2007年09月15日

大守備戦の果てに

取りつ取られつの第一戦と打って変わって、大守備戦となった第二戦。

強風の浜風と激しい通り雨の降る序盤、その浜風がタイガースに味方をした。神様にお祈りしたもん。通じたのかな。

タイガースの先発投手は安藤。インコースのシュートを完全に見切られカウントを悪くする苦しい立ち上がりだった。さらに「勝ちに行こう」とする強く気持ちの出た安藤に対し、それをセーブするかのように黙って淡々とリードをする矢野のリズムが噛み合わず、安藤が少し苛立っているように見えた。

確かに安藤が好投する時は「なんとなく打った内野ゴロ」というような「安藤が抑えた!」という印象ではないアウトを積み重ねていくことが必須条件。投手が勝ったのでも、打者が負けたのでもない「なんとなく」のアウト。2年前にリリーフから先発に転向した安藤は、先発として投げるようになった当初、全ての打者を完全に封じようとするリリーフ時のピッチングスタイルが抜け切らず、なかなか先発投手としてのリズムがつかめなかった。

強く気持ちの出た今日の安藤は、その失敗をする可能性が確かにあったと思う。ただ、矢野という捕手は勇気があるというか、頑固というか、「全部抑えにかかっても後でしんどなるだけやし、ふつうにいこ」とばかりにローテンションでアウトコースにミットを構え続ける。「ここに投げれなどうせ打たれる。だから投げろ」そんな感じ。冷たいと言えば冷たいが、それが正解なのだから、そうする。試合終了後に満面の笑みでマウンドへ向かう矢野の表情が印象的なので矢野のリードはそういう温かみに溢れたリードと思いがちだが、それは違う。矢野の本領はこういった、頑固一徹「勝つために一直線でむかうリード」。ただ、そこへ向かうためのプロセスを省くので、安藤が何か納得いかないまま投球していた序盤3回まで。大ピンチの連続だった。大ベテラン捕手に敢えて課題を挙げるならば、この「投手が矢野の考えを受け入れやすくして気持ちよく投げれるようにするプロセス」に気を遣ってほしいな、というところだけど、それはそもそもの人間性が左右する部分なので、仕方ないことなのかも知れない。

逆に野口のリードは優しい。見てるぶんにも気持ちがいい。基本は「よーしいいぞ」だ。「いいぞ〜上園」「いいぞ〜能見」。調子の悪いときでも、ピッチャーの力が最大限ひき出るようにピッチャーに寄り添い、優しく引っ張ってあげる。投手が萎縮して力を出し切れないままマウンドを降りるということは矢野がマスクを被るよりも少ないと思う。だけど、今日のようなシビアな投手戦の大事な場面で、野口が優しく見えないようにしていた、その日投手が抱えている欠陥が浮き彫りになってしまう可能性がある。そうなってしまった時に野口のリードは脆さが出るのか。

そこが出ないように週一回にしてるのかな。と考えてみたり。

矢野がレギュラーであるという理由が今日、本当に良く分かる、そんな矢野のリードぶりだった。


初回。

先頭の井端は打ち取るものの、荒木に非常にイヤな見逃されかたをする。そして粘られ、センター前へ。さらに盗塁を許し、ノリにもシュートボールを簡単に見切られ結果フォアボール。1アウト1塁2塁でウッズという初回から試合が決まってしまうようなピンチを迎えた。ドラゴンズの先発は小笠原。先日のナゴヤドームで15三振を喫している、ふつうに投げられるとほとんど打てないピッチャーだ。ホームランを打たれたら、雨でコールドゲームを期待するしかないような局面で、しかし噛み合わない安藤、矢野のバッテリー。カウントを悪くして、「ここに投げろ」と構えられた矢野のミットからボール二個ぶんシュートして入った、ど真ん中のストレート。その球をウッズが見逃さないわけがなく、大飛球が右中間の上空へ舞った。

正直、諦めた。「うわっ」と言って、天を見上げた安藤。天井を見上げたぼく。

神様が風を吹かせてくれたかな。甲子園以外の球場だったら絶対にホームランだった打球。ナゴヤドームであっても、もちろんホームランだし、東京ドームだったら何かの看板に直接当たって賞金がもらえるような特大のアーチになるべき飛球。強風が押し戻してセンターフライ。桜井のグラブにボールがおさまり甲子園が大きくどよめいた。

さらに5番森野。森野は「オレが打つ」という強い気持ち。矢野は「ここに投げろ」とローテンションでアウトコースに変化球を要求。それほど調子のよくない安藤が強気で攻めていってたならば、森野の発する熱量と安藤の熱量がかみあって、バチーン!と右中間へいかれてたかもしれない。結果、森野がその球をひっかけてセカンドゴロダブルプレー。

ウッズのホームランをセンターフライにした神風と勝負師矢野のナイスリードで、初回の大ピンチを凌ぎ切った。大量点も覚悟で無失点を取りにいった、矢野の大いなる勇気に拍手。

対して攻撃陣は、昨日に引き続き両サイドをやや広めに取る球審と、そこに寸分の狂いもなく投げ込む小笠原に手も足も出ない。鳥谷がデッドボールで出塁するも、2番の浜ちゃん、3番シーツと完全に打ち取られてしまう。そして4番のアニキを迎えたところで、小笠原−谷繁のバッテリーは『対金本用』のカーブでレフトフライ。初回、ドラゴンズペースだった。

そして2回表。
なかなか噛み合わない安藤−矢野バッテリー。矢野は確かに「簡単に打ち取れる場所」へ向かっていたが、そこへたどり着くまでに省かれているプロセスの真っ最中。ビョンと谷繁に連打を浴び、たちまち大ピンチ。さらに藤井が送りバントで、ドラゴンズが9番小笠原はアウトでも、2アウト2塁3塁で井端勝負、という明解な勝負に来ているところ、半分パスボールのワイルドピッチで進塁を許す。ノーアウト2塁3塁。

打順は下位だけど、どうしようもないくらいの大ピンチだった。流れの悪いバッテリー。この場面の藤井で一点取られれば、チャンスが残って井端に回る。そういう場面で井端は必ず打つ。井端が打つと、下手すると満塁でウッズに回る。「優勝」という二文字が遠のいてしまうかに見えた2回表。


全員野球とは、こういうことを言うのだ。
そのことを思い知った。ノーアウト2塁3塁、当然タイガースは前進守備の体系を取る中で、藤井の打った打球はショートの左を襲う痛烈なゴロだった。それを鳥谷が瞬時に反応してダイビング。三塁ランナーをしっかり牽制して一塁をアウト。大ファインプレーで一点を凌ぐ。バッテリーがうまくいってないならば、その時はみんなで守ろう。鳥谷がチームを救う。

このプレーが流れを大きく変えた。少し苛立っているように見えた安藤に、「安藤さん、まだまだこれからっすよ」という、少しはにかんだ鳥谷の笑顔は、気持ちをほぐす意味でとても大きかったのではないかと思う。

さらに、続く9番小笠原の打席で矢野が安藤に少し歩み寄る。それ以降の森野やビョンに対する投球の練習だったのかも知れない。この試合、初めてインサイドにストレートを続けた矢野。そこに気持ちよく投げていく安藤。そしてフォークボールで三振。安藤が取りたかった形でアウトを取らせる。

そして2アウト2塁3塁で井端。
もともと藤井が送って、小笠原が凡退してこの形になる予定だったのだが、その過程が大きく狂って結果的にタイガースの流れで井端を迎えることとなった。

