一人だけ、夏が来ない彼がいました。大きな大きな憂鬱をたずさえ、
一人だけ、夏が来ない彼がいました。
今岡誠。
スイングも鈍く、
捕らえたはずの打球が全てファールになってしまっていた彼。
もともと苦手な守備もボロボロで、
もともと遅い足は、速くなるはずもなく、
夏の来ない今岡は、
打てない、守れない、走れない。
来る日も来る日もそんな試合を重ねていました。
そんな彼に、一ファンであるぼくたちは、
彼の姿を粘土で作り、
「打てますように」
「守れますように」と、
たくさんお願いしたものでした。
こんな日もありました。
こんな日もありました。
でも、こんな日もありました。
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野村監督時代、
少し強めの言葉で言えば、
「干されていた」彼。
ぼくがその理由を知るよしもないが、
おそらくは、彼の「不安定さ」が理由ではなかったか。
自分で自分を追い込んで、悩んで、
何を考えているか分からないまま、不振に陥る彼。
そこは「長所」であり、「短所」である部分だが、
野村監督は、その「短所」を重要視し、今岡を干したのではなかっただろうか。
飽くまで邪推であるが。。。
干されていた今岡は、当然2軍暮らし。
当時の2軍監督、岡田彰布。
「不安定」ゆえの、チカラを、岡田は見ていたか。
昨日。
安定感ゼロの5番打者。
多くのことを感じやすく、落ち込みやすく、浮かれやすい、
安定感ゼロの感情豊かで、でもそれが表に出てきにくい、
愛すべき選手会長。
長嶋世代のうちの父親は、長嶋茂雄を称し、こう言っていた。
「長嶋は、“打ってほしい”という場面で打たなかったことがない。もちろん、全てのチャンスに打っていたわけではないだろうが、“必ず打つ”そういうイメージの残る選手だっただんだ」
ぼくは、長嶋茂雄の現役時代を知らない。
ずっと、そんな選手を見たいと思って野球を見て来た。
今岡誠と長嶋茂雄、おそらく人としての種類が違う。
というより、長嶋さんと同じ分類などありえないことだろう。
現役時代の長嶋さんを知らないぼくでも、それは分かる。
ただ、新時代の長嶋的なものを、ぼくは今岡に投影したい。
今岡には、そういう凄みを感じる。
不安定ゆえの凄み。
それを最大限に引き出した、
引き出せるまで我慢した岡田監督、最高。
ぼくが随分と年を取って、次世代に、
「今岡っていう選手はどんな選手だったの?」
そう聞かれたら、どう応えようか。
「今岡って選手はね、ダメになったらとことんダメで、もう大丈夫かな?と思ってもやっぱりダメで、でも“あ、打ちそうな顔してる”って時は、必ずホームランを打つ選手だったんだ。分かりやすいようで、分かりにくい。分かりにくいようで、分かりやすい。あぁ、野球は人間がやってるスポーツなんだなぁ、ってそんな当たり前のことに気がつかせてくれる、そんな選手だったんだよ」
「じゃあ、岡田監督は?」
「岡田監督は、そんな今岡の人間味溢れるとこを、一番愛してあげた監督なんだ」
「なんか、“人間味”とか“愛”とかって抽象的なことばっかりだね?そんなチーム、強かったの?」
「あぁ、むちゃくちゃ強かったんだよ」
「“愛”と“勝負”って矛盾する気がするけど・・・」
「でも、その矛盾を一本の線に結びつけて勝ち星を重ねていった、それがあの有名な2005年の奇跡なんだ。そしてその象徴が、5番打者今岡誠なんだよ」
2005年の奇跡、
その象徴はもちろん、今岡誠。
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新時代の長嶋的なものを、ぼくは今岡に投影したい。
私も今岡のプレーで長島さんみたいだ。と思ったことがあります。
コーチさん同様長島さんの現役時代は知りません。
長島さん世代の方から見れば、今岡は物足りないかもしれませんが、何か劇的なことをしてくれる期待感はあると思います。
MVPの候補には金本や藤川が有力ですよね。
でも私の中で印象に残った選手はというとやっぱり今岡です。
今岡粘土様にお願いした時期もありましたが
その今岡が球児を救ってくれましたね。
そういえば、球児の粘土様を作った時
今岡粘土様が「僕が打つから」と言ってくださったんですよね。
あれは、ひと月前の話ですよね。本当になりましたね。
すごいですね、コーチさん。
岡田監督に負けないくらいの
コーチさんのタイガース愛には脱帽です。。。
いっぱいコメントしてくれて、本当に嬉しいです◎ありがとう!!
MVPは、、、
みんなMVPです!!笑
なんで、一人選ぶの難しいですよね。。。
いちおうtoraoさんとこのアンケートは、
アニキに投票しましたが(笑)http://torao.tblog.jp/
今岡ナウもほんまに印象深い仕事をいっぱいしていますしね。
ちえ虎さんが言ってくれはるように、
ナウが大不振のときに、チームを支えたのはまぎれもなく球児で、
で、球児が落ち込んでしまいそうな、広島の試合で、球児を救ったのがナウでした。
今岡って、すごく予感させるんですよ。
ほんまに「打ちそう」っていう感じがすごく分かりやすい人で。
球児粘土に対して「ぼくも打つからね」といわせたあの頃は、なんとなく「そろそろだなぁ」っていう予感があった頃だったと記憶しています。
で、MVPは。。。
やっぱりアニキで、
で、球児とナウとレッドと下柳先輩に特別賞をあげてほしいです◎
特別賞多いですが:笑
で、野球町特別賞をスペンサーにあげます◎
あのように名前が並んでしまうとアニキを素通りできないです(笑)
そりゃ、球児くんがとると話題性もあるだろうし、Mvpに相当する活躍ということは間違いないですが、やっぱここは一つ、一年トータルで考えたら「4番金本」の存在感に一票入れたくなりますよね!!