2007年07月30日

タイガース地方、晴天なり!!

コーチ 「一つ、質問なんですけどね」
先生  「おう、なんでも聞いてくれ」
コーチ 「先生が、クラスを運営していくに当たって大事にしてることはなんですか?」
先生  「せやな、生徒一人一人の稼動域を広げてあげることやないかと思ってる」
コーチ 「と、言いますと?」
先生  「『主体性を』『自主性を』『自ら考え、自ら行動する力を』みたいなことが文科省の指導要領にも書いてあるんや」
コーチ 「はい」
先生  「もちろん言うてることは間違いやないと思うんやけど、『もっと、主体的に動かなあかん』『もっと自主性を持たなあかん』って教師に言われても、生徒はどないしてええか分からんやろ?」
コーチ 「確かに、そうですね。ほなそのために先生はどないしてるんですか?」
先生  「主体的に動けるようになるまで、ほんまにたくさんのことを許してやるんや。許して、ある種の『やり遂げた』まで辿りつけるように最小限度、救ってやる。どんな悪さしたって、まだまだ子どもやからな、絶対的にかわいい」
コーチ 「そしたらどうなります?」
先生  「経験的に思うことは、誰かに助けてもらったことに『ありがとう』と感謝できた子は『できることの範囲が』飛躍的に広がっていく」
コーチ 「それが『稼動域』なんですよね。よう分かります」
先生  「てか、なんや、インタビュー記事か?」
コーチ 「ちゃいますよ。昨日のタイガース見てて、先生がよう言うてること思い出したから、もう一回ちゃんと聞いてみようと思ったんです」
先生  「ほう。どういうことや?」
コーチ 「昨日、結果だけ見たら、久々に楽に勝てた試合だったじゃないですか?」
先生  「せやな。久保田も球児もジェフも休めたしな」
コーチ 「なんですけど、序盤は本当に苦しい試合でした」
先生  「確かに、そうやった」
コーチ 「1回表、先頭の仁志のゴロを鳥谷がトンネル。そこからのスタート。ケガの心配のあったジャン。前の試合で大拙攻の末、大敗した脱力感を伴った打線。そこに来て先頭打者をトンネル」
先生  「暗雲漂うって、まさにこの感じやったな」
コーチ 「ほんで、石井に送りバント決められて金城、村田を迎えます」
先生  「あそこで、一点取られてたら、相当苦しかったよな」
コーチ 「ベイスターズの先発が高崎というプロ入り初先発の投手で、さらに現状の打線の調子を考えると」
先生  「打って当たり前」
コーチ 「やけど、初回にエラーがらみで一点取られたとなると、その『打って当たり前』がずっしり圧し掛かってきて、第二戦のような『チャンスで打てない』という非常に重苦しい試合になってたことも十分考えられると思うんです」
先生  「そない、思う」
コーチ 「その空気に引きずられるように、ジャンは三番の金城にフォアボール、『1塁2塁でなんとかダブルプレー取れれば』と思った4番村田の場面で、初球デッドボール」
先生  「1アウト満塁になってしもた」
コーチ 「佐伯、吉村と続きますから、どちらかに長打でも打たれたとしたら、もうそこで試合決まってたかも分かりませんでした」
先生  「ここは、矢野やったよな」
コーチ 「ですね、矢野でした。佐伯に対してストレート二球見逃しでストライク取って、フォークボールで三振」
先生  「吉村に対しては全球ストレートで三振に仕留めた」
コーチ 「これって、ゲーム終盤で久保田がピンチ迎えたときに矢野がよく見せるリードなんですよね」
先生  「一点もやれない場面やったんやな」
コーチ 「ええから久保田、来い!!っていうリード」
先生  「ええからジャンも来い!!」
コーチ 「それにジャンが見事に応えました」
先生  「1回表やけど、第二戦を踏まえて絶対失点できない場面での矢野のリードとジャンのストレート」
コーチ 「鳥谷を救ったんですよね」
先生  「それがチームプレーや」
コーチ 「鳥谷はきっと『ありがとう』と思えたでしょうね」
先生  「せや、それが準サイクルに繋がっていくんや」
コーチ 「『ありがとう』が稼動域を広げる」
先生  「あ、そういう話なんやな。なるほど」

コーチ 「でも、暗雲たる空気を舐めちゃいかんのですよね。第二戦の憂鬱はそれだけでは断ち切れませんでした」
先生  「せやったな。救ってもらったはずの鳥谷は」
コーチ 「初回、初先発の高崎相手に、ノースリーから凡打します」
先生  「しかも打った球、ボール球やったしな」
コーチ 「ノースリーになってもうて、高崎がなんとかストライクを取れた球を見逃して、直後のボール球に手を出してセカンドゴロ」
先生  「一番やってはあかんことをやってしまった」
コーチ 「これが初回に1点でも取られてたらと思うと、もうヤバかったですよね」
先生  「せやな」
コーチ 「でも、高崎もまた苦しかったんでしょう。赤星相手に甘く入ったところを、赤星がレフト前に痛打」
先生  「なんとかなるかなぁ、思ったな」
コーチ 「ところが、その赤星が、牽制でアウトになってしまいます」
先生  「『いけそう』というところをことごとく自分でつぶしていってしまう」
コーチ 「そしてツーアウトランナーなしになったところで、シーツがストレートをファールしてスライダーを空振り三振という、絶不調時に見せていた姿でスリーアウト」
先生  「高崎も『これでいけるかも』みたいな感じあったやろな」
コーチ 「ですよね」
先生  「そして二回表もその空気のまま流れていってまう」
コーチ 「ワンアウトから相川に痛打されて、高崎がバント、で、トップの仁志にまわったところで」
先生  「さすが仁志やでな。さんざん粘るんや」
コーチ 「だけど、ジャンも粘って三振に取るんですよ」
先生  「ところが、振り逃げや」
コーチ 「こういう時は、ほんまにこうなってしまうんですよね」
先生  「ほんまに苦しかった」
コーチ 「でも、ここでもなんとかジャンが踏ん張って、チームに漂う分厚い雲に歯を食いしばって抵抗したんですよ」
先生  「ジャン、えらい」
コーチ 「二回裏は、ジャンが偉かったあとのアニキ。『脱力後』のゲームであって、初回からのこのあまりにもしんどい中の打席で、どんな姿を見せてくれるのか、注目の打席でした」
先生  「で、やっぱりそれは最高の姿やったんよな」
コーチ 「はい。経験の浅い高崎に対して、一番やってはいけないのは『調子に乗らせること』やと思うんですよ」
先生  「せやな。一回裏の投球は高崎にとってみたら、ラッキーが二つ重なって、シーツを自分の投球で打ち取れたという、十分に『調子に乗れる』投球内容やったもんな」
コーチ 「そこでアニキは、ツーストライクまでゆっくりボールを見て、追い込まれてからカチーンとセンター前にもって行きます」
先生  「『格の違い』を見せ付けることが、最もチームの勝ちに繋がることや、と思ったんやろな。そういう打ち方やと思った」
コーチ 「高崎が動揺させることによって、アニキ以降のバッターが打ちやすくなるという、これ以上ないヒットでした」
先生  「『かまわん、打てるからツーストライクまで打ちやすい球くるまで待っとき、三振せぇへんから』」
コーチ 「そういう風に待たれると、ピッチャーはたまったもんじゃないですからね」
先生  「アニキのこれ以上ないメッセージやったはずやねんけど」
コーチ 「続く、林クンがダブルプレー」
先生  「で、桜井もピッチャーゴロでスリーアウト」
コーチ 「もう、ほんまに負ける材料が2回までにゴロゴロ出てきてました」
先生  「次の回、ベイスターズ三番からやし先制されても全然おかしくないと思ったら」
コーチ 「やっぱり、先制されるんですよね」
先生  「佐伯のホームラン」
コーチ 「野球の流れ、ってほんまようできてます」
先生  「でも、これだけの悪条件が重なりながらここまで1点しか取られなかったのってあれよな」
コーチ 「初回、大ピンチでの矢野のリードとジャンの投球。二回のアニキのヒットで、こう、物凄い速さで憂鬱に飲み込まれようとしていたチームを、それに抵抗することで、少しだけ救ってこれたからやと思います」
先生  「ほんで、いよいよハイライトの三回裏や」
コーチ 「先頭の矢野はリードでいっぱいいっぱいって感じで簡単に凡退してしまいます」
先生  「あそこまでは、ほんまにヤバかってんよな」
コーチ 「憂鬱に飲み込まれるほんまに寸前でした」
先生  「昨日のヒーロー健太郎」
コーチ 「よう『気持ちで打ちました』っていうコメント聞きますけど、ほんまにそんな感じでしたね」
先生  「チームが飲み込まれかけてる分厚い雲に、もう一度抵抗したレフト前ヒット」
コーチ 「3回で1点ビハインドっていう『序盤』の気持ちでは絶対なかったと思います」
先生  「絶対負けられへん試合の最終回の出塁みたいやった」
コーチ 「ここで送りバントして一気に雲を晴らすか、って思ったんですが」
先生  「頑張って投げてきたジャンがまさかのサイン見落としでバスター失敗」
コーチ 「だけど、この回はまだ抵抗を続けることができました」
先生  「バードがよう打った」
コーチ 「あそこで鳥谷が打てたんは、やっぱり初回をゼロにジャンと矢野が抑えたからやと思うんですよね」
先生  「稼動域が狭くなりすぎていなかった」
コーチ 「さらに言うと、ジャンがランナーを送れなかった直後に鳥谷が打ったことで」
先生  「ジャンがそれ以降、抑えることができた」
コーチ 「『ありがとう』と思ったら、動けるんですよ、きっと」
先生  「そしてツーアウト1、2塁で赤星がフォアボール」
コーチ 「あと、一歩のところまで来ました」
先生  「迎えるバッターは」
コーチ 「アンディ・シーツ」
先生  「関本の『気持ちで打ったヒット』鳥谷の『気持ちで打ったヒット』ああいう場面でのヒットの打ち方を二人が見せたからな」
コーチ 「そうですね、ああいう風に打てばいい。細胞が反応したのかもしれません」
先生  「自分が抱えていた巨大な憂鬱」
コーチ 「チームが飲み込まれる寸前だった巨大な憂鬱」
先生  「その二つを切り裂いて蹴散らした」
コーチ 「走者一掃のタイムリーツーベース」
先生  「まさに、みんなでもぎとった3点やったな」
コーチ 「ですね。そして、みんなで大きな雲を快晴の空に変えました」
先生  「あとはもう、動き出したら止まらんわけで」
コーチ 「関本のホームランも、鳥谷のホームランも」
先生  「まさに『フル稼働』っていうような体の動きやったもんな」
コーチ 「関本は大ファンプレーもありましたしね」
先生  「コーチ言ってたやん。今までお世話になった人たちが恩返しする番や、って」
コーチ 「はい」
先生  「JFKが休めて、さらにアニキ以外が打って勝った試合なんて、覚えてないもんな」
コーチ 「昨日の勝ちは、ギリギリの場面で抵抗したのが関本と鳥谷とシーツで、中押しダメ押しが鳥谷、関本っていうのが本当に大きい試合やと思います」
先生  「アニキもちょっとだけ報われたやろし」
コーチ 「ほんまちょっとだけですけどね(笑)」
先生  「みんながみんなに『ありがとう』って言える状態になってきたら、強いよな」
コーチ 「庄田も塁に出て好走塁ありましたし」
先生  「葛城はまた代打でフォアボール選んだしな」
コーチ 「林クンと桜井がちょっと心配ですけど」
先生  「たまには打てん時もあるわ。打てなかったけど勝てたから『みんな、ありがとう』って思ってたら大丈夫や」
コーチ 「『ありがとう』がチームを動かす」
先生  「序盤はどうなるかと思ったけど」
コーチ 「終わってみればナイスゲーム!!」
先生  「ターガース地方、晴天なり」


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posted by コーチ at 09:17| Comment(2) | TrackBack(0) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月29日

総アニキ打線!!

