2007年09月22日

そんな気持ちになれたなら

先生  「さぁ、追い込まれたでぇ!」
コーチ 「ほんまに追い込まれました!」
先生  「タイムリミットは後二試合。少なくとも明日までに立て直さんとさすがに THE ENDや」
コーチ 「ですね」
先生  「しかし!」
コーチ 「はい!」
先生  「結局、ここを撥ね退けることができなければそもそも優勝なんかできないわけで。もう、簡単なこと。我々は撥ね退けることができると信じるしかないわけや」
コーチ 「信じましょう」
先生  「切り替えるってよく使われる言葉やけど、何度も言ってるけど『切り替える』はちょっと違うと思うんや」
コーチ 「はい」
先生  「『切り替える』と現在悪くなっている原因を曖昧にしてしまうからな。ちゃんとその原因のところへ戻ってその気持ちからスタートせなあかん」
コーチ 「原因は明白ですよね」
先生  「ボギーが内海に当てた、あの瞬間や」
コーチ 「わざわざほじくり返さんでも、って思う人もいるかもしれないですけど、あの時に持ってしまった、物凄くイヤな気持ちを見て見ぬふりしてたら、解決しないですからね」
先生  「イヤな気持ちはイヤなまま受け入れて、それを受け入れて不安定になる自分としっかり正対するんや」
コーチ 「物凄い根性とエネルギーいりますけどね、そうすべきやとぼくも思います」
先生  「そして感じやすい自分なればこその弱さと向き合えたならば」
コーチ 「感じやすい自分なればこその強さが見えてくる」
先生  「脳裏に浮かんでくるのは」
コーチ 「アニキが膝の痛みに耐えて、歯を食いしばって何度も何度も走り続けたシーンであって」
先生  「その時に自分は何を感じたかって」
コーチ 「桧山が代打満塁ホームランを打った時、何を感じたか」
先生  「赤星がクロスプレーでホームに突っ込んでいって、しばらく起き上がらなかった時、何を感じたか」
コーチ 「数々の球児とウッズの名勝負に何を感じたか」
先生  「交流戦でロッテに大敗しまくって、どんな気持ちやったか」
コーチ 「それでも今、優勝争いできてるのはどんな気持ちか」
先生  「みっちゃんが泣いた日」
コーチ 「野口が優しかった日」
先生  「狩野のあのサヨナラヒット」
コーチ 「桜井の千葉でのあのヒット」
先生  「数え上げればきりがないけど、もう全部含めて今日、試合をしてるんや、っていうことが見えてくる」
コーチ 「そんな気持ちで野球やってからここまでこれたんですもんね」
先生  「だからそんな気持ちで野球をやって」
コーチ 「そんな気持ちで応援するだけ」
先生  「そんな気持ちになれたなら」
コーチ 「今日はきっと勝てるはずです」
先生  「昨日だって、大きな大きな分厚い膜をな」
コーチ 「一時的に関本が突破しましたもん!」
先生  「大差はついたけど紙一重ゲーム」
コーチ 「全員で、今までの全部で必死こいて歯をくいしばって突破しようとすれば、きっと大丈夫」
先生  「今日もたぶんチグハグなシーンがいっぱい出てくるやろうけど」
コーチ 「だけど、それが現在。それを全部受け入れて、それでも突破しようとすることですもんね」
先生  「グライシンガーを打てなかったことはしゃあないわ。それが現在やとしっかり受け入れて」
コーチ 「それでも川島を打ったんや!って強く思えるだけのことを今年一年かけてやってきたから」
先生  「だからきっと、大丈夫」
コーチ 「そんな野球を、今日見れるはず」
先生  「頑張れタイガース!!」
コーチ 「ぼくたちは、信じてます!!」

●クリックでblogランキングへ

posted by コーチ at 11:25| Comment(2) | TrackBack(2) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月05日

エラーの試合の打撃陣

昨日の鳥谷は本当に良かった。
ベイスターズの守乱を誘発した原因は、鳥谷の一打席にあったとも思う。

2ストライクから変化球のタイミングで待って、ストレートをファールにする。それを何度か繰り返して、最終的に驚くほどポイントを後ろにしてストレートをヒットにした。結果は「センター前にポトリと落ちる、詰まったヒット」だったけども、寺原に与えたダメージはホームラン以上のものがあったのではないかと感じた。あんな打ち方されたらどうやってアウトにしていいか分からない。

で、動揺した寺原が赤星のバント処理を暴投した時点で結果的にゲームは決まった感があった。

こういうなぜか点が入っていく試合というのは、逆に攻撃しずらい面もあったと思うが、タイガース打線はよく辛抱して攻撃を続けたと思う。

カウント1−2など、バッティングカウントで見せる赤星のフルスイング。赤星は昨日ノーヒットだったけど、随所に素晴らしい姿勢が見えた。山口俊の剛球に対して真っ向から振りにいって振り負けてアウトになった赤星が本当に素晴らしかった。あんな凄い球投げるピッチャーそうそういないわけで、145キロの速球だったらライト戦に飛ぶ振り方だった。

関本の一打席目。2回、先頭打者。初球のまっすぐを打ったライトライナーも印象的だった。非常に躍動感溢れる打撃。6回も先頭打者。同じように初球を打ちにいってライト前、ダメ押しの2点のきっかけとなった。

矢野が復調してくればまた話は変わってくるが、矢野がこの状態が続くようなら4番と5番の出塁率が高いであろうことも考慮して、7番で切れる可能性が非常に高い。先頭の関本が出塁。9番で送って、鳥谷赤星と回していく。このリズムが作れれば非常に強い。逆に関本がなかなか出塁できなければ、8番9番はあっさりアウト、2アウトランナーなしの鳥谷赤星。もし二人が塁に出ても2アウトのチャンスでシーツはやはり苦しい。アニキから始まるイニングを増やしてしまうことにもなり、それに繋がっていく8番関本が出塁できるかできないかは非常に重要であると思う。

