井川の心は今、成長している真っ只中なんや。そんな自分をドライブしていく術を身につけてる、大事な大事な時期なんや。みんなで守ってやろうや!!ほんまのエースにみんなで育ててあげようや!!それでも前を向いて一生懸命進んでいる井川をみんなで応援してあげようや!!」

コーチ 「先生・・・」
先生  「あーしんど」
コーチ 「ぼくもそない思います」
先生  「当たり前や、コーチまで井川が悪いとか言ったら、オレかて自信なくすわ」
コーチ 「先生・・・」
先生  「なんや?」
コーチ 「今日は勝てますよね」
先生  「せや。勝てる」
コーチ 「下柳先輩が前回前々回の自分とね」
先生  「昨日の井川を全部引き受けた、魂の投球をしてくれるはずや」
コーチ 「今日こそ6回を2失点」
先生  「あんなにも悔しい思いを続けてさせるほど神様は意地悪じゃないで」
コーチ 「そして7回から・・・」
先生  「球児の復活祭や!!」
コーチ 「甲子園という大きなやぐらで」
先生  「舞い踊れ、球児!!」
コーチ 「さぁ、第二戦!!」
先生  「また、しんどい試合になると思う」
コーチ 「でも」
先生  「勝とうじゃないか!!」
コーチ 「勝とうじゃないか!!」
先生  「勝とうじゃないか!!」
コーチ 「勝とうじゃないか!!」
先生  「嗚呼!!嗚呼!!嗚呼!!」
コーチ 「乾杯!!!!」
先生  「井川、次は任せたでー!!」


今日こそ勝つ!!という思いをクリックへぶつけて下さい!!blogランキングへ



posted by コーチ at 07:56| Comment(3) | TrackBack(8) | □ 井川 慶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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