2007年08月07日

ポスト井川争い第二幕

先生  「岩田が抹消で、能見やな」
コーチ 「能見調子いいみたいですし」
先生  「この間の広島の1失点満塁の場面で降板させたタイミングと同じでな」
コーチ 「はい」
先生  「この抹消もベストやな」
コーチ 「ですね」
先生  「強くなって帰って来い!」
コーチ 「焦ることはないです。人それぞれ何かが噛み合うようになるスピードは違うと思いますし。粘ってやり続けることで花が咲きますよね」
先生  「マウンドに立つとは、マウンドに立つ自分を作り出して立つ場所ではない」
コーチ 「その感覚を掴んで帰ってきてほしいですね」
先生  「左右の違いはあるけどな」
コーチ 「はい」
先生  「ホークスの馬原が先発やってた頃こんな感じやったイメージあるねんけど」
コーチ 「聞いたことありますわ。投げる球はええけど、完璧主義すぎて少し打たれたら立ちどころにあかんようになってしまう、みたいな」
先生  「そういう馬原の性格を見たホークス首脳陣がストッパーに転向させて大成功」
コーチ 「1イニングやったら『完璧主義』がいいように作用する場合もあった、と」
先生  「ただ、岩田の場合はまだまだ勝ちゲームの終盤で投げれるほどの強さがないからな、何が課題か痛いほど肌で感じたと思うし、よく新聞とかで書かれてる『詰めが甘い』ということの理由をしっかり考えて、鍛錬してきてほしい」
コーチ 「月並みな言葉でいうとそれは『自信』なんでしょうけど」
先生  「『自分』を『信じる』とは、大変に奥が深いことやと思うから、『自分』とはいったいどこにいて、信じる『自分』もどこにいるのか、岩田はそれを曖昧にしたらあかん」
コーチ 「一回全部壊してもうて更地にしてもいいですよね」
先生  「その方が肘壊さんですむと思うし」
コーチ 「当面の岩田のライバルは」
先生  「江草やろな」
コーチ 「江草までの道のりもまだまだ遠いですけどね」
先生  「是非とも追いついて、追い越してほしい。ほんで、江草が安心してローテーション争いできるようになったらタイガースはさらに強くなってる」
コーチ 「代わりに上がってきた能見も含めて」
先生  「ポスト井川争い第二幕」
コーチ 「優勝争いの中誰が抜け出すものか」
先生  「楽しみやな。能見にはこの大チャンスを是非活かしてほしい」
コーチ 「そして、中村ヤスや小嶋も含めて、みんなで切磋琢磨です」
先生  「つーわけで、夏の東京、首位攻防戦や!!」


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posted by コーチ at 10:26| Comment(0) | TrackBack(0) | □ 岩田 稔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月06日

岩田稔が笑う日まで

岩田と上園。

左右、ともに期待の若手投手だ。
上園は既に4勝を挙げた。岩田は未勝利、5回を投げきれない。
投げる球は岩田の方が速い。変化球だって上園のフォークに対して、岩田のスライダーが見劣りするわけではない。
だけど、上園が勝って、岩田が勝てない。

この広島の三連戦。
濱ちゃんが同点ホームランを打った試合だ。
カープの長谷川は初回を除けば完璧な投球内容だった。
あれだけの投球をしても勝ち投手になるとは限らない。
完投してれば8割がた勝っていたと思う。タイガース打線は中盤以降全く打てそうもなかった。それはシーズン序盤の「貧打」ということではなく、長谷川の「快投」だった。それでも打順のめぐりで一点リードの場面で代打を送られて、中継ぎ投手が逆転されて勝ち星はつかなかった。

特にセントラルリーグの先発投手にとっての白星とは、本当に得ることが難しいことなのだと、濱ちゃん復活のホームランとともに、そのことも思った。

ゆえに上園が先発投手として勝ち星を重ねつつあることは本当に凄いことだと思う。それと同時に岩田が勝てないこともまたそれほど悲観することもない。

ただ、それではなぜ二人に差が出るのかということだ。
岩田に足りないものはなんだろうか。

ぼくが思うにそれは「打たれても『ふつう』に投げれるかどうか」。

岩田は打たれ弱い。序盤は再三のピンチを、正直カープが助けてくえれて0点に抑えた。2回の新井の走塁ミスは本当に大きかった。
結果的にやっぱりその直後の4点で試合が決まってるし。「岩田君、初勝利をどうぞ」というような試合だった。でも、勝てなかった。それが現状だと思う。