その時に、昨日みたいなバッティングをしてくれていればとても心強い。だけど、そろそろ矢野さんが打ちそうな気もするのだけど。昨日、何気ない場面で優しい顔してたし。

シーツは本当にストレートしか打ちにいかないけど、何かが吹っ切れたのかもしれない。オリャって振りに行ってるから、先っちょに当たってセンター前に落ちるんだろうし。で、ちょっとストレートが甘く入ってきたら会心のセンターフライを放つ(笑)。あれも球場が東京ドームや神宮や広島だったらホームランかもしれないし、4打席のうち1回は甘いストレートが来るだろう、という割り切りは良い結果は生むような気がする。で、たまにスライダーを先っちょに引っ掛けてポトリ、で打率二割八分。現実的。

アニキはシフトの逆を突いたレフト前ヒットが素晴らしかった。ああいうシフトって、「そこに飛ぶ確率が高い」というのと、「それを意識させることによって、メンタルのバランスを崩そう」という意図だと思うけど、アニキはその次元にない。外の難しい球だから→ふつうに流す→結果的にシフトの裏をついたことになった、みたいな。さすがの達観を感じたヒットだった。

葛城は5回の2アウトランナーなしから選んだ四球。そのイニングは2アウトランナー1塁で矢野なので、やはり現状では得点しづらいけど(結果、三振)。次のイニングで、関本から始まって二点入るという、こういう四球こそスペンサーが最も貢献していた種類の仕事。
ナイス葛城。

そして桜井。
桜井が併殺打を打たないことについては、何度か触れてきたけど(まだ一つだけ)、本当に彼はダブルプレーを怖がらない。だから見ているほうもダブルプレーがあるかも?っていう気にならないのだと思う。
昨日は、3回の第2打席。先頭のシーツが倒れて、アニキがレフト前で出塁。1アウト1塁。ランナー金本という作戦ととしては「打つ」しかない場面。相手チームとしても作戦に関してはまったく警戒を必要としない「純粋にダブルプレーを狙いにいきます」という場面の桜井。とにかく振って振って、際どい球は見送って、ファールにして最終的に少しスライダーが中に入ってきたのをレフト前ヒット。お見事の一言だった。

ああいった相手チームにエラー続出で、なかなか難しかった試合。それぞれがきっちり打っていたなぁという印象だった。

繰り返していれば、きっと大丈夫。
あと30分ほどで試合開始かぁ。
楽しみ、楽しみ。


クリックでblogランキングへ


posted by コーチ at 17:28| Comment(0) | TrackBack(0) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月24日

関本が示した

先生  「ブラジルはサッカーやろ」
コーチ 「確かに」
先生  「サッカーじゃなければバレーボール」
コーチ 「バレーも強いですよね」
先生  「その中で野球をやっている人を、オレはむっちゃ好きや!」
コーチ 「おまえなんでそんなスポーツやってるねん、とかブラジルにおった頃言われたこともあるでしょうね」
先生  「そもそもそれはスポーツなのか?」
コーチ 「小さいボールを長い棒で打つようなスポーツ、オレは認めないね」
先生  「てゆうか、お前のやっているのは、攻撃の時に座っているスポーツなんだろ?」
コーチ 「とんだお笑い草だぜ」
先生  「と、ブラジルではバカにされたかも知れん」
コーチ 「はい」
先生  「ユウイチ!! おめでとう!!! ナイスバッティングやったで!!!!」
コーチ 「8年くらい前でしたっけ? 野球留学生として日本にやってきて、ファームで実績を残すものの」
先生  「ちょうど一軍が見えてきた頃にはペタジーニとかおったしな」
コーチ 「外国人枠の関係でなかなか一軍に呼ばれない」
先生  「ほんで、3年前に日本国籍取得して、そこそこ一軍で出場機会もできてきて」
コーチ 「やけど、去年ヘルニアで一年間を棒に振り」
先生  「勝負の今年、キャンプ中に靭帯断裂」
コーチ 「やっと治って、二軍の試合でたら、指骨折」
先生  「そういう経緯で昨日登録されて」
コーチ 「6打点の大暴れ」
先生  「もう、昨日はなぁ」
コーチ 「はい」
先生  「松元・ユウイチ・ダニエル選手の、野球選手人生を大きく左右する日やったということで」
コーチ 「杉山にはまだまだチャンスがあるでしょうし」
先生  「ユーイチおめでとう!でいいと思う」
コーチ 「月並みですけど『悔いのないように』って感じで、もともと思いっきり振る選手だった印象ありますけど、昨日は第一打席からもう、物凄い振ってましたもんね」
先生  「高校野球の大差で負けてるチームの、最終回に代打でおく
られた背番号二桁の三年生みたいな」
コーチ 「一打席目と、桟原から打ったタイムリーは凡打と紙一重の打球でしたけどね」
先生  「そうやって振ってるとセンターに抜けるんやろう、きっと」
コーチ 「というわけで、昨日はユウイチおめでとうDAYですよね」
先生  「それでいいと思う」
コーチ 「スワローズはこれから、ベイスターズ三連戦、そのあと巨人と当たりますから、そこでユウイチが大暴れしてくれたら非常に嬉しいです」


