セ・リーグの「打ちやすくした王」決定戦をやりました。
優勝はドラゴンズの福留、2位にドラゴンズ井端。
3位にタイガース赤星、4位にドラゴンズのウッズ。
で、5位にタイガースの金本。
優勝争いをした両チームを支えた5人の面々がズラリとならびました。
「カウント2−3打席率」
「カウント2−3の後の出塁率」
「ツーストライク後の打率」
特に、上から二つ。
カウント2−3に対して、一般的にはそれほど意識的ではありません。
ゆえに、選手もそんなことなど意識してプレーしていないと思うのです。
従って見えてくる「無意識の中の選手の性質」
「打ちやすくする」というのは、当然テクニックよりもメンタリティの方が
左右してくるわけで。
当然、プロ野球の選手なんて、当たり前ですがみんな野球がむちゃくちゃうまくて、
ぼくなんか全員尊敬しているわけです。
ただその優れた技術をどのように生かす性質の持ち主であるか、
それを知ることは、
「見る」ということにおいて、その「見る」という行為をより充実したものにできるかと思い、今日からはパ・リーグ編もやってみたいと、そう思います。
ということで、
まず最初にパ・リーグは一般的な打撃成績のおさらいから。
セ・リーグの首位打者はもちろん200本安打の青木なわけですが、
パ・リーグの首位打者知ってますか?
失礼な話ですが、タイガースばっかり見てたものにとって、
これはそんなに簡単な質問ではないかも知れないです。
そんなわけでおさらい。
打率
1位和田 2位ズレータ 3位松中 4位石井義 5位宮地
6位今江 7位城島 8位堀 9位フランコ 10位カブレラ(西)
ホームラン
1位松中 2位ズレータ 3位小笠原 4位カブレラ(西) 5位セギノール
6位李 7位和田 7位バティスタ 9位フェルナンデス 10位山崎
打点
1位松中 2位ズレータ 3位カブレラ(西)4位小笠原 5位バティスタ
6位セギノール 7位フェルナンデス 8位李 9位フランコ 10位木元
この3部門は、契約更改のときも、たとえば駅での野球談話の中でもよく出てきますが、
今日はそうではない話です。
さぁいきます。
2005年。パシフィックリーグ、「打ちやすくした人王」決定戦。
今日はそのうち二つ。
「2−3打席率」「2−3後の出塁率」
セ・リーグと同様、規定打席に達していない準レギュラークラスの選手も入れています。
マリーンズの捕手なんて二人ともレギュラーですからね。
まずは「全打席におけるカウント2−3の打席率」ランキング!!
1位 松中 197
2位 関川 184
3位 カブレラ(西)172
「やはり」であって、「さすが」な首位打者は松中。
打つだけの大砲ではない松中。
心で、技術でチームを引っ張っていっていたことの証ではないか、と。
松中はホームラン王であり打点王なので、
当然「打った人」でもあるわけです。
まだ統計とっていませんが、
細分化した「打った人」の率でも上位にランクされるでしょう。
セントラルリーグで、「打った人」「打ちやすくした人」の両方で上位にランクされたのが、
井端、金本、福留の3人だったことを考えると、
パリーグではやはり松中なんだなぁ。
やっぱり松中なんだなぁ、という印象。
さすが松中!!
で、2位に懐かしい名前、楽天の関川。
阪神時代は初球打ちが多かったイメージがありますが、
あのチーム状態の中、しっかりボールを見てから、打っていたということは見事。
矢野とトレードで中日にいった関川。
すごく不満だった若かりし頃のぼく。
「関川は阪神で一番いいバッターなのに」
何も分からない母親に、そのことを必死に説いたぼく。
矢野も大豊も好きになったけど、矢野なんて大好きだけど、
だけど、関川と久慈を出すことないじゃないか、って思ってたことを、
思い出しました。
ナイス2位、関川!!
3位 カブレラ(西) 172
さすが歴史的助っ人になろうとしている人ですよね。
なかなかストライクばかり投げられない。
で、子どもの頃って外国人のホームランバッターに憧れるんですよね。
ぼくが子どもの頃は、バースにブーマー、クロマティという時代。
今の子どもは、カブレラ、ローズ、タイロン・ウッズかぁ。
それぞれの時代に濃い面々(笑)
でも、今の子どもは塾とかで大変だからね、スペンサーみたいな癒し系もおすすめ(笑)
4 橋本 169
5 フランコ165
6 小笠原160
7 石井義159
7 ベニー159
9 フェルナンデス 156
9 ズレータ 156
11 ブランボー 154
外国人選手の名前がズラリと並ぶ4位から11位。
その中でトップはマリーンズのフランコ。
なるほどねぇ。そりゃそうだ。
打ち取れそうで打ち取れなかったフランコ。
日本シリーズ、4回5回までの僅少差から一気に後半差を開けられるゲーム展開。
フランコ、機能してたなぁ。
ベニーも7位。
あとはダーッと
12 山崎 153
13 森本 151
14 吉岡 150
15 和田(西)149
16 木元 149
17 サブロー147
18 セギノール145
19 村松 142
20 福浦 141
首位打者で全日本の和田は15位。
ふむふむ、どちらかというと彼は「打ちやすくする」タイプなのかなぁ。
21 稲葉 136
22 小坂 131
22 坪井 131
24 赤田 130
25 李 126
26 西岡 124
27 ロペス123
28 カブレラ(ソ) 123
29 磯部 122
30 堀 119
31 宮地 118
31 日高 118
33 平野 112
34 高須 110
35 塩崎 108
36 城島 104
36 谷 104
36 阿部 104
39 沖原 101
40 川崎 100
41 里崎 099
41 SHINJO 099
43 バティスタ098
44 北川 092
45 酒井 088
46 大村 082
47 中島 079
48 ガルシア078
49 今江 068
50 後藤 052
ということで「2−3打席率王」はホークスの松中。
2位にイーグルスの関川が嬉しかったなぁ。。
ほんでもって続きましては、
その作った2−3というカウントを「出塁」という形に変えて、
投げさせるわ、出塁するわ、相手投手に打撃を与えた選手はいったいだれ!