がっちり噛み合った安藤−矢野の攻め方は完璧。しかし、こういう場面での井端は球界屈指の打者なのだ。得点圏打率は確かにチャンスでの強さを計る目安にはなるが、『どうしてもここで一点』という時の打率ではない。10点差で勝ってる試合で2アウト2塁とかいう場面も含まれるので、それは飽くまで目安だ。『どうしても一点という場面での打率(出塁率)』、全試合くまなく見てなければ算出する術がないので分からないけど、井端はその打率が間違いなく高い。若しくは次の打者以降が打ちやすくなるような、相手投手の全球種を投げさせてフォアボールで出塁するとか、そういうことができる打者。

安藤が投じた完璧なフォークボールを、井端は泳ぎながらもミートしてセンター方向へ。抜けていれば2点だった。しかし紙一重で関本が好捕。井端しか打てないような、しぶとい打球を、阪神の「しぶとい人」関本がファインプレー。

大量点の可能性も十分にあった、というかほとんどノックアウト寸前だった安藤が土壇場で復活し、鳥谷、関本のファインプレーで無失点。少しずつタイガースに流れが来るかに思えた。

しかし2回ウラの小笠原が完璧。桜井は外のまっすぐでズバッと見逃しの三振。みっちゃんはインサイドのまっすぐで詰まらせてレフトフライ。矢野は「まったく打てないときの矢野」に戻って三振。

この小笠原の投球から、投手戦のスイッチがバチン!と入った音がした。

3回表
噛み合った安藤と矢野。ひとまず荒木を打ちとって、ノリに対してアウトローのまっすぐで見逃しの三振を取る。安藤の気持ちのいいアウト。そしてウッズをセンターフライ。少しだけタイミングを外して外野フライでアウトにする。この時期まで阪神がウッズを抑えてこれた
象徴的な打ち取り方によるアウト。安藤もようやく流れに乗る。

3回裏
関本、安藤倒れて、2アウトで鳥谷の一二塁間のゴロ。
荒木のファインプレーで三者凡退。大守備戦の様相を呈してきた。

4回は表裏ともに両投手の好投。

5回もともに三者凡退で終わるのだけど、最後の打者の打ち取り方に大きな差があった。

5回表。
マウンドに安藤、2アウトランナーなしで井端。
カウント2−0とあっさり井端を追い込んでから、やはり井端は2−3までカウントを持ってくる。いいリズムになってきたところ、井端を出塁させたくない。カウント2−3から難しいコースをファールにされた後、安藤−矢野のバッテリーの呼吸がバチッと合う。「ここは力勝負」。技術を駆使して出塁を取りに来る井端に対して真っ向勝負を挑んだ安藤と矢野。瞬間それに圧された井端のタイミングが狂う。ショートゴロでスリーアウトだった。

5回裏。
前回に引き続き素晴らしい内容でここまで来た小笠原。しかし得点が入りそうで入らない味方の攻撃と、あまりに完璧すぎる内容にそろそろ綻びが出てもおかしくない頃ではあった。
2アウトランナーなしで関本。やや真ん中よりに入ったストレートを関本がジャストミートする。打球がレフトの正面に飛んでアウトにはなったが、その時の小笠原が示した反応が過剰だった。関本が打った瞬間「やられた!」と大きくレフトへ振り向いた小笠原。得点を与えない投球ではなく、気が付けばランナーを許せない、そんな投球に追い込まれているのではないのかと感じた。

最初から良かった小笠原。最初全然ダメだったけど、矢野の大ギャンブルがはまって、急激に良くなった安藤の投げあい。苦しんでいたのは小笠原だった。


6回
先頭の荒木の打球が赤星不在の布陣の中、最も弱い右中間へ飛ぶ。「赤星だったら」という打球、それが2塁打に。一転大ピンチになった。しかし続くノリが、それはミスではなのだが安藤を楽にしてくれる。勝負を分けた場面だったと思う。ノーアウト2塁という場面でノリ。カウント1−3となって、安藤は非常に苦しかった。しかし次の球をノリがセカンドゴロにしてくれる。近鉄時代のフルスイングを封印した練習生からの今シーズン。ノリの一年間がこの場面での『進塁打』を選択したのだと思う。気持ちは良く分かる。だけど、ここは近鉄時代のフルスイングが怖かった。安藤からすると、攻め入られそうな場面で、アウトを一つくれたという印象だったか。少し楽になって1アウト3塁でウッズ。ここは途中から敬遠でフォアボール。敬遠が不服だった安藤が気のない球で歩かせたことに怒りを見せる矢野。終始今日はそれがはまった。
「そうだ安藤、待ちにまった勝負の場面はこれからだぜ」
矢野の怒りの号砲とともに、ここから安藤エンジン全開。
1アウト1塁3塁で森野。全球速い球を要求する矢野。それを完璧にコーナーに投げ分けた安藤。森野を三振に取った。2アウトとなってビョン。森野と同じように投げれば、森野より怖くない。結果は詰まってライトフライ。

序盤から攻めて攻めてというピッチングをしていれば、この局面での森野、ビョンというところでこのピッチングをする余力はおそらくなかったと思う。矢野の大ギャンブルに、それによって亀裂が生じそうになった時の鳥谷のビッグプレー。それで安藤が落ち着いたことによって矢野のリードが抜群にはまった結果となった。6回を無失点。立ち上がりを考えれば信じられないような結果だったがそれが結果だった。「バッテリーも含めたプロ野球の守備」。十分に堪能できた首位攻防戦だった。

そしてゲームはその直後に動く。

5回の最後、関本のレフトライナーで異常な反応を示した小笠原。加えて6回表の攻撃で、またまた得点できなかったことによって完璧な投球の中追い込まれた小笠原。このイニングがチャンスだった。

先頭は安藤の代打に野口。
やや甘く入ってきたストレート。野口が気持ちで合わせにいった。右中間よりの打球。迷わず二塁へ走る野口。ヘッドスライディングで二塁打。

大ピンチの連続を凌いで凌いで無失点で来た中盤。攻撃はさっぱりで、甲子園はどんよりとしていたのだった。その重苦しい空気に頭から突っ込んでいった野口。暗く大きな塊に風穴をあけた。代走に赤星がコールされ、甲子園はようやく「甲子園」となった。

鳥谷がなんとかバントを決めて1アウト3塁。

打席に浜ちゃん。
気持ちと体がちぐはぐだった浜ちゃんの歯車を、野口がかみ合わせたのかもしれない。あの顔で打席に立ってる時、それは打つ時の浜中だ。

初球、大ファール。

前の回でノリが見せた「進塁打を」という小さなプレーに身をおく意識。この打席の浜ちゃんにその類の意識は全く存在しなかった。「外野フライで一点」その意識が全くない中で打席に立つ浜中は、マウンドの小笠原にどう映っていただろうか。そうなんだ。このワンチャンスをモノにするためにチームとしてずっとやってきたこと。それは小さく一点取りにいくことではない。この局面で、ただ己を信じ、全力でバットを振り切ることだ。それこそがタイガースの野球。昨日の球児とウッズの勝負だってそうだった。小さく守りきろうなんて考えてない。そこで思いっきり投げること、それをやり続けることが自分たちの野球。浜中が打った初球の大ファールは、まさにそれを体現していた。迷いなく振り切って、大きな目で小笠原を睨みつける浜中。

浜中と甲子園に飲み込まれた小笠原。ここまで見せていた完璧なコントロールがきかなくなる。吸い込まれるように真ん中に投げてしまったストレート。迷わず振り切った浜中の打球は、左中間に舞い上がった。初回にウッズのホームランを押し戻してくれた風が、今度は打球を運んでいく。

