初回、赤星を一塁において、シーツの右中間へのヒットで「ゴー!」の指示。赤星、本塁ラクラクタッチアウトの場面。
『大甲子園』という『ドカベン』の続編の漫画の中で走塁について消極的な発言をするチームメイトに対して岩鬼(葉っぱくわえてる人)が言ってたことを思い出しました。
(記憶を頼りに書くので正確ではないですが、岩鬼は)
「守備側が本塁でアウトにしよ思ったらな、まず外野手ちゃんと取らなあかん。ほんで、中継の内野手にちゃんと投げて、その内野手がちゃんとホームに送球せなあかん。それができたとしても、キャッチャーがそれをちゃんと取らなあかんし、取ってもちゃんとタッチせなあかん。そのどれか一つでも欠けたらセーフなんや」
アニキの走塁に関する発言以降、意識改革がなされたのは吉竹コーチも同様なのだと思いました。結果的にクロスプレーではなかったのであれをミスだとするならば、そのミスの原因は、先日の甲子園、ベイスターズに大敗した試合で(大雨の日)桜井が前の走者を見ておらず、セカンドベースを大きくオーバーランしてタッチアウトになった場面と同じ。
「もう、行くのが当たり前になっている」
好意的に受け止めたい、と思いました。
夏は県大会の予選で負けてしまいましたが、春のセンバツで熊本工はベスト4まで進出しました。その原動力は俊足のトップバッターの藤村くんという選手だったのですが、彼の走塁が本当に見事だったことを思い出します。
大阪桐蔭の中田くんが『一人だけプロ級のパワー』で打席にたっていたのに対し、熊本工の藤村くんは『一人だけプロ級のスピード』を持って塁上にいました。走ること自体ももちろん速いのですが、何より速かったのが『スタート』。投球がワンバウンドになろうものなら、ワンバウンドした瞬間にスタートを切っている。キャッチャーが少しでも横にそらせば、もう捕った時には次のベースに到達している感じ。自分のスピードに裏づけされた「行くことが当たり前になっている」というメンタリティ。これが彼のスタートの速さを決定付けるものなのだろうと思いました。
先日の桜井の走塁。昨日の吉竹コーチの判断。
「行くことになっている」は、積み重ねていけば非常にいい結果をもたらすものだと感じます。
toraoさんも書いてはりましたがまさに紙一重。どんどん行こう!!
you tube センバツ2007熊本工二回戦
↑5分くらいあってちょっと長いですが、ゲームを決めた藤村くんの盗塁とその送球がそれた瞬間立ち上がって走り出すまでの速さ。そして浅いショートゴロでホームに突っ込んで決勝点、そのスタート。「行くことになっている」の力を見せ付けられます。
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