2007年08月30日

今こそ鳥谷、1番鳥谷。

先生  「ジャーン!」
コーチ 「先生、背中のそれはなんですか?」
先生  「作ってみました」
コーチ 「羽、ですか?」
先生  「せや、羽や。徹夜で作った。鳥になるためや」
コーチ 「大事な試合で阪神負けて頭おかしなったんちゃいますか」
先生  「アホ! まだまだ正気や。これは応援グッズや」
コーチ 「応援グッズ?」
先生  「オレが鳥になって応援することによって鳥谷が打てるという思考に基づくものや」
コーチ 「物凄く的外れやと思いますけど」
先生  「くちばしもありまーす♪」
コーチ 「ごきげんですねぇ(笑)」

先生  「なぁ、コーチ」
コーチ 「はい」
先生  「昨日、2番に入った関本が4本もヒット打ったんや」
コーチ 「ですねぇ」
先生  「やのに点が入らへん」
コーチ 「はい。ふつう2番があれだけ打ったら得点できますもんね」
先生  「せやねん。もちろん得点できひん原因は1番と3番が打ってへんからやねんけども、特に問題は1番や」
コーチ 「鳥谷ですね」
先生  「せや。やけど鳥谷は1番であるべきやとおれは思うねや」
コーチ 「何ででしょう?」
先生  「鳥谷はチーム状態にあまり影響されへんからや」
コーチ 「なるほど」
先生  「22安打打った巨人戦で唯一無安打やったんが鳥谷やったやろ?」
コーチ 「そうでしたね」
先生  「やけど、神宮で7点差ひっくり返した時、7対2にするホームランを打ったんも鳥谷やった」
コーチ 「でした、でした」
先生  「良くも悪くも鳥谷は物凄く安定感があるんや」
コーチ 「ですね。タイガースの選手、今岡を始め不安定な人多いですからね」
先生  「せやねん。まぁ、そこが魅力でもあるんやけど、今は正直、鳥谷に頼りたいんや。チームがこう、何かどうしようもないところに陥りそうなときにな、そこから救ってきたんはいっつもアニキやった」
コーチ 「そうでした」
先生  「ところが、今のアニキは芯に当たっても、ほんまに完璧じゃないとライトを越えへん」
コーチ 「甲子園ではなおさらですよね。球場広いし、風は逆やし」
先生  「だから、アニキはバントを試みてしまったりするわけで、やっぱりアニキにそんなことさせたらあかんって思うんや。アニキは犠牲フライを打ち上げればいい場面やったら、きっと外野フライを打てる」
コーチ 「そういう状況を作るためにはやっぱり」
先生  「鳥谷が打たなあかん」
コーチ 「おっしゃるとおりです」
先生  「鳥谷はチーム状況と比例して不調ではないと思うんや」
コーチ 「はい」
先生  「自分の不調がたまたまチームの不調と重なっているだけ」
コーチ 「なるほど」
先生  「だから、こういう状況下でたぶん赤星なんかは『必死にくらいついていく』とかいう気持ちになると思うねん。もちろんそれは素晴らしいことや。やけど、その気持ちが結果に直結しやすいかって言うと必ずしもそうではない」
コーチ 「ですね」
先生  「一番大事なことは『ふつうであること』や。赤星みたいな選手はそれを獲得するために『必死にくらいつく』を通る過程が必要で、その様はもちろん美しい。やけど、鳥谷にその過程は必要ない」
コーチ 「だから、今日からでも打てる、と」
先生  「せや。ちょっと厳しいこと言うと、こういう時に打つために全試合出てるとすら思う」
コーチ 「ぼくも、そう思います」