技術を超えた浜中の2ランホームラン。

チームみんなで守って取った、大きな大きな2点だった。


7回表
そして久保田のメモリアル登板。新記録。
そうだよ、MVPは久保田しかいないんだよ。

1アウトから代打の上田にヒットを許し、続けて代打の堂上兄に粘られ四球、しんどい場面で井端だった。

あれはもう、久保田の一年間全部で投げ込んだストレート。打たれるわけがない。真っ向勝負でダブルプレー。偉大な金字塔に自ら花を添えた。


7回裏
ピッチャー代わって石井。
久本は、明日だな。

浜ちゃんが打ったので負けてられない桜井がヒット。
藤本送りバントの場面でストライクが入らない石井。ストレートのフォアボールでノーアウト1塁2塁になった。

ここでまた、深みのある岡田采配。
矢野に強攻策。

もちろん、ストライクを取るのに苦しんでいる石井に、アウトを簡単にあげないことで、ここ最近の四球連発押し出しの可能性を狙ったこともあるだろう。さらに、1塁2塁の送りバントは失敗の可能性も比較的高く、失敗した場合にドラゴンズに流れがいってしまうというリスク。打たしてダブルプレーと、送りバント失敗、どちらが確率が高いかはどちらとも言い切れない。

ただ、そういう分かりやすい理由だけではないのではないかと感じた。

7回。2点差。ノーアウト1塁2塁で矢野に強攻させる意味。これは「2点を守りきるための強攻策」ではなかったか。8回、9回。もちろんジェフと球児。ジェフは休み明け、球児は昨日の今日。どちらも不安を抱えてのマウンドだ。そこで在るべき矢野は、超強気の矢野なのだ。しかし、クールに安藤を引っ張ってここまできた終盤。送りバントをしてベンチに戻り、守りにつくのと、打とうとして(もちろんヒットが一番いいのだけれど)たとえアウトになっても、打とうとした矢野が守りにつくこと。ここで一点取りにいくよりも、一点取れなくても、矢野がこの場面で打とうとすることが勝てる確率が上がると判断したのではないか、そう思った。

結果この打席、矢野はレフトへの飛球に倒れる。
後続も抑えられ無得点に終わった。

だけど、8回のジェフはウッズの前にランナーを出したが、ウッズをダブルプレーに取ってそのイニングを全うした。

9回の球児も昨日の影を乗り越えて、三人で最終回を締めることができた。

直接関係しているかどうかは分からないが、結果は不安を抱えていたジェフと球児がしっかり抑えて勝ちきったゲームとなった。

先発の安藤が踏ん張って、「ここぞ」という場面で迷いなく振り切った浜中。その点をJFKで守りきるというタイガースの形でもぎとった勝利。

その中に神風があり、矢野のギャンブルがあり、チームを救った鳥谷のビッグプレーがあった。ノリの一年間が打たせた進塁打が無失点の鍵を握り、矢野に呼応した安藤が最後の最後で自らを解放しきってピンチを凌いだ。関本の打球に過敏に反応するまでに追い込まれた小笠原は、やはり甲子園に飲み込まれていった。そのきっかけを作った野口のヘッドスライディング、真正面からその気持ちを受け取った浜中のホームラン。久保田の2007年が井端を押し込み、7回の矢野への強攻策が、不安を抱えた8回のジェフ9回の球児を引っ張らせた。

この大一番でベストゲーム。
大守備戦の果てに、大きな大きな二文字が見えてくる。

優勝、栄光、歓喜。
その二文字は何でもいい。

確かにその言葉を見据え今日、大きく一歩前進したんだ。


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posted by コーチ at 19:56| Comment(4) | TrackBack(1) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月09日

矢野の中腰


先生  「なぁ、コーチ」
コーチ 「はい」
先生  「今から、オレはコーチの目の前まで行って、大声で『こんにちは!!』と言います」
コーチ 「え?」
先生  「その時に、最も自然な受け答えをしてください」
コーチ 「なぜかは聞かない方がいいんですよね?」
先生  「せやな」
コーチ 「先生、なんか自信ありげやし、いいですよ。いつでもきてください」
先生  「では行きます」
コーチ 「はい」

(先生、三歩近づいてコーチの前へ。顔を間近につける)
先生  「こんにちは!!!!!」
コーチ 「・・こ、こんにちは、ってちょっと恥ずかしいですわ(苦笑)」
先生  「今の自然な受け答えか?」
コーチ 「自然、、じゃない気がします」
先生  「じゃあもう一回行きます」
コーチ 「はい」

(先生、三歩後ろに下がって回れ右。そして、もう一度三歩近づいてコーチの前へ。顔を間近につける)
先生  「こんにちは!!!!!」
コーチ 「・・こ、んにちは」
先生  「どやった?」
コーチ 「恥ずかしがったらあかんって思いすぎて今のも自然じゃないですねぇ。難しいですわ」
先生  「ほんなら次で最後な」
コーチ 「はい」

(先生、再度、三歩後ろに下がって回れ右。そして、もう一度三歩近づいてコーチの前へ。顔を間近につける)
先生  「こんにちは!!!!!」
コーチ 「こんにちは!!!!!」
先生  「なるほど」
コーチ 「思いっきりいってみたんですけど」
先生  「それはどやった?」
コーチ 「これもちゃいますねぇ。力んだ時点で自然な受け答えじゃないです。で、これで何が分かるんですか?」
先生  「ほな、帰るわ」
コーチ 「ちょっと先生、待ってください。答え、答え教えてもらわんと」
先生  「ほなまたそのうち」
コーチ 「え? ほんまに帰ってもうた」


(5分後。コーチの携帯電話がなる)

コーチ 「あ、先生から電話や。もしもし、ちょっと先生」
先生  「こんにちは!!!!!」
コーチ 「え?」
先生  「それやで、自然は今の『え?』やで!!」
コーチ 「どういうことですか。先生はいったい何の話をしてるんですか!!」
先生  「電話代もったいないからもう一回行くわ。家の前おるし」
コーチ 「はよ、来てください」

(先生、戻ってくる)

先生  「昨日の8回9回の話やわ」
コーチ 「野球の話なんですね」
先生  「せや、オレは野球の話か、面白いと思った話しかせん。あと、酒を飲んだら少し下ネタも言う」
コーチ 「そんなこと、今、正直に言わなくていいです」
先生  「阪神の矢野がな」
コーチ 「はい」
先生  「ここ一番の時に、分かりやすくインコースの高目に中腰で構えてたやろ?」
コーチ 「あれ、ちょこちょこやりますよね」
先生  「少年野球のキャッチャーとかああいう風に指導したりもするやん」
コーチ 「そうですね。ピッチャーがストライク投げること自体が難しいですから。できるだけ分かりやすく構えよう、みたいな感じで」
先生  「せやけど、久保田と球児は当然少年野球のレベルやない」
コーチ 「そらそうですよね(笑)日本を代表するクローザーですもん」
先生  「矢野はある面で少年かも知れんけど、捕手の技術は当然一流なわけや」
コーチ 「確かに、ある面では少年ですね(笑)でも、一流の捕手です」
先生  「で、相手の打者も久保田の時は谷。球児の時はヨシノブ、小笠原、二岡。そうそうたる顔ぶれや」
コーチ 「はい」
先生  「その時に、なんであんなに早くから構えて『次インハイのまっすぐ行きますよ』ということを、相手のバッターに知らせるのかについて考えてたんや」
コーチ 「なるほど。それはとても興味があります」
先生  「さっき『こんにちは!!!』って大声で言うたやろ」
コーチ 「はい」
先生  「『いくでー、いくでー、来たー』って感じやなかった?」
コーチ 「そうですね。先に『大声でこんにちは、って言うでって宣言されてるから、先生がこっちに一歩ずつ近づいてきている時からなんか身構えてしまいましたね。あ、そうか・・・」
先生  「何か気づいた?」
コーチ 「先生、さすがですねぇ」
先生  「でも、酒飲んだら下ネタ言うで。少しやけど」
コーチ 「恥ずかしがらんでいいですよ。あぁ、なるほどようできてますわ」
先生  「やろ」
コーチ 「一回目の時、ぼく先生の顔面が近くにあってそこから挨拶されることに、向き合えなかったんですよ。恥ずかしくて逃げてしまった」
先生  「うん」
コーチ 「で、二回目はそれじゃあかん、自然やない、って思って、恥ずかしがらんとこうとする余り、かたくなってしもうたんですよね」
先生  「うん、うん」
コーチ 「ほんで三回目は、もうよう分からんしとにかく思いっきりいこうって思って、思いっきりいったけどうまくいかなかった」