先生  「ところで、負けたよな、やっぱりそれは悔しいな」
コーチ 「はい、悔しいです」
先生  「もう、古田の執念やな」
コーチ 「グライシンガー中4日。9回も7点リードで林クンに対して高井をワンポイントで使ってましたし」
先生  「地元で散々な三連敗は絶対できひん。絶対勝つんやという強い姿勢が一矢報いる形となった」
コーチ 「でも、昨日の収穫はですね」
先生  「おう」
コーチ 「グライシンガーを打てるかも、という雰囲気が打線の中に出たことやと思います」
先生  「せやな、これまで手も足も出えへんという試合ばっかりやったけど」
コーチ 「5回でしたね。矢野からの攻撃でした。やっぱり中4日っていうのも少し影響したんじゃないかなと思ったんですけど、制球が微妙に乱れてきました」
先生  「ここで矢野がボール球振らんと、しっかりフォアボールで出塁するんよな」
コーチ 「はい。で、続く関本がお見事でした」
先生  「追い込まれてから、ストレートとチェンジアップのちょうど真ん中のタイミングくらいで待ってる感じやと思った」
コーチ 「ほんで、それを全部ファールしていった関本」
先生  「カウント2−2からのスライダーやったよな」
コーチ 「そうなんですよ。グライシンガーとしては本当に珍しい抜けた変化球。あれ、体の近くまで外れちゃったからボールでしたけど、真ん中にスーッと入ってくるスライダーになった可能性も十分にあるボールでした」
先生  「真ん中入ってきてたら関本、2塁打打ってたもんな」
コーチ 「おそらく。そういうタイミングで待ってましたから」
先生  「で、カウント2−3になってから」
コーチ 「ストレートを打って、矢野がスタート切ってたぶん、二遊間が詰まってたんで宮本に取られてしまいましたけど、ヒット性のあたりがいきました」
先生  「まぁ、どんなピッチャーでもそうやけど、攻略の鉄則よな」
コーチ 「打ちにくい球はファールして、打ちやすい球が来るまで待つ」
先生  「その時にどの『間』で待てば最もファールしやすく、打てる球が来たときに打ち切れることができるか」
コーチ 「それを関本が示しました」
先生  「でその後、代打桧山」
コーチ 「大歓声でしたね」
先生  「打席の内容も素晴らしかったし」
コーチ 「インハイの速い球をファールしました」
先生  「一塁側のスタンドにライナーでいったファールやってけど、あれは阿部とか今岡とか極端な天才以外はどう打ってもファールにしかならんコースやから、ピッチャーとしては『狙って取ったファール』やったはずやねんけど」
コーチ 「あんだけバチーンとライナーで打たれたら、ちょっとイヤな感じになりますもんね」
先生  「で、殊勲のタイムリーに繋がった次の球」
コーチ 「完璧なコースのチェンジアップを桧山はしっかり見送りました」
先生  「そしてストレートで力勝負に来たところを」
コーチ 「センター前へ」
先生  「これがグライシンガー攻略の糸口が結果として現れた唯一の場面やったけど」
コーチ 「次の鳥谷も全く同じように打っていって」
先生  「力勝負に来たストレートを」
コーチ 「レフト線!!って思ったら、際どくファールになってしまう」
先生  「やけど、打ち方待ち方は完璧やったよな」
コーチ 「ああやって打てばヒットも出るという可能性を十分に示せた打球やったと思います」
先生  「で、7回に矢野がヒット打った」
コーチ 「この時は、もうこのイニングで終わりって本人もその気で投げてるような力の入った投球でした。『力み』を感じましたよね」
先生  「矢野のヒットも、もの凄いストレート投げた後にチェンジアップが甘く入ってきたボールやった」
コーチ 「グライシンガーはスイスイかるーく投げられるのが一番イヤなわけで、ああやって力んでくれる状態まで持っていけるかどうかがたぶん勝負の分かれ目なんやと思います」
先生  「で、矢野のヒットのあと、おそらくグライシンガーから見て『天敵』関本」
コーチ 「またもやファール打ちまくります」
先生  「カウント2−1と追い込まれたところから、もう、ライトの方しか打ちませんよぼくは、という割り切ったスイング」
コーチ 「ヒット性のファールもありましたしね」
先生  「最後は、ストライクともボールとも言える際どいコースのストレートで三振やったけど」
コーチ 「あの球はグライシンガーの全力投球でしたしね。7回2アウトまで1失点という響きよりも、全然ラクじゃない投球内容やったと思います」
先生  「次こそ打てるかも」
コーチ 「序盤から関本が見せたあの打撃が出来るかどうかが鍵ですね」
先生  「対グライシンガーの時は、思いきって関本2番も面白いかもな」
コーチ 「ですね。たぶん相当苦手意識あるでしょうから」
先生  「ほな、1番矢野、2番関本、3番桧山で」
コーチ 「思い切りすぎです(笑)」

先生  「東京ドームではジャイアンツが勝ち越したかぁ。。」
コーチ 「山本昌を二戦目に使って、一気にムードを高めようとしたんでしょうけど」
先生  「結果的には三戦目の川上まで打たれて裏目に出た感じになってしまった」
コーチ 「落合の賭けやったんですけどね」
先生  「ほんま仕掛けてくるなぁ、あのお人は」
コーチ 「まぁ、山本昌と朝倉を巨人と阪神どっち投げさすかって時に、昌が阪神戦で打たれてるのと、朝倉が阪神戦で好投してるのとで自然は自然やと思いましたけども」
先生  「ただ、巨人戦スキップさせて阪神戦に回した朝倉をタイガースが打ち込めば」
コーチ 「ドラゴンズ、相当きつくなってくるはずです」
先生  「朝倉、小笠原、中田、って順番かな?」
コーチ 「やっぱ、朝倉を打ちたい」
先生  「この間みたいなピッチングされることを仮定すると相当キツイけど、グライシンガー攻略までもう少しのとこまで迫ったみたいにな」
コーチ 「粘れ、関本!」
先生  「連続無失策の記録が途切れちゃったのは残念やったけど」
コーチ 「あれも、一二塁間の打球を飛びついて止めて、その後の送球ですもん。桟原がベースに入るのもちょっと遅かったし、いずれ記録は途切れる時に、ああ、途切れるときってこんな感じかぁ、って納得した感もあったんで、まぁ大丈夫でしょう」
先生  「頼んだ関本、8番からの突破口や」
コーチ 「それから、ユーイチおめでとう!!」

先生  「いよいよ、ドラゴンズ戦やー!!!!」

クリックでblogランキングへ





posted by コーチ at 08:54| Comment(2) | TrackBack(0) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月05日

