2007年08月30日

今こそ鳥谷、1番鳥谷。

先生  「ジャーン!」
コーチ 「先生、背中のそれはなんですか?」
先生  「作ってみました」
コーチ 「羽、ですか?」
先生  「せや、羽や。徹夜で作った。鳥になるためや」
コーチ 「大事な試合で阪神負けて頭おかしなったんちゃいますか」
先生  「アホ! まだまだ正気や。これは応援グッズや」
コーチ 「応援グッズ?」
先生  「オレが鳥になって応援することによって鳥谷が打てるという思考に基づくものや」
コーチ 「物凄く的外れやと思いますけど」
先生  「くちばしもありまーす♪」
コーチ 「ごきげんですねぇ(笑)」

先生  「なぁ、コーチ」
コーチ 「はい」
先生  「昨日、2番に入った関本が4本もヒット打ったんや」
コーチ 「ですねぇ」
先生  「やのに点が入らへん」
コーチ 「はい。ふつう2番があれだけ打ったら得点できますもんね」
先生  「せやねん。もちろん得点できひん原因は1番と3番が打ってへんからやねんけども、特に問題は1番や」
コーチ 「鳥谷ですね」
先生  「せや。やけど鳥谷は1番であるべきやとおれは思うねや」
コーチ 「何ででしょう?」
先生  「鳥谷はチーム状態にあまり影響されへんからや」
コーチ 「なるほど」
先生  「22安打打った巨人戦で唯一無安打やったんが鳥谷やったやろ?」
コーチ 「そうでしたね」
先生  「やけど、神宮で7点差ひっくり返した時、7対2にするホームランを打ったんも鳥谷やった」
コーチ 「でした、でした」
先生  「良くも悪くも鳥谷は物凄く安定感があるんや」
コーチ 「ですね。タイガースの選手、今岡を始め不安定な人多いですからね」
先生  「せやねん。まぁ、そこが魅力でもあるんやけど、今は正直、鳥谷に頼りたいんや。チームがこう、何かどうしようもないところに陥りそうなときにな、そこから救ってきたんはいっつもアニキやった」
コーチ 「そうでした」
先生  「ところが、今のアニキは芯に当たっても、ほんまに完璧じゃないとライトを越えへん」
コーチ 「甲子園ではなおさらですよね。球場広いし、風は逆やし」
先生  「だから、アニキはバントを試みてしまったりするわけで、やっぱりアニキにそんなことさせたらあかんって思うんや。アニキは犠牲フライを打ち上げればいい場面やったら、きっと外野フライを打てる」
コーチ 「そういう状況を作るためにはやっぱり」
先生  「鳥谷が打たなあかん」
コーチ 「おっしゃるとおりです」
先生  「鳥谷はチーム状況と比例して不調ではないと思うんや」
コーチ 「はい」
先生  「自分の不調がたまたまチームの不調と重なっているだけ」
コーチ 「なるほど」
先生  「だから、こういう状況下でたぶん赤星なんかは『必死にくらいついていく』とかいう気持ちになると思うねん。もちろんそれは素晴らしいことや。やけど、その気持ちが結果に直結しやすいかって言うと必ずしもそうではない」
コーチ 「ですね」
先生  「一番大事なことは『ふつうであること』や。赤星みたいな選手はそれを獲得するために『必死にくらいつく』を通る過程が必要で、その様はもちろん美しい。やけど、鳥谷にその過程は必要ない」
コーチ 「だから、今日からでも打てる、と」
先生  「せや。ちょっと厳しいこと言うと、こういう時に打つために全試合出てるとすら思う」
コーチ 「ぼくも、そう思います」