先生  「最終回の葛城の打球。いい当たりやったやん」
コーチ 「はい」
先生  「でも、抜けへんかった。もちろん前田のファインプレーやったけど、やけど、あれがヒットにならへん」
コーチ 「その前の浜ちゃんの打球もそうでしたね」
先生  「で、その前の回に久保田が尾方にライトオーバー打たれたやろ」
コーチ 「いいバッティングでしたね、あれは」
先生  「なんで尾方の打球はライトを越えて、葛城の打球はレフトを抜けなかったかという問題やねん」
コーチ 「はい」
先生  「それはやっぱり、ほんの僅かな『迷い』やと思うんや。もっと言うと『ちょっとだけ他のこと考えてしもうてる』」
コーチ 「集中しきれてないんですよね」
先生  「投げる、打つ、捕る、走る。このことだけに集中できてたら起きひんプレーが随所にあった」
コーチ 「昨日のシーツのエラーとか、初戦の矢野がダブルスチール決められてとこもそうでしたね」
先生  「どっかで他のこと考えてしもうてる感じやねん」
コーチ 「やけど、そうではないプレーもありました」
先生  「安藤のピッチングとか、桧山のフォアボール、高橋のファインプレーとか、ああいうプレーは集中しきってなできひんと思う」
コーチ 「尾方のバッティングにはそうだったと」
先生  「せや思うねん」
コーチ 「迷わず、振る」
先生  「今、一番大事なことはそのことやと思う」
コーチ 「で、ぼくらは信じて応援する、と」
先生  「あれこれ考えたってしゃあない。巨人はグライシンガー攻略するために、阿部やスンヨプが送りバントしてたみたいで、それはそれでええけど」
コーチ 「原さんらしいですよね」
先生  「岡田阪神はそもそもそういう野球やないんやから、『打つ』ということを迷った時点でTHE ENDなんや」
コーチ 「せや、思います」
先生  「先頭の7番矢野が出塁しました。関本が打っていって粘ったけど際どいコースをストライク言われて三振しました」
コーチ 「ありそうですねぇ(笑)」
先生  「続くピッチャーのところで送りバントのサインやったけど、大事にやろうとしすぎて送れませんでした」
コーチ 「リアルです」
先生  「2アウトランナー1塁。打席に鳥谷」
コーチ 「鳥谷が1番におる意味がここにこそあるんですよね」
先生  「非常に重苦しい、ここで打てなかったら無得点やわ、流れも相手にいってしまうわという非常に重要な局面で」
コーチ 「はい」
先生  「右中間に二塁打打って一点取るんが鳥谷の仕事や」
コーチ 「重苦しさを感じにくいからこそ」
先生  「打てる可能性がある」
コーチ 「そうやって、鳥谷がなんとかして勝ち星を拾っていければ」
先生  「赤星をはじめとする、むちゃくちゃ真面目で感じやすい人たちが『ふつう』を取り戻し始めるはずや」
コーチ 「その時は林クンも戻ってくるでしょうし、ならば再浮上は十分にある、と」
先生  「今岡もやしな」
コーチ 「ですね」
先生  「で、そもそも、そういうチーム状態にならんことには、3位までに残ってもどうもこうもできひんしな。間違って日本シリーズ出れたとしても交流戦の二の舞やで」
コーチ 「優勝して、日本一になるために今戦ってるわけですからね」
先生  「『迷わず打つ』今はそれをもう一度獲得できるように頑張るだけや」
コーチ 「そのために鳥谷」
先生  「打ってくれー!!!!」
コーチ 「先生、羽が舞うから、羽ばたかんといてください!!!!」


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posted by コーチ at 11:00| Comment(3) | TrackBack(0) | □ 鳥谷 敬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月11日

鳥谷の初球


タイガース2回表の攻撃。


初回に上園がズタズタにされ、2失点。
初顔合わせのベイスターズ、マッドホワイトも好投手であり、それほど調子も悪くない。なんとか1点でも返したいイニングだった。

先頭は5番の林クンから。
理想は林クン桜井のどちらかが出塁して、野口、関本でなんとか1点。ツーアウト二塁で関本の場合は敬遠される可能性が高いのでそれも避けたい。ビハインドで5番からという打順はなかなか得点がしずらいことも確かだった。得点するには長打が必要。しかし長打を狙えばマッドホワイトの術中にはまってしまう。

しかしタイガースはここで3点とって逆転してしまう。
さらに、このイニングの最終打者となったシーツのあたりも不運な併殺打であって、一気にこのイニングで決まってもおかしくないような攻撃を展開したのだった。

