2005年09月07日

9回の対決を18回にすりかえる

コーチです。

昨日仕事前に大急ぎで書いたものを詳しくの続き。

岡田采配。
考えることが本当にかっこいい。

5回3失点、井川降板。

もう精魂尽き果てた感じだったので、しかたあるまい。

で、昨日の中田の出来を見るにつけ、逆転するのは正直難しいゲーム。
そんな試合だってある。

ここで、
「少ないながら勝つ可能性」と、
「最も悪い負け方を避けること」を求めた場合。
出てくる答えは同じ。

ドラゴンズの集中力を切らせること。

最も悪い負け方とは、
それでも勝ちにいくポーズを見せて、福原、球児あたりを投入し、
ビンビンの集中力だったドラゴンズ打線に打ち込まれること。

それを避ける意味で、桟原、ダーウィン、妥当。

で、桟原とダーウィンが投げることにより、生まれてくる、非緊張感。
「諦めました」というポーズ。
正確にいうとそのフリ。

ドラゴンズの集中力をいったん切って、チャンスを窺いたかった。
同点に追いつけたもんならば、間違いなく勝てる。
あそこで、福原や球児を投入するよりも、
桟原のほうが勝てる可能性が高い。
以前も同じことを言ったが、大負けする覚悟で勝ちに行く。
非常に大胆な岡田采配。
いい試合をしても負けは負け。
そして、いい試合をしにいった先にある「最悪な負け方」というリスク。
これは危機管理上、事前に回避。

井端がホームランを打ってしまったことが、どうしようもない点だったが、
おおむね目論見は当たっていたと思う。

7回以降のドラゴンズ。序盤とは全く別のチームになってしまう。
なんでもないゴロをエラーする荒木。
ハーフスイングであっさり三振する井端。
微妙なキャッチャーゴロの判定をニヤッと笑って引き下がるウッズ。

ビンビンの集中力を取り除いた結果。

対してタイガース。
打てないけど(おそらく中田対策に失敗したものと思われる。鳥谷の打席はストレートを打ちにいってスライダーを見極められなくて内野ゴロってアウトばかり。対策したものが裏目に出てしまった感じだった)
打てないけども、集中力は切らさなかったタイガース。
9回に、2点返すシーンが訪れる。

いったん切れた集中力。
もう一度、その状態に持っていくことは案外容易ではない。
それでもドラゴンズならばある程度は持ち直してくるだろうが、
微妙に歯車が噛み合わない感じで序盤を過ごしたならば、勝機は十分にあるだろうと思う。

2連戦を18回の攻防と捉え、後半のイニングを勝ちに行ったかのような采配。

はまるといいな。

とにかく初回。前のナゴヤ決戦はアニキが3ラン打ったんだっけ。
そして、微妙に歯車を狂わせることができれば・・・
そろそろアニキ。
そろそろアニキ。

ぼくはアニキのキーホルダー握り締めて応援してますから!!


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posted by コーチ at 12:02| Comment(2) | TrackBack(0) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

世界一の2番井端弘和と対峙する

コーチです。

昨日、仕事前に大急ぎで書いた内容を、少し、丁寧に。

タイガースとドラゴンズの選手を並べて、一人だけずば抜けて格上の選手がいます。

無論、ドラゴンズの井端。

くどいほど、彼の凄さを語ってきましたが、
それでも足りないほどに彼は凄いです。
「世界一の2番」って冗談じゃないですよ、ほんまに思ってます。

対するは、国内の、一チームの、エースと言われ続けて、それが怪しくなってきた投手。
でも、必死。だから、好き。

井端vs井川。

完全に井端が格上です。残念ながら。悔しいけど素晴らしい。
現状の井川では100点満点の完璧なピッチングをしたことを前提にして、
打たれるか打たれないかというラインでしょう。
完璧に投げても打たれるかも知れない。

たとえば、
チャンピオンにまで上り詰めたボクサーの彼。
何も考える必要なく、ただただ次々と向かってくる敵を倒し続けた。
しかし、そんな彼、ある時恋に落ち、家族ができる。子どもができ、彼はとても家族を愛するようになった。
彼の職業、殴り合い。
家族を守るために、敵を倒さなければならない。

でも

彼に一瞬の逡巡。

「もし自分が大怪我をしてしまったら・・・」

愛する家族ができたゆえ、うまれた臆病。
一瞬の臆病によって、彼は殴られ、殴られ、殴られ、そして大怪我を負った。

そんな彼を、責められまい。
彼は、愛を手にして、瞬間的に弱くなってしまう。
でも、愛を手にしたことによって、以前とは違った強さを身につけようと必死にもがいている。

その先に見えてくる強さこそ、本物だと信じて。

井川は、

井川はまさに、この途上だと思います。
井川が手にした愛は「チーム」。
彼は本当にチームが好きになったんだろうと思います。
マウンドでの表情を見ていて、とてもそれを感じる。

自分に自信が持ちきれない今、
対するは、世界一の2番井端以下ドラゴンズ打線。

初回。荒木には全てストレートで、なんとか凌ぐ。
井端用にチェンジアップを残しておきたかったのだろう。

打席に完成された世界一の2番を迎える、新しい自分を見つける途中の井川。
初球、裏をかいたストレートで、ストライク。
2球目、おそらく待たれてないスライダーが外れる。
3球目、待ってても打ちにくいと信じてチェンジアップ。ボール。
4球目、またチェンジアップ。ボール。ワンスリー。
5球目、この球しかないから、チェンジアップ。ストライクでツースリー。
6球目、こうなったらとにかくチェンジアップだろうと思われた場面、裏をかいてストレート。