先生  「初回の攻撃は素晴らしかってんよな」
コーチ 「アニキの前を打つバッターに、今までよりも強い気迫が感じられました」
先生  「その気迫を伴った鳥谷がランナーにおったら」
コーチ 「やっぱりアニキは打つんですよね」
先生  「アニキって“『意気』に感じた時打率”が8割くらい打率あると思うで」
コーチ 「それ、どうやって調べるんですか?笑」
先生  「ほんで、そのアニキを今までそれ以降が返されへんかってんや」
コーチ 「ずっとそうでしたね」
先生  「で、昨日は連日の激走のアニキを二塁において」
コーチ 「林クンがライト前」
先生  「これをアニキが連続激走でホームまで帰ってくる」
コーチ 「際どいタイミングでしたけど、セーフにしてしまうんですよね」
先生  「もう、泣き崩れるやん」
コーチ 「アニキ、接触した相川に『すまん』って謝ってましたしね」
先生  「もう、アニキ勘弁してくださいよって思ってた」
コーチ 「ほんま凄いとしか言いようがないです」
先生  「で、その完璧な二点以降、得点できんかったわけやけど」
コーチ 「はい」
先生  「よう言われることやけど、『守備から攻撃のリズム作る』とか」
コーチ 「ありますねぇ」
先生  「そういうのもあったし、まぁ、豪雨もあったし」
コーチ 「一概にチャンスで打てなかった人だけの問題でもないですね」
先生  「岩田かて悪気があって、リズム悪くしてたわけじゃないし、渡辺かてもちろんボール投げようと思って押し出しにしたわけじゃない」
コーチ 「岩田がもう少しだけテンポ良く投げれてたら、雨は満塁になる前に振り出したかも知れないし、タイガースが攻撃してるときだったかもしれないです、だけど、」
先生  「そんなことは分からんことやもんな」
コーチ 「昨日は岩田のための試合だったんですよ、きっと」
先生  「これから、大きくなるためのな」
コーチ 「ええ。『好投しても勝てない投手』じゃなくて、『投げる試合は負けない投手』になるための大きな試練やったと思います」
先生  「シーツが打たれへんかったのもほんまわずかのところやからな」
コーチ 「間違ってヒットにならなくて良かったと」
先生  「桜井やって、毎回前のランナー見てないわけじゃもちろんないやろし」
コーチ 「たまたまのボーンヘッドが昨日の試合のあの場面で出たのも、雨があのタイミングで降ったのと同じ理由やと思いますから」
先生  「もちろん、渡辺は責められへんし」
コーチ 「杉山と筒井にはもう一回チャンスあげてほしいですね」
先生  「せやな、杉山はできたらカープ戦の先発」
コーチ 「春にボコ打ちされて、そこからチームもガタガタいってまいましたしね。文字通りのリベンジです」

先生  「でな、13安打で2得点というなんか脱力感を伴う試合のあとや」
コーチ 「はい」
先生  「その次の試合でどうやって打席に立てばいいのかを今日はみんなで確認する試合や」
コーチ 「そうですね」
先生  「絶対的な正解を出してくれる人が一人おる」
コーチ 「おりますね。これまで、自分が打ってもその後が打たず、自分の前になかなかランナーがいなくとも、それでも次の打席で、しっかりと本来のスイングを続けてきた」
先生  「偉大なるアニキや」
コーチ 「はい」
先生  「アニキの前を打つバッターは、今日アニキがどんな姿で打席に入るか自分なりに推測して1打席目を送るのがいいと思う」
コーチ 「すぐに正解見れますし」
先生  「脱力後の打席に向かうことの正解の姿」
コーチ 「それはおそらく、いろんなことを『割り切る』とか『切り替える』とかではないんですよね」
先生  「せや思う」
コーチ 「原点に返ることだとぼくは思います」
先生  「まさに」
コーチ 「目を閉じて、グラウンドの匂いをかいで、大きく息を吸い込んで、野球ができることの幸せを感じて、ヒットを打ちたい、点を取って勝ちたい、と心の底から湧き出てきた場所で」
先生  「打席に立つ」
コーチ 「余計なもんが何にもなくなった状態で、ボールを待ったら」
先生  「打撃自体の調子は悪くないんや。絶対打てる」
コーチ 「アニキのように打席に立って、アニキに繋ぎ、アニキを返そう」
先生  「本日の目標、『総アニキ打線』!!」


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posted by コーチ at 13:15| Comment(0) | TrackBack(1) | □ 金本 知憲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

岩田稔くん! はい!!

先生  「岩田稔くん! はい!!」
コーチ 「先生、何やってるんですか?」
先生  「岩田稔くん! はい!!」
コーチ 「先生」
先生  「・・・」
コーチ 「先生、返事してくださいよ!」
先生  「・・・」
コーチ 「先生!!」
先生  「はい!!(右手をまっすぐ上に挙げる)」

コーチ 「今日はいったい何やってるんですか?」
先生  「これが、岩田にとってこれから最も大事になるやろうと思うことをやってるんや」
コーチ 「何のことですか?」
先生  「コーチ、小学校1年生の頃思い出してみ」
コーチ 「え、ええ」
先生  「担任の先生が、出欠取るんで、クラスのみんなの名前呼ぶんや」
コーチ 「はい」
先生  「コーチ、その時、返事するだけやのに、一生懸命声出して『はい!!』って返事してなかったか?」
コーチ 「してたと、思います。ええ」
先生  「さらに言うと、『はい!!』って返事することだけに精一杯やったやろ?」
コーチ 「そうですね」
先生  「こない返事したら、だれだれ君がどう思うから、先生がこう思うからとか、そんなこと考えながら『はい!!』ってなんて言ってなかったと思うねん」
コーチ 「そらまぁ、一年生ですからね」
先生  「岩田に必要なのはそういうことや」
コーチ 「何がいいたいか、おぼろげに見えてきましたよ」
先生  「あれやねん。岩田は、いっぺんにいろいろ考えすぎる癖がついているような気がする」
コーチ 「なるほど」
先生  「二回のバント失敗した場面でもな」
コーチ 「えぇ」
先生  「バスターのサインは出てなかったと思うねや」
コーチ 「正田コーチも出てなかったって後でコメントしてましたわ。自分の判断やったんかなぁ、って困ってたらしいです」
先生  「もちろん、相手野手の守備位置見て、自分からバスターに切り替えることは悪いことではない。でも、それはな、『岩田君、バントな!』『はい!!』って、自然な流れで返事ができること前提や、あえてわかりやすいように言うと『お返事』できること前提なんや」
コーチ 「分かりますわ。『はい!バント決めれるように頑張ります!!』ってしっかり思う場所と違う場所で、『ここは野手の守備位置を冷静に分析して、確率が高ければバスターを選択』っていうのが出てきてしまって、そっちが勝ってしまってるって感じですよね」
先生  「せやねん。しっかり『お返事』できてないねん。ふざけてるわけやないで、むっちゃ大事な話や」
コーチ 「分かります」
先生  「まずは『お返事』するところから始めなあかん。じゃないと岩田は絶対肩か肘いわして、投げられへんんくなる」
コーチ 「他人とのコミュニケーションの中でしっかり『はい!!』と言えない状態は即ち、自分の脳のある場所から発せられるメッセージにも『はい!!』と言えないことと同義ですもんね」
先生  「焦ることはないから、時間かけてゆっくり作っていったらいいと思ったな。投げるボールは素晴らしいボールいっぱいあるねんから」
コーチ 「そうですね」
先生  「いい結果を出すために、必要な自分を出すのではないねん」
コーチ 「はい」
先生  「自分がやったことがうまくいった場合に結果的にいい結果になるのがほんまやと思う」
コーチ 「ですね」
先生  「そのためにまず、久保コーチや矢野が言うことに『はい!!』って『お返事』できることから」


コーチ 「難しい人にとっては、とてもつもなく難しいことなんでしょうけどね」
先生  「コーチも昔、そうやったもんな」
コーチ 「お恥ずかしい話ですが」
先生  「『はい!!』って言えるようになってから、コーチ随分成長した」
コーチ 「ありがとうございます」
先生  「目が優しくなったよ」
コーチ 「そうですねぇ。それは自分でも思います。ほんでね、分かったことはね」
先生  「うん」
コーチ 「『素直で一生懸命』がいかに大事か、ってことでした」
先生  「一生懸命は一生懸命やったけどな」
コーチ 「『素直』が難しかったんですよ」
先生  「人それぞれ、いろいろあるもんな」
コーチ 「そうですね。。。」

先生  「ほんで、岩田が決して素直じゃない、って言ってるわけではないんよな」
コーチ 「もちろんです」
先生  「無意識にかかってしまってる、他者との間のフィルターとか、薄いカーテンみたいなもんありきで物事を考えてるように見える」
コーチ 「それを全部取っ払ってほしい」
先生  「問題は一人で解決しなくていい」
コーチ 「ほんまに、そう思います」

