とても長くなりました。
この三連戦のことを自分のために記録しておきたいと思いました。
だからとても長くなりました。
最後までお付き合い頂ければ、幸いです。
コーチ
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もちろん、グラウンドで戦っていた選手たちはは徹頭徹尾そうだったのだろうと思う。
「何が何でも勝つ」
だけど、得点が入ったら手をバンバン叩いて大喜びし、90%の主観と10%の客観で監督という仕事を全うしているように見える岡田彰布の10%の客観にはしっかりと「今日は負けてもええんや」という意識が宿っていたように思う。
久保田と球児と赤星を休ませたる。
「別に今の首位にこだわる必要はあらへん。最終的に首位やったらええんや」
先発投手を大方の予想通り下柳先輩できたところ。さらに二番に浜中を入れてきた一見斬新に見えるオーダーに、言葉は悪いが「捨て試合」を感じた。付け加えるとぼくはその「捨て試合」の印象を好意的にとらえていた。
ここ数試合の下柳先輩の投球内容。そして現在のジャイアンツ打線の力量を考えて、もちろん抑えてほしいとは思うのだけど、客観的に見れば打ち込まれる可能性の方が圧倒的に高かった。ジャイアンツは決死の覚悟で高橋尚。
甲子園でのヤクルト戦。グライシンガー相手の試合で、下柳先輩が中盤に大量失点をした試合のような、10点近く差のつく可能性も十分に孕んだゲームを岡田さんは覚悟しているように思えた。
「それでもかまわん、今日はシモが投げることが大事」
なんとなく、そんな印象を感じたのだった。
前日、結果的に裏をかいた形になって安藤が快投を演じた。
第三戦も、本当にこの試合だけ勝ちにいくなら、中四日で能見だったろうと思う。さらに、キャッチャーも野口に代える。高橋尚がふつうのピッチングをしたとして、得点の標準的な予想ラインは2点3点だと思う。
第一戦でダーウィンや久保田をいとも簡単にとらえて見せたジャイアンツ打線。これをまともに2失点に抑えようとすればJFKが三イニングずつ投げるしかない。
だけどそんなことは当然非現実的な話で、
要するに今のジャイアンツ打線を(特に東京ドームで)抑えるにはまともではほぼ不可能。それほどに凄い並びだ。
ならば、先発投手を相手が準備していなかった投手に、さらにキャッチャーのリードもかえてしまう。
二重のアドリブを必要とさせるくらい負荷をかけなければ、しんどい。
しかし、先発投手は下柳先輩。順番なのだからそれでいい。今日は勝てなくていい。
だけど、次以降なんとか復調してもらうために、唯一一年間ローテーションを守り苦しいチーム状態から支えてきた下柳先輩がこの日のマウンドに立つことは絶対に必要で、それで打たれてもかまわない。もしかして高橋尚が全然ダメなとき、チャンスがあるかも知れないし。
そうやって送り出したような気がした。
そして「二番、浜中」。この「二番」に意味付けはないと思った。
前回の対戦で浜ちゃんが高橋尚からホームランを打っているのはスタメンの一つの理由だっただろうけど「二番」の理由ではない。「二番」なのは赤星ありきの話だと思った。
おそらくは、第一戦の本塁上でのクロスプレーの影響があったのだろう。二戦目の赤星は、結果うんぬんではなく。スイングのスピードが明らかに鈍っていてた。ライトに引っ張れるイメージは皆無。
「休ませたらな」
ということで、「浜ちゃんでいってみるか」「この間ホームランも打ってるし」
打順は「二番があいてるから二番」。
飽くまで打線のリズムは壊さない。
関本を二番に上げて、矢野を八番に下げ浜中を七番に入れる。
浜中ありきの打線としてはこれが最も自然だろうが、チームとして今動かすことにストレスが生じるならば、
空いてるとこにいれといたらええ。負けてもええんや。
1番鳥谷、2番浜中、3番シーツ。この並びを見てぼくは可笑しかった。ギラギラとした闘志をぶつけ合い激しく一点を取り合い、激しく一点を守りあった「天王山」一、二戦。
その印象とは遥かにかけ離れた「のん気さ」を感じさせる並び。
3番打者タイプが三人ならぶ、しかし、3番打者としては皆それぞれに不足のある顔ぶれ。
全員初球を打って3球で一イニングを終えてしまう可能性もある並びだ。
しかし同時に「のん気だなぁ」って許せてしまうような顔ぶれ。
「是が非でもこの試合落とせない」というオーダーにはとても見えず、そのことにとても好感を持った。
ところが、
プレイボール直後、高橋尚が投じた二球目から状況は怒涛の変化を見せる。
1回表。
今シーズン初めての中四日で高橋尚。ジャイアンツとしてはもちろん「何が何でも落とせないゲーム」なのであった。
先発投手の人数が足りなければ、当然エースを中四日で。
1番の鳥谷に対して初球はアウトローのストレート。「ヒサノリボール」と呼んでもいいような、長い槍を低い位置でまっすぐに突きその先端がベースの角を横切るボール。それが決まって1ストライク。
この一球だけ見れば「ヤバイ。高橋、デキはいい」そう判断してもおかしくなかった。
しかし、二球目の変化球がやや甘く入る。
こういう時にあまり何も考えないで打席に立つタイプの鳥谷の真骨頂。平気な顔で素直にバットを出していく。
左中間にライナーが、二塁打に。
高橋尚。前回のナゴヤドーム。
丁寧に、丁寧に。強くウッズを警戒することで自らの稼動域を少し狭めてしまったように見えたドラゴンズ戦のノックアウト。
「丁寧さ」と「大胆さ」今日の課題はきっとそのバランスだっただろう。しかし両極の分かりやすさを課題としているのではなく、それが「バランス」であるところが難しい。鳥谷のヒットが高橋尚の意識を「もっと丁寧」にむかわせてしまったと思った。
二番、浜中を迎えたところで、実況のアナウンサーが言った。
「さぁ二番浜中です。いったいどんな攻撃をしかけてくるんでしょうか?」
確かに、ノーアウト1塁だったら少し気になるところだけど、ここは打つしかない。
で、おそらくは浜ちゃんに「打つ」以外の作戦はよっぽどのことがない限りないと思う。
ホームランバッターと期待され入団してきた選手が、プロ野球以前に二番に配置されることはまずなく、特に浜ちゃんは入団以降もスラッガー畑を歩んできた人なので、バントさせたりエンドランかけたりは少し不自然だ。
基本「のん気」な浜ちゃんはここでも「のん気なイメージ」で二番と対峙しているように見えた。
赤星の打席に見られる「進塁打を!」という強い気持ち。そういうものはこの浜ちゃんの打席にはない。
だけどそれがいいところ。持ち味をいかんなく発揮して、
「二番って右方向とかに打つよね」
