2007年08月04日

広島の空に「ただいま」が聞こえる

先生  「HMNK!!!!」
コーチ 「はーまーなーか!!!!」
先生  「HMNK!!!!」
コーチ 「はーまーなーか!!!!」
先生  「HMNK!!!!」
コーチ 「先生!!」
先生  「なんや?」
コーチ 「なんや、ちゃいます。コールの仕方がちょっと変です」
先生  「変なことあらへん。濱ちゃんのこだわりを受け入れた結果のことや」
コーチ 「まぁ、ずっとHMNKってアンダーシャツの首の部分から見えてますけど」
先生  「いっそのこと、濱ちゃんは登録名を『HMNKおさむ』に変えてみてもいいと思ってる」
コーチ 「絶対、変です」
先生  「でも最初はみんな違和感あるんやって。『イチロー』『パンチ』も最初はそうやったけど、それからカタカナの登録名が当たり前のようになったやろ」
コーチ 「『SHINJYO』にはビビリましたけど、見慣れますもんね」
先生  「これからは、アルファベットとひらがなの時代や」
コーチ 「でも、それはないと思います」
先生  「なんでや」
コーチ 「濱ちゃんって『ちゃん付け』で呼ばれてるからHMちゃんって呼びにくいですもん。そういうのは流通しません」
先生  「それは解決済みや」
コーチ 「どないするんですか?」
先生  「『おさむちゃん』って呼べばいい」
コーチ 「それは、特定の人のイメージが強すぎてダメです(笑)」
先生  「おさ…おさむちゃんです!!!!」
コーチ 「ほら、ついやってしまうじゃないですか(笑)」


先生  「あのホームランはなぁ」
コーチ 「はい」
先生  「この試合の流れ、ここ最近のチームの流れ、そして濱ちゃん自身の流れ、それが見事に結実したホームランやった」
コーチ 「ほんまに、そうですね」
先生  「試合の流れから言うと、喜田が見事なタイムリーヒットを放ったその後からや」
コーチ 「ボークの件もあって、必死に自分とボールをコントロールしてきたジャンの限界寸前ってとこでしたね」
先生  「カープが作戦失敗して、2アウトランナーなしから、7番の石原にツーベース打たれる」
コーチ 「8番梵を敬遠して一塁を埋めました。長谷川を代えてほしかった。これで2アウト一塁二塁」
先生  「長谷ビッシュ、むちゃくちゃ良かったもんな」
コーチ 「あ、ちょっと似てますよね。ダルビッシュと」
先生  「手足が長くて球持ちがええからタイミング取りにくい」
コーチ 「序盤に鳥谷やアニキや林クンが苦労してた真っ直ぐに見えるボールはツーシームなんですかね? シュートかな?」
先生  「とにかく2回以降はとても打てそうもなかった」
コーチ 「やけどまだ1点差で、カープとしたらどうしてももう1点取りたかったし、取りにいこうとしなければそれはそれで、流れを引き寄せきれない」
先生  「苦渋の選択やったやろうけど、長谷川を代えたんよな」
コーチ 「代打は森笠でした」
先生  「ジャンももうギリギリやったし、あそこで江草をワンポイントもありかなぁって思ってんけどな」
コーチ 「そしたら廣瀬が出てくるかもしれないけど、『ジャン対森笠』か『江草対廣瀬』か、それを両天秤にかけて、どちらが確率が高いとも言えない非常に難しい場面で、ジャン続投でした」
先生  「ここでジャンが踏ん張った」
コーチ 「完投ペースやった長谷川はもう投げてこない」
先生  「もしかしたらいけるかなぁ、と思ったな」
コーチ 「7回表は桜井、矢野、関本ですし、誰か一人は出塁しそうな顔ぶれでした」
先生  「ほんで、9番のジャンのところで代打葛城」
コーチ 「いよいよ、葛城がヒーローになる試合が来たか、と思ったら」
先生  「あっさり三者凡退で9番までまわらず」
コーチ 「葛城、準備してたけどな」
先生  「青木が見事なピッチングやった」
コーチ 「気持ち入ってましたましたよね。『長谷川の好投を不意にするわけにはいかん!』」
先生  「同い年やねんな。二人」
コーチ 「ちなみに葛城もそうです。今年30歳」
先生  「順風満帆ではなかったプロ野球人生。だけども、ここまで現役を続けてこれた三人の様々なもんが交錯した7回表やった」
コーチ 「『葛城vs青木』の何とも言えない味のある対決は次のイニングに持ち越しでした」

先生  「ジャンに代わって好投した渡辺に代わって、代打葛城」
コーチ 「後半戦の好調のチームの中で、葛城が果たしてきた仕事をまた再現してほしい場面」
先生  「しぶとく出塁を期待したな」
コーチ 「ところが、ここでブラウンが動いて、ピッチャー左の広池」
先生  「苦労人が続々と出てくる、見応えのある終盤やったな」
コーチ 「そして代打の代打、この数分後まで『苦労の真っ最中』だったヒーローが登場します」
先生  「濱ちゃん、おかえり」
コーチ 「市民球場に渦まく『おかえりムード』」
先生  「前日の甲子園で、古田はこのムードを絶対的に嫌ったんやった」
コーチ 「葛城との勝負を選択して、そこで葛城が大きな大きな仕事をしました」
先生  「あの場面で葛城が打ててたことが」
コーチ 「このゲーム、濱ちゃんリスタートのあの打席の背中を間違いなく押しました」
先生  「その葛城が打席に立つことなく、ベンチに下がって出ていく自分」
コーチ 「自分の大不振、チームの大不振。その中での若手の台頭」
先生  「林クン桜井が5番6番で固定してからチームは確実に安定しているという事実」
コーチ 「いくつもの邪念を振り払うために、真夏の太陽の下」
先生  「何度も何度もバット振ってたんやろな」
コーチ 「『ふつう』に打席に立つために、もがき苦しんだ末戻ってきた大舞台」
先生  「交錯しあった葛城との二日間を胸に刻み」
コーチ 「『おかえり、濱ちゃん』が渦まく広島の夜空に」
先生  「濱ちゃんは、叫びました」
コーチ 「『ただいまー!!!!!』」
先生  「広島の空に『ただいま』が聞こえる」

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posted by コーチ at 03:26| Comment(0) | TrackBack(1) | □ 浜中 治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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