先生  「岩田は、たとえば全盛期の中日の野口やとか、ヤクルトの藤井みたいな、そんな投手になれる可能性が十分にあると思う」
コーチ 「そうですね」
先生  「そのために『素直で一生懸命』は絶対に欠かせないことや」
コーチ 「野口や藤井になる以前に、ケガがほんまに心配ですから」
先生  「今のプロ野球界でな、ミスター素直で一生懸命はな」
コーチ 「はい」
先生  「楽天のマー君やと思う」
コーチ 「そうですねぇ。ぼくも彼やと思います」
先生  「そらあんだけ投げ続けてたら分からんけど、彼はケガしにくいような気がなんとなくするんは」
コーチ 「『素直で一生懸命』を既に獲得してるからなんですよね」
先生  「ほんで、マー君すでに8勝もしてる。決して強くはないチームでや」
コーチ 「ルーキートップの数字です」
先生  「初登板のソフトバンク戦でボコ打ちされたけど、しっかり正しく成長を続けてる原因こそ『素直で一生懸命』やと思う」
コーチ 「確かに、でその後ソフトバンク戦でプロ初勝利を上げるんですもんね」
先生  「松中、小久保、多村、って超一流相手にバッタバッタ三振とっての初勝利やった」
コーチ 「マー君はよう、松坂と比較されますけどね」
先生  「うん」
コーチ 「松坂大輔ってやっぱり、全てにおいて別格やと思うんですよ」
先生  「せやな」
コーチ 「でも、マー君、松坂の数字からそれほど遠くない場所をずっとキープしてるんですよね」
先生  「してる」
コーチ 「次元の違う松坂との距離を埋めてるのは、やっぱり『素直で一生懸命の力』っていうか、そういうもんやと思うんです」

先生  「タイガースで見てもな先発と抑えの両エース」
コーチ 「下柳先輩と球児ですね」
先生  「もう、久保田もジェフもなんやったらアニキもレッドもバードもみんなそうや」
コーチ 「はい」
先生  「みんな『素直で一生懸命』の中でプレーすることが当然になってる人ばっかりなんや」
コーチ 「ですよね」

先生  「ケガも病気も患って、今まで他の人には分からん苦労をたくさんたくさんしてきたんやろうと思う。で、その中で、プロ野球のドラフト一位で指名されるような選手になるために、それはもう想像を絶する努力を重ねてきたことやろう。『素直で一生懸命』ではやってられんかったこともいっぱいあるかも知れん。だけど、ここから一流になるためには『素直で一生懸命』は絶対に通っていくべき道やと思うんや。岩田はそれが他の選手に比べても難しい道のりのような気が昨日のピッチングを見てて思ったんや。おせっかいやろうけど心配
させてくれないか。あなたが頑張っていることはとてもよく分かるから。あなたがストイックに自分を追い込みすぎることで、投げることができなくなってしまうことがあったとしたら、そんなに悲しいことはない。『痛い』時には『痛い』と分かり、『勝ちたい』と思ったときに、仲間が笑ってる。そんな野球をしてほしい」
コーチ 「ぼくたちは、岩田稔を応援し続けます」
先生  「初勝利の夜は、みんなで泣きましょう」
コーチ 「『素直』に泣けたら、また一つ強くなれる」
先生  「岩田くん! 『はい!!』」

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posted by コーチ at 11:57| Comment(2) | TrackBack(0) | □ 岩田 稔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月28日

切り拓いたのは桜井広大


先生  「ジャラーン♪」
コーチ 「どうしたんですか? 急にギターなんか持ち出して」
先生  「昨今のヒットチャートの傾向や」
コーチ 「はぁ」
先生  「毎年、春になるとな、『桜』いうタイトルの曲が流行るやろ」
コーチ 「そうですねぇ。もうけっこう前から毎年続いてますね。一昔前のクリスマスソングみたいな、風物詩的なもんになってるみたいですけども。で、それがどないしたんですか?」
先生  「オレも歌って、デビューするんや」
コーチ 「『桜』っていう曲作って歌うんですか? いろいろ無理がありますよ」
先生  「あほ、『桜』なんてありきたりなタイトル、オレが考えるわけないやろ!」
コーチ 「ほな、なんてタイトルなんですか?」
先生  「『桜井』や」
コーチ 「はぁ?」
先生  「桜井が打ちまくるという内容の詞になってる」
コーチ 「それは、喜ぶ人がすごく限られます」
先生  「着うたもできるだけ多くの人にダウンロードしてもらいたいと思ってる」
コーチ 「まぁ、いいですよ。せっかく作ったんやったら、忘年会の時にでも歌ってください」
先生  「苦節〜、六年♪ 咲いた、大輪の花♪」
コーチ 「演歌ですやん!!」


先生  「やけど、コーチな」
コーチ 「はい」
先生  「桜井やったな。昨日は桜井やった」
コーチ 「5回の2点取るまで、番長、36イニングス連続無失点やったそうですから」
先生  「難攻不落もええとこや」
コーチ 「ほんでまぁ、序盤は実績どおりのピッチングでしたよね」
先生  「両サイドに、切れ味抜群のストレートと変化球が見事に決まっていったもんな」
コーチ 「相川が構えたところにほとんど投げてましたよ」
先生  「もうな、番長のリズムで全てが進んでいってしまう」
コーチ 「昨日暑かったから、唯一の頼みは暑さでバテてくれへんかなぁって思ってたくらいでしたもんね」
先生  「ところが、番長、気持ちよう汗かいてるんや」
コーチ 「絶好調でしたね。なんとかタイガース投手陣がベイスターズを無失点に抑えて、8回くらいにチャンスで番長に回ってきて、代打が出て交代で、その後出てきた木塚あたりから1点とるくらいしか、正直勝てるイメージが湧かなかったです」

先生  「ところが5回、番長のリズムを桜井が狂わせた」
コーチ 「でしたね。振ってくるはずのない初球のスローカーブが少しだけ甘く入ったところでした」
先生  「三塁線!!」
コーチ 「まさに火の出るような当たり」
先生  「あぁ、これやったか。ってオレもその時ようやく分かったし、阪神ベンチもこのとき分かったんやと思う」
コーチ 「何が分かったんですか?」
先生  「何で番長が、そんなにも長いこと無失点を続けてこれたかという理由や」
コーチ 「なるほど」
先生  「番長は、内角外角のコントロールが抜群や、でもって高目低目のコントロールも抜群で、さらにスローカーブと切れのいいまっすぐで緩急も物凄いつけてくるピッチャーなんは、みんな知ってるわけやけど」
コーチ 「はい」
先生  「その時に、その『投球術』というフィールドに入って、『打撃術』を模索していくことはな、必然的に番長のペースにはまってることになる」
コーチ 「なるほど」
先生  「『術』で対決して勝てる相手やないねん」
コーチ 「確かに」
先生  「仮にな、オレらが若い頃に物凄い美人で頭も良くてこれまで様々な恋愛経験を積んできた女性を好きになってしまったとした時にな」
コーチ 「あ、それ、先生の奥さんのことですやん(笑)」
先生  「仮の話や、仮の!」
コーチ 「はいはい、分かりましたよ。で、そういうスペシャルな女性を好きになってしまったときに、どうしたらいいんですか?」
先生  「恋愛のテクニックで勝負したって、勝ち目あらへんねや。ライバルいっぱいおるし、でも好きになってしまったんや。この気持ちは抑えられへんねや!!」
コーチ 「そら、そうです」
先生  「そしたら、自分のええとこ120%出し切るしかないやろ? 恋愛経験もそないにない、オレらみたいな男がその女性や、その女性の周りに群がる男のフィールドで勝負したって勝ち目ないんや」
コーチ 「夜景が綺麗な高級レストランに、高級外車とかで行く世界に入っていっても、いいとこ出ませんもんね」
先生  「せやねん。だからオレは、植物園にサイクリングで行く計画を立てたんや」
コーチ 「やっぱり、先生の話ですやんか(笑)」
先生  「あ!!」
コーチ 「あ!!ってなんですの(笑)」
先生  「それと同じことや」
コーチ 「よう理解できます」
先生  「番長は桜井に対して、いつものように『術』で勝負しようとしてきた」
コーチ 「百戦錬磨の術師番長VS今年から一軍の桜井」
先生  「せや」
コーチ 「初球、ひとまずスローカーブ」
先生  「これを見逃すことが、要するに『術中にはまる』ことなんやな」
コーチ 「それを桜井は見事に弾き返しました」
先生  「桜井の本能が振りに行かせたんやと思う。『植物園サイクリング打法』や」
コーチ 「ハハハ、ほんまそんな感じですね」
先生  「桜井は、スローカーブを待ってたわけやないと思う。でも、スローカーブは投げた瞬間にスローカーブやって判別が付くんや」
コーチ 「そうですね」
先生  「恋愛を実らすことは、即ち打つこと。桜井は番長が『術』を使おうとしている矢先に『好きです!!』って言うてもうた感じ」
コーチ 「番長、『え?』ってなりますもんね」
先生  「この『え?』が結果的に5得点に繋がったんや」
コーチ 「難攻不落の絶好調の番長から5得点」
先生  「桜井に今、しっかりアニキの姿を見ておいてほしい」
コーチ 「将来の四番ですもんね」
先生  「アニキがどんな打席を送ってるか。何を考えてどう暮らしているのか。今、アニキが戦列を離れたとしたら、タイガースは勝たれへんくなる。物凄い負ける気がする。じゃあ、それはなんでか? それを桜井が毎日肌で感じて野球をしてくれたら桜井は四番バッターになれる」
コーチ 「『四番』は、アニキ、松中クラスの『四番』ってことですよね」
先生  「せや。心技体全てでチームを牽引していく役割やからな」
コーチ 「個人的には四番を外国人選手でまかなうことにはあまり乗り気になれないですしね」
先生  「アニキや松中はまだまだ雲の上の存在やろけど、カープに新井、ベイスターズに村田、タイガースに桜井という感じに早くなってほしい」
コーチ 「昨日の活躍見てたら」
先生  「それは、そんな遠い未来の話ではない」
コーチ 「ですね」
先生  「ほな、難攻不落の番長の扉をこじあけた」
コーチ 「将来の四番バッターに」
先生  「乾杯!!」


追伸
今日は仕事が休みだったのと、
昨日の試合が素晴らしかったのでたくさん書きました。
よかったら併せて読んでもらえると嬉しいです◎

コーチ

● 一年生エース上園と三年生捕手野口
● 岡田彰布が見せた秘策
● みんなのアニキに感謝を込めて

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posted by コーチ at 06:02| Comment(4) | TrackBack(1) | □ 桜井 広大 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