まずは、林クンだった。

林クンの打撃の長所は、どの球種でも若いカウントから振りにいける点にある。だから「振ってこないだろうから甘い球でストライクを取れる」というカウントがない。ただ、よく空振りもする。それを見て感じることは、林クンは非常に目がいいのではないか、ということ。ピッチャーの手からボールが離れた瞬間に、ストレートか変化球かおおかた球種を認識できる能力が高いのではないかと思うのだ。コンマ数秒の世界だ。コンマ数秒早く認識できる。

そのことで、林クンは若いカウントの場合。ストレートならストレートが、スライダーならスライダーが甘いコースに来た場合にヒットになるようなタイミングと軌道でバットを出す。ゆえに、それが投手の狙ったコースの球になれば、林クンは空振りをする。

林クンvsマッドホワイト

初球、二球目とスライダーが外に外れた。もちろんボールには手を出
さない。カウント0−2。
バッティングカウントの3球目。アウトコース低目のスライダーだった。林クンこれを空振り。いいコースだったのだ。そして林クンはまた同じことをやり直す。
4球目。外にスライダーが外れてボール。1−3。
5球目。外にストレート際どいコース、ファール。2−3。
6球目。外にスライダーこれも際どいコース。ファール2−3。

そして7球目。この対戦で初めて投じられた甘いコースだった。
真ん中高目のストレート。これを林クンレフト前ヒット。

際どいコースはファールされる。甘く入ると打たれる。
阪神タイガースというチームはとてもしんどいチームだ。
「へヴィだぜ」とマッドホワイトが言ったかどうかは知らないが、
林クンが桜井以降の打者を「打ちやすくした」ことは確かだった。

ノーアウト1塁で桜井。

ここでふと思ったことがあった。桜井は併殺打のイメージがほとんどない。そこそこ足も速いが右の強打者。ノーアウト一塁の場面は相手バッテリーは当然ダブルプレーを狙ってくる。

気になって調べてみた。
桜井広大、今シーズン130打席に立ち、
実に併殺打「0」。

ゼロ? 衝撃的な数字だった。

ダブルプレーにならない男桜井、ノーアウト一塁で、あわやダブルプレーのコースだが二球目を際どくレフト前へと抜いていく。やはり強く振れることがダブルプレーにならない原因なのだろうか。その謎については追って考えていきたいと思った。

林クンが打ちやすくして、桜井が打つ。これ以上ない理想的な攻撃でマッドホワイトを揺さぶるタイガース。さぁ、野口が送って、関本で勝負という場面ができた。得点の可能性が広がる。

打席に野口。ほぼ100%送りバントという場面で、ベイスターズの守備体系は、ファーストの吉村とサードの村田が極端にダッシュしてくるというものだった。この辺を徹底できているからベイスターズは上位争いをしているのだろう。特に吉村は打者の目の前までダッシュをかけてくる。

ベンチの岡田監督はこの重要な局面で、「まさか」と思うようなまるで家のテレビで野球中継を見ているようなフリーな体制からサインを出す。

出されたサインは「バスター」。
しかし、ファール。

一度バスターをやられたことで極端な守備体系が取れなくなったベイスターズ。次の球をきっちり野口がバント。これをマッドホワイトがファーストへ悪送球した。

スワローズ戦で下柳先輩が悪送球をした時も、東京ドームで木佐貫が悪送球した時も、やはりそれは「バントの場面」だけの悪送球ではないのだ。悪送球を呼ぶような攻撃をしていた結果(スワローズ戦はされていた結果)。林クンがマッドホワイトを手中におさめたかのようなヒットで出塁したこと。初対戦の利がどっちに転ぶか分からない場面で林クンがその利をタイガースに手繰り寄せた。

ノーアウト満塁で関本。

関本でどうしても1点取りたかった。外野フライでも、併殺崩れでも、なんならダブルプレーの間に1点でもいい場面。仮に関本が倒れた場合、1アウト満塁で上園。ふつうに考えて打てない。2アウト満塁で浜中。この時、浜中にかかる重圧は大変なものになる。
ダブルプレーで1点でもいい。そして上園で終わって次の回トップから。その方が勝つ確率の高い場面だった。

