コーチ 「先生・・・」
先生 「アンディ、イッツ、クール!!!!」
コーチ 「先生」
先生 「なんや?」
コーチ 「ふだん使わへん言葉で感情を表現するのはやめてください。ほんで、その手は微妙に違いますよ。それはフレミングの法則です」
先生 「細かいことはええやないか、クールやねん!アンディはむっちゃクールやねん!!」
コーチ 「分かりましたよぉ」
先生 「いや、それにしても効果的なホームランやったなぁ」
コーチ 「打った瞬間、甲子園が総立ちになりましたもんね」
先生 「たまらんなぁ、あの空気」
コーチ 「高く舞い上がった白球とともに」
先生 「大きなうねりのごとく立ち上がる大観衆」
コーチ 「素晴らしい」
先生 「素晴らシーツ!素晴らシーツ!素晴らシーツ!」
コーチ 「先生!ダジャレをそんな自信満々に言ったらダメです!誤解されます!」
先生 「すまん・・・分かってる・・・」
コーチ 「どうしたんですか?急に・・・」
先生 「実はな、オレ、ちょっと焦ってるんや」
コーチ 「はぁ」
先生 「学校でな、オレだけ、夏休みの宿題ださへんかってんな。勉強なんか言われてやることやないし、ただでさえ今の子らはやらなあかんこと多いし、少しでも負担を軽くしたろうと思ってんや」
コーチ 「はい、それこそ素晴らシーツです」
先生 「ところがな」
コーチ 「はい」
先生 「親からけっこう苦情が出てるんや。宿題ちゃんと出せ、って。もっと子どものことを真剣に考えてください、って」
コーチ 「それ、ちゃいますよね。先生、何にも考えてないわけやないし、むしろ熟考の上の選択でしょ。なんかね、“真面目にやってるように見せること自体の意味”みたいなことを重要視する人たちの空気感を感じますね」
先生 「嬉しいこと言ってくれるなぁ」
コーチ 「ぼくイヤです。そういう大人にはなりたくないです」
先生 「でな、オレちょっとへこんでたんや。親がそう思うんはええねんけど、生徒たちまでそう思ってらイヤやなぁって思って。ちょっと不安になってた」
コーチ 「はい」
先生 「でな、そんな気持ちで野球見てたんや」
コーチ 「はい」
先生 「そしたらな、オレ、岡田監督に救われた」
コーチ 「え?」
先生 「あ、オレ、このままでええんやってなんか安心してん」
コーチ 「どういうことですか?」
先生 「シーツがホームラン打って試合が決まった7回」
コーチ 「はい」
先生 「あのきっかけは、何やった?」
コーチ 「あの回は、藤本の3塁線をゴロで抜いたツーベース、ですよね」
先生 「せやねん。久しぶりに打てたゴロやったな」
コーチ 「ハハハ、そういや最近、フライばっかりでしたもんね」
先生 「でも、ずっとゴロ打とうとしてるのが分かってた。我慢して続けてきたことが、試合を決める一打を呼ぶことになるんやなぁって思うシーンやったなぁ」
コーチ 「そうですね」
先生 「でな、ランナー2塁で次が中村豊やった」
コーチ 「はい。投手交代の関係で9番が豊やったんですよね」
先生 「ヤクルトは、中継ぎエース、サイドハンドの吉川」
コーチ 「ユタカに打たせてあげたい気持ちはあるけども」
先生 「やはり岡田監督は、代打にアツ片岡を持ってきた」
コーチ 「はい」
先生 「でな、ヤクルトは慌てたわけや。片岡、この間の試合も打たれてるし」
コーチ 「急遽、左の山部を持ってきた」
先生 「これは、吉川より山部の方が抑える可能性が高いっていうよりも」
コーチ 「はい」
先生 「片岡を打席に立たせたくなかったんやと思う」
コーチ 「そうですね。代打の代打で濱中が出てきてもそのほうがマシっていう」
先生 「でも、岡田監督は迷わず動かんかった」
コーチ 「左が出てきても、当然という感じでアツを送り出しましたよね」
先生 「ここで勝負アリや」
コーチ 「なるほど」
先生 「焦って出された山部に対して、アツ貫禄のフォアボール」
コーチ 「焦って動いたヤクルト、どっしり動かなかった阪神」
先生 「そして試合の歯車は完全にタイガースの方で噛み合った」
コーチ 「はい」
