2005年10月09日

千葉のリズム

マリーンズ先勝。
松坂を打った、というよりも、「マリンスタジアムが松坂を呑み込んだ」という同点シーン。逆転シーン。
松坂、西口を擁するライオンズが有利かとも目された1stステージ、
ところがホームアドバンテージは球界屈指の右腕を凌駕した。

「リズム」という言葉は野球解説の中で頻繁に使われる言葉である。
守備から攻撃へのリズム。投球のリズム。
「ここのバントは初球できっちり決めたい場面ですね。攻撃のリズムが出てきますから」

千葉のリズムはアップテンポだ。

マリーンズの攻撃中、豪腕松坂の速球に、詰まったゴロがショート中島の前に飛ぶ。
その瞬間、マリンスタジアムは理解する。
「一呼吸、送球が遅れれば内野安打だ」
見えない圧力。
中島に一瞬の逡巡。
直後に、怒号にも似た物凄い大歓声。
まるで、ダムが決壊するかのような爆発力、エネルギー。
内野安打。

千葉のリズムはテンポを上げていく。

マウンドに球界のエース。
エースはそのリズムに必死に抗い、自らのリズムを取り戻そうと、、焦る。
非平常心の姿。


そして、打たれた。
ふつうなら満塁逆転弾だった、風速10mの中の犠牲フライ。
エース陥落。勝負ありだった。


マリンスタジアムは、目に見えないはずの攻撃のリズム、守備のリズムを、目に見える形へ変換する。
18.5ゲーム差あけて、ホームアドバンテージだけ。
確かに、不公平感は拭えない。
ただ、千葉にとってそれは、1勝のアドバンテージなんか比べようもないほどの、アドバンテージなのだろうと思う。
松坂が千葉のリズムに呑み込まれた姿。
シーズン中に輪をかけて発せられた、スタンドからのエネルギー。
まさに、圧巻だった。
ぼくが今、関東に住んでる野球少年だったら、間違いなくマリサポの一員だったと思う。

甲子園の地鳴りにもにた歓声とは違う、
「呼吸が一つになるという一体感」
それが何を呼ぶか?
無論、勝利。


もう、神がかっているとしか言えないような、ショート西岡のファインプレーの連続。
昨日の試合の西岡だけで、年末の珍プレー好プレーの「好プレー集」を作れてしまうだろうというような、
おびただしいほどのファインプレー。

千葉のリズムが生んだプレーの数々だと思った。

そんな西岡を見て、馴染み深い選手だったら誰に似てるか考えていた。
ヤクルトの宮本?中日の井端?
否、
存在感でいうと、彼は、藤川球児に似ている。

タイガースファンが、球児の登場を、球児のストレートを、心震わせ待つように、
おそらく、マリーンズファンは、ショートに打球が飛ぶことを待っている。
西岡の前にゴロが飛んだ瞬間と、球児が投球を始める瞬間。高揚感の類似。
そして西岡がさばくそれが難しいゴロであればあるほど、
球児が対峙している打者が強打者であればあるほど、
その高揚感は増す。

西岡とはきっと、そんな選手だ。


一タイガースファンの願望。
是非、マリーンズと戦っているところを観たい。

アップビートな千葉のリズム。スカのリズムやテクノサウンド。
対して甲子園。

アニキのブルース。
下柳のブルース。
そしてスペンサーのカントリー(笑)


格闘技のマッチメイクなどでよく言われることだが、
凄い選手同士が当たっても凡戦になることもある。
好勝負になりやすい相性。
かつての辰吉対薬師寺だったり、貴乃花対武蔵丸だったり。


マリーンズとタイガースにはその相性の良さをとても感じる。

見たこともないようなそんな面白い日本シリーズの予感。
それを千葉のリズムに感じた。

マリーンズ、ナイスゲーム!!


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posted by コーチ at 08:29| Comment(2) | TrackBack(6) | ■ 千葉ロッテマリーンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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