先生  「これで空振り三振やろ」
コーチ 「理にかなってると思います」
先生  「『いくでー!』『はい、来たー!』って感じは、さっきのこんにちはで言うと『ふつうのこんにちは』やったらもちろん逆効果で、コーチは難なく対応してくると思うねん」
コーチ 「はい」
先生  「やけど、顔面の間近で、さらに大声ってなると様相は一変する」
コーチ 「久保田や球児のインハイの速球ってことですよね」
先生  「『いくでー』が物凄い効果的なわけや」
コーチ 「昨日で言うと、久保田から谷が打ち上げたフライは『かたくなってしまった』ですよね」
先生  「せや、プラス久保田の球の力」
コーチ 「で、球児対ヨシノブの三振、球児対小笠原のキャッチャーフライは『思いっきりいこうとしすぎてしまった』」
先生  「プラス、球の力」
コーチ 「なるほどなぁ」
先生  「で、最後に電話して、コーチ『え?』ってなったやろ」
コーチ 「はい」
先生  「あれがほんまは一番自然やと思うねん」
コーチ 「ですねぇ。予期してませんでしたから」
先生  「予期してなかったけど、それがあることは知ってたから瞬時に心のどこかがそれに対応してるやろ?」
コーチ 「ですね。その大声の挨拶と調和を図れる場所に心を落ち着かせようとしてたような気はします」
先生  「巨人のバッターほとんど超一流なわけでそれが怖いんやでな」
コーチ 「『え?』って反応して自然と出したバットに当たった。飛んでいった、みたいな感じですよね?」
先生  「せやせや。それが怖いんやけど、『次インハイですよ』って中腰で構えた時点で」
コーチ 「絶対にバッター身構えてしまいますもんね」
先生  「以上、矢野の中腰は、けっこう理にかなっているんやないかという考察でした」
コーチ 「うん、凄いですよ先生」
先生  「そんなことあらへん。たまに下ネタも言うで」


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posted by コーチ at 14:49| Comment(3) | TrackBack(0) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月14日

信じた矢野に、軍配。

言うことない。あまりに言うことのないゲームだった。

勝負は「矢野」vs「谷繁」。
打つほうではさっぱりだった矢野とドラゴンズ唯一の得点となったホームランを放った谷繁。しかし「捕手」として、矢野の圧勝だった。

先発は阪神がボギー。中日が山井。立ち上がりの調子はボギーがいつも通り。対して山井は絶好調だった。

1回裏、タイガースが先制したイニング。
先頭の鳥谷に対してカウント1−2から、谷繁−山井のバッテリーはストレートでストライクを取りにいく。球速146km/h見事なストレートで鳥谷は空振りした。待って振ったストレートで完全な空振り。絶好調の赤星は除いて、シーツとアニキ。現状で考えれば速いストレートの対応という面で、不等号の向きは鳥谷>シーツ・アニキ。得点は難しいだろうと感じた。

ところが、赤星がストレートを二塁打してしまったことで、谷繁があれほど素晴らしいストレートを信頼しなくなる。あれは山井のストレートが切れていなかったのではなく、赤星が絶好調という理由のヒットだった。

1アウト二塁でシーツ。初球インコースのストレート。これもまた素晴らしいボールだった。3球続けられたらまず打てないな、そう思った。ところが谷繁が二球目に要求したボールはカーブ。甘く入ってシーツがそれをレフト前へ。甘い球だったがよく一球でヒットにした。エライ! 続くアニキに対しても、ストレートで攻めてくる風でもなく中途半端な配球で四球。林クンもフォアボール。

桜井だった。

今日の投手戦の原因を作ったのは主審の判定の悪さもあったように思う。
この桜井の打席が顕著だった。カウント2−0から際どい外のスライダーをよく見送ったのだ。カウント2−1になって4球目。同じコースのスライダーだった。自信を持って見送る桜井。しかし、判定はストライク。人間がやることなので、ある程度アバウトなのは当然だと思うが、「この一球で試合が大きく動く」という場面で同じコースの同じ球種をボールと判定したりストライクと判定したりするのはいかがなものか。

桜井は一流になるための壁の中にこういうものもあるのだ、と肌で感じただろう。これで調子を崩さなきゃいいが、と心配していたのだった。この時点では。


2回表。
トータルで見ればナイスピッチングのボーグルソンだったが、このイニングはとても危なかった。カウントを取りにいくストレート系のボールが真ん中に集まる。

矢野だった。

ボーグルソンも山井も、基本ストレートでストライクが取れなければ苦しい。谷繁は初回に赤星にストレートをヒットされてから、変化球主体のリードに早々と切り替えた。しかしことごとくストレート系の球が甘く入るボギーに、矢野は真っ向勝負を選択させる。
「いいから、こい! 大丈夫!! ノープロブレム!!」

先頭の森野にライト前ヒット。ノリにあわやレフトオーバーという強烈なライナーを打たれ1アウト。ここでビョン。ビョンは前回の対戦よりも遥かに振れていた。甘く入ればバチーンと右中間という雰囲気の初球バックネットにファール。

しかし矢野、ズバッとストレートで三球三振に仕留める。

コントロールが甘かったボギーのまっすぐを信頼して投げさせた矢野。そうやって抑えなければ抑えられる打線ではない。勇気ある二回の配球だった。

この後一見、ボギーと山井のがっぷり四つの投げあいのように見えていたが、実際微妙な差があった。

矢野のリードは、ボーグルソン主体。マウンドにいるのがボーグルソンであることを基本に組み立てる。ボーグルソンが投げていることの必然が非常にある内容だった。ボギーは85点の出来。それを矢野が100点に引き上げた。

対して谷繁の方は、どちらかと言えば捕手主体。投手が山井である必然があまりない。今日の山井は120点の投球ができる可能性があった。それを100点に引き下げてシュートとカーブで打ち取っていった。

100点の投球で投げ合う両投手の「100点の内容の差」、
これが必ず終盤に影響するはずだ、そう信じて見守っていた。

2回の裏。関本からの攻撃の前にノートに書いたメモを見直してみる。
「初球、谷繁がどう攻めてくるか。変化球でそれを打てば勝てる。変化球で打てなくてもほぼ勝てる。ストレートでそれを打てなかった場合、やばい」
先頭の関本。初球はスライダーだった。結果打ち取られたが、ほぼ勝てるとそう思った。

3回の裏のシーツのピッチャーゴロでダブルプレーの後のアニキの打席。フォークで攻める谷繁。荒木のファインプレーでゲームは動かなかったが疑問を持った。

そして4回表はボギーが、ウッズ、森野、ノリを完璧に打ち取る。矢野がボギーの状態を引き上げた瞬間だった。

4回裏、林クンの三遊間のゴロを井端がファインプレー。谷繁の大きなミスを山井の好調と、守備で必死に覆い隠しているように見えた。

5回表、そしてその谷繁がホームランを打つ。初球のチェンジアップが抜けたところだった。谷繁は矢野の配球を読んだというよりも、「自分ならこれを投げさせる」という球を狙ったように見えた。

ここからだ。谷繁は、より「谷繁」へと変化したのだ。

序盤よりもより「谷繁比率」の高くなった中盤のドラゴンズバッテリー。どこかで必ず投げてはいけない球がいってしまうはずだった。そのためには山井を続投させなければならず、チャンスで9番にまわさないこと。それが必須事項だった。