一年生エース上園と三年生捕手野口

先生  「昨日は上園もよう投げたな」
コーチ 「ほんま高校野球見てるみたいでした」
先生  「『三年生の野口先輩に育ててもらった恩返しを絶対するんだ!』みたいな、な(笑)」
コーチ 「1年生エースなんですよね(笑)」
先生  「県大会の予選で準々決勝くらいかな? 相手は私学の強豪校、プロ注目のエース三浦は今大会連続無失点を続けている、みたいなシチュエーションで」
コーチ 「ボールのキレとコントロールで勝負する似たタイプの投手なんやけど、技術はやはり、一枚も二枚も三浦が上って感じで」
先生  「もうそこで対等に投げ合おうと思ったら、それこそ『気持ち』しかないんよな」
コーチ 「そして、『気持ち』で投げあったんですよ、上園は」
先生  「三回、大ピンチで村田やったよな」
コーチ 「1点は仕方ないと思いました」
先生  「やけど、上園はその村田を渾身のフォークボールで三振に取るんや」
コーチ 「しかし、野口先輩がそれを後逸」
先生  「『しまった!』瞬時にボールを追う野口先輩と、ベースカバーへダッシュする上園」
コーチ 「ランナーはトップバッターの仁志、足は決して遅くはない」
先生  「タイミングはセーフやったよな」
コーチ 「それを上園が体を張ってブロック」
先生  「『上園―!』『はいっ!』って声が聞こえてきそうやったわ」
コーチ 「野口、ええ顔してましたね」
先生  「結果、先制点を許さない大ファインプレーになった」
コーチ 「上園はアウトにすることしか考えてなかったですもんね。ケガしたらどうしよ、とかそういうのが一切頭になかった」
先生  「だからアウトにできたし、かえってそっちのほうがケガせんのかも知れん」
コーチ 「センター前に抜ける当たりを足で止めてアウトにしたのもありましたしね」
先生  「ええピッチャーやなぁ、ほんま」
コーチ 「野口と上園の信頼関係が呼んだ、5回無失点。素晴らしい内容でした」
先生  「同点で降板したけど、勝ち星も上園についたしな」
コーチ 「いいように流れすぎてて怖いくらいですね」
先生  「あと、野口と言えば、野口が一塁ランナーの時に、関本がセンター前にヒット打って、当然のように三塁まで走って行ったやん」
コーチ 「速かったですよね」
先生  「物凄い躍動しているように見えた」
コーチ 「その野口と、大復活を遂げた矢野、そしてワンダーボーイ狩野」
先生  「なんて強い三枚なんや!!」
コーチ 「そして、気持ちを全面に出した投球を見せる『若下柳』上園」
先生  「右の柱になっていってほしい」
コーチ 「ナイスバッテリーに」
先生  「乾杯!!」

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posted by コーチ at 05:48| Comment(0) | TrackBack(12) | □ 野口 寿浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

岡田彰布が見せた秘策

先生  「昨日はまた監督、最高やったな」
コーチ 「5回ですよね」
先生  「桜井が初球のスローカーブをひっぱたいて、こじ開けたチャンスを、野口がしっかり送って、1アウト三塁を作った」
コーチ 「8番関本、9番上園で、上園よう頑張ってたし、まだ投げさせたかったんやと思うんです」
先生  「リリーフ陣がナゴヤで投げまくってたのもあるし」
コーチ 「関本で1点取りたかったんですよね」
先生  「そのためには、関本と勝負してもらわなあかん」
コーチ 「だからすぐさま桧山をネクストバッターズサークルに行かせました」
先生  「庄田や、葛城ではない理由が『桧山』とい存在にはあるってことやでな」
コーチ 「そうですね、現状のバッティングの状態だけ考えたら左の切り札は庄田やと思うんです」
先生  「だけど、好投の上園を降ろして勝負をかけたイニングに出す代打は」
コーチ 「やっぱり『桧山』なんですよね」
先生  「難攻不落の番長から、一点もぎ取ろうと思ったときに、まともに打撃だけで勝負できるんは、タイガースにはアニキしかおらん」
コーチ 「だからあの場面『甲子園』で一点取りに行ったんやと思います。相手打者との対決だけではない、異様なムードとも対決しなければいけないように」
先生  「せやな。『番長vs庄田』ではなく、『番長vs甲子園』にしてしまうと」
コーチ 「ネクストバッターズサークルに桧山が出てくるだけで甲子園のお客さんは口にするんですよ」
先生  「『あ、桧山や』」
コーチ 「ぼくも言ってしまいますもん」
先生  「ものすごい期待を込めてな」
コーチ 「桧山は甲子園と仲が良いんです」

先生  「関本で1点取れてたら、上園続投やったやろうけど、結果きわどいコースを関本がよく選んでフォアボール」
コーチ 「1アウト1塁3塁になりました」
先生  「そして、甲子園は『ミスター甲子園』のコールを待った」
コーチ 「9番、上園に代わりまして、桧山。バッター桧山、背番号24」
先生  「番長vs甲子園。この対決でしか得点できんと監督は勝負をかけた」
コーチ 「物凄い勝負でしたけど、ここで番長が完璧な投球をします」
先生  「番長が甲子園ごとねじ伏せたシーンやったな」
コーチ 「やけど、その疲労が桜井に打たれたショックと重なって、おそらく番長のリズムを大きく狂わせたんやと思います」
先生  「ツーアウト1塁3塁で鳥谷に対しては、本来の投球ができずにフォアボール」
コーチ 「最初から投手主導のフォアボールではなく、途中からフォアボールに切り替えたフォアボールでした」
先生  「『0−2になったからフォアボールでも仕方ない配球に切り替えよう』というやつやな」
コーチ 「そうです。微妙に番長のリズムではなくなっていったんですよ」
先生  「桜井の『本能打法』と、『ミスター甲子園』がジリジリと番長を包み込んでいった」

コーチ 「そして満塁で2番の坂」
先生  「今日に限って、切り札は『甲子園』だけではなかったんよな」
コーチ 「切り札は『ナゴヤ』でした」
先生  「『ナゴヤの祝祭』を誰よりも感じた男がベンチに控えてたんよな」
コーチ 「代打、矢野」
先生  「ツーアウト満塁で、番長vs『ナゴヤ』」
コーチ 「ナゴヤの夜に吠えた矢野がそのままの姿で打席に現れました」
先生  「アニキの大激走の三塁打」
コーチ 「狩野はあの岩瀬を打ったんでしたよね」
先生  「赤星が300盗塁を達成して4安打」
コーチ 「アニキの11球目のフォアボール。そして林クンと桜井で二点とって、『打線』が戻ってきたあの感覚」
先生  「みんなで勝った第二戦やった」
コーチ 「そして自身の会心のリードで、川上との勝負を制した第三戦」
先生  「アニキの完璧なホームランと」
コーチ 「自身の気持ちが乗り移った決勝犠飛」
先生  「絶体絶命のピンチでの、球児vsウッズ」
コーチ 「三振に仕留めて、吠えた矢野自身」

先生  「『代打、矢野』のコールで甲子園全体が、夢のようなナゴヤ3連戦を全て凝縮して打席にそのエネルギーを集中させた感じがあったな」
コーチ 「矢野はワンボールからの二球目のスライダーをライトを向いて打ちにいきました」
先生  「もう一つも負けられない試合で野球選手が見せる打撃やったよな」
コーチ 「そうですよね。もうすぐ夏の甲子園ですけど、高校野球の決勝点がああいうヒットであること物凄い多いですもん」
先生  「難攻不落の番長に対してなりふり構わず、全てをぶつけた矢野のバッティング」
コーチ 「素晴らしかったです」
先生  「イレギュラーはしたけど、あれは偶然ではないよな」
コーチ 「ですよね。『ナゴヤ』が詰まった打球ですから。あれはどんな名手にも取れないと思います」

先生  「ほんなら、チーム一丸となって番長を打ち崩したタイガース打線と」
コーチ 「それを見事に導いた名将岡田彰布に」
先生  「乾杯!!」

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posted by コーチ at 05:43| Comment(2) | TrackBack(1) | □監督 岡田 彰布 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

みんなのアニキに感謝を込めて

絶好調のタイガースに、敢えて一つ苦言を呈したい。

これ以上、アニキに負担をかけてはいけない。
初回の内野安打で全力疾走、盗塁。

そうやって、チームを盛上げることまでアニキに負担させてはいけないと思う。
アニキとてスーパーマンではない。人間離れした特殊な能力を持ち合わせているわけではなく、自らの意志で鍛錬して作り上げた肉体と濁りのない心を持った、素晴らしい一人の男性なのだ。

確かに「四番」とは、心技体全てでチームを牽引していく仕事だと思う。ただ、今のアニキが担っているあまりにもたくさんのことは、「四番」の仕事が際限のないものだとしても、一人の人間が負担するにはあまりにも荷が重いと思うのだ。

アニキの走塁に関する発言以降、目に見えて若手の選手の走塁に変化が起きた。だけど、昨日の試合で、林クンと桜井に一つずつ、「行けそうだけど、行かなかった場面」があった。アニキはどの場面でも必ず走っている。ナゴヤ初戦でのライト井上が後逸したと見るやの大激走。その反応が凄いのだ。

アニキが昨日打ったソロアーチ。
やはり、前の回にシーツがアニキまで回さなければならないと思うのだ。
ヒットじゃなくてもいい。その他の打席で打てなくてもいい。あの打席だけは、アニキに満塁をプレゼントしないと。満塁でアニキが打席に立ってたら、満塁ホームランだったかどうかは分からない。だけど、あんなムードでアニキに打席を回せるチャンスなんて今までなかったわけだから、絶対に満塁でアニキに回してほしかった。それでアニキがアウトになってもいい。アニキが少しだけ報われることが、大切だと思うのだ。

アニキがやってきてくれたことに対する恩返しは、やってもやりきれる量じゃない。それほどに見返りの期待ができない気配りを、アニキは黙々と続けてきてくれたのだ。今こそ、返していこうじゃないか。

鳥谷ができる恩返しは、際どい内野ゴロを打った時、もう一段階早くファーストベースにたどり着こうとする気迫だ。
赤星ができる恩返しは、初球にスタートを切って盗塁を試みる勇気だ。
シーツにできる恩返しは、簡単にアウトにならないという強い気持ちで全ての打席を送ることだ。
林クンと桜井にできる恩返しは、アニキが作ったチャンスでアニキをホームに返すこと。そして、チャンスでアニキが打てなかったときに打つことだ。
矢野や野口にできる恩返しは、魂を込めて投手をリードすることで、
関本や藤本や坂にできる恩返しは、とにかく全身全霊全てを賭して、出塁しようとする強い姿勢だと思う。