外の高目に抜けた変化球を右向いてオリャって振った打球がライト前へ。
ノーアウト1塁3塁でシーツ。
カウント2−2からインコースに厳しいストレート。ボール球だったけど、通常の「高橋尚vsシーツ」の対戦時であれば、
シーツが「まったく手が出なかっただけなのに、悠然と見送っていたフリで素知らぬ顔でする」そんな球だった。
で、結局次の球を打ち上げて悔しがったりするのが通常。しかし、この球をシーツが本当に悠然と見送った感じがした。
そして、2−3から、ストライクゾーンに同じ球。
詰まりながらもレフト前へ。1点先制。
シーツがあのコースのストレートをヒットゾーンへ飛ばした、という事実はタイガースに大きな勇気を与えたと思う。
この試合を勝つ条件の必須事項だった「もしかして高橋尚の状態が物凄く悪い場合」。その場合のように見えるアンディの先制打だったと思う。
さらにノーアウト1塁3塁でアニキ。
ここでアニキは軽打ではなく強打だった。
あと一点とれば勝てるという打席でアニキが見せる「軽く当ててレフト前へ」または、「レフトフライ、センターフライで一点」。そういう打ち方をする打席ではなかったということだと感じた。
勝つにはたくさん点がいる。初回に二点では少ない。
大量リードで久保田と球児を休ませる、そういう気持ちの強振に見えた。
高橋尚が投じたインコースのボールを強振するアニキ。
バットが真っ二つ。ボールがセカンドの木村拓の方へ転々と。
三塁ランナーの浜ちゃんはもちろんゴー。赤星だったら当然セーフの打球。
だけど浜ちゃんだったからあそこでライト前に打てたとも言える。
出場機会の減っていた浜ちゃん、中途半端な走塁でタッチアウト。
突っ込みもせず、挟まれることもできず。
「らしさ」と言えば「らしさ」かな。
赤星ではなく浜中が二番に入っていることをいろんな意味で表現してくれる浜中が少し可笑しかった。
これまでの二試合の中で湧かなかった感情。
「のん気さ」の注入。
1アウト1塁2塁で桜井。
桜井は横浜戦からずっと状態が悪い。
野生の肉食動物のような瞬発力で相手投手の決め球をファールにしていた姿にかげりが見える。
一戦目はそれでもゲームの流れが桜井の鈍った感覚を瞬間的に呼び覚ました。
しかし、それは一時的なもの、現在は桜井が一軍選手として始めて経験している「スランプ」の真っ最中だ。
外のまっすぐにファールチップで三振。
調子がふつうであれば少なくともいい当たりのファールになっていたであろうボール。かなり深刻に見えた。
続くみっちゃんは初球の変化球を打ち損じて内野フライ。
高橋尚がなんとか1点で凌いだ、タイガース初回の攻撃だった。
大量点になるかならないかはやはりフォアボール。
ノーアウト1塁3塁の場面でアニキを攻めたこと。それが一失点でおさめた要因だと思った。
1回裏
下柳先輩の調子が悪かったのか、ジャイアンツ打線の重圧が凄いのか、おそらくはその両方。
打順を開幕オーダーに近い形に戻し、さらに矢野謙、木村拓を二番、八番に配置するという、
機能すれば「何十点も取れる打線」を組んだジャイアンツ。
連敗脱出の起爆剤として、ということもあっただろうが、スンヨプが打つこと前提で純粋にこの並びは怖い。
「打ちやすくして」→「打つ」のバランスが物凄く高い次元でバランスが取れている。
1 高橋由 超、打つ人 「ホームラン打たれたらダメ」があとを打ちやすくする。
2 矢野謙 雰囲気のある人。 「なんとかしようが」強くいい作用をもたらす。
3 小笠原 打つもできるし、打ちやすくも出来る。万能。ものすごい。
4 李 超、打つ人。
5 二岡 超、打つ人。
6 阿部 天才
7 ホリンズ 全部強打してくる。
8 木村拓 得点できなくても9番までまわす仕事とかをできる選手。特に右打席がイヤ。
先頭の高橋由。初球の空振りが「ホームランを打てるスイング」。
もうこれだけで大変だ。フォアボール。
続く矢野謙。バントしてきてくれたらラクだったけど、やっぱりヒッティング。
打席に矢野謙の間にワイルドピッチで高橋由はセカンドへ。
ランナー二塁になって、右方向へ打ちにいく矢野謙。
その打ち方をして膝元のスライダーを打つとあれがフェアグランドに飛ぶ。
三遊間を詰めていたシーツをあざ笑うかのような強いゴロが三塁線を抜けていく。
二番打者として最高のタイムリーヒット。
さらに小笠原が詰まりながらセンター前へ。あっさり逆転。
スンヨプには、ライトへボールが燃えだしそうな猛ライナー。
続く二岡にフォアボールで満塁。
天才阿部に初球の難しいシュートを簡単にセンター犠牲フライで3点目。
先頭の高橋由と二岡に出したフォアボールは、局面的には絶対フォアボールがダメなところ。
ジャイアンツサイドから見ればこれ以上ない完璧な攻撃だった。
この後ホリンズにホームランでも出れば、いや贅沢は言わない。
ホリンズ木村拓のどちらかが出塁して9番まで回れば、2回もまた高橋由から。
勝利はほぼ手中に収めるという場面だった。
記録的大敗も覚悟した。
だけど、もしかしたら大丈夫かも、そう思えたのは
阿部に犠牲フライを打たれた直後の下柳先輩の姿だった。
初球を打たれた。もうこれ以上点をあげられないと投げ込んだシュートをいとも簡単にセンターへ。
打球を目で追うことなく、下を向いて溢れ出てくる感情と正対しているように見えた。
その姿で本塁のベースカバーへ走っていく下柳先輩。
「悔しくて仕方ない」を隠そうともしない男がその気持ちと正対し、それごと投球をするようになった。
続くホリンズに初めて「狙った空振り」を取れた。絶対に木村拓で抑えて、2回を9番からにしたい場面。
粘られはするもどうにかこうにか木村拓を打ち取った。
初回、3失点。
よく3点で耐え抜いたと思う。ホリンズ、木村拓に対する投球は見事の一言。
2回表
シーズンオフのテレビ番組などで高橋尚がよく「お調子者役」を演じているのを見かける。
ただ、マウンドの彼にその姿はまるでない。それは本来的に「お調子者」ではないからだと思う。
本来的にお調子者に見えた、例えば元木とか、打席や守備時のちょっとした仕草にそういうものが出ていたように感じる。
「お調子者」だけど「仕事はしっかりできる」、このバランスに「かっこいい」を感じる人なのだと思う。
もちろんそれはとてもかっこいい。しかし本来的にお調子者でない人が、そこで道化て見せるというのは、サービス精神という一面プラスで「弱さの隠蔽」という面もあると思う。
ゆえに大事なのは「仕事」だ。彼の仕事は当然、ピッチング。
それが思うように行く時、弱さを前に道化ることのできる部分。
他者に気を配ったり、自己批評が強かったりそういう部分がより力を添えて、好投を呼ぶ。