2回に立ち直ったボギーはすいすいと投げぬく。7回で降板したが、見事な投球内容だった。ナイスピッチング、とナイスリード。

8回も久保田がしっかり抑えて、

そしてやってきた8回の裏。

内野安打で出塁した赤星を、迷わずバントで送った岡田監督。シーツもそれを喜んで受け入れていた。
「金本」という名前がどれほど偉大かを思い知るが、あれほどまでに状態が悪くてもドラゴンズはあの場面で敬遠を選択するのだ。現状でアニキと林クン。やはりアニキの状態は明らかに悪い。前の打席ではおそらくシュートをコツンとレフト前に打つイメージで打席に入っていた。しかしその球は一度もこず、甘いカーブで空振りの三振を喫していた。足が踏ん張れない。対応できないのだ。それはもう、仕方がない。対応できる打ち方が見つかるまでぼくらはとことん待つ。もちろん、待つ。

林クン勝負で「勝った」と思った。

120点の投球ができたはずの山井を100点で投球させてここまで抑えてきた「谷繁比率」の高いピッチング。そして、投げてはいけない球はこのとき訪れた、一番投げてはいけない球を一番投げてはいけない場面で。

林クンが素直に出したバットから放たれた打球は左中間を深く破った。
直後に桜井がバックスクリーンに打球がめりこみそうなホームラン。
ゲーム序盤にした心配は、もう払拭された。

より「谷繁化」した谷繁が招いた、8回の4失点。
矢野はいつも通り。

投手戦の中身の微妙なズレ。
信じた矢野に、軍配。

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posted by コーチ at 21:34| Comment(0) | TrackBack(3) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月27日

帰ってきたスーパーヒーロー矢野輝弘

先生  「そ〜れ、むこうへぶちこめ、ライトスタンドへ〜!!かっとばせ〜、かーねもと!!」
コーチ 「ちょっと、先生」
先生  「き〜たえたその体、あ〜ふれる気迫」
コーチ 「響きますよ、銭湯なんですから。他のお客さんに迷惑です」
先生  「何言うてんねや、コーチの方が銭湯行こうって誘ったんやないか。ナゴヤ三タテの夜を銭湯で満喫しましょう、言うから来たのに。コーチ、ちっとも満喫してないやないか」
コーチ 「先生の満喫の仕方が非常識なんです。ぼくはもっと湯船につかってゆっくり余韻に・・・」
先生  「球児、ナイスボォォォォル!!!!」
コーチ 「だから、立ち上がらんといてください!!って、どこ行くんですか!?」
先生  「ちょっと護摩行してくる」
コーチ 「護摩行って、どうするつもりなんですか」
先生  「サウナで座禅組んでアニキに『気』を送るんや」
コーチ 「それは間違いなく、護摩行ではないです」
先生  「ほな、ちょっとしてくるわ〜」
コーチ 「ちょっとするもんやないでしょう」



(風呂上り)
先生  「プハー、やっぱり護摩行の後のビールは格別やなぁ」
コーチ 「うまいんはうまいですけど、うまいんは風呂上りなだけです。先生は護摩行してないです。サウナで座禅組んで『アニキ、膝』って呟いてただけです」
先生  「アニキも護摩行の後のビールはうまかったことやろうな」
コーチ 「修行でやってはるんやから、ビールを飲むとは思えませんけど」
先生  「せやけど、コーチ」
コーチ 「はい」
先生  「ナゴヤドーム、三連勝やなぁ」
コーチ 「そうですね。やってしまいましたねぇ」
先生  「乱戦二試合後の、THE投手戦」
コーチ 「見ごたえありましたね」
先生  「序盤の川上はちょっと打てそうもなかったで」
コーチ 「気合は入ってましたしね」
先生  「ストレートは走ってるし、コントロールも抜群。シュートとカットボールをサイドに投げ分けて、そうか思ったら、高目からカーブやフォークや」
コーチ 「『的を絞らせない』という風に表現される投球術のまさに最高峰の投球でしたよね」
先生  「対して、ボーグルさん」
コーチ 「ボーグルさん、って言うとちょっとイメージ変わりますねぇ(笑)」
先生  「こちらもまたストレートがビシビシ決まる」
コーチ 「初回の井端荒木を連続してストレートで見逃し三振。これで乗れましたよね」
先生  「ボーグルさんもそうやけど、これで乗れたんが矢野やったと思う」
コーチ 「確かに。この試合は、川上対ボーグルソンの対決であって、谷繁対矢野の対決が大きく勝敗を分けた試合でした」
先生  「矢野、会心のリードやったな」
コーチ 「そうですね。実績を考えれば、川上の方が明らかに一枚も二枚も上ですから」
先生  「川上が100%の力を出してくるなら、ボーグルさんは120%出してやっと五分や」
コーチ 「それを見事に引き出したのが矢野でした」
先生  「コーチは、矢野のリード見ててどない思った?」
コーチ 「あれですね。相手打線を『束』にして打ち取ろうとしてるっていうか、その打者に投げてない球を見せ球にすることによって、初球から追い込んだ状態で投球することができるみたいな、そんな配球かなぁ、とよく分かんないですけど」
先生  「『束』ってうまいこと言うなぁ」
コーチ 「現在の福留不在のドラゴンズ打線は右左のジグザグは取っていますが、メンタル面でわりと似通ったバッターが並んでるんですよね」

1番 井端  万能 
2番 荒木  まぁまぁ万能
3番 井上  ストレート打ちたい
4番 ウッズ ものすごい。だけどある次元を越えたストレートはホームランにはならない。
5番 森野  ストレート打ちたい
6番 中村紀 ストレート打ちたい
7番 李   速いストレートがあればそれほど怖くない
8番 谷繁  速いストレートがあればそれほど怖くない

コーチ 「こんな感じですかね、これが福留がおる場合は機能すると思うんですよ」

1番 荒木  まぁまぁ万能
2番 井端  万能
3番 福留  万能
4番 ウッズ ものすごい。
5番 森野  ストレート打ちたい。
6番 中村紀 ストレート打ちたい。

コーチ 「二番三番四番は完璧に投げてもなかなかアウトにならない。バッテリーが精神的に消耗したところを森野が決め打ちでスリーランってよくありましたよね」
先生  「なるほどなぁ。理にかなってると思う」
コーチ 「これが、福留不在やったことで大きく狂ってもうた」
先生  「なるほどな。でな、初戦と第三戦のオーダーが変わったけど、これはなんでや?」
コーチ 「キーは、井端と李やと思います」
先生  「初戦は李が二番、井端が三番やったもんなぁ」
コーチ 「落合監督は李が『まぁまぁ万能』の予定で二番に置いたんやと思います」
先生  「すると、こうなるわけやな」

1番 荒木  まぁまぁ万能
2番 李   まぁまぁ万能
3番 井端  万能
4番 ウッズ ものすごい
5番 森野  ストレート打ちたい
6番 中村紀 ストレート打ちたい
7番 井上  ストレート打ちたい
 