先天的二番体質関本健太郎

コーチ 「関本なんですけど、肩書き変わったん知ってました?」
先生  「肩書き? 何のことや?」
コーチ 「この間、セカンドの連続守備機会無失策記録を更新したじゃないですか」
先生  「立浪を抜いてのセ・リーグ記録や」
コーチ 「その次の試合の実況でね、サンテレビの湯浅アナが」
先生  「おう」
コーチ 「ちょっと遠慮がちやったんですけどね」
先生  「うん」
コーチ 「『名手』関本。って呼んでたんですよ」
先生  「名手!!」
コーチ 「関本はこの間から『名手』になったんですよ」
先生  「なるほどぉ」
コーチ 「『名手』と『安定した守備』の差はなんなのか分からないですけどね」
先生  「ヤクルトの宮本とか中日の荒木、井端。横浜の仁志、石井。この辺が『名手』と呼ばれた先輩たちやな」
コーチ 「そうですね」
先生  「鳥谷はまだやもんな」
コーチ 「『名手』鳥谷は、近い将来なりそうですけど」
先生  「せやけど関本はこのカテゴリーに入ったいうことは、井端と肩を並べたってことや。すごいことや」
コーチ 「ですね。他の『名手』と呼ばれる人と関本を比べて思うのは」
先生  「うん」
コーチ 「関本、圧倒的のデカいんですよ(笑)」
先生  「プロ野球史上、最も大きな『名手』!!」
コーチ 「で、さらに『二番バッター!』
先生  「二番打者が名手と呼ばれるセカンドである場合に、186cmも身長あるのは、セオリーを無視しすぎてる」
コーチ 「で、そこがまた関本の魅力なんですよね」
先生  「そやねんなぁ」
コーチ 「昨日の試合を見て思ったんですけどね」
先生  「おう」
コーチ 「関本はやっぱり、生まれもっての『二番打者気質』やなぁ、と」
先生  「それは、オレも思った。心は小坂みたいな選手やねんよな。でもたまたまデカかっただけで」
コーチ 「調子上がってきたら三番も面白いかなぁと思ってたんですけど、やっぱ関本は二番ですね」
先生  「やな」
コーチ 「久し振りの二番に入った昨日」
先生  「おう」
コーチ 「打撃の調子がいい状態での二番って今シーズン初めてでしたよね」
先生  「せやな。前半戦は出場した全試合不調期やったからな」
コーチ 「躍動してるんですよね」
先生  「確かに」
コーチ 「で、『関本はやっぱり二番や!』と思ったんが」
先生  「第二打席やろ?」
コーチ 「ですよね」
先生  「2回に2点先制した後、3回表。絶好調のバードがヒットで出塁」
コーチ 「2−0でリードしてる場面だからこそ、送りバントで形を作るという作戦も一つ。送りバントと見せかけてバスター、もしくは強攻策も一つという、なんでもできる場面で」
先生  「関本、『当然送りましょう』という、すごくリラックスした面持ちで打席へ向かっていってたんや」
コーチ 「なんか、送りバントを物凄く喜んでいるように見えたんですよね」
先生  「そして、何事もなく決めてみせる」
コーチ 「関本って主演男優賞より、助演男優賞の方を喜びそうな、『脇役なら、喜んで!!』ぶり」
先生  「役割やから、試合の流れやからやってる、って感じやないのよな」
コーチ 「『送りバント、喜んで!!』」
先生  「好きなんやろなぁ」
コーチ 「で、送りバント決めた後」
先生  「シーツのツーラン」
コーチ 「関本、堪らなかったでしょうね」
先生  「これぞ、二番冥利って展開やもんな」
コーチ 「ほんで、極めつけはその後ですよね」
先生  「第三打席、初球やった」
コーチ 「ものの見事に左中間に二塁打」
先生  「ふつう、送りバント二回も続けたら打ちにくいと思うねん」
コーチ 「ですよね。使う筋肉とか、ボールを見てた目の高さとか、全然ズレてしまいますからね」
先生  「捕らえた!と思ったけど、微妙にズレてセカンドフライとか、ようあるやん」
コーチ 「その感じになりやすいはずなんですけどね」
先生  「関本は初球を完璧に叩いた」
コーチ 「あれは、たぶん繋ぎ役をやっていたほうがリズムがよくなるからなんでしょうね」
先生  「せやな、『やれてる感』が充満してくるんやろな」
コーチ 「自信満々のオーラ出てましたもん」
先生  「関本が関本のリズムを奏でて」
コーチ 「ピッチャーがそのリズムに合わせてしまう」
先生  「こんなん8番の時はなかったんや」
コーチ 「技術的には、インコースの球を『引っ張ってもいい』と自分の中に許可が下りたことが大きかったですよね」
先生  「開幕直後の大不振の頃は、何でもかんでもセカンドの方に打って調子下げてたイメージあるもんな」
コーチ 「カープ戦の初戦でも、レフト前にどんどん打っていけてたんですよね」
先生  「その結果、丁度良い距離が取れるようになって」
コーチ 「大好きな二番に入って」
先生  「大車輪の活躍」
コーチ 「1番鳥谷、2番関本」
先生  「ベストオーダー見えてきた!!」

クリックでblogランキングへ
posted by コーチ at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月30日

タイガース地方、晴天なり!!