という「カウント2−3後の出塁率王」ランキング!
セントラルのほうでは、ベイスターズの佐伯が2−3打席率王でしたが、
こちらでは振るわなかったんですよね。
でもって両方、そろえたドラゴンズの福留、井端の1位、2位。
「打ちやすくした王」を取るために(いらない?笑)
絶対に譲れない、2−3後出塁率、
それでは、ドドーンと発表!!
首位打者 橋本 605
2位 ガルシア 600
3位 城島 563
4 和田(西) 556
5 村松 552
6 石井義 547
7 ブランボー 519
8 松中 516
9 今江 514
10 宮地 509
11 フランコ 500
11 山崎 500
11 赤田 500
11 高須 500
11 後藤 500
16 磯部 492
17 ロペス489
18 塩崎 484
18 里崎 484
20 沖原 483
21 福浦 475
22 平野 471
23 稲葉 467
24 フェルナンデス 466
25 谷 463
26 堀 460
27 中島 457
28 小坂 438
28 大村 438
30 バティスタ431
31 小笠原430
31 セギノール 430
33 木元 429
33 日高 429
35 関川 426
36 坪井 417
36 阿部 417
38 サブロー414
39 川崎 413
40 森本 408
41 カブレラ(ソ) 403
42 ズレータ 402
43 北川 400
44 カブレラ(西) 396
45 西岡 393
46 酒井 385
47 吉岡 375
47 李 375
49 ベニー371
50 SHINJO 300
圧倒的最下位はSHINJO。
「新庄」時代とこの辺はちっとも変わってないなぁ(笑)
ほほえましいです。
あっさり、あっさり。
首位打者はマリーンズの橋本。
なるほどなぁ。そんなイメージあるなぁ。
日本シリーズなぁ。。
ということで、この二つを合計した「2−3王」!!
一打席ごとに球数を投げさせる可能性が高く、
さらに出塁までする可能性の最も高い、非常に打ち取るのに時間のかかる打者はいったい誰!
単純に足すと、出塁率の比率が上がるので、
「2−3打席率」を3倍にして、合計しています。
では、いきましょう。
2005シーズン、「打ちやすくした王カウント2−3部門」栄えある、キングオブカウントツースリーは!!
首位打者 千葉ロッテマリーンズ
橋本 1112pts
なんと橋本。
もう思い出したくないシーンですが、球児を完璧に粉砕し、
日本シリーズに完全なる決着をつけたのが橋本でした。
確かにその時も、「なぜその球を見逃せるんだ」という見逃し方をしていた記憶があります。
あのセンターオーバーは、
その前に何度も三振してもおかしくない球を橋本が見送ったことの勝利。
そのために混乱した球児。
あぁ、交流戦が不安!!笑
2位 ソフトバンクホークス
松中 1107pts
もう「さすが」としか言いようのない松中。
プレーオフで不振にあえぎ、
初ヒットのときに見せたガッツポーズと、
そしてヘッドスライディング。
ぼくは松中という選手が大好きです。
是非ともその魂を再び世界へ。
3位 石井義 1024
できればWBCに選出してほしかった石井。
ヒットメイカーというのは実はこのランキングには不向きで、
それはやはりホームランバッターのほうに、慎重にならざるをえないから。
だから当然、早く追い込もうとされていたであろう石井。
しかしこの数字はあ立派、
ドラゴンズ井端、タイガースの赤星、ライオンズの石井。
こういう感じ。
トレードの大成功例ですよね。
4 和田(西) 1003
5 フランコ 995
6 ブランボー 981
7 村松 978
7 関川 978
9 山崎 959
10 フェルナンデス 934
ライオンズの和田が4位。
ポイントゲッターのイメージが強い「5番打者」
そして「カブレラのあとの5番」というイメージの強い和田。
しかし和田はどちらかといえばチャンスメイカーの仕事をしていた模様。
あとはイーグルスから関川、山崎の両ベテランのランクインは立派。
あのチーム状態で、「粘れ」といわれてもなかなか難しいものだと思います。
ノムさんになって、どんな野球になるんでしょうか。
楽しみです。
でも田尾さんは好きでした。
マリーンズのフランコは、本当にしぶとくしぶとくチームを支えていたというか、
「スペンサーの打つバージョン」みたいなそんな選手だなぁという印象でした。
こういう人が打線の中にいると強いんだよなぁ。。
11 カブレラ(西) 912
12 小笠原 910
13 福浦 898
14 赤田 890
15 木元 876
16 城島 875
16 稲葉 875
18 ズレータ870
19 セギノール865
20 宮地 863