ベンチで控える桧山や庄田や葛城や狩野や藤原は出場していないときは声を出し、ベンチのムードを盛上げ、出場に備えることで、

今ファームにいる今年主軸であるべきだった人たちは、悔しい思いを全面に出し、それを受け入れる強さを身につけ、戦線に復帰するため鍛錬することだと思う。

交流戦が終わってから素晴らしいゲームが続いている。
皆それぞれ、しっかりやっていると思う。
だけどアニキはそれより遥かにいろんなことをやっているのだ。
皆が100頑張ってるときに、アニキは1000頑張ってきた。
アニキに感謝を込めて、アニキのために頑張ろう。

そんなアニキが「頭が上がらない」って讃える、
久保田や球児やジェフや江草やダーウィンのために頑張ろう。

ここまで支えてもらった人たちが、恩返ししていく番だ。

アニキに喜んでもらえる試合をしよう。
「みんな、ありがとう」って、アニキを泣かそうじゃないか。

感謝を込めて、優勝しよう。
今年はこれまでにない、「金本イヤー」になるように。


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posted by コーチ at 05:30| Comment(4) | TrackBack(0) | □ 金本 知憲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月27日

帰ってきたスーパーヒーロー矢野輝弘

先生  「そ〜れ、むこうへぶちこめ、ライトスタンドへ〜!!かっとばせ〜、かーねもと!!」
コーチ 「ちょっと、先生」
先生  「き〜たえたその体、あ〜ふれる気迫」
コーチ 「響きますよ、銭湯なんですから。他のお客さんに迷惑です」
先生  「何言うてんねや、コーチの方が銭湯行こうって誘ったんやないか。ナゴヤ三タテの夜を銭湯で満喫しましょう、言うから来たのに。コーチ、ちっとも満喫してないやないか」
コーチ 「先生の満喫の仕方が非常識なんです。ぼくはもっと湯船につかってゆっくり余韻に・・・」
先生  「球児、ナイスボォォォォル!!!!」
コーチ 「だから、立ち上がらんといてください!!って、どこ行くんですか!?」
先生  「ちょっと護摩行してくる」
コーチ 「護摩行って、どうするつもりなんですか」
先生  「サウナで座禅組んでアニキに『気』を送るんや」
コーチ 「それは間違いなく、護摩行ではないです」
先生  「ほな、ちょっとしてくるわ〜」
コーチ 「ちょっとするもんやないでしょう」



(風呂上り)
先生  「プハー、やっぱり護摩行の後のビールは格別やなぁ」
コーチ 「うまいんはうまいですけど、うまいんは風呂上りなだけです。先生は護摩行してないです。サウナで座禅組んで『アニキ、膝』って呟いてただけです」
先生  「アニキも護摩行の後のビールはうまかったことやろうな」
コーチ 「修行でやってはるんやから、ビールを飲むとは思えませんけど」
先生  「せやけど、コーチ」
コーチ 「はい」
先生  「ナゴヤドーム、三連勝やなぁ」
コーチ 「そうですね。やってしまいましたねぇ」
先生  「乱戦二試合後の、THE投手戦」
コーチ 「見ごたえありましたね」
先生  「序盤の川上はちょっと打てそうもなかったで」
コーチ 「気合は入ってましたしね」
先生  「ストレートは走ってるし、コントロールも抜群。シュートとカットボールをサイドに投げ分けて、そうか思ったら、高目からカーブやフォークや」
コーチ 「『的を絞らせない』という風に表現される投球術のまさに最高峰の投球でしたよね」
先生  「対して、ボーグルさん」
コーチ 「ボーグルさん、って言うとちょっとイメージ変わりますねぇ(笑)」
先生  「こちらもまたストレートがビシビシ決まる」
コーチ 「初回の井端荒木を連続してストレートで見逃し三振。これで乗れましたよね」
先生  「ボーグルさんもそうやけど、これで乗れたんが矢野やったと思う」
コーチ 「確かに。この試合は、川上対ボーグルソンの対決であって、谷繁対矢野の対決が大きく勝敗を分けた試合でした」
先生  「矢野、会心のリードやったな」
コーチ 「そうですね。実績を考えれば、川上の方が明らかに一枚も二枚も上ですから」
先生  「川上が100%の力を出してくるなら、ボーグルさんは120%出してやっと五分や」
コーチ 「それを見事に引き出したのが矢野でした」
先生  「コーチは、矢野のリード見ててどない思った?」
コーチ 「あれですね。相手打線を『束』にして打ち取ろうとしてるっていうか、その打者に投げてない球を見せ球にすることによって、初球から追い込んだ状態で投球することができるみたいな、そんな配球かなぁ、とよく分かんないですけど」
先生  「『束』ってうまいこと言うなぁ」
コーチ 「現在の福留不在のドラゴンズ打線は右左のジグザグは取っていますが、メンタル面でわりと似通ったバッターが並んでるんですよね」

1番 井端  万能 
2番 荒木  まぁまぁ万能
3番 井上  ストレート打ちたい
4番 ウッズ ものすごい。だけどある次元を越えたストレートはホームランにはならない。
5番 森野  ストレート打ちたい
6番 中村紀 ストレート打ちたい
7番 李   速いストレートがあればそれほど怖くない
8番 谷繁  速いストレートがあればそれほど怖くない

コーチ 「こんな感じですかね、これが福留がおる場合は機能すると思うんですよ」

1番 荒木  まぁまぁ万能
2番 井端  万能
3番 福留  万能
4番 ウッズ ものすごい。
5番 森野  ストレート打ちたい。
6番 中村紀 ストレート打ちたい。

コーチ 「二番三番四番は完璧に投げてもなかなかアウトにならない。バッテリーが精神的に消耗したところを森野が決め打ちでスリーランってよくありましたよね」
先生  「なるほどなぁ。理にかなってると思う」
コーチ 「これが、福留不在やったことで大きく狂ってもうた」
先生  「なるほどな。でな、初戦と第三戦のオーダーが変わったけど、これはなんでや?」
コーチ 「キーは、井端と李やと思います」
先生  「初戦は李が二番、井端が三番やったもんなぁ」
コーチ 「落合監督は李が『まぁまぁ万能』の予定で二番に置いたんやと思います」
先生  「すると、こうなるわけやな」

1番 荒木  まぁまぁ万能
2番 李   まぁまぁ万能
3番 井端  万能
4番 ウッズ ものすごい
5番 森野  ストレート打ちたい
6番 中村紀 ストレート打ちたい
7番 井上  ストレート打ちたい
 