コーチ 「はい、この並びがベストオーダーと最も近く、福留不在のマイナスを最小限に抑えられると落合監督は考えたんじゃないでしょうか?」
先生  「ところが、誤算は李の不調」
コーチ 「まぁまぁ万能、やったはずが、速いストレートがあれば怖くないバッターになってしまった。好調時は万能型の打者やと思うんですけど、この三連戦に関しては調子が悪かった、と」
先生  「ということで、二戦目からいきなり打順変えてくるわけや。ほんで、オレわからへんかってんけど、荒木井端の順を井端荒木に入れ替えた理由はなんなんや?」
コーチ 「これは、飽くまで想像ですけどね」
先生  「おう」
コーチ 「井端をチャンスメーカーとポイントゲッターの両方でフル稼働させたかったんやと思います。1番と3番の両方打たしたい」
先生  「具体的にはどういうことや?」
コーチ 「二戦目から3番井上を入れて、李を7番に下げましたよね」
先生  「おう」
コーチ 「これは、ゲームの終盤に7番のところに投手を入れて9番を打者にする可能性があるということやと思ったんです」
先生  「確かに二戦目はそうしてるなぁ。9番のとこで代打で英智出して、そのままセンターに入って、李に代わってピッチャークルスやった」
コーチ 「するとね、谷繁、英智の次が井端になるんですよ」
先生  「なるほど、ゲームの終盤は三番打者になるわけやな」
コーチ 「井端荒木の順にする意味はこのくらいしか思いつかなかったですけども」
先生  「ほな、話戻して、や」
コーチ 「はい」
先生  「矢野のリードの話やけど」
コーチ 「肝はやっぱり『ストレートを打ちたい人』が3番、5番、6番の中軸に収まってしまったことにあると思うんです」
先生  「これをうまいこと利用したわけやな」
コーチ 「そう思いました」
先生  「まず初回や」
コーチ 「ボーグルソン、ブルペンから良かったんかも知れないですけど、矢野はストレートがどれくらい通用するかを井端、荒木に対して試してみたんやと思います」
先生  「なるほど。井端に対して6球中、5球がストレート。荒木に対して5球中3球がストレート。今の野球としちゃかなり多い割合やわな」
コーチ 「さらに、初球と決め球がいずれもストレートやったんです」
先生  「これは『ストレート打ちたい人たち』は意識してしまうわな」
コーチ 「ですよね。で、この後3番の井上には、初球シュートで決め球がチェンジアップでショートゴロ」
先生  「完璧な立ち上がりや」
コーチ 「これでボーグルソンと矢野が乗りました。二回は先頭ウッズには、まっすぐで押しまくってます」
先生  「ある次元を超えたストレートはホームランにできない」
コーチ 「ボーグルソンのストレートがその次元であることを矢野が確信したんでしょうね。先頭のウッズはヒットで出塁させてもかまわないですしとにかくストレート投げたら、抑えてもうた」
先生  「ほんでこの後やな」
コーチ 「森野、中村紀の『ストレート打ちたい』が続くところで」
先生  「森野は初球カットボールでファーストゴロ」
コーチ 「ノリは、初球チェンジアップで入って、ストレートをボールにして、三球目のチャンジアップでレフトフライ」
先生  「『束』にして打ち取るかぁ」
コーチ 「投げてないストレートが、さも投げられたような印象で打席を迎えさせることに成功したんやと思います」
先生  「初球から追い込まれてるみたいな」
コーチ 「ほんま、そうですね」
先生  「三回は『速いストレートがあれば怖くない人たち』が続くわけやけど」
コーチ 「まず李をストレートでセンターフライ。で、ここで谷繁対矢野なんですが、これはほんま読みあいやったと思います」
先生  「谷繁は変化球待ってたんやろな。谷繁型のリードやったら変化球投げさせそうやもんな」
コーチ 「ところが、矢野は『今の谷繁やったらまっすぐ打てん』って決め付けてガンガン投げさせる」
先生  「第1ラウンドは矢野に軍配」
コーチ 「結果的に序盤の3イニングパーフェクトに抑えたんですよね」
先生  「そして四回や」
コーチ 「ラッキーやったんは、この試合初めていい当たりされたんですけどね」
先生  「さすがは井端や」
コーチ 「それが正面に飛んでくれた」
先生  「そういうのも野球やからな」
コーチ 「荒木の内野安打は仕方ないとして」
先生  「この後『ストレート打ちたい人』なんやな」
コーチ 「井上に繋がれるとワンアウトランナー1,2塁ないし1、3塁という場面でウッズという非常にしんどい場面になるところで」
先生  「初球、カットボールで空振り」
コーチ 「ストレート待ってたんですよね」
先生  「ほんで、二球目のストレートを見逃し」
コーチ 「これすごい重要なシーンや思ったんですけどね」
先生  「うん」
コーチ 「『ストレート打ちたい人』は、ストレートのストライクを見逃すことがごっつい悔しいんですよ」
先生  「なんとなく分かるなぁ」
コーチ 「あぁ、今なんでストレート狙ってなかったんやろ!ってものすご後悔してしまう」
先生  「打席の中で悔恨の念を持たせてしまえば、勝負アリやはな」
コーチ 「矢野がむちゃくちゃ冴えてたのは、この『ストレートを打ちたい人たち』に対してストレートを投げさせるタイミングやったと思います」
先生  「結果考えることが完全に裏目裏目に出てタイミング崩してしまった井上は、チェンジアップで併殺」
コーチ 「矢野の完全勝利でした」
先生  「五回はウッズからやな。初球のカットボールをセンター前やった」
コーチ 「ウッズは、ヒットで出したらいいんですよ」
先生  「この後の『ストレート打ちたい人たち』を抑えればええからな」
コーチ 「そうなんですよね。ここで矢野がまたまた冴えてました」
先生  「森野に対して初球、二球目と続けてストレートやった」
コーチ 「これを森野が見逃すんですよね」
先生  「前の回の井上がチェンジアップで併殺打に打ち取られた残像もあったかな?」
コーチ 「あると思います。同じ左打者やし、これまでの井上、森野、ノリに対する一貫した攻め方を見て変化球狙いにしたんでしょう」
先生  「ところが、それを矢野が読みきった」
コーチ 「ストレートを打ちたかった森野を、結局全球ストレートで三振にとるんですよね」
先生  「凄いな、ほんま」
コーチ 「で、次のノリにはストレート狙われるんですよね」
先生  「少し危なかった」
コーチ 「やけど、おそらくは、ノリの中に少しの迷いがあったのではないかと思うんです」
先生  「ここまで完璧にやられてると、『打つこと』よりも『完璧にやられないこと』を優先してしまいそうやもんな」
コーチ 「狙いにいったはずのストレートがファールになる」
先生  「そして、チェンジアップでまた併殺」
コーチ 「これほど矢野のリードが疾走してる感じは久し振りでしたよね」
先生  「やけど6回、李にホームラン打たれてまう」
コーチ 「少しボーグルソンが疲れてきたんやと思います。それまでのイニングほど球威がなくなってしまった。でもそら一点くらい取られますよ」
先生  「大事なんはその後、二点目を取られなかったことやわな」
コーチ 「そうです。キーはやはり『ストレートを打ちたい人』3番の井上でした」
先生  「とりあえず、李にホームラン打たれた後、矢野対谷繁第2ラウンドも矢野の勝利で1アウト。川上は簡単にうち取って2アウト」
コーチ 「問題はここからで、やっぱり井端はこういうところで出塁するんですよね」
先生  「しかも、粘ってフォアボール」
コーチ 「ただの出塁ではなく、以下の打者を打ちやすくするフォアボールでした」
先生  「ツーアウト一塁でランナー井端は盗塁もあるし、なにかとやっかいな場面になってまう」
コーチ 「で、荒木にライト前に打たれてしまうわけです」
先生  「そして、『ストレートを打ちたい人』井上登場」
コーチ 「ここは大きなキーポイントでしたね。前の回で全球ストレートでやられた森野の残像と、自分の前の打者の荒木に対してもストレートで攻めてきたこと。自分が前の打席でストレートを見逃しチェンジアップで併殺に打ち取られた悔恨。すべて加味した矢野の配球やったと思います」
先生  「チェンジアップを二球続けて、サードフライ」
コーチ 「見事に抑えきりました」
先生  「ボーグルソンの力を120%出し切って、この時点で0対1」
コーチ 「素晴らしい内容でしたね」
先生  「そして、7回表、急激な絶好調を迎えたシーツが出塁して」
コーチ 「アニキの一振り」
先生  「迷いがなかったな」
コーチ 「さすがですよね。ほんまに凄い。ちょっとでも迷ってたらファールになってると思うんです。前の打席で三振したコースとほとんど同じコースのまっすぐでしたしね」
先生  「序盤から凄いピッチングをする川上に対して、アウトになりながらも、なんとかみんなで抵抗してきた結果やったんかな、少し球威が落ちたように見えた」
コーチ 「さらに林クンがバチーンとセンターオーバー」
先生  「桜井はシュートにやられっぱなしやったけども、これはいい経験ってことで」
コーチ 「そうですね。そして1アウト三塁で攻守を逆にした矢野対谷繁。ドラゴンズ側から見れば、もう、一点もやれない場面で矢野の読み勝ち」
先生  「シュート、シュートで追い込まれて、2ストライク2ボールの場面やったな」
コーチ 「ここでカットボールを待つ気持ちが少し強かったら、勝負球のシュートで桜井と同じような内野ゴロになってたと思います」
先生  「レフトフライ、決勝犠飛」
コーチ 「矢野が完全に戻ってきましたね」
先生  「ほんで、7回裏や。ピッチャーがダーウィンに交代したことで矢野のリードも変化したな」
コーチ 「ですね。またウッズが先頭でしたけど、ホームラン以外は構わないというスタンスで全部変化球で三振」
先生  「徹底してるよな。ほとんど、ストライクゾーンに投げさせようとせぇへんもんな」
コーチ 「結果的にそれがいいように出ましたね」
先生  「やけど、森野にはストレートをヒットされてしまう」
コーチ 「最初のストレートを見逃させたところまでは今までどおりやったんですけど、その後ストライク入らなくて3ボールにしてしましたから」
先生  「カウント的に開き直ってストレート待てる局面を与えてしまったんよな」
コーチ 「ですが、その後のノリに対して初球をストレート。これをノリが見逃します」
先生  「勝負アリやったな」
コーチ 「そうですね。悔恨のノリ。二球目のストレートを前の打席と同様にファール。結果チェンジアップで、またも三塁ゴロ併殺」
先生  「ほんまやったら、ここからすんなり久保田、球児でゲームセットのはずやねんけど」
コーチ 「ドラゴンズも負けられないですし、久保田も疲れてて全然おかしくないですし」
先生  「三連投やし、オールスターも休んでないしな」
コーチ 「抑えてほしいけど、酷な面もあると思いますよね」
先生  「カウントを悪くしては打たれるという悪い流れやったな」
コーチ 「立浪に意地のタイムリー打たれて一点差、なおもノーアウト1塁2塁で井端」
先生  「これ以上のピンチはありえんっていうピンチやったな」
コーチ 「ドラゴンズサイドとしてもむつかしい場面やったと思うんですけど、ここで送りバントしようとしてきましたよね」
先生  「福留がおらん今、チームで一番期待できるバッターやからな」
コーチ 「こういう場面では、ウッズよりも圧倒的に井端が怖いです」
先生  「正直、送りバントで助かった思ったもん」
コーチ 「井端を1番に入れたんがこの場面に限っては裏目に出てますしね。荒木で送って井端の方がドラゴンズとしては得点できる確率が圧倒的に高いですから」
先生  「ワンアウト二塁三塁で荒木と井上ならば、なんとかなる可能性があると思った」
コーチ 「ところが、ストライクが入らない」
先生  「さすがにヤバイと思ったよな」
コーチ 「でもここからが今日のスーパーヒーロー矢野の出番でしたよね」
先生  「もうどうなってもええから思いっきり投げよう作戦」
コーチ 「ノーアウト満塁で荒木に対して全球ストレートでした」
先生  「詰まってセカンドゴロで1アウト」
コーチ 「そして、今日のキーマン井上を迎えます」
先生  「ストレートを打ちたいバッターには、迷わせて、ストレートでカウントを取る」
コーチ 「ここまで一貫してやってきたことを矢野は信じて通しました。久保田のストレートが少し良くなってきたことも加味して」
先生  「外野フライも打たれたらあかん場面」
コーチ 「三振がほしかった」
先生  「スライダーのあとのストレートとはファールになる」
コーチ 「初球、二球目スライダーで1ストライク1ボール」
先生  「そして三球目のストレートが、ファール」
コーチ 「矢野は『よし、なんとかなる』と思ったかもしれないですね」
先生  「その後、ストレートを三球続けてボール、ファール、ファールで2ストライク2ボール」
コーチ 「ストレートが仕留められない井上、次のストレートこそ」
先生  「ここでインローにスライダー」
コーチ 「見事な三振でした」
先生  「しかし、まだまだ大ピンチは終わらず」
コーチ 「もし、今シーズン、秋にタイガースが奇跡を起こしていたとするなら、何度も繰り返し登場する場面かも知れません」
先生  「あの年の9月7日のように」
コーチ 「球児vsウッズ。掛け値なしの真っ向勝負」
先生  「2ストライク1ボールから、球児が投じた高目の快速球に、ウッズの猛スイングが空を切った瞬間」
コーチ 「矢野は大きくガッツポーズを取りました」
先生  「オレ、泣きそうや」
コーチ 「苦しんで苦しみぬいた今シーズンでしたよね。狩野の台頭、野口の活躍、もちろん、チームとしては喜ばしいことでしたが、弱かった頃から長年チームの屋台骨を支え続けた正捕手としては、心の中で期する思いがあったことでしょう」
先生  「ようやく矢野が戻ってきたな」
コーチ 「ほんまに長かったです」
先生  「ほんなら、長いトンネルを抜けてようやく輝きを取り戻した正捕手に」
コーチ 「乾杯!!」