「みんなの力になれている」「やれている自分」そこで乗っていけるのだと思う。
しかし、その「仕事」が少しうまくいかない時、本来的なお調子者なら、別にたいして気にならないことなので悪循環を招くこともないのだけど、高橋尚が気配りと、自己批評の強い人だとすれば、そこで対面する「己の弱さ」。
「みんなに申し訳ない」「何やってんだ、オレ」が自らを苦しめる。
ただそれがあったからこそ、
それほど目立った特徴があるわけではない左投手が、「エース」と呼ばれるまでになったのかも知れない。
とても好きな投手なのだけど、今は敵。
「お調子者、高橋尚」は諸刃の剣だ。そこを攻めたい。
「いけるかも」と思わせたら、やられるし、
「何やってんだオレ」と思わせたら、攻略できる。
7番から始まる二回表、得点できなくてもいい。
少なくとも「いけるかも」と思わせないことが大事なイニングだった。
先頭の矢野輝は、初球の甘い球を打ちにいってライトフライ。
双方共にミスで1アウト。まだ「いけるかも」ではない。
続く関本。気配りと自己批評。似たタイプの選手だと思う。ただ、先に憂鬱を蹴散らしたのは関本。
真ん中よりに入ってきたまっすぐを、バチーン!とレフト前へ。素晴らしい打球だった。
シーズン後半に入ってからの関本はこういうリードされて苦しい場面で、レフトにヒットを打つことがよくある。
強い気持ちで真正面からチームの憂鬱と対峙している証拠だろう。
高橋尚に「いけるかも」と思わせない、このイニングのミッションは完了。
それどころか「ダメかも」と思わせられる可能性のある強烈なライナーだった。
下柳先輩が送って、2アウト2塁。
このところ送りバントの成功率が非常に高いのは、バントの質だけではない。先日代走で出た狩野、横浜戦での藤本に象徴される一塁ランナーのスタート。これが徹底してチームの中に浸透しているように感じる。誰が言い出したわけでもないだろう。
『走塁に関する金本談話』がもたらした、余剰の効果だ。
関本は狩野や藤本の走塁を見て「あ、オレもああやってやろう」と思っていたに違いない。
下柳先輩のバントはやや強いゴロ。ダッシュしてきた高橋尚の前へ。一瞬セカンドに投げようとする高橋。
しかし、その時関本はもう二塁ベース付近まで到達しているのだった。タイミング的にアウトになる可能性があるバントだったかは微妙だが、クロスプレーになっててもおかしくはない場所。
楽々とバントが決まる、チームみんなでやってきたことがしっかり実を結んだ場面だった。
スコアリングポジションで鳥谷。さぁ、打てるか。
打球は三遊間へのゴロ。内野安打のコースだった。
それを取りそこなった二岡。それを見るや吉竹コーチがゴー!!!
二岡がキャッチしていれば、瞬時にサードベースに戻る必要がある中での関本の走塁。ギアをローからトップへ入れ直すも、
もともと足が速くない関本。ギアチェンジはスムーズではない。
二岡が本塁へいいボールを投げてアウトにした。
しかしここでジャイアンツ側のファインプレーは、レフトの矢野謙がかなり早い段階で「ホーム!!」と二岡に指示を出していたところ。
二岡は後ろ向きなので、関本が走ったかどうかは確認できない。一瞬でも隙があればホームインだった。
さらに基本、ローテンションの二岡。ああいう送球はハイテンションで投げたほうがアウトになりやすい。
イメージだけど。
今日のレフトは谷ではなく、矢野謙。
谷と二岡のローテンションコンビだったらあれはアウトにならなかったかもしれない。矢野謙のハイテンションに乗せられて、二岡が「ちょっとテンションあがってしまいました」というようなキレのある動き。
一生懸命走ってくる関本と、必死でブロックする阿部。
双方にとてもいいプレーだった。
ひとまず、高橋尚は「いけるかも」と思えないままイニングを終了する。
2回裏。
阿部の犠牲フライのベースカバー。
「悔しい」と真正面から対峙し、その後のホリンズ、木村拓を悔しい気持ちをそのままに抑えきった下柳先輩。
1回を8番で終了できたことによる。高橋尚から。
しっかり投げて1アウト
「悔しい」を全部吐き出して、それが落ち着きへと変化していった。
1アウトで高橋由。
2ストライク目のワンバウンドのボール球を高橋がハーフスイングの空振り。
こういう空振りが明暗を分ける結果ともなる。先に「いけるかも」を手にしたのは下柳先輩の方だった。
高いバウンドのセカンドゴロを前に出てきて関本がジャンピングスロー。
ファインプレー。
直前の本塁突入の際に見せた関本のダッシュ力のなさ。
これは先天的な筋力の問題なので仕方がない。ジャンピングスローなど、瞬発力を必要とするプレーは関本は本来的に得意なタイプではないのだ。
だけど物凄く練習すれば、あんな風に守れるようになるんだ、と体の大きな内野手に拍手。
2アウトで矢野謙。
チーム事情で今は一番を打っているが、日本球界を見渡して最も優れた二番打者はやはりドラゴンズの井端だと思う。
井端はこういう試合の、こういう場面で本当に必ず出塁する。
打率や出塁率など目に見える数字では判断しきれないとてつもない力を持っているのが井端。
技術的に見て矢野謙はもちろん井端ほどの怖さはない。しかし何かやりそうな雰囲気がある。
その雰囲気込みで非常にイヤな場面、しかもカウント1−3。
ヒット性のあたりだったがセンターライナー。
結果的に三者凡退に抑えきった。
ハイライトは高橋由の2ストライク目のハーフスイング。
振らせた下柳と、振ってしまったヨシノブ。
ホリンズの空振りに続いて、本日二球目の「よし」と思える空振りだった。
3回表。
ストイックに自分を追い込む投手が、いい調子で投げ続ける時、いとも簡単にアウトになるのが「のん気」な打者だ。
ただ、調子が悪く、自問自答をしながらという時に最も投げにくいのもまた「のん気」な打者。
勝負の調和点が見えづらい。
二番、のん気浜中。
そういう「投げにくさ」が高橋尚にあっただろうか。
ど真ん中に力のないストレート。それを浜中が完璧に運ぶ。レフトへ大アーチ。
赤星がシビれるような勝負を制しての出塁。シーズンをトータルで考えると絶対に必要なシーンだ。
だけども、この日このイニングに限って言えば、
「のん気な人」を先頭で迎えるよく分からない感じは高橋尚を苦しめたと思う。
アニキはやはり状態の悪いのだろう。高橋尚が「よし」と思い切れない球を空振り三振。
桜井は大スランプの兆候。
初球のアウトコース高目のストレートは、
あれよりも100倍難しい黒田のストレートをバックスクリーンにホームランしたコース。
