2006年01月23日

編み物のことを考えている人

世間では、株がどうで、悪者は誰で。
牛肉がどうで、センター試験もああで。
断続的に続く、子どもたちが命を落とす事件の数々。

年が明けて、雪が降って、
気持ちが滅入るようなニュースばかりが流れてきて、
でもそんな時に、

ぼくはよく、
タイガース仲間の“あん”ちゃんがやっている日記を覗くんだ。

あんの日記。

彼女は本当によく、編み物のことを考えていて、
「ああそうか、編み物のことを考えてるんだな」
って思えることに、ぼくも何だかニコッとなって、
本当に素晴らしい気持ちにさせてくれる。

昨年、
あんの日記。の中で、ぼくにとってとても印象的なシーンがあって、
それは、アンディが不調時の広島市民球場でのゲーム。
アツ片岡が3番スタメンで出場した試合。

試合開始時に、家にいることができなかったあんちゃんに、
お母さんからメール。
その内容が、「スタメン、シーツじゃなくて片岡」という内容。

ぼくはその記事を読んで、
本当に素晴らしい親子だって思ったんだ。

同じ量の情報を同じ質で、さらに同時進行で共有できていなければ成立しえない内容。
母と娘が、
シーツの不調時に、
岡田監督の起用パターンをしっかり呑み込んだ上で、
「スタメン片岡」に驚きあって、報告している様。

あまりにも理想的を感じさせる親子像。

冬になって編み物をする娘が手袋を編んだら、
お母さんはその手袋を手にはめて、写真を撮って、
その写真を娘はブログに掲載したりもしてるんだ。

テレビからは、誰が悪者だ、ってニュースばかりが流れてくる中で、
身の回りに、「編み物のことばかり考えている人がいる」という安心。

何をしてたって地球は回っていくんだ。
ならば、自分がすることは楽しいことがいいに決まっていて、
あんちゃんはそのことがとても得意そうで、
ぼくはいつも嬉しくなるんです。


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posted by コーチ at 11:37| Comment(3) | TrackBack(1) | # 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

栃東とガッツポーズと小坂

 
ぼくは、大きなガッツポーズも好きだけど、小さなガッツポーズも好きだ。
嘘のない、心の叫びが形となった、本当のガッツポーズが好きなんだ。

栃東が優勝した。

相手は、最強の横綱朝青龍。
微妙にタイミングの合わなかった立ち合い。
両者の呼吸のリズムが、リンクした瞬間、コンマ数秒栃東は早く立ち上がり、
稽古を重ねた感覚は、寸分の狂いもなくまわしをひき、
その感覚が体を開き、直後、
「最強」は土を舐めていた。

鍛錬により研ぎ澄まされた感覚。それが凝縮した数秒間。
その直後、

栃東は小さく拳を握ったんだ。
様々な思いがギュッと詰まった本物の拳だった。

ジャイアンツに移籍した小坂が、
「入団会見でカメラマンからガッツポーズを要求されて困惑した」という内容を含む記事が、
マリーンズファンのEgarさんが運営してらっしゃるCLT-Todayのこの記事の中で紹介されていて、ぼくは小坂の困惑を痛く感じていて、栃東のガッツポーズの瞬間、小坂のことも思い出した。

小坂を困らせたマスコミの人。
そのガッツポーズはガッツポーズではないんだ。
小坂みたいな人ならそれはなおさら当惑してしまうんだよ。

本当のガッツポーズは、派手じゃなくても、
昨日の栃東みたいにね、
心に湧いてきた感情を、ギュッと手で握り締めた、
大切な自分史の集大成なんだ。

だからぼくは、
それが野球じゃなくたって、タイガースじゃなくたって、
その人のガッツポーズに共鳴することができるんだ。

小坂選手も新天地で、そんなガッツポーズができますように。

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posted by コーチ at 10:53| Comment(1) | TrackBack(4) | # 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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