逆に言えばベイスターズはこの関本を打ち取れば、確実にゲームの主導権を握れる場面。マッドホワイトの投球にも力が入る。
カウント2−1から投じた外のストレート。これは空振りしてもおかしくないほど、力のある球だった。しかし、関本これをファール。ゲーム終盤のような息の詰まる勝負。そして、次の膝元に落ちる速いスライダーを関本、ハーフスイングで空振り三振。

マッドホワイトの完璧な内容だったが、タイガースとしては非常に痛かった。だけど、あの外のストレートを空振りしなかったことが、まだ流れを切らさないことに繋がったのだと思う。

1アウト満塁で上園。
上園の打席もまた、いい打席だった。初球のストレートを強振、空振り。関本が三振でアウトになったことにより、タイガースはチャンスであるがピンチの場面。ベイスターズはピンチでもあるがチャンスの場面。上園の強振が「チャンスであること」を継続させた。

確かに甘い変化球だった。上園がヒットできるとすれば、あのコースの、あの変化球を、ああいった詰まったヒットにするしかなかったと思う。関本に投げた球と同じ球だった。同じコースにいっていれば三振していただろう。しかし、あそこに投げてしまうような攻撃をタイガースは繰り返していたのだと思う。林クンが打ちやすく、桜井が打つ。岡田監督が仕掛けてバントエラーを誘い。関本が最高のウイニングショットを一度こらえて見せ、上園が初球を強振した。好投手マッドホワイト、決して調子が悪かったわけではないと思う。タイガースが攻略したのだ。

なおも1アウト満塁で浜中。
赤星への配慮も感じられた1番で起用された浜中。その自然性がこういったよい流れを産む。岡田野球の最も魅力的なところかもしれない。

流れに乗った浜中、流れに飲まれたマッドホワイト。
ほぼ勝負はついた場面で、浜中がしっかりセンター前へはじき返す。
2点タイムリー。一気に逆転。

「強い」と一言、ぼくはつぶやいた。

さらに攻撃は続く。この鳥谷の初球、マッドホワイトになすすべをなくすような動きを鳥谷が見せた。この人の野球勘は本当に素晴らしい。

鳥谷は初球。もちろんやる気はなかっただろうがセーフティバントの構えを見せる。これは、しんどい。本当にヘヴィだ。全く思うような投球が出来ていないわけではない中、際どいところを攻め込まれ逆転を許した投手。もう、投げることだけに専念したい場面だ。そこで「セーフティバント」に対する準備を要求した鳥谷。自身のバント処理がこの失点に繋がっていることもあって、相当神経を消耗したであろうマッドホワイト。鳥谷の非情とも取れる、しかしこれぞ「プロ野球の選手」という初球の動きだった。

動揺し、体のバランスを少し崩したマッドホワイト、鳥谷に対してストライクが入らない。0−3から一つストライクを取るのがやっとで、フォアボール。また1アウト満塁になる。鳥谷のビッグプレーだった。

1アウト満塁でシーツ。
甘く入ったストレートをシーツが強振。痛烈なライナーがピッチャー目がけて飛んでいく。勝負あったかに思えたが、マッドホワイトが出したグラブに打球が当たりそれが石井の正面へ。結果ダブルプレーでチェンジになるも、このイニングに見せた攻撃はまさしく、
「強いチーム」の姿だったことは間違いない。


林クンの「打ちやすくする」から始まったこのイニング。
「併殺打を打たない男」桜井が打ち、たまに作戦を指示する岡田監督の作戦が的中した。関本はここ一番全力投球のマッドホワイトのウイニングショットをファールし、上園で先制点をもぎとった。流れに乗った浜ちゃんが打ち、そして鳥谷の初球。

これがさらなる攻撃を生んだのだった。



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posted by コーチ at 11:02| Comment(0) | TrackBack(0) | □ 鳥谷 敬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月31日

鳥谷にそんな時間があって良かった!!

鳥谷が結婚してたって、その会見の報道を見て思ったことは、
鳥谷はとても活躍するだろうな、ってこと。

誠実で真面目で一生懸命にプレーする鳥谷が、
一日中、一年中、
ぼくたちが見る「鳥谷」だったら、きっとパンクしちゃうもん。

鳥谷は奥さんのことを考えると、あんなにもデレデレした顔になるんだね。
きっと奥さんを前にすると、もっともっと優しい顔になるんだと思う。
気持ちを解放できる時間。

鳥谷にそんな時間があって、安心した。

あと、けっこう色んなことを赤裸々に答えている鳥谷のことをまた好きになった。

「大学時代に一回別れた」とか、
「子どもは今できているかはわかりません」とか。

きっと奥さんといい関係なんだろうなぁ。
素晴らしいこと。
それは、本当に素晴らしいことだ!!