コーチ 「一つ、質問なんですけどね」
先生  「おう、なんでも聞いてくれ」
コーチ 「先生が、クラスを運営していくに当たって大事にしてることはなんですか?」
先生  「せやな、生徒一人一人の稼動域を広げてあげることやないかと思ってる」
コーチ 「と、言いますと?」
先生  「『主体性を』『自主性を』『自ら考え、自ら行動する力を』みたいなことが文科省の指導要領にも書いてあるんや」
コーチ 「はい」
先生  「もちろん言うてることは間違いやないと思うんやけど、『もっと、主体的に動かなあかん』『もっと自主性を持たなあかん』って教師に言われても、生徒はどないしてええか分からんやろ?」
コーチ 「確かに、そうですね。ほなそのために先生はどないしてるんですか?」
先生  「主体的に動けるようになるまで、ほんまにたくさんのことを許してやるんや。許して、ある種の『やり遂げた』まで辿りつけるように最小限度、救ってやる。どんな悪さしたって、まだまだ子どもやからな、絶対的にかわいい」
コーチ 「そしたらどうなります?」
先生  「経験的に思うことは、誰かに助けてもらったことに『ありがとう』と感謝できた子は『できることの範囲が』飛躍的に広がっていく」
コーチ 「それが『稼動域』なんですよね。よう分かります」
先生  「てか、なんや、インタビュー記事か?」
コーチ 「ちゃいますよ。昨日のタイガース見てて、先生がよう言うてること思い出したから、もう一回ちゃんと聞いてみようと思ったんです」
先生  「ほう。どういうことや?」
コーチ 「昨日、結果だけ見たら、久々に楽に勝てた試合だったじゃないですか?」
先生  「せやな。久保田も球児もジェフも休めたしな」
コーチ 「なんですけど、序盤は本当に苦しい試合でした」
先生  「確かに、そうやった」
コーチ 「1回表、先頭の仁志のゴロを鳥谷がトンネル。そこからのスタート。ケガの心配のあったジャン。前の試合で大拙攻の末、大敗した脱力感を伴った打線。そこに来て先頭打者をトンネル」
先生  「暗雲漂うって、まさにこの感じやったな」
コーチ 「ほんで、石井に送りバント決められて金城、村田を迎えます」
先生  「あそこで、一点取られてたら、相当苦しかったよな」
コーチ 「ベイスターズの先発が高崎というプロ入り初先発の投手で、さらに現状の打線の調子を考えると」
先生  「打って当たり前」
コーチ 「やけど、初回にエラーがらみで一点取られたとなると、その『打って当たり前』がずっしり圧し掛かってきて、第二戦のような『チャンスで打てない』という非常に重苦しい試合になってたことも十分考えられると思うんです」
先生  「そない、思う」
コーチ 「その空気に引きずられるように、ジャンは三番の金城にフォアボール、『1塁2塁でなんとかダブルプレー取れれば』と思った4番村田の場面で、初球デッドボール」
先生  「1アウト満塁になってしもた」
コーチ 「佐伯、吉村と続きますから、どちらかに長打でも打たれたとしたら、もうそこで試合決まってたかも分かりませんでした」
先生  「ここは、矢野やったよな」
コーチ 「ですね、矢野でした。佐伯に対してストレート二球見逃しでストライク取って、フォークボールで三振」
先生  「吉村に対しては全球ストレートで三振に仕留めた」
コーチ 「これって、ゲーム終盤で久保田がピンチ迎えたときに矢野がよく見せるリードなんですよね」
先生  「一点もやれない場面やったんやな」
コーチ 「ええから久保田、来い!!っていうリード」
先生  「ええからジャンも来い!!」
コーチ 「それにジャンが見事に応えました」
先生  「1回表やけど、第二戦を踏まえて絶対失点できない場面での矢野のリードとジャンのストレート」
コーチ 「鳥谷を救ったんですよね」
先生  「それがチームプレーや」
コーチ 「鳥谷はきっと『ありがとう』と思えたでしょうね」
先生  「せや、それが準サイクルに繋がっていくんや」
コーチ 「『ありがとう』が稼動域を広げる」
先生  「あ、そういう話なんやな。なるほど」