先生  「これで五割やでー!!!!」


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posted by コーチ at 05:03| Comment(4) | TrackBack(2) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月13日

杉山の日だから、自分に受けさせてくれないか

コーチです。

更新、一日、飛ばしちゃいました。

私事ですが、親知らずをぬきまして、ちょっとぼんやりしてて、
そんでもって、のどが痛くて、ずっと寝てました。

おはようございます。

そろそろ大丈夫です。

で、ちょっと古い話になりましたが、
甲子園の話を。

10−0で勝ちまして、4連勝。

目に付いたのは、矢野の素晴らしいリード。
と、杉山が一試合の中で成長していく姿。

試合を見てて感じたのは、サインを出す矢野のメッセージ。
「球児の球は確かに凄い、ストレートと分かってても空振りがとれる、でも直久よ!
おまえの球もストレートと分かっててもヒットできる球じゃないんだぞ!!
ホラ!! ホラ!!」

序盤、カウント1−1や、1−2など、バッターがストレートを待っているだろう場面で
ことごとくストレートのサインを出す矢野。
そこに、全力で投げ込む杉山。

外野フライになる。

「ホラ!な!!」
「ほんまス。打たれないス」

そして中盤、
分かってても凡打してしまうストレートに意識がいったカープ打線。

スライダーが面白いように決まりだす。

「ホラ!おまえのストレート凄いんやで!」
「ほんまス。なんか、分かったス」

3回。
チャンスで前田が、スライダーを空振り三振。
大きな空振りだった。

明らかにストレートを狙っていた空振り。
裏返せば、
変化球を待っててストレートをファールできるレベルのストレートではない。
そういうこと。
あの、前田が。
時代が時代ならば、「イチロー」は「マエダ」だったかも知れない、あの前田が。


杉山は、ピッチングをしているときと、自分の部屋でボーっとしてる時の差があまりない選手ではないか。
以前そんなことを書いた。

仕事用の自分を作らないというか、自分はいつだって自分。
だから、とても感じやすい状態で、マウンドにあがっていた印象がある。
その結果、ピンチを招いて感じてしまう。大きな不安。失っていく自信。

感じやすいのは今も変わらないと思う。
投げている表情、基本的に変わらない。

それがいい方に出てきた。
引き出したのは、矢野。

「ボクの球を前田さんがあんなにも打ちにくそうにしている」

自信。
感じやすい状態であるがゆえ、
雪だるま式に膨れ上がっていく自信。

そして、繰り返される。
待たれている球種を敢えて投じさせる、矢野リード。

打たれない。

結果、完封。

大きな大きな完封だ。

自分が投げる球がどのくらい打ちづらい球か、
過小評価することなく理解した杉山。

頭部へのデッドボール、
その後遺症を強行出場した矢野。
矢野の真意は、自分のバッティングへの恐怖感ということでなく、
杉山のピッチングに対する予感ではなかったか。

この日。杉山の日だけは、自分に任せてほしい。

矢野の気持ちが10点取りながらの完封を呼んだ。

見事な、
あまりに見事なバッテリーの笑顔ではなかったか。


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posted by コーチ at 05:19| Comment(5) | TrackBack(4) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月02日

矢野輝弘のその言葉を聞きたいじゃないか!