それをファールにしてしまう。2ストライクを取られてからも、これまでファールにできていたボールが、フェアゾーンに飛んでしまう。頑張れ桜井。自らの力でこの苦しいところを突破してほしい。
クリーンナップは三人続けてアウトにするも、その前に大ホームラン。
本来的なお調子者なら、三人続けてアウトにできたことで乗っていけるのだろうけど、ヒサノリはホームランを反省してしまう人だ。
「いけるかも」にはならなかった。
3回裏
「むっちゃ悔しい」を「落ち着き」へと消化させた下柳先輩。
もちろん絶好調とまではいかないが、「悪くない」という状態へは戻っていた。
そしてその下柳先輩を矢野輝が支える。
先頭3番小笠原。
小笠原は打ち取ることが本当に難しい打者。丁寧に丁寧に投げて、最後にいい当たりが正面をつくとか、際どい球がストライクと判定されて見逃し三振とか、どっちが勝ちでもどっちが負けでもないような勝負を挑む必要がある。
この打席の中で何球かファールがあったが、それは下柳先輩の復調がファールにさせているのだと感じた。
フェアゾーンに入れられない。だけど、いい当たりのセカンドライナーとかにもなってくれない。
苦しいところ。最後は根負けして四球。
4番 スンヨプ。
得点は2−3。ジャイアンツのリード。
当然だけどホームランを打たれたら負ける場面だった。
しかし、一打席目のヒットを打つ前の様子などを見ていると
「四番」というものを大事にしたいという気持ちが強く出すぎている気配を感じる。
前日までの、来た球に反応してどーん!!というような雰囲気がない。そういう時に攻めていくことができた矢野輝。見事な配球だった。
インコース、顔の近くのシュート。甘く入ったらどーん!!だけど、よく投げさせた。
下柳先輩もそれに応える。そして、その後外を待っているだろうところへもう一球インコース。
いいリードだと感じた。しかしそれが、真ん中へ。
顔の前へのシュートの残像、それプラスで「四番を守る」という僅かな消極性。
それが圧倒的に打者が上の勝負で、セカンドゴロを打たせたのだと思う。
いい当たりだったがダブルプレー。
ふつうの打線と対峙しているのなら、これで完全に乗っていけたと思う。
しかし東京ドームにおけるジャイアンツ打線は世界一凄まじいのだった。
「甘く入ったらホームランになる」その可能性は、本当に苦しい。
2アウトランナーなしで二岡。
ここで二岡が初球をブンッと振ってくる。東京ドームにおける攻撃の仕方を熟知したスイングだと思った。
空振りになっても、その空振りが四球を呼ぶ。
守る場合の「見せ球」。直前のイスンヨプに投げたシュートなどがズバリそれだが、
打ち取るにあたってその見せ球は随時使われる。
この打席二岡の空振りは、それとは逆の「見せ振り」に見えた。
下柳先輩が投球に入る前に一呼吸つく、さぁ投げよう。投球動作に入った時に、必ずその「見せ振り」が意識のどこかに棲んでしまう。
そのスイングの軌道にあわせないように必死にそこから外そうとする投球は、すでに自分のペースではない。
二岡の圧力が四球を呼ぶ。下柳先輩、流れに乗れない。
続く阿部のショートゴロがイレギュラーして鳥谷がファンブル。
リズムが悪い。
2アウト1塁2塁でホリンズ。
ここは、矢野だった。矢野、ナイスリード。
カウント2−2からインコースに沈むボールをホリンズに楽々と見送られる。
落ちる球をジャイアンツ打線の中で最も振りやすいホリンズに、その落ちる球が全く通用しない。
動揺しただろう。
しかし、矢野「大丈夫、もう一球こい!」
慎重になりすぎるといい結果を招かない場面で、矢野は大胆だった。
ストレート勝負だけが大胆なのではない。
あれほど余裕を持って見切られた球をもう一度要求する勇気。
ホリンズ空振り三振でこの回無得点。
大ベテランバッテリー、渾身の無失点だった。
4回表
自信を持ちきれないままマウンドを守るジャイアンツのエース高橋尚。
先頭の高橋光信、続く矢野をどうにか。
完全に「ヒサノリの勝ち」ではないアウトにして2アウト。
関本に勝って終われれば、5回から復調する可能性もあった。
前回の打席でも関本が活路を見出すレフト前ヒット。
さらに本塁突入と、守りでもファインプレー。
関本に分があるこの勝負、非常に重要だった。
ジャイアンツとしては8番で切りたい。
タイガースから見れば、これ以降のゲームも考える必要があるので、
総合的に見て、下柳先輩を続投させるかどうかというところだけど、
ジャイアンツとしては当然続投させてほしかっただろう。
いつだって大量点寸前の雰囲気なのだ。
その続投のために、ここは絶対に関本を出してはいけない。
特に長打が出れば確実に代打が出てくる。
という勝負の高橋尚vs関本。
結果は関本。
「あいこ」の決着ではない、完全に関本が勝利した四球だった。
カウント2−3からコース高さともに完璧な変化球。空振りの可能性が非常に高い球だった。
それをしっかり見送られた高橋尚。
見送った関本。
長打ではなかったが、高橋尚の精神状態を考えればスコアリングポジションにランナーがいるのと同義といえる場面。
岡田監督、動く。
代打だった。
打席に入る機会は非常に少ない狩野だったが、ベンチでの佇まいが非常に良いというのは以前も書いた通りだ。
だから、打てるってもんでもないだろうけど、狩野は打った。
通常の高橋尚であればほとんど来ないような高目に浮いた変化球。
それをしっかり呼び込んでライトへ打った狩野の見事な打撃。
打球はライト戦を転々とし、関本は「当然ホームまで」と思って走っている。
2アウトランナーなしの大勝負を制した関本と、狩野の佇まいに賭けた岡田監督。
そして出場機会のない中で、しっかりと準備をしていた狩野の日々の姿勢。
語り草となった『金本談話』以降の走塁改革。その全てがあいまってこの一点をうんだ。
みんなで取った一点だ。
下柳先輩は3回3失点。よくぞ踏ん張ったと讃えたい。
相手打線とここ最近の調子、さらに井川が抜けてマークされている度合いを考慮すれば、この内容は6回2失点に十分匹敵すると思う。
ナイスピッチング!とは言いにくいけど、だけどナイスピッチングと小さく言いたい。
4回裏
ジャイアンツ戦において大変なのは当然攻撃よりも守備だ。
どうやって失点を最小限に食い止めるか。
よく「守備から攻撃のリズム」みたいなことを言うが、この試合に関しては逆。
「攻撃から守備へのリズム」を作って、なんとか守りたい、そんな試合になっていた。
関本と狩野が作ったリズムにダーウィンが呼応する。
先頭は8番木村拓。
8番から始まるイニングは是が非でも先頭をアウトにしたい。