21 森本 861
22 磯部 858
22 ロペス858
24 サブロー855
25 ベニー848
26 ガルシア834
27 小坂 831
28 高須 830
29 吉岡 825
30 堀 817
31 坪井 810
32 塩崎 808
33 平野 807
34 沖原 786
35 日高 783
36 里崎 781
37 谷 775
38 カブレラ(ソ) 772
39 西岡 765
40 李 753
41 阿部 729
42 バティスタ 725
43 今江 718
44 川崎 713
45 中島 694
46 大村 684
47 北川 676
48 後藤 656
49 酒井 649
50 SHINJO 597
マリーンズファンの反感を買っているように見える李。
その反感の根源はこの辺りかな。
確かにホームランも打ってるし・・・打点もチームトップだけど・・・
の「・・・」に入るのが、
「すぐアウトになるじゃん」
そのわりに、要求しすぎなんじゃないの、ってとこでしょうか。
シーズン通して試合を見てきた人は、
そういう「すぐアウトになる」とかいうことって、
けっこうイメージとしてしっかり残っていたりするもんですよね。
当然2−3になってなくたって、ヒットを打てばいいわけで、
今江はヒットを打っているし、
西岡はランナーに出れば抜群の存在感があるし、守備もうまい。
里崎はここ一番で勝負強いし、そもそも捕手だし。
チームは違うけどSHINJOは、野球以外のところで補っているし(笑)
その中でスンヨプってさ、というのは確かに頷けます。
使う立場としては難しい選手。原辰徳の手腕が見もの。
あと、WBCに選出されている打者の中で「ホームラン打者ではない打者」の数値が低いことにはちょっと意識的でいたほうがいいかなぁ。
まぁ打順を組むのはぼくではないのだけど(笑)
西岡、今江、川崎。
この3人は、「打ちやすくするタイプ」ではないことに注意。
ということで世界大会では、
川崎→守る、走る
今江→ヒットを打つ、8打席連続で打つ(笑)
西岡→守る、走る、または物凄いドラックバントをする(笑)
ということに期待したいと思います。
ヤクルトの宮本も好きな選手ですが、
「打ちやすくする」の数値はあまり高くなかったんですよね。
二遊間どうしたものでしょうか。
世界大会で実績のある宮本と、
世界大会に強そうな西岡がいいかなぁ。
井端がいいなぁ(未練)
まぁWBCの話はこの辺にして、
「2005年、パシフィックリーグカウント2−3王」は、
マリーンズの橋本選手でした!!
ということです。
交流戦では、リベンジマリーンズ!!
クリックでblogランキングへ
【関連する記事】
私のような「李を見たのは交流戦とスポーツニュース」ってタイプの人間には「李にはもっとお金出してやってもいいんじゃない?」って感情がありましたが、データで見ると球団側の対処も頷けますね。
李がロッテともめたのは今のところ巨人にとってラッキーな展開のようですが、果たして補強になるのか補凶になるのか、開幕が楽しみです。
個人的にはウッズのように「個人的な成績は残したが、チームは優勝できない」って展開が理想ですが・・・(笑)
つくづくアニキは偉大だなぁ・・・って実感してます。
我らがアニキのように総トータルでも上位にきそうですね。
しかし、私の脳裏にはプレーオフで苦しんでいた姿が残ってます。
我らがタイガースの選手同様、とても悔しい思いをしたホークスの
選手たちのハツラツプレーが早く見たくなって来ました。
交流戦が楽しみです。
選手名鑑片手に・・・と思っていたパリーグの選手ですが
思っていたよりよくわかりました。
復習のいる選手はほんの数人でした。
それにしても元タイガースの選手は太字になっているのかと
思うくらい目に飛び込んできますね(笑)
今年のジャイアンツが例年と圧倒的に違う点は「チーム内のストレス」だと思います。清水のレギュラーが確約されている年って、ほとんどなかったですから。という理由で、力のある選手が力どおりの働きをしそうな予感がとてもあります。原さんはそういうところに凄く長けた人だと思いますし。そうすると李に求められるのは「7番当たりで、たまにドカン」という存在感。李がそのことを割り切って納得するようならば機能するように思いますが、契約の中で「打順の約束」とか「出場機会の約束」なんかがあると、また巨人は同じ失敗をしてしまうかも知れませんね。
>ちえ虎さん
松中選手は「THE野球選手」ですよね。
王、長嶋世代ではないぼくにとって松中、金本、井端って、そういう選手なんだろうなぁて思っています。
今年も活躍するんだろうなぁ。
タイガース戦では控えめにしてほしいです(笑)
で、元タイガースの選手は、本当に太字にしようかと思ったくらいですよ(笑)