先生  「奥さん、元気になったみたいで良かったなぁ」
コーチ 「はい!!ほんまによかったです!!」
先生  「コーチは、奥さんが体調壊したりすると、ほんま他のことが手につかんくなるからなぁ。レジでお金落としてるとこよう見るし」
コーチ 「恥ずかしい・・・」
先生  「せやけど、ほんま、コーチは奥さんのこと好きやなぁ」
コーチ 「いやいや先生ほどやないですよ」
先生  「いやいやコーチの愛っぷりにはいつも感心する」
コーチ 「何言うてるんですか。先生なんか、奥さん喜ばそうと思ってディズニーのぬいぐるみ買って帰るから、家、ぬいぐるみだらけですやんか」
先生  「ディズニーストア、常連や」
コーチ 「部屋、スティッチだらけですもんね」
先生  「スティッチかわいいで!!」
コーチ 「でも、奥さんの方がかわいいんでしょ?」
先生  「当たり前やろ!嗚呼!嗚呼!嗚呼!」
コーチ 「先生?どないしたんですか?」
先生  「うちの奥さんが好きやー!!!!」
コーチ 「ちょっと…先生」
先生  「なんか、そんな気分なんや。コーチ見てたら、何かそんな気分なんや」
コーチ 「先生・・・」
先生  「うちの奥さんが好きやー!!!!ほら、コーチも!!!!」
コーチ 「は、はい」
先生  「うちの奥さんが好きやー!!!!」
コーチ 「うちの奥さんが好きやー!!!!」
先生  「うちの奥さんが好きやー!!!!」
コーチ 「うちの奥さんが好きやー!!!!」
先生  「うちの奥さんが好きやー!!!!」
コーチ 「うちの奥さんが好きやー!!!!」
先生  「うちの奥さんが好きやー!!!!」
コーチ 「うちの奥さんが好きやー!!!!」

(10分後)

先生  「ハァハァハァ」
コーチ 「はぁはぁはぁ」
先生  「キタ――(゚Д゚)――!!!!!!!!!!!」
コーチ 「先生!何の冗談ですか!!」
先生  「いや、一回言ってみたかっただけや。好奇心なんや」
コーチ 「そ、そうですか・・・」
先生  「いや、それにしても、今日は大事やで」
コーチ 「いきなり、野球の話ですね」
先生  「勝ってほしいなぁ・・・」
コーチ 「ほんまに」
先生  「オレな思ってんけどな」
コーチ 「はい」
先生  「優勝インタビューで矢野はな」
コーチ 「はい」
先生  「おととしの優勝よりも、今年の優勝の方が嬉しいです!!って言う。絶対、言う」
コーチ 「あ、言いそうですね」
先生  「ほんで矢野、また、あの顔」
コーチ 「最高の表情するんでしょうね」
先生  「キタ――(゚Д゚)――!!!!!!!!!!!」
コーチ 「先生、もう勘弁してください」
先生  「だからな、ほんまに優勝してほしい」
コーチ 「で、優勝するに当たって」
先生  「ベイスターズの門倉、三浦の壁は絶対乗り越える必要のある壁や!」
コーチ 「打って勝ちたいっすね!」
先生  「高ければ高い壁の方がのぼったとき気持ちいいもんな〜♪や」
コーチ 「もっと大きなはずの自分を探すんですね」
先生  「せや、今日こそこの“今岡粘土様”の効力が発揮されるはずや!!」
コーチ 「粘土様〜!今岡を打たせてぐださい!」
先生  「粘土様〜!粘土様〜!」
コーチ 「ほな改めて!」
先生  「おう!」
コーチ 「タイガースの新しい出発と」
先生  「コーチの奥さんの快方を祝して」
コーチ 「え?」
先生  「快方を祝して」
コーチ 「か、乾杯!!!!」

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先生フェイバリット
スティッチ・タイガース・ミスターチルドレン・奥さん


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おかげさまで上から3番目っす野球ありがとうございまっす晴れ
posted by コーチ at 16:48| Comment(5) | TrackBack(2) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月08日

テロの人、矢野を見てくれ!

先生 「せやけど、ほんま何であんなことすんのかいな?オレには理解できひん。ほんま憂鬱や。なんかしんどい」
コーチ「ロンドンのテロの話ですわね。分かります」
先生 「ほんまに、何であんなことすんねやろか?」
コーチ「ぼくら日本人には分からん世界なんと違いますやろか?」
先生 「なぁ、コーチ」
コーチ「はい、何です?」
先生 「オレはそれは違うって思ってるんや。日本人やからとか、日本人ちゃうからとか、ほんまはそんなこと関係ないんやって思ってるねん。だってな・・・」
コーチ「はい」
先生 「おんなじ人間やないか」
コーチ「確かに、その通りです」
先生 「何で、自分らの思想のためにやで、よう分からんけども、自分らのために、何の関係もない人たちを殺せるんや?」
コーチ「ほんま、そうです」
先生 「オレ、思ってんけどな」
コーチ「はい」
先生 「オレなごっつい矢野のファンなんや」
コーチ「知ってます」
先生 「ゲームセット直後のな、矢野のガッツポーズ、それとピッチャーに駆け寄るときの表情、オレごっつい好きやねん」
コーチ「分かります分かります。ほんま、ええ顔してますもんね」
先生 「あの顔はな、自分に課せられた仕事を納得いく形で成し遂げた男のみが見せる、充実と安堵の表情やと思うんや」
コーチ「ほんま、その通りですわね」
先生 「なぁコーチ」
コーチ「はい」
先生 「その時の矢野の顔、思い出してみ?」
コーチ「あの顔・・・ですよね」





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先生 「ほんま、ええ顔やろ」
コーチ「ぼくもそない思います」
先生 「オレな、テロを起こした人たちにこの顔を見てほしい」
コーチ「そうですね・・・」
先生 「おんなじなんや。課せされた仕事をやり遂げることに関しては同じなんや。でも絶対違うんわな」
コーチ「はい」
先生 「仕事を終えた後の表情や」
コーチ「テロを起こして、こんな顔にはなりませんよね」
先生 「絶対何か感じると思うんや。こっちがほんまやって。人としてこの表情になれるようにやる仕事がほんまやって」
コーチ「人間の“本当”がぎっしり詰まった表情ですからね」
先生 「人種や宗教なんて関係ない。人間のもっと根元になる部分に届く何かを矢野は放出してるんや」
コーチ「この顔見てたら・・・」
先生 「絶対、人殺そうなんて思わへん」
コーチ「自分のやろうとしていたことが違うやないかって、そう思いそうな気しますね」
先生 「オレは矢野の表情から溢れ出る“ほんまのこと”を信じて生きていきたい」
コーチ「ほんま、それしか、ないですわ」
先生 「だから、今日は、世界平和と・・・」
コーチ「犠牲者の方々へ追悼の意を込めて・・・」
先生 「黙祷!」


(目を閉じた瞼の裏 先生とコーチが見ていたもの。それこそが平和だったと思う)




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posted by コーチ at 08:41| Comment(0) | TrackBack(8) | □ 矢野 輝弘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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