コーチ 「でも、暗雲たる空気を舐めちゃいかんのですよね。第二戦の憂鬱はそれだけでは断ち切れませんでした」
先生  「せやったな。救ってもらったはずの鳥谷は」
コーチ 「初回、初先発の高崎相手に、ノースリーから凡打します」
先生  「しかも打った球、ボール球やったしな」
コーチ 「ノースリーになってもうて、高崎がなんとかストライクを取れた球を見逃して、直後のボール球に手を出してセカンドゴロ」
先生  「一番やってはあかんことをやってしまった」
コーチ 「これが初回に1点でも取られてたらと思うと、もうヤバかったですよね」
先生  「せやな」
コーチ 「でも、高崎もまた苦しかったんでしょう。赤星相手に甘く入ったところを、赤星がレフト前に痛打」
先生  「なんとかなるかなぁ、思ったな」
コーチ 「ところが、その赤星が、牽制でアウトになってしまいます」
先生  「『いけそう』というところをことごとく自分でつぶしていってしまう」
コーチ 「そしてツーアウトランナーなしになったところで、シーツがストレートをファールしてスライダーを空振り三振という、絶不調時に見せていた姿でスリーアウト」
先生  「高崎も『これでいけるかも』みたいな感じあったやろな」
コーチ 「ですよね」
先生  「そして二回表もその空気のまま流れていってまう」
コーチ 「ワンアウトから相川に痛打されて、高崎がバント、で、トップの仁志にまわったところで」
先生  「さすが仁志やでな。さんざん粘るんや」
コーチ 「だけど、ジャンも粘って三振に取るんですよ」
先生  「ところが、振り逃げや」
コーチ 「こういう時は、ほんまにこうなってしまうんですよね」
先生  「ほんまに苦しかった」
コーチ 「でも、ここでもなんとかジャンが踏ん張って、チームに漂う分厚い雲に歯を食いしばって抵抗したんですよ」
先生  「ジャン、えらい」
コーチ 「二回裏は、ジャンが偉かったあとのアニキ。『脱力後』のゲームであって、初回からのこのあまりにもしんどい中の打席で、どんな姿を見せてくれるのか、注目の打席でした」
先生  「で、やっぱりそれは最高の姿やったんよな」
コーチ 「はい。経験の浅い高崎に対して、一番やってはいけないのは『調子に乗らせること』やと思うんですよ」
先生  「せやな。一回裏の投球は高崎にとってみたら、ラッキーが二つ重なって、シーツを自分の投球で打ち取れたという、十分に『調子に乗れる』投球内容やったもんな」
コーチ 「そこでアニキは、ツーストライクまでゆっくりボールを見て、追い込まれてからカチーンとセンター前にもって行きます」
先生  「『格の違い』を見せ付けることが、最もチームの勝ちに繋がることや、と思ったんやろな。そういう打ち方やと思った」
コーチ 「高崎が動揺させることによって、アニキ以降のバッターが打ちやすくなるという、これ以上ないヒットでした」
先生  「『かまわん、打てるからツーストライクまで打ちやすい球くるまで待っとき、三振せぇへんから』」
コーチ 「そういう風に待たれると、ピッチャーはたまったもんじゃないですからね」
先生  「アニキのこれ以上ないメッセージやったはずやねんけど」
コーチ 「続く、林クンがダブルプレー」
先生  「で、桜井もピッチャーゴロでスリーアウト」
コーチ 「もう、ほんまに負ける材料が2回までにゴロゴロ出てきてました」
先生  「次の回、ベイスターズ三番からやし先制されても全然おかしくないと思ったら」
コーチ 「やっぱり、先制されるんですよね」
先生  「佐伯のホームラン」
コーチ 「野球の流れ、ってほんまようできてます」
先生  「でも、これだけの悪条件が重なりながらここまで1点しか取られなかったのってあれよな」
コーチ 「初回、大ピンチでの矢野のリードとジャンの投球。二回のアニキのヒットで、こう、物凄い速さで憂鬱に飲み込まれようとしていたチームを、それに抵抗することで、少しだけ救ってこれたからやと思います」
先生  「ほんで、いよいよハイライトの三回裏や」
コーチ 「先頭の矢野はリードでいっぱいいっぱいって感じで簡単に凡退してしまいます」
先生  「あそこまでは、ほんまにヤバかってんよな」
コーチ 「憂鬱に飲み込まれるほんまに寸前でした」
先生  「昨日のヒーロー健太郎」
コーチ 「よう『気持ちで打ちました』っていうコメント聞きますけど、ほんまにそんな感じでしたね」
先生  「チームが飲み込まれかけてる分厚い雲に、もう一度抵抗したレフト前ヒット」
コーチ 「3回で1点ビハインドっていう『序盤』の気持ちでは絶対なかったと思います」
先生  「絶対負けられへん試合の最終回の出塁みたいやった」
コーチ 「ここで送りバントして一気に雲を晴らすか、って思ったんですが」
先生  「頑張って投げてきたジャンがまさかのサイン見落としでバスター失敗」
コーチ 「だけど、この回はまだ抵抗を続けることができました」
先生  「バードがよう打った」
コーチ 「あそこで鳥谷が打てたんは、やっぱり初回をゼロにジャンと矢野が抑えたからやと思うんですよね」
先生  「稼動域が狭くなりすぎていなかった」
コーチ 「さらに言うと、ジャンがランナーを送れなかった直後に鳥谷が打ったことで」
先生  「ジャンがそれ以降、抑えることができた」
コーチ 「『ありがとう』と思ったら、動けるんですよ、きっと」
先生  「そしてツーアウト1、2塁で赤星がフォアボール」
コーチ 「あと、一歩のところまで来ました」
先生  「迎えるバッターは」
コーチ 「アンディ・シーツ」
先生  「関本の『気持ちで打ったヒット』鳥谷の『気持ちで打ったヒット』ああいう場面でのヒットの打ち方を二人が見せたからな」
コーチ 「そうですね、ああいう風に打てばいい。細胞が反応したのかもしれません」
先生  「自分が抱えていた巨大な憂鬱」
コーチ 「チームが飲み込まれる寸前だった巨大な憂鬱」
先生  「その二つを切り裂いて蹴散らした」
コーチ 「走者一掃のタイムリーツーベース」
先生  「まさに、みんなでもぎとった3点やったな」
コーチ 「ですね。そして、みんなで大きな雲を快晴の空に変えました」
先生  「あとはもう、動き出したら止まらんわけで」
コーチ 「関本のホームランも、鳥谷のホームランも」
先生  「まさに『フル稼働』っていうような体の動きやったもんな」
コーチ 「関本は大ファンプレーもありましたしね」
先生  「コーチ言ってたやん。今までお世話になった人たちが恩返しする番や、って」
コーチ 「はい」
先生  「JFKが休めて、さらにアニキ以外が打って勝った試合なんて、覚えてないもんな」
コーチ 「昨日の勝ちは、ギリギリの場面で抵抗したのが関本と鳥谷とシーツで、中押しダメ押しが鳥谷、関本っていうのが本当に大きい試合やと思います」
先生  「アニキもちょっとだけ報われたやろし」
コーチ 「ほんまちょっとだけですけどね(笑)」
先生  「みんながみんなに『ありがとう』って言える状態になってきたら、強いよな」
コーチ 「庄田も塁に出て好走塁ありましたし」
先生  「葛城はまた代打でフォアボール選んだしな」
コーチ 「林クンと桜井がちょっと心配ですけど」
先生  「たまには打てん時もあるわ。打てなかったけど勝てたから『みんな、ありがとう』って思ってたら大丈夫や」
コーチ 「『ありがとう』がチームを動かす」
先生  「序盤はどうなるかと思ったけど」
コーチ 「終わってみればナイスゲーム!!」
先生  「ターガース地方、晴天なり」


クリックでblogランキングへ

posted by コーチ at 09:17| Comment(2) | TrackBack(0) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月23日

最強打線の雛形と関本

仮に、アメリカ人の野球好きに、
「ゲンザイノ、ニホンノ、baseballニオケル、best playerハ、ダレデスカ?」

そう質問されれば、
「二人、挙げさせてほしい」
と、ことわった上で、

タイガースの金本とドラゴンズの井端を挙げると思う。

「リユウヲ、オシエテクダサイ」
と言われれば、それは分かりやすく、


走、攻、守、の三拍子。
さらに、「攻」における、「チャンスを作る役」「チャンスを広げる役」「チャンスをものにする役」その全ての打撃が物凄く高い水準でできるという三拍子。
加えて、強いハート、リーダーシップ。
そういう理由で、金本、井端である。