9番が送りバントをできるか、流れのまま2アウト目の打者になるか、この差は試合を決めかねない大きさになる。
内容はどちらでもよい。
ダーウィン、とにかく木村拓を打ちとって1アウト。
流れのまま、高橋尚が三振。
そして、怖い怖いヨシノブを2アウトランナーなしで迎えることに成功し、最後はアウトローへズバッと速球。見送り三振。
三者凡退。
勝てるかもしれない、初めてそう思った。
5回表
攻撃から守備へ、そして守備から攻撃へ。
いいリズムを重ねてゆく。
先頭の浜中がのん気に振って内野安打。ここに来て「ラッキーボーイ」の雰囲気。
そんなキャラクターだったっけ?笑
三遊間に飛んだゴロ。ショートの二岡が深い位置で取ってテンションが低いまま送球。
送球は確実だが、テンションが低いぶんセーフだった。
ノーアウト一塁だけどここはバントなし。
高橋尚にとって一番対峙しにくい「ノビノビ野球」。シーツも(この時は)ノビノビ。ナイスバッティングの二塁打。
緊張感が先行するビッグゲームにおいて、
この「ノビノビ感」は、フッと息をついて肩の力をぬくためにいい効果をもたらしたのではないだろうか。
ノーアウト2塁3塁。勝ち越すのに絶好の場面でアニキ。
カウント0−2から、際どいコースの球にストライクの判定。
ニコッと笑ったアニキ。ベンチでは岡田監督も笑っていた。
レフトスタンドでは「わっしょいわっしょい」のお祭りの中、その笑顔とわっしょいがいいバランスで融合し、
高橋尚を「いけるかも」と思わせることなく、最後のボールへと誘った。
ど真ん中のスライダー。強振したアニキの打球はあっという間にライトフェンスに衝突した。
2点勝ち越し。本当に強い、そう思った。
そして、極度のスランプの兆候を見せる桜井に岡田監督は思い切って代打、葛城をコールする。
もうこうなったら絶対に久保田と球児を休ませる、そう決めたのだと思った。
普段のゲームならここで桜井が打てなくてもいい、打席に立って感じる中で復調していくことが理想。
岡田監督はずっとそうやって来た。そうやって桧山は復調したんだ。
シーツだって今岡だって矢野だって鳥谷だって赤星だって浜中だってそうだった。
この試合をふつうにものにすることだけを考えればきっとそのまま桜井を出していたと思う。
だけど大差で勝つためには、ピッチャーが代わって最初の打者。
その打者こそ鍵だった。確率で考えれば昨日も試合を決めるホームランを打ってる葛城。
今日はもう絶対に大差で勝つ。大差で勝って久保田と球児を休ませる。
可能性があるとすれば今しかない。
「何が何でも」
それがこの場面の「代打、葛城」なのだと感じた。
しかし、高橋尚に代わって登板した福田がそれを封じる。
二軍落ちから再登録されての気持ちの入ったナイスピッチング。
大差で勝とうとしにいくことは、当然力みが産まれこの試合の勝率そのものは下げると思う。
だけどそれは関係ない。大差で勝ちにいくことが必要なイニングだった。紙一重で福田が好投。
勢いで飲みこみにいった岡田采配に対して、底力で封じたジャイアンツ。
素晴らしい攻防だった。
5回裏
「大差で勝ちにいく」というギャンブルを失敗したタイガース。
サッカーで言うとリスクを犯して両サイドが上がっていって攻撃をしかけたような場面。
しかしディフェンスの福田にボールを奪われた。
カウンター攻撃に入ったジャイアンツ。
先頭の矢野謙が2ナッシングに追い込まれるも、ユニフォームに掠ったデッドボールで出塁。
いい選手だなぁ。
ディフェンシブハーフの矢野謙がボールを繋ぐ。
小笠原が粘り勝ちのフォアボール。
トップ下がフォアードへいいパス。
しかしこの試合消極的なプレーが目立つ大型フォアード、イスンヨプがシュートを放つも決められない。
ゴールキーパーがシュートを弾く。しかし、こぼれ球を二岡が押し込んでゴール。
そんな攻撃で一点差だった。
1アウト2塁3塁で阿部。
ここでビッグプレーが飛び出す。真ん中高目のストレートを強振した阿部の打球は、強いゴロとなって人工芝のグラウンドで前進守備をとるファーストの葛城の右横を襲った。
ダイビングでそれに反応する葛城。
ミットに当てるも弾いてしまう。
しかし、弾いて方向が変わった打球に、同じくダイビングでその打球に反応していた関本が反応。捕って立ち上がってファーストをアウト。
一二塁間を抜かれていれば逆転されていた場面。
抜かれなかっただけでなくアウトまで増やした。
ギャンブルを失敗した後、同点で止めたタイガースの守り。
凄いゲームだ。
6回表
福田が好投を続ける。
代打藤本、鳥谷、浜中を三者凡退。
攻撃終了時点で、2番浜中のところに渡辺を入れる。
久保田、球児を休ませる可能性をまだ見ていると感じた。
6回裏
ピッチャーは渡辺。
先頭の脇谷のフラフラとしたフライをアニキがファインプレー。
「何が何でも」やっぱり引っ張っていたのはこの人なんだろう。
代打の大道もライトフライ。また2アウトランナーなしで高橋由にまわる。
第二戦で梨田さんが「1番の谷が孤立してるように見える」といったのが的を得ていると感じた。
この日もそう。8番が出塁できないと、1番の高橋由が活きない。
そしてホームラン警戒の四球。
2番矢野謙。追い込まれてからしっかり振って粘ってこられたが、最後は力勝負でファーストファールフライ。
渡辺、ナイスピッチング。
7回表
先頭のシーツ。
バットが折れてサードゴロ。この後の件については、とてもイヤな気持ちになった。
なんでこのゲームでこんなことが起きるのか分からない。
「ボンヤリしてて、内側を走ってただけ」と思いたいけど・・・
もしわざとで「メジャーでは当然のプレー」だとか言うならば、残念だけど帰国してもらったほうがいい。
「ダサい」が分からない者は、日本の野球には必要ない。自分がファースト守ってるときにいっつも気にしてることだし。
それを相手の選手にやってしまうことの「ダサさ」。一番かっこ悪い行為だ。
ボンヤリしてただけなら、もっときちんと謝る。それがこの国で当然のことだ。
シーツの悪いところを出さず、なるべくいい部分が出るような使い方をみんなでしてきただけにね、凄く残念だった。
それにしても原監督の形相は凄かった。岡田監督の「天然」の物言いが癇に障ったのだろうけど。
あんなにも重厚なストレスを抱えて毎日を過ごしてるのかと、少なからず心配になる表情だった。
とにもかくにもその後の展開で「報復」が行われなくて本当に良かった。
原監督の最もかっこいい部分だと思う。そしてスンヨプが大事に至らなくて本当に良かった。
(追記:この件に関しては、球団の代表レベルの謝罪で社会的な解決を見た模様。もう、いろいろ考えたくないし、アンディしっかりな!)