先生 「1塁3塁から、鳥谷が内野安打。山部が手をださへんかったらセカンドゴロ、山部が取ってたらピッチャーゴロっていう打球やった」
コーチ 「でもそれが決勝点になりました」
先生 「ヤクルトの方が自らリズムを崩した結果やな」
コーチ 「それだけのアツ片岡の存在感」
先生 「信頼した、岡田監督」
コーチ 「ええなぁ・・」
先生 「でヤクルトは防戦一方。中継ぎエースの川端を持ってきた」
コーチ 「はい」
先生 「しかし、直後にシーツがホームラン」
コーチ 「はい!」
先生 「素晴らシーツ!って気持ちになるやろ!素晴らシーツ!素晴らシーツ!」
コーチ 「そうですね。何か全部含めて、素晴らシーツな感じですもんね」
先生 「でな」
コーチ 「はい」
先生 「オレ、思ったんや」
コーチ 「はい」
先生 「ちょっとくらい苦情言われたからって、自分の考えを曲げることはないな、って」
コーチ 「そうですね」
先生 「信じるってまず、自分を信じないと何も始まらへん」
コーチ 「おっしゃる通りや思います」
先生 「片岡を信じた岡田監督と、吉川を信じきれなかったヤクルトベンチ」
コーチ 「はい」
先生 「今日のゲームはその差が全てやった」
コーチ 「そうですね」
先生 「何かな、オレもしっかりガンバロって、そんな気にさせられたわ」
コーチ 「何か、ぼくもそんな気持ちですわ」
先生 「オレは、自分を信じてこのまま教師を続けていけばええんや」
コーチ 「はい!」
先生 「よっしゃ!ほな改めて」
コーチ 「はい!!」
先生 「あの場面で代打の代打を送らなかった岡田監督と」
コーチ 「生徒のことを考えぬいた上で夏休みの宿題を出さなかった先生に」
先生 「え?」
コーチ 「先生に!!」
先生 「か、乾杯!!」
そして、素晴らシモヤナギ
岡田監督とうちの先生に乾杯を!!→ 人気blogランキングだー!!
先生、素晴らしいですっ。
今の学校、宿題多すぎです。
やらせるほうも大変なんですからっ。
・・・でも、こんな事言う親は少数派なんですよね。
自分を信じる事、相手を信じる事。
大事ですよね。
岡田監督の采配に迷いは見られません。
私も、タイガースと岡田監督を信じますっ!
・・・でも、自分の子を信じられないのは
なぜなんでしょう、先生(泣)
昨日行ってたのに試合のことに一才触れない私って・・・・。
そうなんです。シーツ選手のボールレフスタに吸い込まれるように落ちてきたんです。もう白球がはっきり見えました。
もうみんな狂喜乱舞!!
先生のお気持ちよくわかります。何かあったとき自分の信念が揺らぐ時ってありますよね。迷いなしで行くってことは難しいことです。私なんかいっつも仕事で迷ってばっかりです。
おもしろい・・・
>マルさん
いつもいつも、ありがとうございます!!
マルさん、優しいので、コメント欄にマルさんの名前があると実はいつも嬉しくなってしまいます。
>・・・でも、自分の子を信じられないのは
なぜなんでしょう、先生(泣)
先生曰く、「マルさんのコメントを読ませてもらう限り、マルさんはむっちゃええ人やから、たぶん子ども抱きしめ系や」っていうことです。ぼくもそう思います。
人が家族が大好きだって、数行のコメントからいつも溢れてますよ!!
>yuさん
ぼくもあまり試合に触れて書かない方ですが・・・笑 それはそれでいいですよね!!自分が感じたことを書けばそれが一番面白いんだと思って書いてます。極端な話、スポーツ新聞の記事貼り付けてるだけだったら、それはスポーツ新聞を読めばいいだけなので、自分が書く意味ないですもんね。
ぼくはyuさんが書いてはった
「濱ちゃんがふつうにキャッチボールしてましたよ」って記事になんかとても素敵な気分になれましたし、いいなぁって思いました!!
>nobioさん
ツッコミの台詞を面白いって言ってもらえるの嬉しい!!ありがとうっす!!
客観的に見て、
ドラゴンズもタイガースも、
今日のゲーム、むちゃくちゃ大事ですね。
ペナントを左右する日になるとちょっと、思ってます!!