鳥谷敬が、今年さらなる飛躍をする予感に、
乾杯!!!おめでとー!!!!!


祝!!!!


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posted by コーチ at 08:09| Comment(4) | TrackBack(2) | □ 鳥谷 敬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月30日

鳥谷敬が優勝の鍵を握る

先生  「あー、いよいよや!いよいよや!」
コーチ 「先生、いよいよ過ぎて、もう言葉では表現できない動きになってますよ」
先生  「だって、こんなにもいよいよや」
コーチ 「まぁそうなんですけど、何ですか?それは、ヌンチャクですか?」
先生  「アチョー!!」
コーチ 「ヌンチャクなんですね」
先生  「あーもう、いよいよ過ぎていよいよ過ぎて!!オレ!!」
コーチ 「どうしたんですか!?」
先生  「い!よ!い!よ!」
コーチ 「先生ー!!!!!」

(先生が危なそうだったので、コーチ抱きかかえて抑える 10分後)

コーチ 「落ち着きましたか?」
先生  「この天王山は、2番打者の対決やな」
コーチ 「落ち着いたんですね」
先生  「日本一の二番打者、ドラゴンズ井端と」
コーチ 「はい」
先生  「最近いい状態で安定しているバードの対決」
コーチ 「そうですねぇ、二番は互いのチーム状況を考えて、両方とも軸になってますから」
先生  「どんだけ出塁するかもさることながら」
コーチ 「進塁打や、ピッチャーにどれだけ球数をほらせるかみたいな、THE2番っていう仕事も重要ですし」
先生  「ゲーム終盤に9番に代打で、チャンスで回ってくる可能性も高い」
コーチ 「さらに、立浪、シーツの3番がともに調子が不安定」
先生  「この間、満塁ホームラン打った井端と」
コーチ 「甲子園の左中間にホームランを打った鳥谷」
先生  「ポジションはショート」
コーチ 「3試合の中で、必ず“捕れるか捕られへんかギリギリ”って打球が飛んできます」
先生  「それをどれだけアウトにできるか」
コーチ 「日本一の2番ショートと、ぼくたちがとても大好きな2番ショートの対決」
先生  「心配やけど、楽しみやなぁ・・・」
コーチ 「バード、ここに来て、また一ランクうまくなりましたからね」
先生  「せやねん。バッティングも守備も間違いなくレベルアップしてる」
コーチ 「この間、岡島から打った左中間へのホームランなんてね」
先生  「あの打球は、西武の和田の逆回転やからな」
コーチ 「一番ボールが飛ぶ回転がかかるスイングを意図的にやってる感じでしたもんね」
先生  「あんなことできるようになったら、ガンガン左中間抜いていけるで」
コーチ 「今までレフト前のキレイなヒットやったんが」
先生  「レフトオーバーになるスイングやもんな」
コーチ 「そんなバードやけど、相手は井端やからな」
先生  「仰木さんとか、バレンタイン監督やったら、井端4番の試合絶対あるような選手やで」
コーチ 「大事な試合であればこそ、4番にしそうですしね」
先生  「打順は2番やねんけど、井端は1番から5番までの打順の必要な部分を全て兼ね備えたバッターやもんな」
コーチ 「場面に応じて、トップバッターにもなるし、4番にもなる」
先生  「だからタイガースサイドから見たら、もう全ての神経を使って井端を抑えにいきたいわけや」
コーチ 「ウッズにホームラン打たれるのはそんなに怖くないですもんね」
先生  「せやねん、それより、井端に十球粘られてフォアボール選ばれるほうが困る」
コーチ 「そっちの方が負ける可能性が上がってしまいますからね」
先生  「なんとしても井端に仕事をさせたらあかん」
コーチ 「その通りや、思います」
先生  「対して、うちのバードや」
コーチ 「マークが甘くなるといいんですけど・・・」
先生  「そのためには・・・」
コーチ 「レッドの出塁」
先生  「シーツの影に隠れてこちらも、隠れ不振のレッド」
コーチ 「気持ちが強く出すぎてしまう人ですからね」
先生  「“いっぱい盗塁するぞー!!”くらいの気持ちでやってくれるとええんやけど」
コーチ 「ほんまにそうなんですけどね」
先生  「いやでも、もう、2番が活躍したほうが絶対に勝つ」
コーチ 「タイガースの今年の命運、鳥谷敬、あなたが握っています」
先生  「ここまで本当によく頑張ってきた。ありがとう。でももう一頑張り!!」
コーチ 「日本一の2番ショートを上回ってください!!」
先生  「そして、数年後、日本一の2番ショートになってください!!」
コーチ 「お願いします!!」
先生  「鳥谷大好き!!!」
コーチ 「絶対、優勝したいんやー!!!!!!!」