どこか釈然としない中で、しかしゲームは進行する。
西村が疲れていた。
もう、あれだけフル回転できたのだ。それも仕方ないだろう。
アニキはなんとか打ち取るものの、葛城には制球が定まらず四球。
6番に入った赤星にインコースの速球をライト線へ。
前日、非常にスイングが鈍っていた赤星。いつもよりも3時間長いだけの休憩だったが、それでも随分違うものなのだろうか。
確かに西村の球にも力がなくなっていたが、よく打った。さらに一塁から一気にホームを狙うつもりでいつでも走る阪神の選手。
葛城も大きく三塁をオーバーランするが、ここは吉竹コーチのナイス判断で、ストップ。
ベンチで岡田監督、もう喜んでいた。
切り替えてるとかそういうのじゃない。チャンスが広がって嬉しいから喜んでいる。
極端に素直なのだと思う。
原監督、羨ましいだろうなぁ。「極端に素直」はやろうと思ってやれるものでもないし。
そして、矢野が打つ。
インローのストレート。通常の西村の速球であれば、あんな打球は打てなかっただろう当たり。
超前進守備のレフトの横を左中間にゴロで抜けていく。
二塁から生還した赤星と本塁上で待っていた赤星が手を合わせる姿が「チーム」だった。
セカンド塁上で矢野、ガッツポーズ。
2点リードになった。
7回裏。
2点リードで江草。
このままリードを保ち、8回に追加点をとって久保田、球児を休ませたい。
小笠原はファーストゴロ。
しかしスンヨプをフォアボールで歩かす。
二岡。
初戦でも8回に同点ホームランを打ったのが二岡だった。
二岡はだいたいいつでも自分の力を発揮できるのだろう。
序盤で下柳先輩相手に見せたホームランスイング。
これがいい角度にボールと衝突し、右中間へ。
またホームランで同点になった。
点を取ったら、取り返す。今のジャイアンツ、本当に強い。
8回表。
投手は豊田。代打、桧山からの攻撃。
豊田のフォークボールが素晴らしかった。
豊田の手元を離れた時は、打者の肩辺りの高さ。
それがホームベース近くでワンバウンドしようかというところまで落ちる。
それと低目に制球されたストレート。交互に投げられたら三球三振でもちっともおかしくないボールだった。
しかし、桧山がなかなかアウトにならない。
ピッチャーがあれだけの球を投げるのにバッターが粘れることを見ている人もやっている豊田も桧山も
当たり前と感じているように見えた。
最後は、再び物凄い落差のフォークボールを桧山が辛うじて当てるもののセカンドフライ。
いい勝負だった。
さすがにシーツでは豊田が上回る。
一球もバットに当てられず、注文どおりフォークボールで空振り三振。
あれをファールにしていた桧山がいかに凄いかということを思い知る。
豊田vsアニキ
ジャイアンツサイドから見れば、当然ホームランだけは打たれてはならない場面。
だけども外の変化球一辺倒でレフト前にコツンというのも困る。
ランナーが出ただけで「わっしょいわっしょい」東京ドームが甲子園へ変貌する様を前々日とこの試合で痛感している。
逃げ腰になった瞬間に得点が入る試合。攻めなければならない。
初球インサイドへフォークボール、空振り。
そして二球目だった。
もう一球インコースへストレートをボール球で。
投げミスをすればライトスタンドへ猛アーチもあるボール。あそこに投げれたことで勝負あり。
その軌道からまたストンと落とす。
バットには当てるもののアニキの打球は力なくスンヨプの前へ。
豊田、完璧な内容でタイガースの勢いを一旦止めた。
8回裏
同点の8回で橋本。
何が何でも休ませる。監督はまだそう考えていたのだろうと思う。
先頭は途中から守備で入った調子の悪い谷。
落ちるボールの制球が定まらない中ショートゴロでワンアウト。
ここまで何とか7点で抑えている背景には、
やはり高橋由の前にランナーを出していない。しかも先頭バッターでもない。
というところが大きかったと思う。
1アウトランナーなしで高橋由。
1ストライク、2ストライクを続けて非常に角度のあるストレート。
素晴らしいボールだった。
その残像がある中、落ちるボールで打ち取りたかったが、いまいちいいコースに決まらない。
余裕を持って見切られて四球。
1アウト1塁で矢野謙。
1点取れば、9回は上原がいる。当然バントの場面。矢野謙この場面で萎縮。バントは小フライに。
キャッチャーの右横にフラッと上がった高さのないフライ。矢野輝が瞬時に反応してダイビング。
ファインプレーで進塁を阻止した。
2アウト1塁になって小笠原。
タイガースに流れが来ているようでいて、橋本にはまだ余裕がない。
一軍に再登録されてからほとんど投げていないのだ無理もない。
そこへ来て、ビッグゲームの同点で8回。対峙するのが小笠原。
だけど頑張れ、なんでもいいから抑えてくれ橋本。
初球はストレート。
ここで小笠原が非常にイヤな空振りをした。
ほとんど対戦したことがないであろう小笠原。
高橋由に対する攻め方を見て、短い時間で対策を練る。ストレートに角度がある。
思っているより低い場所を振ってみよう。この辺かな?と決めてブンッ。
非常に余裕があった。
そして次の変化球をヒットにされる。
「さすが」を感じた打席。ジリジリとジャイアンツが実力による圧力をかけてくる。
2アウト1塁2塁でイスンヨプ。
この試合四番に入ってどこか消極性が出ていたイスンヨプ。
その消極性を矢野が見事に見切って攻める、三球目まで徹底してインサイドに中腰。
その後は、いいコースに来てくれるだろうと信じて全球落ちる球。
決してコントロールされたボールではなかったが、矢野と橋本の気持ちの強さが、
スンヨプの腰を浮かせた。
鳥谷の後方へ力のないフライ。
ここでの1点が勝負を分ける場面。
病み上がりの橋本を矢野が引っ張りに引っ張って気力で防いだ。
9回表
ジャイアンツがチャンスで勝ち越せなかった直後。
前の試合で決勝打の葛城、前の打席でライト戦に強い打球を打っている赤星。
さらにタイムリーを打ち試合終盤好守の光る矢野というタイガースとしては非常に期待の持てるこの回。
8回を完璧な内容で凌いだ豊田は、9回、一球も投げミスをしなかった。
その集中力と、集中を投球へと変えられる技術は圧巻。
葛城は当てるだけで精一杯のショートゴロ。
赤星はストレートを強く振りにいって豊田を威圧するも、
2ストライクからファールを打つことにかけては日本一うまい赤星が連続の空振りで三振。
乗っている矢野もバットに当たらない。
ジャイアンツに来て苦労もした百戦錬磨のパリーグを代表するストッパーは、このゲームしぶい光を強く放った。あんなピッチングしたら誰も打てない。
9回裏
橋本がふつうに投げれていれば続投だったと思うが、やはり苦しかった。
ここまで、久保田と球児を休ませることをずっと念頭においてやってきた。
それはこの後の9連戦が二回続く日程を見越してのことだったと思う。
7−7の同点で9回まで来て、もう一度考えてみる。
ここで勝とうとしない方が、むしろ良くない。
苦渋の選択だっただろうが、勝ちにいくには久保田しかいない。
頼んだ久保田。偉いよ久保田。
9回に投げるのは久し振りの久保田。
しかも東京ドーム。相手がいきなり二岡。
2年前、タイガースのストッパーは久保田だった。
東京ドームで二岡に、連日のサヨナラホームランを打たれた試合があったっけ。
しかも大連投の中この巨人打線との対戦で相当疲れているように見えた久保田。
二岡をフォークボールでショートゴロ。
なんでもいい。本当によく抑えた。
続く阿部はホームラン警戒でフォアボール。仕方ない。
1アウト1塁で古城。
1点取ればもちろんサヨナラ。当然送りバントに来るジャイアンツ。