岩田は一本のヒットで、びっくりするくらいに不安定な状態に陥るように見える。視線があちこちに飛び、挙動が慌しくなる。だけどそれは、不安な気持ちを必死に抑えよう、落ち着こうとしているからで、一生懸命投げているのはよく分かるのだ。だからとても応援したいと思ってしまう。しかし、岩田の抱える問題は、投球のリズムを単調にしてしまう。彼が落ち着こうとしてする、お決まりのルーティーンの最後の部分。「一塁方向を一度見てから、ホームに向き直り、投球動作を開始する」ここの部分と打者の呼吸が完璧に合ってしまうのだ。

降板した4回。栗原に打たれたレフト前ヒットは、ふつうのヒットだった。どの投手でも起こりうる。打者が待っていた球種がやや甘く入って生まれたヒット。何も悲観することはない。岩田も頑張っていた。続く新井に対して、いい投球だったと思う。だけど、ヒットを打たれたのは、新井の方が一枚上だったからだ。最下位のチームで現時点で打点王。打たれることもある。1アウト1塁2塁、4点リード。


前回の先発は、大雨が降った甲子園でのベイスターズ戦だったが、前回の登板は、下柳先輩が大量失点をしたスワローズ戦でのあのイニングだった。

相手はグライシンガー。あの時点でほぼ勝ち目はないゲームになった。打撃陣はそれから最後まで攻撃の姿勢を崩さず必死になってグライシンガーに抵抗した。結果的にそのことが、その後の四連勝に繋がったと思うが、問題はあそこで「岩田を登板させた意味」についてだ。

現在、周知のように先発要員は手薄なのだ。ふつうならば貴重な先発要員をほぼ敗戦が決まった場面で登板はさせないと思う。
ならばなぜ、岩田を登板させたか。

おそらく「打たれてもいい場面」で「打たれるため」に投げさせたのだと思う。流れは完全にスワローズだった。たとえ久保田やジェフであろうと、あの流れを断ち切ることは難しいような場面。これまでの岩田の登板を踏まえて、ピンチに弱いことは歴然としていたわけで、だからぼくは「打たれてこい」というメッセージと取った。

あの場面の空気をマウンドで感じること。
あの場面で抑えようとするけど、打たれること。
それが岩田にとって大きな財産になると久保コーチは考えたのではなかったか。


久保コーチと岩田の二人三脚は、少しずつだけど、実を結んでいると思った。降板した4回。栗原、新井に連続ヒットを浴びて、1塁2塁の場面でアレックス。初球、変化球でストライクを取る。落ち着いていた。強くなっていると、感じた。

だけど、ここまでが岩田の限界だった。何がきっかけだったか正直分からなかったが、その後どんどん単調になっていく岩田のリズム。投げる前に一塁方向を向く。打者が構える。岩田が投げる。タイミングが合う。カープ打線が岩田のリズムにラクラクと調和してくる。アレックスにレフト前に運ばれ満塁。廣瀬はタイミングを外すも、外しきれずうまくライト前に合わされ、一失点。廣瀬のヒットが単調になっていることの象徴的なヒットのように思えた。球種でタイミングを外しても、「投げる人」と「打つ人」それ自体のリズムが合っていればヒットになる。

走者を三人残して降板。
これ以上ない、最高のタイミングでスイッチ。

渡辺が1点取られるも、苦しい場面をしのいで、2失点ですませる。
好投だった。

岩田降板後のベンチで、久保コーチと二人、話をしているシーンがテレビに映っていた。久保コーチは時折笑顔を交え優しく語り掛けていた。「焦ることはない。ゆっくり作っていこう」そのような表情に見えた。その久保コーチの岩田は「はい」と言えるようになっている気がした。素直に「はい」と。

「好投しても勝てない投手」ではなく、「投げる試合は勝ち投手になれなくてもチームが勝つ投手」そういう投手になってほしい、と前回の先発の試合でそう書いた。

ひとまずたくさんの人の支えの中、今日の試合は先発した試合で勝ったのだ。一つ階段を上れたかな。一つ一つとったら投げるボールは素晴らしい。心技体の「心」がしっかりした時、岩田は革命的なピッチングをする可能性がある。だからこそ、岩田にここまで拘って投げさせているのだろうと思う。今日の内容でどうかな? 次があるかは正直微妙なところ。個人に拘るにも限界があるから。福原が復調してきたらチャンスはまた減ってくるだろうし。