bird829.jpg
任せたぞ、ぼくらのバード!!

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posted by コーチ at 07:01| Comment(0) | TrackBack(0) | □ 鳥谷 敬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月27日

初回の憂鬱戦を制した鳥谷敬のメッセージ

先生  「もう、コーチ、な、な・・・」
コーチ 「はい・・・」
先生  「タイガースが泣かす、タイガースがぼくのこと泣かす」
コーチ 「ほんまです、ほんまですね・・・」
先生  「嗚呼!嗚呼!嗚呼!」
コーチ 「ほんまです・・・」
先生  「雄々!雄々!雄々!」
コーチ 「ほんまです・・・」
先生  「嗚呼!!タイガース!!!!!!!!」
コーチ 「もう、泣く以上の表現方法が人間にないのがもどかしいです」

(とりあえず二人で肩を抱き合って泣く 15分)

先生  「あぁ、しんど」
コーチ 「こんだけ泣くとやっぱり疲れますねぇ」
先生  「それにしても、シーツが・・・」
コーチ 「打ちました」
先生  「あんだけの憂鬱を抱えたシーツが」
コーチ 「憂鬱も少しだけ連れてレフトスタンドへ」
先生  「あれで肩の力が抜けたよな」
コーチ 「ただ、一回の表に一点取られて」
先生  「もう、絶対なんとかせなあかんっていう大責任を背負った、強行登板の安藤やった」
コーチ 「憂鬱がまた膨れ上がった1回裏」
先生  「“ボクがなんとかしなきゃ”レッド、レフトフライ」
コーチ 「“なんとかしなきゃ”思う気持ちが強すぎて、少しだけタイミングを狂わせるんですよね」
先生  「レッドの凡退は、即ち、無得点の可能性濃厚ってことを意味するわけやから」
コーチ 「絶対点を取りたかった1回の裏、いきなり、大事な大事な場面で2番のバード」
先生  「昨日、コーチがキーマンや言うてた、2番のバード」
コーチ 「しっかりと、ほんましっかりフォアボールを掴み取りました」
先生  「何か、次のシーツに対するメッセージのように見えたよな」
コーチ 「そうですね。“アンディ大丈夫だよ。落ち着いて見たら、打てる球だから。桑田さん決して調子よくない。桑田さんだって憂鬱を抱えているんだ”」
先生  「ほんまそんな感じや。あのバードの出塁で、あまりに阪神の憂鬱が巨大すぎて隠れていた、桑田の憂鬱が明らかになった感じやな」
コーチ 「バッターボックス、阪神の憂鬱シーツ。マウンドに巨人の憂鬱桑田」
先生  「バードの出塁が、憂鬱値を五分にしたんやな」
コーチ 「ほんまにそうでした」
先生  「選手生命がかかったマウンドで、自分のボールに自信を持てなくなったマウンドで」
コーチ 「完全に見極められてのフォアボール」
先生  「辛かったやろなぁ・・・」
コーチ 「でも、勝負ですから・・・はい・・・バードのナイスフォアボールです」
先生  「せやな。1イニング使ってでも与えたかったダメージを、一人で与えてしまった感じ」
コーチ 「そして、東西憂鬱対決」
先生  「アンディ!!!!!!!!!!!!!」
コーチ 「ハハハ。先生、感情が甦ってしまったんですね」
先生  「もう、アンディはな」
コーチ 「はい」
先生  「“さすが”でも“よくやった”でもない」
コーチ 「何ですか?」
先生  「“打ててよかったね”や!!!!」
コーチ 「確かに」
先生  「アンディ、打てて良かったね!!!!!」
コーチ 「ほんま、チームにそんな空気が充満しました」
先生  「そして、昨日コーチがキーマン言ってたもう一人。アニキ」
コーチ 「アニキはいつでもキーですけど(笑)」
先生  「普段ならホームランにならない当たりがホームランになった」