いつもの球威がない中、明らかにストライクのコースをボールと判定されてさらに苦しくなる久保田。
カウント0−2。
ここで原監督が古城を呼び寄せ長い耳打ち。
もう全てを口頭で確認しておこうということだろう。曖昧なまま策を取ることを避けた。
全てを明らかにして古城を打席に立たせる。さすがにあんなにもひどい状態だったジャイアンツをここまで持ってきた名監督だ。
2ストライクとなってスリーバント、これを古城が見事に決める。
ベンチに帰ってきた古城を讃えるジャイアンツベンチ。
あの頃こんなシーンを東京ドームで見ることはなかった。
ホームランをいっぱい打てるから強いんじゃない。スリーバントを決めた古城を全員で讃えることができるから強いんだ。
2アウト2塁。非常にいい雰囲気で脇谷。
通常の久保田の球威であれば力で抑え込める可能性が高い。しかし、調子ははっきりと悪い。
だけど、本当に気持ちの入ったストレートに脇谷のバットが出てこない。
矢野のミットがズバン!と鳴って、久保田は久し振りの9回を無失点で切り抜けた。
久保田は本当に強くなった。
久保田は本当に強くなったよ。
10回表
その久保田の気持ちを、非常に感じるタイプの関本が先頭。
打順としては非常にいいところから始まった。
ジャイアンツは上原。どうしても落とせないゲーム。
両チーム決め手のないまま12回までいくようなら最後まで上原。そんな心積もりではないかと思った。
矢野謙が目測を誤ったこともあったが、関本の打球がセンターの前に落ちた。
確かに記録にはならないエラーかも知れない。ただ、それ以上にこの日関本がしてきた数々のプレー。
下柳先輩が四苦八苦する中で、その憂鬱を切り裂くレフト前のヒットも、間一髪ジャンピングスローでアウトにしたファインプレーも、逆転を防いだ一二塁間のダイビングキャッチも、
狩野のヒットで追いついた場面。その前にツーアウトランナーなしから際どい球を選びに選んで出塁した気持ちも、
ボテボテの三塁ゴロで一塁にヘッドスライディングしたのも、
全部あったから、ヒットになったのだと思った。
この試合のMVP、勝っても負けても絶対に関本だ。
ノーアウト1塁で藤本。もちろんバント。
一度失敗するも、しっかり決めて関本を2塁へ。ナイスバントだった。
鳥谷はこの三連戦、一回り大きくなったのではないだろうか。
それまでの四球。上原、渾身の投球に明らかに圧されていた。
確かに上原も疲れている。この三連戦の前、ナゴヤドームでも延長戦だった。
そこでも2イニング力投していた上原。
だけどこの場面、そういうものを超えた戦いだった。強く気持ちを持てたほうが勝つ。
追い込むまでは上原が勝っていた。しかし、追い込まれてからの鳥谷、凄まじい集中力で上原と対峙する。
真ん中高目のストレート。
うまく打とう、きれいに打とうとして打てる球ではなかった。
強い気持ちをバットに乗せて、心と体全部を使って振り切らなきゃ前には飛ばなかったはず。
鳥谷は、振り切った。
強いライナーがセカンドの頭を越え、前進守備の外野手の間を抜けていった。
三塁まで達した鳥谷が見せた強い表情。感情をそのまま表現して振り切ることの強さを実感している表情だった。
1アウト三塁で藤原。
藤原と言えば、ナゴヤドームでの連続エラーが語り草。
今思えば、岡田監督があそこで藤原をファーストに入れたのは、
葛城と藤原でファーストの併用を考えていたからではないかとも思う。
報道等で知らされていなかったが、林クンの状態は当時から相当悪かったはずで、代役についても考えながらゲームを進めていたのではなかっただろうか。
結果的にみっちゃんが一気にチャンスをものにしてファーストの一人におさまった。
だけど藤原だって、その可能性が十分にあった選手だ。
守備もどこでも守る。代走もある。代打でバントもある。
なんでもやってきた藤原の珍しく「打て」の場面。
岡田采配の素晴らしい点は、こういうところで絶対「スクイズ」の予感をさせないところだ。
相手チームにはされてもいいけど、自分のチームには絶対させない。
「ええからしっかり振って来い」
2ストライクまではまったく打てる感じのない空振りだった。
だけど、3球ストライクを取るというのは本当に難しいのだ。
策によって一球見送ったりがなく、「迷いなく三球振る」をしてくる打者は誰だって打つ可能性が上がる。
藤原の気持ちもまた、あの上原を凌駕した。
高校野球みたいなヒット。アウトコース高目の見送ればボールのストレート。
文字通り「くらいついっていった」藤原の打球は、ライトの前に落ちた。
ナゴヤドームでの出来事はもうみんな忘れたよ。
「藤原」を形容する冠はこれから、「あの上原を打った男」だ。
おめでとう。
延長に入り、上原から2点をもぎ取った。
さぁ、球児。
10回裏
球児が打たれる可能性がある球があるとすれば、それは高目を狙ったストレートがベルト付近にいってしまったボール。
人差し指と中指で強烈にスピンをかけ球を浮かしにいっている高いストレート。
それが低くいくということは、少しだけ指にひっかかり過ぎて、スピンがかかりきっていないということ。
球速は同じでも球道が、「ふつうの速球」になる。
その球でももちろん凄いのだけど、
そもそも球児のストレートに合わせてボールを上から見て打とうと準備している打者が振ったバットとその球が衝突しやすい。
初戦で矢野謙が打ったレフトへのヒットはまさにそのボールだった。
先頭は代打の清水。ジャイアンツ打線の中で最もストレートを打つことがうまい打者。
しかも大型補強期間中、不遇の扱いを受けてきた一番の被害者だ。
「ここ一番で」とてもイヤなバッターだった。
初戦は桧山が、二戦目は葛城が決めた。苦労してきた選手が怖かった。
高目を狙ったストレートが高目にいかない、
清水がその球を逃さずジャストミートでセンターへ運んだ。
疲れていないわけがない。
いつもの球が投げられない中、ランナーのいる場面で高橋由にまわった。
その初球。
また高目を狙った球がベルト付近へ。
それをヨシノブが強振。鋭いファールが一塁線を襲う。
球児がファールされるとき、そのほとんどは振り遅れて左打者なら三塁のファールスタンドに入っていくファールだ。
一塁線に火の出るような当たりでファールされたシーンはほとんど見たことがない。
なりふり構わず、もう、フォークボールだった。
絶対に勝ちたい。絶対に勝ちたい。
全力投球のストレートが万が一真ん中のベルト付近へ行ってしまった時、ホームランの可能性は十分にあった。
変化球ならホームランを打たれない。だから変化球。
自らを研ぎ澄まし、切なく思えるほど真摯な姿勢で球児は「勝利」へ向かおうとしていた。
高橋由をフォークボールで三振。
続く矢野謙の打席でワイルドピッチでランナーをセカンドに進めるもフォークボールで三振。
2アウトになった。
2アウトランナー2塁で小笠原。
小笠原とは、なんと勇敢な打者だろうか。
確かに球児は変化球主体の投球をしていた。
しかし、初球から変化球のタイミングで待つことは即ちストレートで打ち取られる可能性を意味する。
そしてその瞬間ゲームセットなのだ。
初球は変化球に合わせて、それ以降ストレートのタイミングで、そんなことで対応できるボールではない。
重々承知の上で、小笠原は勇敢がギャンブルを仕掛け、それに勝利した。
初球の外に抜けたフォークボール。レフト前へ。
変化球だけを打ちにいった打球だった。
一点差。
2アウト1塁。代走に鈴木尚。
盗塁は関係ない。バッターを抑えるだけ。
球児も矢野もそういう姿勢だった。
極度の集中が長い間合いとなって、スンヨプがそれを嫌った。