ただ、進もうとしている道は間違いではないと思うし、周りのサポートも万全。「みなさん本当にありがとうございます」そう思えていれば、初勝利はそう遠くはないと思う。

岩田が笑う日まで。


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posted by コーチ at 00:57| Comment(0) | TrackBack(0) | □ 岩田 稔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月29日

岩田稔くん! はい!!

先生  「岩田稔くん! はい!!」
コーチ 「先生、何やってるんですか?」
先生  「岩田稔くん! はい!!」
コーチ 「先生」
先生  「・・・」
コーチ 「先生、返事してくださいよ!」
先生  「・・・」
コーチ 「先生!!」
先生  「はい!!(右手をまっすぐ上に挙げる)」

コーチ 「今日はいったい何やってるんですか?」
先生  「これが、岩田にとってこれから最も大事になるやろうと思うことをやってるんや」
コーチ 「何のことですか?」
先生  「コーチ、小学校1年生の頃思い出してみ」
コーチ 「え、ええ」
先生  「担任の先生が、出欠取るんで、クラスのみんなの名前呼ぶんや」
コーチ 「はい」
先生  「コーチ、その時、返事するだけやのに、一生懸命声出して『はい!!』って返事してなかったか?」
コーチ 「してたと、思います。ええ」
先生  「さらに言うと、『はい!!』って返事することだけに精一杯やったやろ?」
コーチ 「そうですね」
先生  「こない返事したら、だれだれ君がどう思うから、先生がこう思うからとか、そんなこと考えながら『はい!!』ってなんて言ってなかったと思うねん」
コーチ 「そらまぁ、一年生ですからね」
先生  「岩田に必要なのはそういうことや」
コーチ 「何がいいたいか、おぼろげに見えてきましたよ」
先生  「あれやねん。岩田は、いっぺんにいろいろ考えすぎる癖がついているような気がする」
コーチ 「なるほど」
先生  「二回のバント失敗した場面でもな」
コーチ 「えぇ」
先生  「バスターのサインは出てなかったと思うねや」
コーチ 「正田コーチも出てなかったって後でコメントしてましたわ。自分の判断やったんかなぁ、って困ってたらしいです」
先生  「もちろん、相手野手の守備位置見て、自分からバスターに切り替えることは悪いことではない。でも、それはな、『岩田君、バントな!』『はい!!』って、自然な流れで返事ができること前提や、あえてわかりやすいように言うと『お返事』できること前提なんや」
コーチ 「分かりますわ。『はい!バント決めれるように頑張ります!!』ってしっかり思う場所と違う場所で、『ここは野手の守備位置を冷静に分析して、確率が高ければバスターを選択』っていうのが出てきてしまって、そっちが勝ってしまってるって感じですよね」
先生  「せやねん。しっかり『お返事』できてないねん。ふざけてるわけやないで、むっちゃ大事な話や」
コーチ 「分かります」
先生  「まずは『お返事』するところから始めなあかん。じゃないと岩田は絶対肩か肘いわして、投げられへんんくなる」
コーチ 「他人とのコミュニケーションの中でしっかり『はい!!』と言えない状態は即ち、自分の脳のある場所から発せられるメッセージにも『はい!!』と言えないことと同義ですもんね」
先生  「焦ることはないから、時間かけてゆっくり作っていったらいいと思ったな。投げるボールは素晴らしいボールいっぱいあるねんから」
コーチ 「そうですね」
先生  「いい結果を出すために、必要な自分を出すのではないねん」
コーチ 「はい」
先生  「自分がやったことがうまくいった場合に結果的にいい結果になるのがほんまやと思う」
コーチ 「ですね」
先生  「そのためにまず、久保コーチや矢野が言うことに『はい!!』って『お返事』できることから」