コーチ 「はい、この並びがベストオーダーと最も近く、福留不在のマイナスを最小限に抑えられると落合監督は考えたんじゃないでしょうか?」
先生  「ところが、誤算は李の不調」
コーチ 「まぁまぁ万能、やったはずが、速いストレートがあれば怖くないバッターになってしまった。好調時は万能型の打者やと思うんですけど、この三連戦に関しては調子が悪かった、と」
先生  「ということで、二戦目からいきなり打順変えてくるわけや。ほんで、オレわからへんかってんけど、荒木井端の順を井端荒木に入れ替えた理由はなんなんや?」
コーチ 「これは、飽くまで想像ですけどね」
先生  「おう」
コーチ 「井端をチャンスメーカーとポイントゲッターの両方でフル稼働させたかったんやと思います。1番と3番の両方打たしたい」
先生  「具体的にはどういうことや?」
コーチ 「二戦目から3番井上を入れて、李を7番に下げましたよね」
先生  「おう」
コーチ 「これは、ゲームの終盤に7番のところに投手を入れて9番を打者にする可能性があるということやと思ったんです」
先生  「確かに二戦目はそうしてるなぁ。9番のとこで代打で英智出して、そのままセンターに入って、李に代わってピッチャークルスやった」
コーチ 「するとね、谷繁、英智の次が井端になるんですよ」
先生  「なるほど、ゲームの終盤は三番打者になるわけやな」
コーチ 「井端荒木の順にする意味はこのくらいしか思いつかなかったですけども」
先生  「ほな、話戻して、や」
コーチ 「はい」
先生  「矢野のリードの話やけど」
コーチ 「肝はやっぱり『ストレートを打ちたい人』が3番、5番、6番の中軸に収まってしまったことにあると思うんです」
先生  「これをうまいこと利用したわけやな」
コーチ 「そう思いました」
先生  「まず初回や」
コーチ 「ボーグルソン、ブルペンから良かったんかも知れないですけど、矢野はストレートがどれくらい通用するかを井端、荒木に対して試してみたんやと思います」
先生  「なるほど。井端に対して6球中、5球がストレート。荒木に対して5球中3球がストレート。今の野球としちゃかなり多い割合やわな」
コーチ 「さらに、初球と決め球がいずれもストレートやったんです」
先生  「これは『ストレート打ちたい人たち』は意識してしまうわな」
コーチ 「ですよね。で、この後3番の井上には、初球シュートで決め球がチェンジアップでショートゴロ」
先生  「完璧な立ち上がりや」
コーチ 「これでボーグルソンと矢野が乗りました。二回は先頭ウッズには、まっすぐで押しまくってます」
先生  「ある次元を超えたストレートはホームランにできない」
コーチ 「ボーグルソンのストレートがその次元であることを矢野が確信したんでしょうね。先頭のウッズはヒットで出塁させてもかまわないですしとにかくストレート投げたら、抑えてもうた」
先生  「ほんでこの後やな」
コーチ 「森野、中村紀の『ストレート打ちたい』が続くところで」
先生  「森野は初球カットボールでファーストゴロ」
コーチ 「ノリは、初球チェンジアップで入って、ストレートをボールにして、三球目のチャンジアップでレフトフライ」
先生  「『束』にして打ち取るかぁ」
コーチ 「投げてないストレートが、さも投げられたような印象で打席を迎えさせることに成功したんやと思います」
先生  「初球から追い込まれてるみたいな」
コーチ 「ほんま、そうですね」
先生  「三回は『速いストレートがあれば怖くない人たち』が続くわけやけど」
コーチ 「まず李をストレートでセンターフライ。で、ここで谷繁対矢野なんですが、これはほんま読みあいやったと思います」
先生  「谷繁は変化球待ってたんやろな。谷繁型のリードやったら変化球投げさせそうやもんな」
コーチ 「ところが、矢野は『今の谷繁やったらまっすぐ打てん』って決め付けてガンガン投げさせる」
先生  「第1ラウンドは矢野に軍配」
コーチ 「結果的に序盤の3イニングパーフェクトに抑えたんですよね」
先生  「そして四回や」
コーチ 「ラッキーやったんは、この試合初めていい当たりされたんですけどね」
先生  「さすがは井端や」
コーチ 「それが正面に飛んでくれた」
先生  「そういうのも野球やからな」
コーチ 「荒木の内野安打は仕方ないとして」
先生  「この後『ストレート打ちたい人』なんやな」
コーチ 「井上に繋がれるとワンアウトランナー1,2塁ないし1、3塁という場面でウッズという非常にしんどい場面になるところで」
先生  「初球、カットボールで空振り」
コーチ 「ストレート待ってたんですよね」
先生  「ほんで、二球目のストレートを見逃し」
コーチ 「これすごい重要なシーンや思ったんですけどね」
先生  「うん」
コーチ 「『ストレート打ちたい人』は、ストレートのストライクを見逃すことがごっつい悔しいんですよ」
先生  「なんとなく分かるなぁ」
コーチ 「あぁ、今なんでストレート狙ってなかったんやろ!ってものすご後悔してしまう」
先生  「打席の中で悔恨の念を持たせてしまえば、勝負アリやはな」
コーチ 「矢野がむちゃくちゃ冴えてたのは、この『ストレートを打ちたい人たち』に対してストレートを投げさせるタイミングやったと思います」
先生  「結果考えることが完全に裏目裏目に出てタイミング崩してしまった井上は、チェンジアップで併殺」
コーチ 「矢野の完全勝利でした」
先生  「五回はウッズからやな。初球のカットボールをセンター前やった」
コーチ 「ウッズは、ヒットで出したらいいんですよ」
先生  「この後の『ストレート打ちたい人たち』を抑えればええからな」
コーチ 「そうなんですよね。ここで矢野がまたまた冴えてました」
先生  「森野に対して初球、二球目と続けてストレートやった」
コーチ 「これを森野が見逃すんですよね」
先生  「前の回の井上がチェンジアップで併殺打に打ち取られた残像もあったかな?」
コーチ 「あると思います。同じ左打者やし、これまでの井上、森野、ノリに対する一貫した攻め方を見て変化球狙いにしたんでしょう」
先生  「ところが、それを矢野が読みきった」
コーチ 「ストレートを打ちたかった森野を、結局全球ストレートで三振にとるんですよね」
先生  「凄いな、ほんま」
コーチ 「で、次のノリにはストレート狙われるんですよね」
先生  「少し危なかった」
コーチ 「やけど、おそらくは、ノリの中に少しの迷いがあったのではないかと思うんです」
先生  「ここまで完璧にやられてると、『打つこと』よりも『完璧にやられないこと』を優先してしまいそうやもんな」
コーチ 「狙いにいったはずのストレートがファールになる」
先生  「そして、チェンジアップでまた併殺」
コーチ 「これほど矢野のリードが疾走してる感じは久し振りでしたよね」
先生  「やけど6回、李にホームラン打たれてまう」
コーチ 「少しボーグルソンが疲れてきたんやと思います。それまでのイニングほど球威がなくなってしまった。でもそら一点くらい取られますよ」
先生  「大事なんはその後、二点目を取られなかったことやわな」
コーチ 「そうです。キーはやはり『ストレートを打ちたい人』3番の井上でした」
先生  「とりあえず、李にホームラン打たれた後、矢野対谷繁第2ラウンドも矢野の勝利で1アウト。川上は簡単にうち取って2アウト」
コーチ 「問題はここからで、やっぱり井端はこういうところで出塁するんですよね」
先生  「しかも、粘ってフォアボール」
コーチ 「ただの出塁ではなく、以下の打者を打ちやすくするフォアボールでした」
先生  「ツーアウト一塁でランナー井端は盗塁もあるし、なにかとやっかいな場面になってまう」
コーチ 「で、荒木にライト前に打たれてしまうわけです」
先生  「そして、『ストレートを打ちたい人』井上登場」
コーチ 「ここは大きなキーポイントでしたね。前の回で全球ストレートでやられた森野の残像と、自分の前の打者の荒木に対してもストレートで攻めてきたこと。自分が前の打席でストレートを見逃しチェンジアップで併殺に打ち取られた悔恨。すべて加味した矢野の配球やったと思います」
先生  「チェンジアップを二球続けて、サードフライ」
コーチ 「見事に抑えきりました」
先生  「ボーグルソンの力を120%出し切って、この時点で0対1」
コーチ 「素晴らしい内容でしたね」
先生  「そして、7回表、急激な絶好調を迎えたシーツが出塁して」
コーチ 「アニキの一振り」
先生  「迷いがなかったな」
コーチ 「さすがですよね。ほんまに凄い。ちょっとでも迷ってたらファールになってると思うんです。前の打席で三振したコースとほとんど同じコースのまっすぐでしたしね」
先生  「序盤から凄いピッチングをする川上に対して、アウトになりながらも、なんとかみんなで抵抗してきた結果やったんかな、少し球威が落ちたように見えた」
コーチ 「さらに林クンがバチーンとセンターオーバー」
先生  「桜井はシュートにやられっぱなしやったけども、これはいい経験ってことで」
コーチ 「そうですね。そして1アウト三塁で攻守を逆にした矢野対谷繁。ドラゴンズ側から見れば、もう、一点もやれない場面で矢野の読み勝ち」
先生  「シュート、シュートで追い込まれて、2ストライク2ボールの場面やったな」
コーチ 「ここでカットボールを待つ気持ちが少し強かったら、勝負球のシュートで桜井と同じような内野ゴロになってたと思います」
先生  「レフトフライ、決勝犠飛」
コーチ 「矢野が完全に戻ってきましたね」
先生  「ほんで、7回裏や。ピッチャーがダーウィンに交代したことで矢野のリードも変化したな」
コーチ 「ですね。またウッズが先頭でしたけど、ホームラン以外は構わないというスタンスで全部変化球で三振」
先生  「徹底してるよな。ほとんど、ストライクゾーンに投げさせようとせぇへんもんな」
コーチ 「結果的にそれがいいように出ましたね」
先生  「やけど、森野にはストレートをヒットされてしまう」
コーチ 「最初のストレートを見逃させたところまでは今までどおりやったんですけど、その後ストライク入らなくて3ボールにしてしましたから」
先生  「カウント的に開き直ってストレート待てる局面を与えてしまったんよな」
コーチ 「ですが、その後のノリに対して初球をストレート。これをノリが見逃します」
先生  「勝負アリやったな」
コーチ 「そうですね。悔恨のノリ。二球目のストレートを前の打席と同様にファール。結果チェンジアップで、またも三塁ゴロ併殺」
先生  「ほんまやったら、ここからすんなり久保田、球児でゲームセットのはずやねんけど」
コーチ 「ドラゴンズも負けられないですし、久保田も疲れてて全然おかしくないですし」
先生  「三連投やし、オールスターも休んでないしな」
コーチ 「抑えてほしいけど、酷な面もあると思いますよね」
先生  「カウントを悪くしては打たれるという悪い流れやったな」
コーチ 「立浪に意地のタイムリー打たれて一点差、なおもノーアウト1塁2塁で井端」
先生  「これ以上のピンチはありえんっていうピンチやったな」
コーチ 「ドラゴンズサイドとしてもむつかしい場面やったと思うんですけど、ここで送りバントしようとしてきましたよね」
先生  「福留がおらん今、チームで一番期待できるバッターやからな」
コーチ 「こういう場面では、ウッズよりも圧倒的に井端が怖いです」
先生  「正直、送りバントで助かった思ったもん」
コーチ 「井端を1番に入れたんがこの場面に限っては裏目に出てますしね。荒木で送って井端の方がドラゴンズとしては得点できる確率が圧倒的に高いですから」
先生  「ワンアウト二塁三塁で荒木と井上ならば、なんとかなる可能性があると思った」
コーチ 「ところが、ストライクが入らない」
先生  「さすがにヤバイと思ったよな」
コーチ 「でもここからが今日のスーパーヒーロー矢野の出番でしたよね」
先生  「もうどうなってもええから思いっきり投げよう作戦」
コーチ 「ノーアウト満塁で荒木に対して全球ストレートでした」
先生  「詰まってセカンドゴロで1アウト」
コーチ 「そして、今日のキーマン井上を迎えます」
先生  「ストレートを打ちたいバッターには、迷わせて、ストレートでカウントを取る」
コーチ 「ここまで一貫してやってきたことを矢野は信じて通しました。久保田のストレートが少し良くなってきたことも加味して」
先生  「外野フライも打たれたらあかん場面」
コーチ 「三振がほしかった」
先生  「スライダーのあとのストレートとはファールになる」
コーチ 「初球、二球目スライダーで1ストライク1ボール」
先生  「そして三球目のストレートが、ファール」
コーチ 「矢野は『よし、なんとかなる』と思ったかもしれないですね」
先生  「その後、ストレートを三球続けてボール、ファール、ファールで2ストライク2ボール」
コーチ 「ストレートが仕留められない井上、次のストレートこそ」
先生  「ここでインローにスライダー」
コーチ 「見事な三振でした」
先生  「しかし、まだまだ大ピンチは終わらず」
コーチ 「もし、今シーズン、秋にタイガースが奇跡を起こしていたとするなら、何度も繰り返し登場する場面かも知れません」
先生  「あの年の9月7日のように」
コーチ 「球児vsウッズ。掛け値なしの真っ向勝負」
先生  「2ストライク1ボールから、球児が投じた高目の快速球に、ウッズの猛スイングが空を切った瞬間」
コーチ 「矢野は大きくガッツポーズを取りました」
先生  「オレ、泣きそうや」
コーチ 「苦しんで苦しみぬいた今シーズンでしたよね。狩野の台頭、野口の活躍、もちろん、チームとしては喜ばしいことでしたが、弱かった頃から長年チームの屋台骨を支え続けた正捕手としては、心の中で期する思いがあったことでしょう」
先生  「ようやく矢野が戻ってきたな」
コーチ 「ほんまに長かったです」
先生  「ほんなら、長いトンネルを抜けてようやく輝きを取り戻した正捕手に」
コーチ 「乾杯!!」

先生  「これで五割やでー!!!!」


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posted by コーチ at 05:03| Comment(4) | TrackBack(2) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月26日

彼のことを思い出す

○午前5時。コーチ、コンビニで勤務中

キンコーン(お客さんの入店を知らせる電子音)

