コーチ 「電話?あ、先生・・・」
先生 「もしもし」
コーチ 「はい、もしもし・・・」
先生 「寝てた?」
コーチ 「寝てました・・・よ」
先生 「ごめんな、コーチはお盆の時期は、仕事忙しいからなぁ」
コーチ 「そうです、アルバイトの子がみんな帰省しちゃうんで大変なんです」
先生 「でも喋りたいことあるから喋らせてな」
コーチ 「ハハハ。何ですか?」
先生 「今岡のことやねんけど」
コーチ 「やっぱ、タイガースのことなんですね・・・」
先生 「昨日すごいヒットあったやろ?」
コーチ 「はいはい、アレですよね」
昨日のアレ
先生 「アレな、ニュースとかでもさんざん“今岡にしかできないバッティング”って言われてたけどな」
コーチ 「はい」
先生 「技術的なこと言うと、そない言うほどのことないんやないかな?思ってん」
コーチ 「技術論ですか?珍しいですね」
先生 「いや、技術論やない。精神論や」
コーチ 「あ、いつもと同じですか?」
先生 「昨日のアレな、あれは言うたらある程度野球経験のある人やったら誰でもしたことある」
コーチ 「ほんまですか?」
先生 「コーチだってやったことあるはずやで」
コーチ 「ぼくは、記憶にないんですけど」
先生 「バッティングセンターいくやろ」
コーチ 「はい」
先生 「バッティングセンターって突然、コントロール乱すときあるやろ」
コーチ 「ありますねぇ。調子よう打ってたのに、いきなり顔の近くにきて“おい”みたいな」
先生 「せやねん、で、その時な」
コーチ 「はい」
先生 「体よけながら、クルって回ってポーンって当てて、左のほうに飛んでいくみたいなこと、やったことあるやろ」
コーチ 「あ、ありますねぇ」
先生 「今岡のアレはあの感覚や」
コーチ 「あ、なるほど、それやったらみんな経験あるでしょうねぇ」
先生 「でな、そこで思うんやけどな」
コーチ 「はい」
先生 「アレを試合でやるってことはな」
コーチ 「はい」
先生 「現在の今岡は、バッターボックスでバッティングセンター的なリラックスがあるってことや」
コーチ 「なるほど」
先生 「おそらくな、極度に集中してる状態ってその種のリラックス、デラックス版みないな感じやと思うねん」
コーチ 「そうですねぇ、で、それって、“ひっちゃけ”ではないですよね」
先生 「“非ひっちゃけ”や」
コーチ 「で、こうなってくると強いんですよね」
先生 「その通り。考えるより先に体が動くって状態の到来や」
コーチ 「“ひっちゃけ”はどうしても、動くよりも考えるが先に来ますもんね」
先生 「“ひっちゃけ”であること自体が優先されるからな」
コーチ 「逆に“非ひっちゃけ”は、現れてくるプレーが無限大ですからね」
先生 「150m飛ばすし、スリーボールからくそボールをタイムリーしたりする」
コーチ 「鳥谷の大ジャンプファインプレーもそうですよね」
先生 「非ひっちゃけのなせる業や」
コーチ 「さぁ今日から巨人戦」
先生 「決してナメたらあかん。ナメたらあかんてことを踏まえたうえで」
コーチ 「非ひっちゃけなる素晴らしいプレーを期待しましょう」
先生 「そしたら改めて」
コーチ 「いよいよ本当の首位固めに向かって」
先生 「信じられない!楽し凄いプレーに期待して」
コーチ 「乾杯!!!!」
野球、楽しいー!!
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