先生  「最終回の葛城の打球。いい当たりやったやん」
コーチ 「はい」
先生  「でも、抜けへんかった。もちろん前田のファインプレーやったけど、やけど、あれがヒットにならへん」
コーチ 「その前の浜ちゃんの打球もそうでしたね」
先生  「で、その前の回に久保田が尾方にライトオーバー打たれたやろ」
コーチ 「いいバッティングでしたね、あれは」
先生  「なんで尾方の打球はライトを越えて、葛城の打球はレフトを抜けなかったかという問題やねん」
コーチ 「はい」
先生  「それはやっぱり、ほんの僅かな『迷い』やと思うんや。もっと言うと『ちょっとだけ他のこと考えてしもうてる』」
コーチ 「集中しきれてないんですよね」
先生  「投げる、打つ、捕る、走る。このことだけに集中できてたら起きひんプレーが随所にあった」
コーチ 「昨日のシーツのエラーとか、初戦の矢野がダブルスチール決められてとこもそうでしたね」
先生  「どっかで他のこと考えてしもうてる感じやねん」
コーチ 「やけど、そうではないプレーもありました」
先生  「安藤のピッチングとか、桧山のフォアボール、高橋のファインプレーとか、ああいうプレーは集中しきってなできひんと思う」
コーチ 「尾方のバッティングにはそうだったと」
先生  「せや思うねん」
コーチ 「迷わず、振る」
先生  「今、一番大事なことはそのことやと思う」
コーチ 「で、ぼくらは信じて応援する、と」
先生  「あれこれ考えたってしゃあない。巨人はグライシンガー攻略するために、阿部やスンヨプが送りバントしてたみたいで、それはそれでええけど」
コーチ 「原さんらしいですよね」
先生  「岡田阪神はそもそもそういう野球やないんやから、『打つ』ということを迷った時点でTHE ENDなんや」
コーチ 「せや、思います」
先生  「先頭の7番矢野が出塁しました。関本が打っていって粘ったけど際どいコースをストライク言われて三振しました」
コーチ 「ありそうですねぇ(笑)」
先生  「続くピッチャーのところで送りバントのサインやったけど、大事にやろうとしすぎて送れませんでした」
コーチ 「リアルです」
先生  「2アウトランナー1塁。打席に鳥谷」
コーチ 「鳥谷が1番におる意味がここにこそあるんですよね」
先生  「非常に重苦しい、ここで打てなかったら無得点やわ、流れも相手にいってしまうわという非常に重要な局面で」
コーチ 「はい」
先生  「右中間に二塁打打って一点取るんが鳥谷の仕事や」
コーチ 「重苦しさを感じにくいからこそ」
先生  「打てる可能性がある」
コーチ 「そうやって、鳥谷がなんとかして勝ち星を拾っていければ」
先生  「赤星をはじめとする、むちゃくちゃ真面目で感じやすい人たちが『ふつう』を取り戻し始めるはずや」
コーチ 「その時は林クンも戻ってくるでしょうし、ならば再浮上は十分にある、と」
先生  「今岡もやしな」
コーチ 「ですね」
先生  「で、そもそも、そういうチーム状態にならんことには、3位までに残ってもどうもこうもできひんしな。間違って日本シリーズ出れたとしても交流戦の二の舞やで」
コーチ 「優勝して、日本一になるために今戦ってるわけですからね」
先生  「『迷わず打つ』今はそれをもう一度獲得できるように頑張るだけや」
コーチ 「そのために鳥谷」
先生  「打ってくれー!!!!」
コーチ 「先生、羽が舞うから、羽ばたかんといてください!!!!」


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posted by コーチ at 11:00| Comment(3) | TrackBack(0) | □ 鳥谷 敬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コーチさん、こんにちは。ここに来るのがクセになってきました。

コーチさんのおっしゃる通り、迷わずやってほしいですね。
そのキーマンが鳥谷やったんですね。よくわかりました。

3位狙いやなくても3位以内には入るでしょうし、
オマケやなんや言うてもCSや日本シリーズでは勝ちたいですし、
10月にベストメンバーで迷いのないプレーを見せてほしいですね!

それまでぼくらも焦らずひとつひとつ大事にいきましょう!
Posted by ume at 2007年08月30日 13:01
突然ですが、もし、さしつかえなければ、
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Posted by magazinn55 at 2007年08月30日 19:53
>umeさん

クセになってもらえてむっちゃ嬉しいです!今日は仕事休みだったので、いつもよりしっかり書けました◎

CSシリーズは始まってみたら絶対おまけなんて思えるはずないですからね◎
あそこで勝つために今やってるんやと思います。順位はどうなるかは全く分からない状態ですが、ドラゴンズでもジャイアンツでもその両方と勝負することになっても相手は強いわけですし、万が一4位になるリスクを背負ってでも、そこで勝つ準備を今やっていくことが大事なんだろうと思います。

岡田さんの采配。そういうところが見えるので好きです。

umeさんがおっしゃられるように焦らず一試合一試合丁寧に見ていきたいです!!
またきてくださいね◎
Posted by コーチ at 2007年08月31日 10:22
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