金本、井端ともに、非のうちどころのない最高の選手だ。


突然だが、「一人打順」を組んだときには「チーム金本」と「チーム井端」が双璧であろうと思う。

想像してください。
チーム金本vsチーム井端

先行:チーム金本
1番 金本
2番 金本
3番 金本
4番 金本
5番 金本
6番 金本
7番 金本
8番 金本
9番 金本

1番金本は、出塁すれば盗塁もあり、
2番金本はとにかく、球をよく見極める
そして、3番金本が、主軸の4番金本に繋ぎ。
4番、5番、6番までの金本の破壊力たるや恐ろしい。
そして、7番金本は単打での出塁が多く、
8番金本は、ツーアウトランナーなしの場面でよくホームランを打つ。
9番金本が、ファールをたくさんうち、
また1番の金本へ回っていく。。。

強すぎる。
とにかく、恐ろしい。


後攻、チーム井端

1番 井端
2番 井端
3番 井端
4番 井端
5番 井端
6番 井端
7番 井端
8番 井端
9番 井端


1番井端が追い込まれた後、相手投手の決め球をライト前に運び、
2番井端はカウントを2−3にしてからヒットエンドランの場面で四球をとる。
3番井端もまたファールで粘り、
4番から6番の井端は、全て初球をヒットする。
7番井端は、8球粘り、
8番井端は、9球粘る。
そして9番井端が10球粘って、
1番に回っていく。

なんて、しんどい。
ともかく、恐ろしい。

「チーム金本」「チーム井端」甲乙つけがたい、物凄い打線である。
全て「打ちやすくしては」「打つ」の繰り返し。
よほどの投手でない限り、大量失点は避けられないだろうなぁ。

で、そこから見えてくる。
「強いチームを作るには?」という、大命題に対する明確な回答。

「金本と井端がたくさんいるチームを作る」

てことで、金本と井端を混ぜて打順を作ってみる。
捕手がいないので、とりあえず日本人最高の捕手、城島を加えて3人で。

1番 セカンド  井端
2番 ショート  井端
3番 センター  金本
4番 レフト   金本
5番 ライト   金本
6番 サード   井端
7番 キャッチャー城島
8番 ファースト 金本
9番 ピッチャー ○○

8番ファーストは、相手投手の右左で、金本と井端の併用でもいい(笑)
 
ほんと、これこそ、どこからでもチャンスが作れるし、どこでも返せる打線。
1番井端と2番井端と6番井端に感じる、違ったいやらしさ。
3番金本と4番金本、5番金本に感じる、それぞれの勝負強さ。
ちょっと信じられないくらい強い打線である。


強い打線を作ろうと思えば、この理想にできるだけ近づけようとするのが、
最も端的な正解だと、ぼくは思う。


で、

非常に前振りが長くなってしまったのだけど(笑)
この金本、井端、に満たないまでも、双方の長所を持った選手がタイガースの準レギュラーにいると思っていて、そのことが書きたかったのだ。


関本健太郎。


1番から9番まで、金本か井端ならば、それはそれは恐ろしい打線であることに違いはないのだけど、

「1番から9番まで、関本」

これも、なかなかにイヤな打線である。
タイガースの中で比較すれば、「チーム金本」についでの総合力ではないだろうか。

「チーム今岡」と「チーム関本」
圧勝するのは今岡だろうが、年間通してしぶとく勝っていくのは関本だろうと思う。

「チーム赤星」
誰が塁に出ても、物凄いプレッシャーをかけられるという凄い武器があるが、やはり4番赤星、5番赤星のイメージが沸きにくい。総合力で関本にやや分があるかな。


関本健太郎。


先日のドラゴンズ最終戦。代打でタイムリーを打った場面を見て思った。
「関本は、金本と井端を併せ持った凄い選手になれるかもしれない」

8番スタメンで出ているときと、3番スタメンで出ているとき、
そしてチャンスの場面で代打で登場するとき。

持ち場持ち場で、見事に自分をその役目に当てはめ、仕事を成し遂げようとしている。

あの場面でタイムリーを打ったことよりも、
打席に入る、振る舞い、雰囲気。それが「代打の切り札的感じ」だったことに衝撃を受けた。

関本健太郎が、ビックリブレイクを果たす日が楽しみだ。

そしてその日は近い。
とりあえず、大事なことなので、先に言っておこう。

「関本、メジャーに行かないでくれ!!」笑

関本の大ブレイク、願わくば日本シリーズで!!の気持ちをクリックに◎blogランキングへ
posted by コーチ at 07:24| Comment(7) | TrackBack(1) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月17日

いぶし銀候補、若手筆頭:関本健太郎

アンディが軽症とのこと。本当に良かった。
新聞紙上には「大幅な戦力ダウン」の文字が躍るが、そっちはそれほどでもないと思う。

あんなにも一生懸命に一年間戦ってきた人が、最後の最後で試合に出られない不憫さ。
もう、かわいそうでしかたがない。
真面目に頑張る人が報われない世の中はいやだ。

その事態が回避できて、本当に良かった。

ということで、当面の3番ファーストを誰に任せるかという問題。

関本が適役だと思う。
片岡よりも関本。

というより、関本はシーツと比較してもまったく遜色のない選手。
3番ファースト関本。
外国人抜きの打線を考えようとするなら、
自然にその選択になるだろうと思う。

現状のタイガースの打線は、言わずもがなの絶好調。
一年間ほとんどなかった、金本と今岡、どちらもが好調な状態。

すなわち、3番を打つ人は、極端に言えば打たなくても点が入る。
ゆえに必要とされる役割は、
「打つこと」ではなく「4番以下を、より打ちやすくすること」
関本、適任。


シュミレーションしてみる。赤星から始まるイニング。

1番、赤星。
ヒットを打つなり、四球を選ぶなりして、また出塁。
球場がいきなり異様な空気に包まれる。

どうしても赤星を気にせざるをえない、相手チームのバッテリー。
2番、鳥谷に対して、ストレート中心の攻め。

次、走りそう。次、走りそう。
小さな一塁ランナーの、巨大な存在感。

もちろんストレート狙いの鳥谷、
ただ、捕らえきれずファール。
で、次の変化球をセンターフライ。
赤星、進めず。
よくあるケース。

ただ、ここで重要なことは、
金本、今岡の打席の前で、より神経を使わせておくこと。
簡単にバントするより、
「ストレートを狙われている」と分かって「ストレートを投げざるをえない状況」
の方が疲れる。