コーチ 「あの場面、甲子園の広さが東京ドームになった感じでした」
先生  「おそらく、いつもより、少しだけうまい具合に力が抜けて、ボールに飛ぶ回転がかかったんやと思うねんけど」
コーチ 「その力を抜いたのが」
先生  「やはり、バードのフォアボール」
コーチ 「ほんま、見事なつながりでした」
先生  「打線は相変わらず低調やねんけど」
コーチ 「瞬間的に力が凝縮されれば勝てる」
先生  「また、体に宿ってる勝ち方が、思い起こされるようなそんなイニングやったな」
コーチ 「そして、それに応える安藤の力投」
先生  「もう、コースとか関係なく、“打てるもんなら打ってみぃ!!”っていう投球やったな」
コーチ 「矢野得意の“魂リード”」
先生  「それに応える、“魂ストレート”」
コーチ 「6回のノーアウト1、2塁のピンチで、4番小久保っていう場面でした」
先生  「変化球で二つストライクとった後の3球目」
コーチ 「ストレートど真ん中」
先生  「見逃しの三振」
コーチ 「ほんま“魂”のバッテリーでしたね」
先生  「でまぁ、阿部のうまいヒットで一点取られたけども」
コーチ 「“魂”が一点で食い止めました」
先生  「安藤、ほんまにナイスピッチングやった」
コーチ 「そして7回裏です」
先生  「先頭のアニキ」
コーチ 「打った瞬間の大アーチ」
先生  「3回以降得点が入らなくて、安藤が必死に食い止めてたけど」
コーチ 「いやな空気ではありましたよね」
先生  「状況を切り裂く大アーチや!!」
コーチ 「あれでようやくようやく、“本来の形”でジェフ、久保田のイニングになりました」
先生  「球児がおらへんっていうのもあったと思うねんけど、ジェフもちょっと力んでたし」
コーチ 「球児がおらん試合はオレがしっかりしな、って彼もまた強く思いすぎる人ですからね」
先生  「それがあのホームランで落ち着いた感じやった」
コーチ 「振り返れば三回の追加点もね、アニキが完全な併殺コースのセカンドゴロを、全力疾走で一塁に残ったからこその追加点でしたよね」
先生  「ナウの一振り」
コーチ 「それを呼んだ、アニキの全力疾走」
先生  「ホームラン、ダッシュ、ホームラン」
コーチ 「しかも、それが全て、チームを奮い立たせたり、落ち着かせる効果がある」
先生  「THE四番、やな」
コーチ 「ほんまです」
先生  「そして、アニキを中心にみんなで作った空気の中」
コーチ 「みんなに守られてかわいいピッチングの久保田で締め」
先生  「久しぶりに矢野が笑って」
コーチ 「今日は磐石!!!!」
先生  「試合前と試合後で、別のチームになったもんな」
コーチ 「それを呼び込んだ、初回バードのフォアボール」
先生  「そしてアニキのTHE四番打者ぶり」
コーチ 「シーツも打ててよかったし」
先生  「安藤、魂のピッチング」
コーチ 「もう、今日は最高!!!!」
先生  「そしたら今日はみんなで」
コーチ 「最高!!!!!!!」
先生  「最高やー!!!!!!!!」

bird827.jpg
シーツの憂鬱を取り除いてあげた、
そんなあなたのメッセージを、


aniki827.jpg
アニキがまるごと引き受けたみたいな、
そんな試合でした。
苦しい場所からの一勝。
大きな大きな、一勝。


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posted by コーチ at 22:59| Comment(3) | TrackBack(11) | □ 鳥谷 敬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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