コーチ 「いらっしゃいませ〜。あ、先生」
先生  「作ったで〜、記念グッズ」
コーチ 「記念グッズってなんですの?」
先生  「赤い星、300個や。寝んと作った。とても大変やった」
コーチ 「先生、フラフラですやん」
先生  「当たり前や! 段ボール切り抜いて、その後、赤い折り紙巻いていくんや。ほんで、金色の折り紙で、1から300までナンバリングしていくという行程や。 “53”は特に気合入ったで」
コーチ 「大変なんは分かりましたけど、それどうするつもりで持ってきたんですか?」
先生  「だから、記念グッズや言うたやん」
コーチ 「売るんは、無理ですよ!」
先生  「なんでや! 手作りやで!」
コーチ 「余計ダメです! 手作りのもん置いてるコンビニ見たことないでしょ」
先生  「コーチは既成概念にとらわれすぎなんや。一個1001円やで」
コーチ 「昔、そういう弁当あったけども! この件と300盗塁は繋がらないです。ほんで1001円は絶対、高いです」
先生  「30万300円の売上げになるねんで」
コーチ 「そんなに儲けてどうするつもりなんですか」
先生  「オレも車椅子を寄付したい。一台でもええから」
コーチ 「いいこと言うてるようやけど、その過程に問題がありすぎます。大人なんやから、全うにお金貯めて寄付してください」
先生  「チェッ」
コーチ 「チェッってなんなんですか!! ほな分かりましたよ。ぼくが一個だけ買いますわ」
先生  「ほんまに!」
コーチ 「先生、頑張って作ったんやしね。努力賞です。はい、1001円」
先生  「ほなコーチには、この赤い星をあげますので、裏に書いてあることをよく読んで思い出してください」
コーチ 「裏、ですか?」


〜2005年、9月1日、甲子園、対ドラゴンズ戦、三盗塁の日〜


コーチ 「あ! 先生、思い出しましたよ!」
先生  「あ、ちょっと待って、これとこれとこれ買うから」
コーチ 「は、はい。朝から駄菓子ですか? えっと全部で・・・」
先生  「計算どおりや」
コーチ 「1001円です」
先生  「これで、仲直りな!」
コーチ 「駄菓子で1001円になるように調整したんですか!」
先生  「せや、ちょっとコーチとの関係にわだかまりが出来たかも知れんって懸念してのことや」
コーチ 「先生、どんだけ、かわいいんですか」


先生  「仲直りもすんだところで、コーチ、ピンと来たか?」
コーチ 「来ましたよ、来ましたよ。ぼく、甲子園で見てましたもん」
先生  「せや。あの日や」
コーチ 「あれは、9月7日、ナゴヤドームで中村豊がホームランを打って事実上優勝を決めたあの試合の一週間前でした」
先生  「相手投手は、山本昌」
コーチ 「タイガースは下柳先輩でしたね」
先生  「その試合でや、赤星は三個盗塁決めてるねん」
コーチ 「そうでした。さらに、攻略の形も粘って粘って、球数投げさせて、8番の関本が出塁して、次の回を1番から始めるという理想的な攻撃で・・・」
先生  「そっくりやろ?」
コーチ 「確かに。昨日はそういう試合でした」
先生  「昨日、ドラゴンズの投手に投げさせた球数合計で何球や思う?」
コーチ 「いや、ちょっと分からないですけど」
先生  「219球やで!」
コーチ 「マジっすか」
先生  「山本昌に対しては3回1/3で、101球投げさせとる」
コーチ 「そんな攻撃、今年ちっともできてなかったですもんね」
先生  「甦った、スペンサー打線!!」
コーチ 「ハハハ、久し振りですねぇ、その名前」
先生  「一昨年の優勝の象徴でもあった、とにかく後ろに繋いでいく攻撃。バントせず、エンドランもせず、打てても打てなくても、とにかく1回から9回まで全員が勝負をしかけたあの攻撃スタイルや」
コーチ 「打ちやすくして、打つ。打ちやすくして、打つ。の繰り返し」
先生  「それを“打ちやすくすること”に重きを置いて一年間やり続けたのが、スペンサーやった」
コーチ 「そうですねぇ。例の赤星三盗塁の試合でも、6番スペンサーから、なかなかアウトにならない攻撃が始まったんでした。結局スペと7番の矢野はアウトになるんですけどね。その後、関本がカチンと打つ。ピッチャーまで回る。次の回、1番から」

先生  「昨日の試合を振り返るとやな、4回の逆転の2点、あのイニングが象徴的や」
コーチ 「そうですね。その前の無得点のイニングから繋がってるんですよね」
先生  「せや」
コーチ 「林クンから始まって、林クン、桜井と凡退」
先生  「その後、7番の矢野が踏ん張ってフォアボールで出塁する。ええ兆候やなぁと思った」
コーチ 「そしたら、続く関本が、ライト前に打つんですよね」
先生  「2アウトランナーなしで7番は、ふつうに考えたらその回はほとんど点が入らへん」
コーチ 「2アウトランナー1塁で8番もそうですしね」
先生  「だけど、たとえその回、無得点でも2人が出塁することで」
コーチ 「次の回に逆転した」
先生  「“打線”って久し振りやなぁ」
コーチ 「若手ではなく、2005年を全うした今期不調の二人が起点になったことも大きいですしね」
先生  「ほんで、4回の赤星や」
コーチ 「初回に300盗塁達成して、なんかパーッと晴れた感じありました」
先生  「先頭の鳥谷は簡単にアウトになるねんけども」
コーチ 「それがまだまだ今年のタイガースの現状や思います」
先生  「せっかくスペンサー打線の再来か、という火種が起きてるのにそれが消えかけたところやった」
コーチ 「赤星、四球ファール打って、その後ヒットで出塁するんですよね」
先生  「最高の出塁やったな」
コーチ 「そして、2005年と同じ場所におさまったシーツが、三球ファール打って、七球目をレフト前」
先生  「そして、昨日のハイライトや」
コーチ 「ワンアウト一塁三塁で、アニキの打席でした」
先生  「強かった頃のタイガースはこの場面で、アニキが本当によくフォアボールで出塁してた」
コーチ 「そうですね。そして5番が打って得点してたんですが・・・」
先生  「まぁ、5番の件は今はおいといてや、昨日のアニキ。ここで11球投げさせてのフォアボールや」
コーチ 「スペンサー打線の火種にアニキが敏感に反応したんでしょうね」
先生  「せやな。アニキが打つよりも、打たせることを選んだ打席やったような気がする」
コーチ 「そして1アウト満塁」
先生  「ピッチャーにとって、これ以上しんどい過程の満塁はありえへん。キワキワの勝負で全部少しだけ負けての満塁。ほんま僅かの差で内容的には三者凡退で終わっててもおかしくないイニングなんや。やけど、満塁」
コーチ 「そして、林クン、桜井」
先生  「入るべくして入った2点や」
コーチ 「懐かしい香りのする、2得点」
先生  「そのあとドラゴンズに取られた2点は井端とウッズやからもう役者が違うんでしゃーない。ロナウジーニョとアドリアーノみたいなもんや」
コーチ 「うまいこと言いますね」
先生  「諦めもつく」
コーチ 「対してタイガースの7点目8点目は、粘って四球で出塁したランナーを、藤本が初球タイムリー」
先生  「林クンも初球タイムリー」
コーチ 「まさに、打ちやすくして、打つ。の流れでした」
先生  「その後大量得点にならんかったんは、タイガースがまだ覚醒してないってことで、それが現状」
コーチ 「まだまだノビしろがあるってことですよね」
先生  「せや思う」
コーチ 「なんか、いい予感がむんむんしてきましたわ!」


先生  「ところで、登録抹消の件やけどな」
コーチ 「そうですね」
先生  「絶対に間違ったらあかんのはな」
コーチ 「はい」
先生  「今岡はストイックになったらあかんってことや」
コーチ 「そうですね、今岡は特に自分を追い詰めたらいい方向に出ないですもんね」
先生  「誰か助けてください!!って泣きじゃくる勇気を持つために二軍に行ったんやと思う」
コーチ 「プロやねんから自分で何とかせぇ、っていうことを全力で撥ね退けるってことですよね」
先生  「自分でなんとかしようとしすぎて現在や。他人に甘えることのできる勇気が今岡には最も必要やと思う」
コーチ 「そう思います」
先生  「悔し涙をいっぱい流して、バット振りまくって帰って来い、今岡」
コーチ 「絶対帰ってこなあかん。このまま終わったら絶対あかん」
先生  「そのために“打ちたいよー!!打ちたいよー!!”って叫ぶんや。心の底から“打ちたい”って気持ちを表現できたら絶対打てるから。感情をセーブしたらあかん。今岡は誰よりも繊細なプロ野球選手なんや。それでもここまで来たんや、一流と呼ばれるところまで上り詰めたんや。“わー!!”って叫びながらバット振って来いって泣いて目ぇ腫らして、手のひらマメでボコボコにして帰ってきたとき甲子園にこのアナウンスが響くでしょう、
5番、サード、今岡」
コーチ 「そして、“線”を取り戻した“打”の中にもう一度戻ってきて、打ちまくってほしい。覚えてますか? 赤星が三盗塁を記録した二年前の甲子園。あなたはその試合で、2本塁打6打点を記録しています。二本目のホームランは10球ファールで粘ってのスリーランホームランでした。その姿が目に焼きついて離れません」


2005年9月1日ドラゴンズ戦観戦記


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posted by コーチ at 10:26| Comment(7) | TrackBack(0) | □ 赤星 憲広 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月25日

後半戦開幕

皆さん、お久しぶりです!(っていっても年単位で久しぶりなので覚えてらっしゃる方もおられないと思いますが)多忙な暮らしもようやく一段落して、後半戦開幕ということで細々と再開してみようと思います。どうぞ、よろしくお願いします!