コーチ 「難しい人にとっては、とてもつもなく難しいことなんでしょうけどね」
先生  「コーチも昔、そうやったもんな」
コーチ 「お恥ずかしい話ですが」
先生  「『はい!!』って言えるようになってから、コーチ随分成長した」
コーチ 「ありがとうございます」
先生  「目が優しくなったよ」
コーチ 「そうですねぇ。それは自分でも思います。ほんでね、分かったことはね」
先生  「うん」
コーチ 「『素直で一生懸命』がいかに大事か、ってことでした」
先生  「一生懸命は一生懸命やったけどな」
コーチ 「『素直』が難しかったんですよ」
先生  「人それぞれ、いろいろあるもんな」
コーチ 「そうですね。。。」

先生  「ほんで、岩田が決して素直じゃない、って言ってるわけではないんよな」
コーチ 「もちろんです」
先生  「無意識にかかってしまってる、他者との間のフィルターとか、薄いカーテンみたいなもんありきで物事を考えてるように見える」
コーチ 「それを全部取っ払ってほしい」
先生  「問題は一人で解決しなくていい」
コーチ 「ほんまに、そう思います」

先生  「岩田は、たとえば全盛期の中日の野口やとか、ヤクルトの藤井みたいな、そんな投手になれる可能性が十分にあると思う」
コーチ 「そうですね」
先生  「そのために『素直で一生懸命』は絶対に欠かせないことや」
コーチ 「野口や藤井になる以前に、ケガがほんまに心配ですから」
先生  「今のプロ野球界でな、ミスター素直で一生懸命はな」
コーチ 「はい」
先生  「楽天のマー君やと思う」
コーチ 「そうですねぇ。ぼくも彼やと思います」
先生  「そらあんだけ投げ続けてたら分からんけど、彼はケガしにくいような気がなんとなくするんは」
コーチ 「『素直で一生懸命』を既に獲得してるからなんですよね」
先生  「ほんで、マー君すでに8勝もしてる。決して強くはないチームでや」
コーチ 「ルーキートップの数字です」
先生  「初登板のソフトバンク戦でボコ打ちされたけど、しっかり正しく成長を続けてる原因こそ『素直で一生懸命』やと思う」
コーチ 「確かに、でその後ソフトバンク戦でプロ初勝利を上げるんですもんね」
先生  「松中、小久保、多村、って超一流相手にバッタバッタ三振とっての初勝利やった」
コーチ 「マー君はよう、松坂と比較されますけどね」
先生  「うん」
コーチ 「松坂大輔ってやっぱり、全てにおいて別格やと思うんですよ」
先生  「せやな」
コーチ 「でも、マー君、松坂の数字からそれほど遠くない場所をずっとキープしてるんですよね」
先生  「してる」
コーチ 「次元の違う松坂との距離を埋めてるのは、やっぱり『素直で一生懸命の力』っていうか、そういうもんやと思うんです」

先生  「タイガースで見てもな先発と抑えの両エース」
コーチ 「下柳先輩と球児ですね」
先生  「もう、久保田もジェフもなんやったらアニキもレッドもバードもみんなそうや」
コーチ 「はい」
先生  「みんな『素直で一生懸命』の中でプレーすることが当然になってる人ばっかりなんや」
コーチ 「ですよね」

先生  「ケガも病気も患って、今まで他の人には分からん苦労をたくさんたくさんしてきたんやろうと思う。で、その中で、プロ野球のドラフト一位で指名されるような選手になるために、それはもう想像を絶する努力を重ねてきたことやろう。『素直で一生懸命』ではやってられんかったこともいっぱいあるかも知れん。だけど、ここから一流になるためには『素直で一生懸命』は絶対に通っていくべき道やと思うんや。岩田はそれが他の選手に比べても難しい道のりのような気が昨日のピッチングを見てて思ったんや。おせっかいやろうけど心配
させてくれないか。あなたが頑張っていることはとてもよく分かるから。あなたがストイックに自分を追い込みすぎることで、投げることができなくなってしまうことがあったとしたら、そんなに悲しいことはない。『痛い』時には『痛い』と分かり、『勝ちたい』と思ったときに、仲間が笑ってる。そんな野球をしてほしい」
コーチ 「ぼくたちは、岩田稔を応援し続けます」
先生  「初勝利の夜は、みんなで泣きましょう」
コーチ 「『素直』に泣けたら、また一つ強くなれる」
先生  「岩田くん! 『はい!!』」

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posted by コーチ at 11:57| Comment(2) | TrackBack(0) | □ 岩田 稔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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