ライト前ヒット。

どうしても抑えたかった初回の井端。
矢野のリード、井川の投球。
凄く気持ちが現れていると思う。

でも、井端が格上だった。

世界一の2番を必死に抑えにいったあとの立浪。
スライダーをレフト前に。

そしてランナー井端、立浪。
ダブルスチール。

ウッズには必死にインコースを攻めるも四球。

守りたいものができた人。
ピンチに立たされる。
臆病になる。筋肉が緊張する。硬直する。

福留に押し出し。

でも、井川。
なんとか持ち直して、アレックスのインコース攻めきる。
この打席以降が抑えやすくなる、矢野のナイスリード。
そして森野はふつうに打ち取る。
現状でも森野は井川が格上。

2回。
ようやくチェンジアップが決まる。
谷繁、中田、
そして荒木もストレートとチェンジアップのコンビネーションで抑えきる。
明るい兆し。

3回。
明るい兆しも、井端から。
いきなりピンチ。

初球、インコースに外れるストレート。変化球待ちの雰囲気。0−1
2球目、真ん中ストレート、見逃し。1−1
3球目、外にストレート、見逃し。2−1。やはりチェンジアップ狙いか。
4球目、真ん中にチェンジアップ。ファール。2−1
5球目、膝元にスライダー。ボール。2−2
6球目、もう一球膝元にスライダー。いいコース。裏をかくも。ファール。2−2
7球目、低めにストレート。決めに行くも、ファール。2−2
8球目、井端の目が低めにいきやすくなったところで、外の高めにストレート。でも、ファール。2−2
9球目、外にチェンジアップ。

サードライナー!!
世界一の2番をアウトにする!!

本当によくアウトにした。

直後。

立浪のホームラン。
2球目、甘く入ったチェンジアップ。

得点は、打った人だけでしたものではない。
おおむね、打ちやすくした人がいる。
象徴的なシーンだった。
もちろん打った立浪は凄いが、
この場面に限っては、それだけ消耗させた井端が物凄い。

2点取られる。

守りたいものができた人。
動揺している場面。
優勝したくなっている、ウッズ。
初球をレフト前に。1アウトランナー1塁。

福留。
投げたいボールは対角線のストレート。
しかし、それがうまく決まったり決まらなかったり。
結果、四球。1アウト1、2塁。

アレックス。
デッドボールになるのを怖がってしまったか。
ストレートが甘く入る、レフト前。満塁。

もうここで、どうしようもなく大変なことになると思った。
全ては回の先頭井端がなかなかアウトになってくれなかったこと。
追加点も取られ、体が思うように動かない。

しかしここから、
森野、谷繁をしっかり打ち取る。
よくぞ、踏ん張った。まだ2点。ここから抑えればなんとかなる点差。

4回。
9番、中田をしっかり打ち取る。
なんとしても、荒木をアウトにしてツーアウトランナーなしで井端を迎えたかった場面。
しかし、荒木を出塁させてしまう。

批判すべきポイントがあるとすればここ一点。
荒木は決して格上ではない。
100点の投球をすれば抑えられる相手。甘く入ってしまったストレート。
もう一粘り、もう一粘りできる精神力を。新しい強さを。
身につけてくれたとき、ぼくは泣く。

1アウトランナー1塁で井端。

1球目から7球目まで、全てストレート。
小細工しても打たれる。
もう、何もない。とにかく思いっきり投げろ。
矢野のメッセージだったか。
しかし井端。
7球目のストレートをものの見事にレフト線2塁打。
1塁から荒木、一気に生還。

ずばぬけて格上の打者。
井端一人にやられてしまった。

ワンアウト2塁で立浪。ライトフライで、井端進塁。

ツーアウト3塁でウッズ。ストレートをセンターに運ばれるも、少し詰まらせ、アウト。
なんとか1点で凌ぐ。

5回。
福留。二打席連続で四球を与えていた福留。
前回完璧なホームランを打たれていることもあり、投げにくかったことだろう。
しかし、真っ向勝負。ストレートで3球3振。

アレックス。チェンジアップが甘く入り、2塁打。
思っていたところに投げていれば抑えれていた配球。
ここは悔いの残る場面。

森野をセカンドゴロ。でアレックス3塁進塁。

2アウト3塁で、谷繁。敬遠。定石どおり。

で、中田を抑えて、無失点。

これが井川の全投球。

井川が悪いのではなくて、井端が凄い。
井川を責めるポイントはあまりない。
どうしたって抑えれない2番がいるチームと対戦しているんだ。
どうにもならないこともある。

井川の次の登板に光明を見た登板。
よくぞ3点に抑えた、と言いたい。

井川のドラゴンズ戦の課題。
無論、井端。
右打ちしようとしてくるタイミングで、インコースにストレート。
キレイにライト前と思ったあたりがシーツのところに飛べば、
井川は完封できる。
井端がヒットにできない球はウッズには打てない。

自信を持って、最高のストレートを投げることができる準備を。
井川のストレートが井端の描いたそれを上回れば、必然的に勝てる。
もう、背信なんて言われない。

世界一の2番。

ご存知のように、
昨日は結局、桟原の代わったイニングに、
ダメ押し点となるホームランまで打っている。

当然、今日の鍵も、2番をどう抑えるかが握っている。
対策はない。
以前も書いたけど、
「う!」って思わせられるかどうかだ。
井端の想定の範囲外の投球ができるかいなか。
下柳先輩。
もっとも適任なんだ。
なんとか、球児につないでほしい。

なぜなら球児、世界一のセットアッパー。

井端vs球児。
この対決は5分。

もしくは、むちゃくちゃ打ったら勝てるけど(笑)


頼む、井端を抑えてくれ!!という気持ちをクリックに!! blogランキングへ


posted by コーチ at 11:27| Comment(3) | TrackBack(0) | □ 井川 慶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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