鳥谷が凡打と仮定しても、相手投手の精神的な負担は非常に大きい。

そして、3番関本。
1アウトランナー1塁に赤星の場面。

相手チームはシーツであれば考えなくてよかった作戦を頭に入れなければなくなる。

「ヒットエンドラン」

ローズと清原の戦線離脱により、実は三振王街道を爆進中だったアンディ。
非常に空振りが多い。
もう、あのコースのスライダーは絶対バットに当たらない(笑)

ところが関本。
アンディに比べればバットに当てるのがうまい打者。
ゴロとライナーの打球の比率が多くなるスイングをしている。

「ヒットエンドランがあるかも知れない」

そのことを頭に入れた状況で。
初球、赤星スタート。

投球は、一二塁間に打たれないためのストレート。
打席は関本。
捕手の頭に一瞬よぎる「打つかもしれない」という準備。
打席の関本。

見送り。

「打つかもしれない」一瞬でも思ってしまったが最後、
コンマ数秒、遅れる送球。
赤星、ラクラク盗塁成功。

何のことはない。単独スチール。
しかし、“関本”という名前は相手にいろいろなことを考えさせるいやらしさのある名前。

1アウト2塁で関本。

なかなか芯をとらえないものの、なかなかアウトにならない関本。
いつの間にかカウントは2−3。
投球は8球目。
ファール。
9球目、ファール。
1回表から9回ウラのような打撃をする関本。
その10球目。
きわどいコースを見逃す。
フォアボールを確信し、一塁へ歩こうとする関本。
しかし、判定はストライク。
見逃し三振。

不服そうにベンチに戻る関本。
「チャンスに打てなかった3番」しかし、
「4番以降を打ちやすくした3番」である。


ツーアウト2塁に赤星で打席に金本。
1回表から考えてしまう、
「1塁が空いている」という事実。
凄い4番打者。

際どいコースが二球外れてボールになったところで、
あとは事実上の敬遠。

幾度となく見た、4番を警戒しすぎて「5番の前にランナーをためてしまう」という状況。
そして、この状況で打ってきたから、ぶっちぎりで打点王。

さぁ、ツーアウト1塁2塁で打席に今岡……
初球甘く入った変化球!!

ね、得点できそうでしょ?笑


肝要なことは、今岡が打席に入るまでに、
どれだけ相手のバッテリーを消耗させるか。

「消耗させる」という面から考えれば、実はアンディよりも関本の方が適役だとすら思う。
でももちろん3番の仕事はそれだけではないので、
総合的に見れば、同等のチーム貢献値を果たす打者だろうと思う。

てことで次は、関本と片岡の比較になるのわけだが、
片岡はもう、メンタルが「代打の人」になってしまっているので、
自然と「決めにいく」スイングをする選手になっている。
日本ハム時代から主軸を打っていた片岡だし、
当然といえば当然。

だから、ランナー2塁に赤星。
という場面で、どちらがタイムリーヒットを打つ可能性が高いかといえば片岡なのだが、
そうやって1点を取ることは、重要性が低い。
無論、5番がぶっちぎりの打点王だからである。

3番で1点取るよりも、たとえ凡打しても5番で3点取れる可能性へ。
そういうつなぎをしていく方が、9イニングで考えたとき、
得点力は増すものと思われる。

そんなわけで、片岡はやっぱり代打においておきたい。
終盤の泣かせる代打アツ片岡。
その存在感は本当に大きい。

さらに関本のプレースタイルから推測されるメンタリティ。
これも、「消耗させる役割」としての3番としてはもってこい。

あんなに大きな体でセカンド守る彼。
甲子園に行った時、試合前のノックを見てて思ったのだが、
センターの赤星。
セカンドの関本。
これは体のサイズを考えれば守っているポジションが逆である。

でも関本はずっと内野手をやってきた選手なのだ。
「大きいから、外野かファーストでホームランバッター」
その種のステレオタイプが嫌いな人なのではないかと思う。

彼は将来「いぶし銀」と呼ばれることを目標としているのではないだろうか、
そんなことを思わせるプレースタイル。
関本少年は、バースや掛布ではなく、篠塚に憧れていたんじゃないだろうか、
そんなことを思わせる頑ななまでの、右打ちの意識。ただではアウトにならないその姿勢。

シーツは本当に気の毒だと思うが、
関本にとってはまたとない大チャンスだ。

1番に赤星がいて、4番に金本、5番に今岡がいるこの並び。
その真ん中を、鳥谷とタッグを組んで繋いでいく役割。

投手の前を打つ8番よりも、
間違いなく、関本の関本たる所以が活きる仕事場だ。

ヒーローにならない活躍を、
「いぶし銀」と呼ばれるその日まで、
関本には続けていってほしい。

10数年後、大ベテランとなった関本は、
「代打の神様」と呼ばれていている濱中とともにチームを支えている。
「ピンチヒッター濱中」がコールされれば、甲子園は大歓声だ。

その試合は、最終回。
ワンアウトランナー3塁から、
代打濱中の劇的なサヨナラヒットで幕を閉じ、
スポーツ紙には大きな活字で「代打の神様濱中、サヨナラ打!!」

その左隅に小さな活字で、
「いぶし銀関本、サヨナラを演出するセカンドゴロ進塁打」

そんな活躍をずっと見ていたい。

さぁ優勝に向かって、関本の「いぶし銀」人生のスタート。
さぁ、赤星の盗塁をアシストしろ!!
今岡の打席で投手がコントロールを乱しやすくするため粘れ!!

そしてその回、得点が入って、
試合にも勝って、
ヒーローとともに大喜びしている関本の姿を、
ぼくは見続けたいんだ。

いぶし銀候補、若手筆頭:関本健太郎。
その序章の、幕が開いた。

関本健太郎の目立たない活躍を願って!!笑 ワンクリックお願いします!! blogランキングへ

posted by コーチ at 07:20| Comment(2) | TrackBack(0) | □ 関本 健太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。