コーチ

********************


先生  「うーん。うーん」
コーチ 「どないしたんですか、先生?」
先生  「困ってるんや」
コーチ 「そんな難しい顔して、何に困ってるんですか?」
先生  「狩野のことはな」
コーチ 「はい」
先生  「何王子って呼んだらええんや?」
コーチ 「誰でも王子にする必要ありません」
先生  「いや、でも呼びたいやないか!」
コーチ 「だいたい狩野は王子っぽくないやないですか」
先生  「ハンカチ王子、ハニカミ王子、“王子”の前は“ハ”が付く四文字やな」
コーチ 「話、きいてください」
先生  「分かった!」
コーチ 「何が分かったんですか!?」
先生  「狩野はなぁ」
コーチ 「はい」
先生  「歯並び王子や!」
コーチ 「絶対おかしいです」
先生  「あ! ハナラビ王子!」
コーチ 「表記の問題やありません。見たことないでしょう? 狩野が歯並びキレイなとことか。てか、“王子”と“歯並び”は相容れない言葉です」
先生  「なぁ、コーチ」
コーチ 「どないしたんですか?」
先生  「懐かしいなぁ」
コーチ 「え?」
先生  「この感じ、懐かしいなぁ!」
コーチ 「そ、そうですねぇ。ほんま、久し振りですもんね」
先生  「一シーズン棒に振ったからな」
コーチ 「ハハハ、野球選手みたいですね」
先生  「ということで“野球町の人”再会や」
コーチ 「タイガースの選手ともども諦めずに優勝目指して頑張りましょう」
先生  「オレも膝の半月板の故障をおして、頑張る」
コーチ 「先生、嘘はダメです。アニキに失礼です」


<後半戦初戦。「不在対決」>

先生 「ひとまず昨日の試合は、飛車角落ちとは言わんけど、お互いに角を欠いたところからのスタートやったな」
コーチ「そうですね。タイガースがウィリアムス、ドラゴンズが福留」
先生 「その“不在”をチームとしてどう克服できるかが焦点やった」
コーチ「結果的にそれをどちらも克服できない中での戦いでした」
先生 「タイガースの方は、まず汗王子が3回で降板したんが誤算やったわな」
コーチ「汗王子て(笑)ジャンのことですね」
先生 「ほんで、ドラゴンズは再三、森野とノリのところにチャンスがまわったけど、なかなか得点できひん」
コーチ「そうですね。5回裏、ドラゴンズの攻撃で1アウト満塁でダーウィン対森野、ノリ」
先生 「7回にウィリアムスが居ない5回のダーウィン」
コーチ「対して、3番福留を経由していない5番の森野、6番ノリ」
先生 「軍配はダーウィン」
コーチ「2番井端、3番福留二人で打ちやすくして塁に出て、ウッズ、森野、ノリで得点するのが今年のドラゴンズですから、そのリズムが崩れたことと、“福留不在”という重圧が大きく森野ののしかかっていた感じが大きかったです」
先生 「ダーウィンはもう、送りバント失敗するわ、ピッチャーゴロ取られへんわで、投げるだけでいっぱいいっぱいやったからな。その辺がいいように出たかも知らん」
コーチ「6回もそうでしたね。ピッチャーは江草にかわってました」
先生 「せやな。荒木と井端で二点取られて、ウッズ歩かして満塁の場面で森野」
コーチ「あそこで森野に打たれたら正直負けてたと思うんですけどね、不思議と打たれる気がしなかった」
先生 「森野はオールスターでも打ってるし、決して不調なわけではなかったと思うねん」
コーチ「しかも江草、全然調子よくないし。だけど打たれる気がしなかったのは、あれですよね」
先生 「“福留不在”や」
コーチ「ほんで、問題の7回です。4対3と一点負けてて、ドラゴンズ戦、後半戦の開幕と考えるとジェフがおったら、順番は分かりませんが、7回からジェフか久保田かいってましたよね?」
先生 「せやな。さらに橋本までおらんから、渡辺しかおらんかった」
コーチ「ワンアウト一二塁で代打の切り札立浪」
先生 「苦しい場面で、しかも甘い球やった」
コーチ「打ち損じのレフトフライ」
先生 「これも、福留がいないことで起きた悪い流れを過度に意識しすぎた大ベテランなればこそのミスショットやったな」
コーチ「なるほどね。そんな感じがしますわ」
先生 「前の打席でタイムリー打ってる荒木がそれほど怖く感じないのは、あれやな」
コーチ「井端が遠いんですよね」
先生 「もうすぐ井端、次井端やと、この荒木を出塁させてはいけない指数が100増える」
コーチ「確かに。ドラゴンズは福留不在に終始支配されてしまってた感じがありました」
先生 「タイガースの方も、久保田が失点するし、球児も大ピンチを招くし、ジェフ不在の影響は大きかったけどな」
コーチ「なんか、もう、必死にやってたらなんとかなってしまったっていうような感じでしたね(笑)」
先生 「せや。幸か不幸かタイガースの方がうまくいかないことに慣れてる感じがした。知らん間に打たれ強くなってる」
コーチ「どっちもうまくいかない中の攻防でしたけど、タイガースの方が意識しすぎず、耐え忍んだことが勝利の要因ですかね?」
先生 「せや思う」


<よかったところ>
先生 「でもなんか、話が重くなってもうたから、この辺でよかったところを言うコーナー!」
コーチ「何なんですか?このコーナー。前はこんな展開あんまりなかったですよ」
先生 「“笑い”で始めて“泣き”で締めるんが、コーチの得意のパターンやからな」
コーチ「分析されると恥ずかしいです」
先生 「対して、“しんどい”で始めて“適当”で締めるんがオレのパターンなんや」
コーチ「自信持って言わんといてください」
先生 「というわけで、よかったとこを言うコーナー、まずはベテラン捕手編!」
コーチ「ベテラン捕手編、って一人しかいないでしょう」
先生 「正解です」
コーチ「クイズやったんですか!?」
先生 「矢野が復調してきたな」
コーチ「そうですね。特に、右中間のタイムリーがよかったですね」
先生 「もうなぁ、矢野は何も考えんと思いっきり振ったらええと思うねん」
コーチ「そうですねぇ。彼、すぐに憂鬱になりますからね」
先生 「もう、矢野は全部ダブルプレーでもええから、思いっきり振ってほしい。ほんでうまく当たったら昨日みたいにホームランになったり、右中間にボカーンっていったりする感じ」
コーチ「矢野自身もそんな感じで振ってるような気がしましたよ。全然当たりそうもない空振りもありましたもん」
先生 「それでええんや、そのための7番やからな」
コーチ「8番、坂っていいですよね」
先生 「なんか、塁に出そうな感じがある」
コーチ「矢野が凡退しても、坂が出塁して、ピッチャーまで回して次の回一番からっていうのが積み重なると大きいですもんね」
先生 「オレは坂に出塁率十割を期待してるんや」
コーチ「期待しすぎです(笑)」


先生 「続いてのよかったところは、外国人編!しかも白人編!」
コーチ「先生、これはなんのためのフリなんですか?理解できないです」
先生 「シーツもなんとかなるかもな。ちょっと明かるかったし」
コーチ「二塁打、山井から打ちましたもんね」
先生 「一番苦手なタイプや」
コーチ「キレのいいストレートと、スライダーが武器の右投手」
先生 「甘く来たとはいえ、飛んだコースがよかったとはいえ、初球からいったことをまず評価したいし」
コーチ「ほんでそれがフェアゾーンに飛んだとこ」
先生 「今年、シーツのファールフライ何本見たかわからへんもんな(笑)脱邪飛王子や」
コーチ「ハハハ邪飛ってイヤな響きですよね」
先生 「もう、とにかく打ちに行っても前に飛ばんかったからな」
コーチ「矢野のタイムリーの前のフォアボールも良く選びましたしね」
先生 「あれも前半戦やったら、間違いなく空振りしとった。セオリー通りの配球で三振する王子やったからな」
コーチ「王子の前が長すぎます」
先生 「まぁ復調の兆しってことや!」


コーチ「あと、目立たないところなんですけどね」
先生 「おう」
コーチ「シーツ二塁打、矢野ライトフライでシーツ進塁という、前半戦ではほとんど見られなかったチャンスのシーンで、代打の葛城がフォアボール選んだんですよね」
先生 「あれは大事なシーンやったな」
コーチ「打ちたいやないですか。少ないチャンス。後輩がどんどん台頭してる中、そのまま坂、もしくは庄田、桧山という選択もあった場面で代打で出てるわけですよ」
先生 「凡退したら、また二軍かも知れんしなぁ」
コーチ「そこで我慢してようフォアボールで出ました」
先生 「その後、関本が打って一点入ったし」
コーチ「価値ある四球でしたね」
先生 「ほんで、関本のポテンヒットはな、あと併せて言うと藤本のタイムリーもそうやけど、あれは自分が活躍してない試合で、勝ったときとかにな、二人よう喜んでんねやわ」
コーチ「そうですねぇ、狩野のデビュー戦の時、スタンドにボールもらいにいったん関本でしたしね」
先生 「そういうのがな、そろそろ実を結んでもええ頃かな、と思う。人間には見えないもんが打たしてくれることもあると思うしな」
コーチ「ですね。そろそろ打っていってくれるでしょう!」

先生 「ほんでハナラビ王子や」
コーチ「絶対、その呼び方定着しないですよ」
先生 「狩野は勝負強いなぁ」
コーチ「勇気ありますよね」
先生 「岩瀬のスライダー一本に的を絞ってフルスイングって、それができなかったから今までみんな打てへんかってんで」
コーチ「すごいピッチャーやって敬意を払った上で、一か八かスライダー狙いで、どこ飛ぶかは知らん打法」
先生 「見事なタイムリーやったな」

コーチ「で、問題はですね・・・」
先生 「せやな。タイガースファン全員が思ってることやと思う」
コーチ「彼ですよね」
先生 「憂鬱王子」
コーチ「あ、始めてしっくりきた(笑)」
先生 「今岡はなぁ、たぶん、みんなにごめんなさいって言ってないからあかんねん」
コーチ「打てなくてごめんなさい、ですか?」
先生 「そうじゃなくて、心が弱くてごめんなさい、や」
コーチ「なるほど」
先生 「今岡が打つのうまいのみんな知ってるねん。ほんまに一位通過しよ思ったら、絶対に今岡が打たなあかん。だからな、今岡は試合に出てて当然やねん。だけどな、今岡自身がそのことをうまく消化できてない。打てへんかったらどうしよ? うまくいかへん、おれ、あかんなぁ、ばっかりや。打ってないわけやないねん。実は打率は井端とかわらへんねんで。でも、この存在感の違いはやっぱり弱さや。弱いんは弱いんでかまへん。だけど弱いなりにな、ぼく打ちたいんです!チームに貢献したいんです!広沢さん、ぼくどうやったら打てますか? 金本さん、ぼくどうしたらいいですか? って言うのが自然やと思う。泣いたらええねん。打ちたいんです、って泣いたらええ。ほんで、弱くてごめんなさいって謝ったらな、たぶん、打てる」
コーチ「先生・・・」
先生 「な、なんや?」
コーチ「ちょっと感動するやないですか」
先生 「泣きで締めるんやろ?」
コーチ「そうっすね。久し振りやし」

先生 「ほな、そろそろ締めよか」
コーチ「そうですね。語りつくせませんが今日で終わりやないんでね」
先生 「やけど、あと一つ大事なシーンを忘れとる」
コーチ「最後まで残してたんです」
先生 「そっか、ほんなら、満身創痍の体いっぱいでチームを引っ張る」
コーチ「アニキの大激走に」

二人 「乾杯!!!!」


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posted by コーチ at 15:33| Comment(13) | TrackBack(0) | □ 金本 知憲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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