審判がタイムをかけ、投球動作に入りかけた球児がボールをフェンスに投げつける。
それほどに、それほどに集中しているのだ。
あんなにも優しくて泣き虫な球児が怒っている。勝ちたいから。勝ちたいからだ。
解説の中畑は球児を讃える形容としてこんなことを言っていた。
「コンスタントにこの速さのボールを投げ続けることが凄い。マシンのようだ」
違うぞ中畑。球児が凄いのはそんなところじゃない。
ゲームの最後にチームメイト全員の気持ちを真正面から背負って、それをボールに乗せる150キロだからだ。
マシンにそんなことできないよ。
下柳先輩が悔しくてかんだ唇も、矢野がダイビングで捕球したキャッチャーフライも、関本の数々のファインプレーも、久保田の心で投げたストレートも、橋本がなんとか無失点で切り抜けた時の安堵の表情も、浜中のホームランも、シーツのタイムリーも、
代打を出された桜井の気持ちも、
あの場面で持った鳥谷の思いを、藤原の思いを、
休む予定だっただろうが出場すれば、会心の当たりでチャンスを広げ、ホームに帰ってきて葛城と手を合わせた赤星の表情を、
どんなにつらくともチームを引っ張り続けるアニキの姿を、
全部引き受ける勇気があるから球児は打たれない。
球児はこの場面では絶対に打たれない。
最後のバッターは二岡で、最後はやっぱりストレートだった。
外のボール球、思わず手が出た二岡。必死に止めにかかるも回ってしまう。
マウンドで球児が下から拳を突き上げ、
大激戦は幕を閉じた。
天王山の東京ドーム。三戦三勝。
もしも全てのゲームが逆の結果になっていたとしても、ぼくは満足していたように思う。
原監督がジャイアンツに帰ってきて、本当に野球が面白くなった。
その強いジャイアンツと九月にこんなゲームを三試合も。しかも首位攻防戦。
それだけで幸せだった。
これが野球。これがプロ野球。
季節が移り変わろうとする頃に訪れたこの三日間。
ぼくはこの三日間を、絶対に忘れない。
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力の入った試合でしたよね、3つとも。
ぼくは見終わった後、すっかり力が抜けてしまって、とてもこんな文を書く力は残ってませんでした(笑)
檜山も安藤も関本も大事なところで戻ってくれてよかったですね。
05年の9/7に匹敵する3連戦でした。
ぼくも3つ目は負けてええて思ってました。
9連戦見据えたら、体力を温存して引くのも戦やとね。
けど、選手は違うんですよね・・・
もうこうなったら、こっちも腹括って応援します。
コーチもがんばって最後まで見届けてください(笑)
こんにちは。
今年は9連戦がこっから二回もありますしね。こっちも体力勝負です(笑)
選手に負けないように、こちらも真剣勝負で生活したいと思います(笑)
さぁ今日も今から寝て、6時には起きなければ。頑張りま〜す◎
私が見に行く阪神ブロガーさんはみんな野球のことよく知ってらして、どれも読んでて面白いけど、コーチさんの選手のみならず監督や相手チームに対してまでの暖かい視線、選手の心の中まで汲み取るような詳述はとても読み応えがあります。
これ読んでてあの3連戦を観戦していた時の胃のしくしく感がよみがえってしまいました(笑)。
シモがまた勝ち投手になれなかったのはとても残念だけど、あの巨人相手に他の誰が先発に出ても波に乗れなかったのではないかと思うと、私もよく初回3失点のあと2回を抑えてくれたと思います。
そう、桧山の復活だって私は信じていました。いや信じていたかった、ですが。
そして桧山は復活しました。支持しているファンからさえっも「なんで桧山出すん?」と言われ続けながら監督が出し続けたからなんですね?シモも今シーズン中に絶対復調してくれると思います。今度は、負けられないゲームで見事に相手を抑え切ってくれると思っています。
これ読まれるのはお仕事明けですね。お疲れさまです。3タテのあと、ここの更新ないなあと思っていたんですが(笑)、これは時間かかっても当然ですね。
今日の試合は見てる方もラクな完封され試合でしたw
アリガトウゴザイマス。感動しました。
ワタシは身に付いた巨人嫌いとはいえ
正直伝統の一戦といわれるような阪神巨人戦って記憶にありません。
えぇ、うちが暗黒時代を過ごしてましたから。
だからこの3日間はもう、夢のようでした。
虎ちゃん達に感謝の気持ちしかありません。
はい、もう絶対に忘れないと思います。
そしてこれからが踏ん張りどころですね。
>南河内郎女さん
こんにちは。
おっしゃられる通り、仕事終わって帰ってきてから見ました。そしたらとても嬉しいコメントがありました! ありがとうございます◎
岡田采配は、結果的に最後の最後で絶好調の選手はいなくとも、非常に多くの選手が自分の力を過不足なく発揮できる状態にあるというところを常に描いているように見えます。
桧山も葛城も藤本も「みんなそれなりに活躍する」実はそれが一番強いのだってそういう信念を岡田さんには感じます。
その岡田さんが外したのだから今岡の件はよっぽどのことだったんだろうと思いました。
下柳先輩が最後の最後にナイスピッチングしてくれるといいなぁってとても思います。信じたことをやり続ける。うん、学ぶところもとても多い今の阪神ですよね◎
こんにちは。
本当に夢のような三日間でしたよね。
本格的に自分が野球をやっている頃、
ずっと阪神は最下位でした。
中学生の時、一度だけヤクルトと優勝争いしましたけど、それ以外は9月にこんな風にプロ野球見れたことなかったですもん。
金本選手、下柳選手が入ってきてから本当にチームが変わりました。「チーム」と言うものに対するぼくの見方とかそういうものも随分変化しました。
監督が岡田さんになってからはもう新しい発見ばっかりで本当に楽しいです。
「こんな『強い』があるのかぁ」って。
9連戦が二回もあって、やってる選手や首脳陣、スタッフの方々はもちろん大変でしょうが(自分の仕事でも9連勤ってちょっとバテますもん)。もちろんそれとは比べられないけど、見てるほうも結構スタミナのいる九月、一緒に頑張りましょうね◎
このチームが優勝する姿を本当に見たい。
アニキの胴上げを本当に見たいです。
昨日広島に大差で負けるまで、東京ドームでの3日間の緊張感が抜けなかったのかなと思いました。
負けたことで大きく息が吐けたようなそんな感じを受けました。
昨日登板した能見もドームの試合ではブルペンで待機していたんですよね。
そして広島では負け投手になってしまったわけですが、この経験ってとても大きいですよね。
この総力戦の中で、しっかり頼りにされているという事実。ちょっと力が入って、リラックスできなくても仕方ないかもしれません。
3戦とも1点差で、最後の点は桧山、葛城、藤原といずれもレギュラーではない選手たち。しかも桧山も藤原も途中出場。
ここでも監督の選手を信頼した采配が光ってますよね。
藤原について「ねばりとくらいつきにかけた」と言ってましたが、まさしくあのタイムリーはくらいつき以外の何ものでもありません。
05年の時の優勝インタビューのように「中村豊の・・・」と名指しされることは無いかもしれませんが、一人一人の選手の活躍が記憶に残る3連戦でした。
こんにちは。
岡田さんの選手起用でいうと、今日は桜井使うかなぁ。出してほしいなと思っています。昨日浜ちゃんホームラン打ったし、微妙なところですが。。。
藤原は残念ながら結果が出なかったので今日は赤星やと思いますが、5番に浜ちゃんか桜井か。でもどちらにしても「自然」なので、チームとしてはいい流れだと思います。
ほんまにできるだけいっぱいの選手が活躍して勝ち星を重ねていってほしいですね!!