ちなみに巨人では堀内監督が就任し、清原、ペタジーニが在籍する中でのローズの獲得、小久保の無償トレード。もう誰もそんなことをやらないであろう、はっきりとした「失敗」が明るみに出たそんな僅か三年前の出来事。
その年の巨人ー中日戦。
ぼくはたまたまその試合をテレビで見ていた。
試合後「選球眼がいいから、使った」という落合の監督の談話。
妙にそのフレーズは印象に残った。
「選球眼がいいから」という(落合さんのことだから)おそらく物凄くたくさんの意味を含んでいるだろう、そう評された選手。
彼こそ、高橋光信。
先生 「みっちゃん泣いてたな…(涙)」
コーチ 「高橋のこと、みっちゃんって呼ぶことにしたんですね(涙)」
先生 「みっちゃんやろ!! 高橋さんとこの、みっちゃんやろ!!(涙)」
コーチ 「先生、知り合いでもなんでもないですやん!!(涙)」
先生 「商店街のみんなは、高橋さんのとこのみっちゃんがみんな大好きなんや!!(涙)」
コーチ 「妄想ですね(涙)」
先生 「子どもたちもみんな『みっちゃん、遊ぼうよー』って、駆け寄っていくんや(涙)」
コーチ 「みっちゃんは野球の練習あるけど、笑って『よーし何して遊ぼうか』って遊んであげたりしそうですもんね(涙)」
先生 「だけど子どもたちの一人が言うねん『みっちゃんは野球の練習あるから、じゃましたらあかんねんで』(涙)」
コーチ 「そしたら別の子が無邪気に言うんですよね(涙)」
先生 「『みっちゃん、いつテレビ映るの?』(涙)」
コーチ 「そしたら気のまわる子が『アホ、みっちゃん気にするやないか』みたいな感じで、無邪気な子を制して、その子は『あ』って手元で口を押さえるみたいな(涙)」
先生 「そのことがまた、みっちゃんを苦しい気持ちにさせるんやけど、みっちゃん笑って『ほな、お兄ちゃんは練習いってくるさかいにみんなええ子にして遊ぶんやで』ってな(涙)」
コーチ 「はい(涙)」
先生 「そんなみっちゃんが(涙)」
コーチ 「ほとんど妄想ですけど、確かにそんな表情をしてましたもんね(涙)」
先生 「ヒーローインタビューやんか!!!!(涙)」
コーチ 「ボギーがインタビューされてる間も、もう、どうしていいか分からんようなって、大きく息を吸ったりはいたりしててね(涙)」
先生 「テレビの前で商店街の子どもたちも、『みっちゃんがテレビ映ってるー』って大騒ぎなんや(涙)」
コーチ 「いつもは早く寝なさいって叱られる時間やけど、その日ばかりは後ろでお母さんも涙ぐんでるんですよね(涙)『みっちゃん、良かったね』って(涙)」
先生 「で、お父さんが言うねや。「泣いてる場合やないで、明日から忙しいねや。みっちゃんホームランセールやろ!』(涙)」
コーチ 「みっちゃん、『早く恩返しがしたかった』って涙声でしたね(涙)」
先生 「トレードじゃなくて、中日をクビになったわけやからな。ケガもあったし、編成上仕方ない部分もあったやろうけど、それを阪神に拾ってもらったって気持ちがものすごあったんやと思う(涙)」
コーチ 「代打の神様八木を、神宮で桧山が引き継ぎました(涙)」
先生 「そして泣かせる代打アツ片岡を、甲子園でみっちゃんが引き継いだ(涙)」
コーチ 「林クン戻ってきたら、みっちゃんは代打でしょうけども、大事な試合の終盤に、マウンドに岩瀬という場面で、『阪神タイガース選手の交代をお知らせいたします。9番久保田に代わりましてピンチヒッター高橋光信。背番号50』(涙)」
先生 「甲子園は大歓声やで(涙)」
コーチ 「それだけでもう、十分なんですよね(涙)」
あの頃「選球眼がいい」というのが、みっちゃんの代名詞だった。
落合さんの言葉の意味するところは、もっと奥にあるような気がして正直つかみきれないけど、それはおそらく、
どんな場面でも『己』を強く持って、投じられたボールそのものを見つめることができるという、気持ちの強さを称した言葉ではなかっただろうか。
光信の名の通り、『信』じるを強く持ち続けたみっちゃんの放った打球は、甲子園の上空を高く舞い上がり、その思いは打球に乗って、キラリ『光』輝いたんだ。
みっちゃん、おめでとう!!!
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日にちが経ってからのコメントでごめんなさい。
先生の妄想(失礼!)素晴らしいです。
ぴったりだと思います。光景が目に浮かびますよ。
ちょうどこの試合の日に月間タイガースが届きました。
桜井の表紙で、前日に黒田からHRを打っていたのでタイムリーだなと思っていたら、中のインタビューはみっちゃんでした。
みっちゃんはインタビューの中で「タイガースに来て驚いたことは」の質問に「みんな優しかった」と答えていました。
試合を見ながら、昨年の秋のことを思い出していました。
秋季キャンプで青いユニフォームを着たみっちゃんが一人遠慮がちに混じっている写真をみました。でもタイガースの選手と笑顔で言葉を交わしていて、お互い上手くやっていけそうだなと思いました。
入団発表の日、みっちゃんは記者達に「これからよろしくお願いします」と頭を下げ、記者達はその礼儀正しさに関心したとありました。
そのみっちゃんが甲子園でお立ち台に立ちました。
林ちゃんが怪我をして大変な時に1軍に上がって、すぐにお立ち台にたつような活躍をしてくれました。嬉しいですね。
コーチさんの最後の言葉のとおり、「みっちゃん、おめでとう!!!」ですね。
こうして一人でも多くの選手の努力が報われていく事を願っています。
こんにちは。
「みんな優しかった」かぁ。。
嬉しいですねぇ。
みんな優しかった、は何よりも嬉しい。
優しかったから、頑張りたい、そして結果も出て、おめでとうって言われて、泣いちゃって。
すごい幸せですもんね。
ちえ虎さんの周りも優しいことがたくさんありますように、と思っています◎